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2007年 03月 01日 ( 1 )

ヴィンランド・サガ4

 ヴィンサガ4巻が出ましたよ。


「ヴィンランド・サガ4」
(幸村誠、講談社アフタヌーンKC、2007)

 アシェラッドたちはトルケルにさらわれたクヌート王子を救出するため、山火事を起こし混乱させる。煙の中クヌート王子を探しに行ったトルフィンは王子を発見。トルケル側の相手をしている時、トルケルと再会する。トルケルはトルファンの父・トールズのことを知っていて、トルファンに父のことを話そうとした。しかし、山火事によってさえぎられ、トルファンは王子たちをアシェラッドのもとへ連れて行く。
 王子を取り戻しはしたが、スヴェン王がいる場所まで王子をお連れしなくてはならなくなった。しかもトルケルたちに追われながら。トルケルから逃れるため、アシェラッドはウェールズにあるモルガンクーグ王国の将軍・グラティアヌスに援軍を要請し、ウェールズへ逃げる。



 4巻の読みどころは、なんと言ってもアシェラッドの過去と秘密。ウェールズへ逃れることが出来たのも、アシェラッドのある過去があったから。5世紀あたりのイギリス史なんて全くわからなかったので、すぐに世界史の教科書・資料やそれ関係の本を引っ張り出してきた。3巻でアシェラッドがトルフィンにローマの興亡について話すシーンがあったが、それがこんなところで関係してくるとは。うーん、深い!ウェールズで出てくる、グラティアヌス将軍やブリケイニオグ王国のアッサー将軍も個性的で面白みのある人間。歴史にしろ政治・国防にしろどんどん深くなっていくよ、このマンガ。


 クヌート王子と側近ラグナル(表紙の2人)の人となりも見えてきた。寡黙で引っ込み思案なクヌート、王子を常に心配するラグラル。確かにラグナルはちょっと過保護気味なのだが、トルフィンの一言でクヌートが少しずつ変わり始める。王を継ぐ者として、これからどう成長してゆくのかが楽しみ。

 基本は船乗りであるヴァイキングたちですが、イギリスの陸路は苦手な様子。モルガンクーグに着いたラグナルも何とか船を貸してくれないかと駄々をこねるし(この時のアシェラッドとのやり取りがオモシロイ)、アシェラッドの部下たちも船に乗りたい、船の乗り方を忘れてしまうと嘆く。ヴァイキングたちにとって船がどれだけ大切なものだったかよくわかる。

 第27話では修道士さんの愛の話。…「プラネテス」のタナベかと一瞬思ってしまったのは私だけではないはずだ。こうやってヴァイキングたちもキリスト教の話を聞きながら、キリスト教化していったのか。そう言えば、帯から「プラネテス」の文字がようやく消えた。「プラネテス」もとても面白かったけど、ヴィンサガもプラネテスには無かった歴史観や考え方があって面白い。

 最後、第28話で登場するイングランドの村娘・アンが今後トルフィンたちにどう関わってゆくのか、ちょっと気になります。アンの村を襲うシーンは正直怖かったです。はい。
by halca-kaukana057 | 2007-03-01 21:20 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


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