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ヴィンランド・サガ 5

 ヴィン・サガ5巻出ましたよ。

ヴィンランド・サガ 5
幸村 誠/講談社アフタヌーンKC/2007

 クヌート王子を救出したものの、雪で道を阻まれてしまったアシェラッドたち。彼らはマーシア伯領の村を襲い、冬の間そこに潜伏することにした。一方、アシェラッドたちを追うトルケルたちもマーシア伯領内の村にいた。そしてアシェラッドたちが襲った村の唯一の生存者・アンの話から、アシェラッドたちの行方をかぎつける。見つかったことの話で、アシェラッドに呼ばれたラグナルだったが…。


 4巻でようやく内面が見えてきたアシェラッド。それなのになんですかこの展開は…。4巻の感想で、アシェラッドたちの大虐殺に「ドキドキした」と言っていたアンの今後の動向が気になると書いたのに、アンはアシェラッドたちのことを他言しただけ。そうですか…。

 これまで、アシェラッドはその明晰な頭脳と思い切りの良さでヴァイキングたちの信頼を集めてきた。しかし、ちょっとの困難でその関係が崩れてしまう。ヴァイキングたちの主従関係がよく見える。日本の主従関係のように何があっても主についてゆくのではなく、裏切りや下克上は当たり前。実力だけがものを言う関係だったのか。アシェラッドも
「オレもオレの主を選ぶ。オレの主はオレがついていきたくなるような男であるべきだ」(84ページ)
と言っている。多くの者が裏切っても、アシェラッドの下で動くビョルンとトルフィン。ビョルンは日本的な主従関係のようなところを持っているように感じる。トルフィンの場合、父・トールズの敵討ちのためその前に死んでしまっては困るという理由だが、ある意味トルフィンはアシェラッドのことを良く見ているし、アシェラッドもトルフィンをいい戦士と認めているんだろうな。2人とも口には出さないが。

 一方、成長し続けるクヌート王子。これまで何も語らず、ただ黙っているだけの王子だったが個性・思想が一気に見えはじめる。クリスチャンとしての考え、父であるデンマーク王・スヴェン王に対して思っていること、ラグナルに対して思っていること…。口数が少ないため、その内面を慮るのに苦労するキャラでもある。今回ラグナルとの突然の別れを経て、今後どう化けるか。しかし、料理が得意だったとは驚いた。

 トルフィンも口数が少なく、その内面を慮るのに苦労する。言葉よりも戦闘で物事・感情を言うところもあるかも知れない。そんなトルフィンとトルケルのリターン・マッチ。楽しみです。

 しかし5巻は残虐シーンが多くて…読むのがきつかった。この漫画は本当に面白いんだけど、残虐シーンはまだまだ苦手です。最後に一言。アシェラッド、死ぬな…!



 ヴィンサガから話はずれますが、帯に大変なことが書いてあった。幸村先生の前作「プラネテス」の小説版が来月出ます!!11月15日、小説は常盤陽さん。漫画・アニメとはまた別の「プラネテス」が味わえるようでとても嬉しい。発売を楽しみに待ちます!

 一応ご存じない方のために簡単に解説。
プラネテス (1)
幸村 誠 /講談社・モーニングKC
 時は2070年代。使用済みになった人工衛星や宇宙船の部品などが宇宙空間に散らばり、「宇宙ゴミ(スペースデブリ)」の問題が深刻化した時代(現在でも大きな問題です)。スペースデブリ回収業者の星野八郎太(通称:ハチマキ)、ハチマキの上司で女船長のフィー、ハチマキの同僚のロシア人・ユーリ、後輩で「愛」が口癖の日本人女性・タナベの4人を中心に、宇宙で繰り広げられる人間ドラマ。人間の感情がリアルに伝わってくる、とても面白いマンガです。




プラネテス 1
/ バンダイビジュアル
 2003年、NHKでアニメ化もされ、原作とはちょっと違った設定・ストーリーがまた面白かった。登場人物も増え、人間関係と彼らの内面がより複雑に。さらに真空の宇宙空間での音の伝わり方や宇宙服などの技術も原作以上にリアル。いいアニメ化でした。
by halca-kaukana057 | 2007-10-28 22:13 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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