人気ブログランキング |

はじめてのクラシック

 「はじめてのクラシック」(黒田恭一、講談社現代新書、1987)

 また古い本ですが、なるほどと思ったので。これからクラシックを聴き始めようとする人に向けて、クラシックとはどういうものか、どう向き合っていったらいいのかについて著者の経験から言えることが書かれています。クラシック入門書というと、この曲のこの指揮者・オケのどのCDが良くて…、と名曲・名盤を薦める本が多いのですが、この本にはそんなことはほとんど書かれてありません。人によって名曲・名盤は違う。自分が聴きたいと思った曲から聴くのがいいと言うのです。そのとおりだと思います。

 この本の中で一番印象に残ったのが「尋ねる耳」をもって聴くということ。クラシックは確かに「芸術」作品ではあるけれども、それを意識しすぎるとかえって聴きづらくなってしまう。それが「芸術」であるという知識が、素直に聴こうとするのを邪魔してしまう。音楽についていささかの知識を杖に「裁く耳」で聴くのではなく、対象への愛情・興味・関心を持って聞こえてくる音に神経を集中させることで、音楽をもっと楽しむことが出来る。

 これは、クラシックに限ったことではないと思います。さまざまな音楽が洪水のようにメディアから流れてくる。さーっと聞き流しているだけでは何もわからない。真剣に聴いてみて、その歌の歌詞の良さを深く味わうことが出来たり、音色やリズムの面白さに気づくことが出来たりする。

 私も、クラシック、いや音楽全般に関してアマチュアであるし全くの初心者。人生を彩る音楽を生かすも殺すも自分次第。そう思った本でした。
by halca-kaukana057 | 2005-10-16 20:14 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31