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「抒情小品集」で考える、ピアノ演奏の楽しみ

 クラシックブログ企画「勝手に**の日」、今日はグリーグです。9月4日はグリーグの命日。ご存知のとおり、今年はグリーグ没後100年。今日も気合を入れて紹介します(`・ω・´)


 ということで、またしても「抒情小品集」。バラエティに富んだ個性豊かな66曲。この間の「弾きたい曲ランキング2007」でも、第8集op.65-6「トロルドハウゲンの婚礼の日」をランクインさせてみたり、第1集op.12-1「アリエッタ」を今年弾く予定の曲に入れてみたりと、私にとって「抒情小品集」は憧れの曲集。「トロルドハウゲン~」や第5集op54-3「小人の行進」など難しめの曲はあるけれども、難易度はそれほど高くも無い。「トロルドハウゲン~」の他にも弾きたい曲がいっぱいあるんだ、実は。




グリーグ:叙情小曲集
舘野泉/EMIミュージック・ジャパン

 今回聴いたのが舘野泉さんによる抜粋版。前回のアンスネス盤、プレトニョフ盤に入っていない曲もある。(66曲全曲聴くのは大変だ…。)舘野盤は第1集、第3集、第5集、第8集のそれぞれ全曲を収録している。今日はその中でも第1集に注目してみたい。

 抒情小品集の原点ともなる第1集op.12。「アリエッタ」の穏やかなメロディーで始まり、「ワルツ」「夜警の歌」「妖精の踊り」「民謡」「ノルウェーの旋律」「手帖のページ」「祖国の歌」と続く。どれも短くシンプル。ささやかだけれども、簡単・平易ではない。小さなこれらの曲の中に、色々な要素が詰まっている。他の巻よりも愛国的なタイトルが多いことにも気が付いた。

 曲を聴くのと同時に、楽譜や解説書などを読んでみたのだが、どの曲も弾いていてきっと楽しいだろうなぁと感じる。異国の不思議なメロディー・音遣いがいつの間にか病み付きになっている「ワルツ」。穏やかな和音のメロディーと中間部のアルペジオの対比が面白い「夜警の歌」。コロコロと音が転がる様が妖精たちの集いのような「妖精の踊り」。また不思議な音遣いの「民謡」。ノルウェー独特の音遣いなのだろうか。ノルウェーの暗さもいいもんだ。とても哀しい・暗いわけではなく、どこと無く憂鬱。世界の憂鬱な曲を集めまくるのも面白そうだ。「ノルウェーの旋律」で雰囲気は一変。ノルウェーの民族舞踊「スプリンガル」の要素が入ったこの曲。いつ聴いても楽しい!続いて懐かしさとほの暗さが見え隠れする「手帖のページ」。グリーグの古い日記なのだろうか。その中にはちょっと苦い思いでも含まれているのかもしれない。そして最後、短い中に祖国への賛歌がギュッとこめられた「祖国の歌」。「アリエッタ」だけとは言わず、第1集全曲弾いてみたくなってきた。

 ピアノを自分の楽器としてずっと演奏してきたグリーグ。しかもグリーグはゲルマン民族に含まれるスカンジナビアンとしては小柄だった。その身長はなんと151センチ。小柄な日本人女性並み。だから手もそれほど大きくなく、手の小さい日本人にとっては弾きやすいとどこかで聞いた(情報元は忘れた。ごめんね)。この「抒情小品集」は弾いてこそ楽しむ曲集なんだろうと思う。

 と言うわけで、弾きたい曲が増えました。"曲を弾く"と言うのはその曲をマスターすることだけじゃなく、その曲を弾くことを通して音楽を楽しむことも含まれているのだろう。聴くだけじゃ味わえない楽しみが。とても大事なことに、今さら気が付いたような気がする…いえ、気付かせてくれてありがとう、グリーグ先生。

 命日は家にありったけの抒情小品集を聴いて過ごす事にします。

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ノルウェーとグリーグと「抒情小品集」
by halca-kaukana057 | 2007-09-01 21:44 | 音楽

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by 遼 (はるか)
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