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アアルト風シベリウス フィンランド人指揮者でシベリウス・ふたたび

 クラシックブログ参加企画「勝手に**の日」、10月1日のお題はシベリウスです。本当は昨日書くつもりだったのだが、私事になってしまうが仕事で頭に来ることが起き、文章を書ける状態ではなかった(それで今日になりました)。でも、イラつき、しかもその一方で落ち込んでいる奇妙な状態で「アンダンテ・フェスティーヴォ」(ヴァンスカ指揮ラハティ響、BISのシベリウス箱の8枚目収録)を聴いていたら徐々に和らいでくる。私にとってシベリウスの音楽は特効薬みたいなものかもしれない。


 以前書いた「フィンランド人指揮者でシベリウス」のシリーズを、「勝手にシベリウスの日」のために今回少しだけ復活させます。4回目で紹介したのがパーヴォ・ベルグルンド指揮ヨーロッパ室内管(以下"COE")の交響曲全集。私にとって"シベリウスの原点"であるこの演奏(一番最初に聴いたシベリウスだから)。でも、ベルグルンドと言うとヘルシンキ・フィルとの全集を推す方も多いと思う。同じベルグルンドでもヘルシンキ・フィルではどう違うのか。7曲全部…ともなると大変なので(でも、シベリウスの交響曲はどれもそんなに長くないから全曲聴いても疲れないんだけど)、キリがなくなるので最後の7番だけ…。(3番とか5番とか6番も大好きなんだけど…。あ、4番も!)

シベリウス:交響曲第4&7番
パーヴォ・ベルグルンド指揮/ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団/EMIミュージック・ジャパン



 COEとの演奏について、以前私は「カイ・フランクのデザインしたグラスのよう」と書いた。曲想のせいか7番では特にそう感じる。iittala(イッタラ)の「Kartio(カルティオ)」シリーズに代表されるカイ・フランクのデザイン。ガラスはとても澄んでいて、デザインに無駄な装飾は無い。まさにシンプル・イズ・ベストなフィンランドのデザイン。COEとの演奏も、そのカルティオのグラスにミネラルウォーターを入れたようなものをイメージする。まじりっけなしの、澄んでいて、どこまでも透明で、冷ややかで、シンプル。


 その一方でヘルシンキ・フィル盤は、アルヴァ・アアルトのデザインした椅子をイメージした。有名なスツールや"パイミオ・チェア"には、フィンランド特産の白樺が使われている。白樺には柔らかく曲げやすい特徴があり、アアルトはそこに注目した。アアルトの椅子もカイ・フランクのグラスと同じでシンプル極まりない。装飾は一切無い。ただ、違うのは木の温かさがあること。そして素材の白樺の柔らかさ。でも、しっかりしていて身体の大きな北欧の人々が座ってもびくともしない。ヘルシンキ・フィルの演奏にはそんな個性があると思う。弦も管も柔らかくて、温かく優しい。4分55秒あたりで出てくる、あのトロンボーンソロもとても優しいのだ。ソロなのに、周りから突出して聞こえない。そーっと出てきて、周囲に調和する。また、優しいだけじゃなくて、コントラバスなどの低音部に強さがあるからしっかりしているようにも聞こえる。心優しく控えめで、でもしっかりとした信念がある。…理想の男性のようだわ(すいません独り言です)。

 COE盤では7番を酷寒の冬(2月あたり)の吹雪の夜に見えた星降る夜空をもイメージしたけど、ヘルシンキ・フィル盤は多分今ぐらいの季節の、冷える朝の湖畔。私の全くのイメージですけどね。もう10月、秋冬の風景にはシベリウスが似合うなぁと感じる季節がやってきました。1年中聴いてますけど、聞こえ方が違う…のは私の気のせい?勝手なシベリウス&フィンランドのイメージ?ええい、勝手なイメージ・妄想・深読みは小説や漫画・アニメだけじゃなく、音楽の世界にだって通じるはずだ!

 同じ指揮者でもオケが違うとまた違う演奏になる。クラシックとは面白いものです。

以前の記事はこれ
やっぱり フィンランド人指揮者でシベリウス
by halca-kaukana057 | 2007-10-02 21:50 | 音楽

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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