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ドリトル先生の郵便局

 ドリトル先生シリーズ第3作。ドリトル先生たちが再びアフリカへ向かいます。

ドリトル先生の郵便局
ヒュー・ロフティング/井伏鱒二・訳/岩波書店・岩波少年文庫

 ドリトル先生、今度はアフリカのファンティポ王国で郵政大臣になってしまいます。ドリトル先生の郵便局では、人間ではなく鳥たちが配達をするのです。郵政民営化ならぬ、郵政鳥営化。この発想がドリトル先生らしい。その郵便局を支える鳥たちも個性的。ツバメのリーダーである「韋駄天のスキマー」、「飛脚のクイップ」、ロンドン・スズメのチープサイド。鳥にも住んでいるところで得意分野があることを、ちゃんと表現しているのがいい。

 ドリトル先生も郵便局の仕事だけでなく、冒険したり、他の事件に巻き込まれたり。こうやって読んでいると、ドリトル先生はお人よしだなと思う。自分の研究があるのに、それを中断してでも誰かのために他の仕事を始めてしまう。とても優しい人でもある。

 特に面白かったのが、本編とはちょっと話がずれるが第3部の動物たちの話。これも、寝る前に読みたいお話ばっかり。白ネズミの話があまりにも悲しくて、読んでいて辛くなる。一方でフクロのトートーの話が興味深い。「恐れというものは、たいてい無知からくるんでございます」ドリトル先生が世界中を冒険し続けているのは、世界がどんなものか行ったことはなくても理解しているからからもしれない。すごいや。

 ドリトル先生の視点の広さに感服いたしました。

(ドリトル先生シリーズは白人の視点で書かれていて、アフリカ原住民の文化を尊重していないという指摘もあるけれども、この作品が書かれたのが第1次世界大戦中のイギリスであることを考えると、しょうがないとも思う。)
by halca-kaukana057 | 2008-03-19 22:42 | 本・読書

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by 遼 (はるか)
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