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カテゴリ:音楽( 273 )

 シベリウスの交響曲第4番。大好きな交響曲です。最近聴いた演奏で、思ったことを。

BR-KLASSIK : Live aus der Philharmonie im Münchner Gasteig : Konzert des Symphonieorchesters des Bayerischen Rundfunks : Leitung: Herbert Blomstedt
(配信期間は1週間。水曜頃まで聴けると思います)

 ヘルベルト・ブロムシュテット:指揮、バイエルン放送交響楽団の演奏会の録音です。プログラムは、シベリウス:交響曲第4番、ステーンハンマル:カンタータ「歌」より「間奏曲」、メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」。聴きましたが、いい演奏でした。ステーンハンマルの「間奏曲」これがまたじんわりと沁みる作品で、もっと聴きたいなと思う。

 1曲目のシベ4.1曲目にシベ4を持ってくるとは意外。内省的な、どこまでも暗い曲。バイエルン放送響の少し厚めの音が、北欧オケの音とは違ってまた面白い。チェロのソロがいい味出しています。
 第4楽章では、グロッケン(鐘)で演奏する箇所があります。でも、ほとんどの演奏では、グロッケンシュピールで演奏していて、私もその音に慣れていました。しかし、この演奏では、グロッケンシュピールとは違う、聴き慣れた音とは違う楽器で演奏されています。

 チューブラーベル。そうだ、そういえばそうだった。ブロムシュテットさんは、以前からグロッケンシュピールではなく、チューブラーベルで演奏してきました。サンフランシスコ交響楽団との全集で録音があります。その録音を聴くとあれ…?ああそうだったと思うのですが、今でもチューブラーベルを採用していると思わなかったので驚きました。

 調べてみると、コリン・ディヴィスとユージン・オーマンディはグロッケンシュピールとチューブラーベルの両方を用いていたとのこと。オーマンディ盤(フィラデルフィア管弦楽団)を聴いてみたら、確かに併用されている。響きが全く違う。

 今まで当たり前のようにグロッケンシュピールで聴いてきたが、まだまだ足りないようだ。普段は聴き慣れた演奏を聴いているが、まだ手を出していない演奏も聴いてみないとわからないなと思いました。
by halca-kaukana057 | 2019-06-03 23:28 | 音楽
 ひとつの時代が終わろうとしている。明日からは新しい時代が始まる。そんな夜に何を聴こうか。クラシックだったら、やっぱりシベリウスか(特にフィンランド指揮者・オーケストラ・演奏者によるもの。今日も聴いていた)。でも、私がクラシックを聴き始めたのはそんな昔の話ではない。十数年程度。私のこの時代を象徴する音楽かどうか…。
 もっとメッセージ性のある、歌を聴きたい。ということで、このアルバムを聴いています。


風を紡ぐ
池田綾子/ソニー・ミュージックダイレクト/2018

 池田綾子さんの久々のアルバム。ずっと待っていました。NHK「みんなのうた」他、様々なテレビ番組などとタイアップした楽曲が次々と出ているのに、CDが出ない。フルをじっくり聴きたい。ようやく聴けました。池田さんの澄んだ優しい歌声は健在。高音の滑らかさ、伸びやかさに驚きます。すごい発声…。声楽を始めて、池田さんの歌声のすごさを実感しました。声域が違うのもありますが…。

 今回のアルバムは、「時間の流れ」を意識した作品が多いなと思います。人との繋がりもありますが、時間、月日の流れがあって、誰かがいて、自分がいる。

 このアルバムの楽曲から、今夜特に聴きたいのが、「時の旅人」「明日への手紙」
 「時の旅人」は、NHK松山放送局 NHK四国4局キャンペーン 四国遍路1200テーマ音楽。ずっとCDで聴きたいと思っていた曲。スケールの大きな曲です。でも、ひとりひとりの歩みが過去から現在、未来へ、大きな年月に繋がっていく。
 長い長い年月の中のひとりひとりの人生の日々。ひとりひとりの人生の毎日があるからこそ、長い長い年月になると思うと、毎日を大事にしようと思えます。時代が変わっても、毎日は続く。

 「明日への手紙」は、手嶋葵さんに楽曲提供したテレビドラマの主題歌。手嶋葵さんの歌も大好きです。でも、池田さんが歌ってくれたら…と思っていました。嬉しい。
 毎日は色々なことがある。辛いこと、苦しいこともある。迷うこともある。それらを抱き、明日への希望を持って進んでいく。とてもやさしい気持ちになる歌ですが、力強く背中を押される気持ちになります。背中を撫でてもらって、ぽんと押してもらえるような。まだ見えてこないかもしれないけど、明日はより夢に近づけるだろう。「明日を描くことを止めないで」という歌詞がじわりと響きます。

 話はずれますが、私にとって平成は、成長の時代でした。子どもから大人へ成長してきた31年。
 でも、大人になればなるほど、停滞したり、後退することもありました。

 話がさらにずれるのですが、平成らしい何かを食べようと思って、今日はティラミスを食べました。ティラミスが流行ったころ、まだ私は子どもでした。美味しそうなケーキと思っていたのですが、その後食べた時苦いなと感じたのを覚えています。でも、今はティラミスを美味しいと感じます。砂糖を入れないコーヒーや紅茶も飲めるようになりました。苦いものも、美味しいと思えるようになりました。100%苦みだけじゃない。苦みもあるけど、様々な味や香りを味わえるようになりました。

 私にとって平成は、様々な意味で「苦み」を「うま味」と感じられるようになった31年だと思います。苦しいことや辛いこと、自分の力ではどうにもならない理不尽なこと…様々な「苦み」も、「うま味」…成長の糧となる、学ぶことがあると思えるようになりました。乗り越えた先に、見えるものがある。

 今も悩んでいることはあります。辛いことも苦しいこともあります。ずっと持続しているものもあれば、波のように寄せては返すものもあります。それらは明日も続いていきます。でも、「苦み」だけじゃない。「うま味」もあるはず。明日は「苦み」の中に「うま味」を見つけられるかもしれない。望むものに近づけるかもしれない。そんな可能性があることを信じる。明日もきっといい日になる。池田さんの歌を聴いているとそんな気持ちになれます。

 この2曲だけでなく、他の曲もいい曲ばかりです。「ドアの向こう」「巡りゆく日々」「言葉の箱船」「えがおのつぼみ」「夢の途中で」…あたたかい気持ちになる曲ばかりです。
 他にも発表している曲があるのですが、アルバムに入らなかった曲も。次のアルバムに入りますよね…?入れてほしい。

 またあした。
by halca-kaukana057 | 2019-04-30 22:45 | 音楽
 このところ、ショスタコーヴィチをよく聴いています。海外ネットラジオでもショスタコーヴィチの交響曲があちらこちらでオンデマンド配信されていて聴いています。思えば、今年の正月にBSプレミアムで放送された玉木宏さんのショスタコーヴィチ「交響曲第7番」のドキュメンタリーが面白くて、とても辛くて、もっとショスタコーヴィチ作品を聴きたいと思った。元々ショスタコーヴィチの音楽は好きです。でも、まだまだ聴いていない作品もありますし、聴いたけどピンと来なかった作品もあります。

 その、以前薦められて聴いてみたのだが、よくわからなくてそのままCD棚にしまっておいたショスタコーヴィチのCDがありました。
「24の前奏曲とフーガ」op.87.

 ショスタコーヴィチというと、オーケストラがバンバン鳴るイメージがある。ソ連の体制の下で苦しみながら作曲し、体制に翻弄された。作品には体制への反抗と皮肉が込められている。。ショスタコーヴィチ独特の音の使い方を、私はショスタコ節と呼んでいるが、その音の使い方が好きだ。

 そんなショスタコーヴィチは、名ピアニストでもあった。ショパンコンクールに出場し入選した腕前で、ピアノ曲、ピアノ協奏曲も多く作曲した。そのショスタコーヴィチのピアノ曲の中でも最高傑作と呼ばれるのが、「24の前奏曲とフーガ」。作品34に、「24の前奏曲」という別の作品もある(op.87とは雰囲気は全く異なるらしい。こちらも聴きたい)

 最初聴いた時は、前述したショスタコーヴィチのイメージとは違っていて、これもショスタコ?と思ってしまった。この頃のショスタコーヴィチは、ジダーノフ批判で苦しい立場にあった。1950年7月、J.S.バッハの没後200年を記念した第1回国際バッハ・コンクールの審査員に選ばれたショスタコーヴィチ。このコンクールで優勝したソ連のピアニスト、タチアナ・ニコラーエワの演奏に深く感銘を受けたこと、また、この年にバッハの作品を多く聴いていた。それがきっかけでこの「24の前奏曲とフーガ」を作曲した。バッハの「平均律クラヴィーア曲集」と同じように全ての調性で作曲され、前奏曲とフーガがある。聴くと、確かにバッハの雰囲気。でも、近現代の音、響きがする。聴いていて、平均律や対位法の知識がもっとあればいいのに、もっと理解できたらいいのに…と思っていた。もっと楽しく聴けるはず。でも、音楽そのものを聴いていても面白い。

 第1番ハ長調のフーガは全て白鍵で演奏されるが、響きに近現代の音がする。どの曲も内省的で、静かで、物悲しい。タイトルのない純粋な音楽だけど、何かを物語っているような、詩のようなものを感じる。バッハの「平均律クラヴィーア曲集」は孤高のイメージ、音楽、ピアノの基本であり、原点であり、ゴールでもありスタートでもあると感じるのですが、ショスタコーヴィチは孤独。長調でも物悲しい雰囲気。

 全部で48曲あり、通して聴くと3時間ぐらいかかる大作です。私が特に好きなのは第7番イ長調のフーガ。とても美しい。きらきらとしていて、穏やか。心にじんわりと響くものもあります。第4番ホ短調もいい。第24番ニ短調のフーガは、最後を締めくくる荘厳な曲。でも、大げさではなく、内に込めたものをぽつぽつと控えめに出している感じがいい。

 持っているCDは、コンスタンティン・シチェルバコフ盤。あと、アレクサンドル・メルニコフ盤。タチアーナ・ニコラーエワ盤、ピーター・ドノホー盤も。

ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op. 87

コンスタンティン・シチェルバコフ(Konstantin Scherbakov)/Naxos




 あと、交響曲ですが、ネットラジオで聴いたのはこれ。
Sveriges Radio P2 : KONSERT: Korngold och Sjostakovitj med Elina Vähälä och Klaus Mäkelä
 クラウス・マケラ:指揮、スウェーデン放送交響楽団の交響曲第6番

WDR3 Radio : WDR 3 KONZERT - 05.04.2019 LIVE: WDR SINFONIEORCHESTER - SCHOSTAKOWITSCH
 ユッカ=ペッカ・サラステ:指揮、ケルンWDR交響楽団(ケルン放送交響楽団)の交響曲第11番

BBC Radio3 : Radio 3 in Concert : Dmitri Shostakovich - surviving Soviet Russia
 セミヨン・ビシュコフ:指揮、BBC交響楽団の交響曲第11番。ピアノ協奏曲第2番もあります(ピアノ:アレクセイ・ボロディン)。
by halca-kaukana057 | 2019-04-27 22:31 | 音楽

BBC Proms Dubai 2019 まとめ

 この秋、日本でBBC Promsが開催されますが、ドバイでは2回目のプロムスが開催されました(3月19日~22日)。その録音は、BBC Radio3で聴けます。BBC Proms JAPANに行く方も、行かない方も、本家のロイヤル・アルバート・ホール以外でのプロムスの雰囲気を聴いてみてください。

◇Prom1 (3月19日):Radio3 in Concert : BBC Proms Dubai 2019 - The First Night
 ・ブシュラ・エル=トゥルク (Bushra El-Turk):トメシス(Tmesis)
 ・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
 ・プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」第1、第2組曲(抜粋)
  /五明カレン(Karen Gomyo)(Vn)、ベン・ジャーノン (Ben Gernon):指揮、BBC交響楽団
 チャイコフスキーのソリストの五明カレンさん。東京のご出身だそうで、知らなかった。「ゴムヨ・カレン」とも表記されています。

◇Prom2 (3月20日):Afternoon Concert : BBC Proms Dubai 2019
 ・ブリテン:歌劇「グロリアーナ」 op.53 より 合唱舞曲集
 ・モーリス・デュリュフレ:グレゴリオ聖歌による4つのモテット op.10
 ・ローラ・マヴーラ(Laura Mvula):Love Like a Lion
 ・ボブ・チルコット(Bob Chilcott):We are
 ・ビリー・ジョエル(Billy Joel)(チルコット:編曲):そして今は…(And So It Goes)
 ・フランダース アンド スワン(Flanders and Swann)(Stephen Jeffes , Grace Rossiter:編曲):「At the Drop of a Hat」より 合唱曲集
 ・ローラ・マヴーラ:Sing to the Moon
 ・ベニー・アンダーソン(Benny Andersson)、ビョルン・ウルヴァース(Björn Ulvaeus)(Stephen Jeffes , Grace Rossiter:編曲):ABBAメドレー
 ・アンドリュー・ゴールド(Andrew Gold)(Jonathan Wikeley:編曲):Never Let Her Slip Away
  /ソフィ・イェアンニン(Sofi Jeannin):指揮、BBCシンガーズ、Dubai English-speaking College Chamber Choir
 BBCシンガーズによる、合唱曲回です。
 当初のプログラム:BBC Singers:BBC Proms Dubai: Contemporary Choral Classics
 これと随分違います。プーランクとガーシュウィンはどこに行った。

◇Prom3(3月21日):Afternoon Concert : BBC Dubai Proms 2019
 ・ウォルトン:チェロ協奏曲
 ・ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125「合唱つき」
  /ニコラ・アルトシュテット (Nicolas Altstaedt)(vc)
  エリザベス・アサートン(Elizabeth Atherton)(ソプラノ)、イヴォンヌ・ハワード(Yvonne Howard)(メゾ・ソプラノ)、 マーク・ルブロック(Mark Le Brocq)(テノール)、ロデリック・ウィリアムズ(バリトン)、BBCシンガーズ、Dubai Opera Festival Chorus、リチャード・ファーネス(Richard Farnes):指揮、BBC交響楽団
 イギリスもののウォルトンと、プロムス定番曲の第九。Prom2でもそうですが、現地の合唱団も一緒に舞台に立っているのがいいなと思います。

◇Prom4(3月22日):The Last Night of BBC Proms Dubai 2019
 ・ワーグナー:「さまよえるオランダ人」序曲
 ・チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード:海の歌 op.91
 ・シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
 ・ピアソラ(John Lenehan:編曲):リベルタンゴ
 ・アンナ・クライン(Anna Clyne):Masquerade
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:音楽へのセレナード
 ・カルロス・ガルデル(Paul Campbell:編曲):Por una cabeza
 ・ヴェルディ:「運命の力」序曲
 ・トマス・アーン(マルコム・サージェント:編曲):ルール・ブリタニア
 ・エルガー:威風堂々 第1番
 ・スコットランド民謡(Paul Campbell):Auld Lang Syne
  /ロデリック・ウィリアムズ(バリトン)、ヨハンナ・ユホラ(Johanna Juhola)(アコーディオン)、BBCシンガーズ、Dubai Festival Chorus、リチャード・ファーネス:指揮、BBC交響楽団
 ラストナイトもやります。昨年のラストナイトで演奏したスタンフォードの「海の歌」が入ってます。2016年のラストナイトで演奏されたヴォーン=ウィリアムズ「音楽へのセレナード」も。声楽ソロは、バリトンのロデリック・ウィリアムズさん。2014年のラストナイトに出演されてました。ガルデルのタンゴ「Por una cabeza」を聴いてみたのですがかっこいい。

 オンデマンド配信期限は、それぞれのページの「○ days left to listen」を参考にしてください。

 ちなみに、本日、今年のプロムスのプログラムが発表されました。
BBC Proms
 7月19日から、9月14日まで開催です。今年は、ヘンリー・ウッド生誕150年。ヘンリー・ウッドが初演した作品がいくつも登場します。あと、今年はアポロ11号月面着陸から50年。プロムスでも宇宙に関する作品や、SF映画の音楽を取り上げます。これがすごく楽しみ。他にも、アニバーサリーイヤーの作曲家の作品も取り上げます。全てのプログラムを見てみましたが、楽しみなプロムばかり。公式ガイドブックは注文済みなので、届くのを待ちます。
 7月になったら、また私選リストをやりたい、やれればいいな。
BBC Media Centre : Media packs : Unveiling the 2019 BBC Proms
by halca-kaukana057 | 2019-04-17 22:57 | 音楽

イギリスの古楽を聴く

 以前、BBC Radio3で、BBC交響楽団の演奏会をオンデマンド配信で聴きました。
BBC Radio3 : Radio3 in Concert : A Masterpiece of Mahler
 いつこの記事を書こうと思っていたら、オンデマンドが日本時間明日朝までになってしまった…。
 ・モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調 K.385 「ハフナー」
 ・トーマス・ラルヒャー:Nocturne – Insomnia
 ・マーラー:大地の歌
  /エリーザベト・クールマン(メゾソプラノ)、スチュアート・スケルトン(バリトン)
  サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団

 いい演奏会でした。トーマス・ラルヒャーさんの作品は、2017年のプロムスでイギリス初演(Prom40 ロビン・ティッチアッティ:指揮、スコットランド室内管弦楽団)。初演した作品を何度も演奏していくのはいいなと思います。静かに始まり、現代的な音へ変化していく。打楽器の使い方が面白いです。モーツァルトのハフナー、メインの「大地の歌」もよかったです。「大地の歌」はじんわりとします。

 大体オンデマンドを聴く時は、その演奏会本編が終わればさっさと再生停止してしまいます。しかし、この時はそのまま流しておきました。BBCでも余った時間にCDなどから別の音楽を流しますが、その流れてきた音楽に惹かれました。上記ページをずっとスクロールしていくと、放送された曲についての表記があります。どちらも、イギリスの古楽です。

 1曲目は、イギリスの作曲家、ジョン・ジェンキンス(John Jenkins)の「4声のファンタジア」より第15番。演奏はFretwork。
◇Spotify : John Jenkins : Complete Four-Part Consort Music (Fretwork)
 演奏しているFretworkは、ヴァイオル・コンソート(ヴァイオルは英語、ヴィオールがフランス語)。16世紀から17世紀にかけて、イングランドやドイツで発展していった器楽アンサンブルのことを「コンソート」と言うそう。日本人もメンバーに含まれていて、古楽だけではなく、現代作品でも活躍しているのだそう。
 ジョン・ジェンキンスは、パーセルと同時代の作曲家。ヴァイオル・コンソールの黄金期に活躍。数多くの作品を遺した。このアルバムは、ヴァイオル・コンソール作品から「4声のファンタジア」を全収録。現代の弦楽器とは違う、ヴァイオルの優しく甘い音色と、心地よいメロディー、和音にホッとします。ゆるやかな短調の旋律が美しい3番、朗らかで優しい5番、ちょっとドラマティックな7番、暗い雨のような物悲しさの9番、可愛らしい14番、放送された15番は長調でも落ち着いていて穏やか。主旋律と他の旋律の絡み合いがきれいで、どんどん広がっていく。1一緒に収録されている2つのパヴァン(Pavan)もいいです。

 2曲目は、同じくイギリスの作曲家、ジョン・ダウランド(John Dowland)の「歌曲集第1巻」より、「Awake sweet love, thou art returned(目覚めよ甘き恋人、あなたは帰ってきた)」。演奏は、 グレース・デイヴィッドソン Grace Davidson (ソプラノ)、デイヴィッド・ミラー David Miller(リュート)。
John Dowland : John Dowland (Grace Davidson , David Miller)
 ダウランドは声楽とリュートの作品を多く遺している。歌曲集第2巻の「あふれよわが涙」が有名。このアルバムには、第1巻なので「あふれよわが涙」は入っていませんが、きれいな歌曲ばかり。歌っているディヴィッドソンさんのソプラノは澄んでいて美しい。リュート伴奏は最低限の音しか出していないように思えるけれども、歌に寄り添い、歌をひきたてている。リュート伴奏の歌曲はいいなぁ。放送された「目覚めよ甘き恋人、あなたは帰ってきた」は、愛しい人はいるけれども彼女に想いは伝わらない、でも、彼女は帰って来た!という希望が歌われている。そんな恋の歌も多いです。どの曲もきれいで、こちらも聴いていてホッとします。

梅丘歌曲会館 「詩と音楽」:ダウランド (John Dowland,1563-1626) イギリス
 ↑ダウランドの歌曲の歌詞と日本語訳があります。
 ダウランドの歌曲の伴奏はリュートかギターですが、ピアノのものはないのかなぁ…(自分が歌うとしたら、ピアノ伴奏でないと先生が対応できない)

 他にも、イギリスの古楽だと、鍵盤楽器の楽曲を集めた「フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック」に載っている、ウィリアム・バード、ジョン・ブル、ジャイルズ・ファーナビーなども好きです。他の時代もですが、古楽はハマると本当に深いし広い…。
by halca-kaukana057 | 2019-03-24 22:55 | 音楽
 12月に発表された、「BBC Proms JAPAN」。私も毎年開催を楽しみにしている、ロンドンでの世界最大級の音楽祭が日本にやってくる!と、昨年12月に発表されました。詳細なプログラムが発表されました。

BBC Proms JAPAN 公式ウェブサイト

・発表の際の記事:プロムスが日本にやってくる!?

 10月30日から、11月4日までの6日間、毎日開催です。10月31日には大阪でも公演があります。

◇10/30 Prom1(東京)、10/31 Prom2(大阪)
 メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」Op.26
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23
  (ピアノ:ユリアンナ・アヴデーエワ)
 マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

◇11/1 Prom3:JAZZ from America (ジャズ・フロム・アメリカ)

◇11/2 Prom4:Russian and Nordic Breeze (ロシア・北欧の風)
 シベリウス:交響詩「フィンランディア」Op.26
 チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
  (ヴァイオリン:ワディム・レーピン)
 シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 Op.43

◇11/3 Prom5:Next-Generations, representative of Japanese Soloists (日本を代表する次世代のソリスト達)
 細川俊夫:「プレリューディオ」 オーケストラのための
 エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85
  (チェロ:宮田大)
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26
  (ヴァイオリン:三浦文彰)
 ラフマニノフ:交響的舞曲 Op.45

◇11/4 Prom5:Last Night of the Proms(ラスト・ナイト・オブ・ザ・プロムス)
 P.M.デイヴィス:アン オークニー ウェディング ウィズ サンライズ(An Orkney Wedding, with Sunrise)
 ミヨー: スカラムーシュ Op.165b
  (アルトサクソフォン:ジェス・ギラム)
 プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より「私が町を歩けば」
  (ソプラノ:森麻季)
 マルコム・アーノルド:4つのスコットランド舞曲 アレグレット
 H.パーセル:夕べの讃美歌
  (ソプラノ:森麻季)
 ラヴェル:ツィガーヌ
 ワックスマン:カルメン幻想曲
  (ヴァイオリン:ワディム・レーピン)

 エルガー:行進曲「威風堂々」第1番
 スコットランド民謡:蛍の光(Auld Lang Syne) 他

  /トーマス・ダウスゴー:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団

 メイン会場での6公演はこんな感じ。
 その他に、11月2日~4日まで、渋谷で、「Proms Plus Outdoor Concerts in SHIBUYA(プロムス・プラス・アウトドア・コンサート)」という、無料野外コンサートもあるそうです。
 あと、Prom5の前にプロムスの楽しみ方を出演者が語るプレトーク、学生向け公開リハーサルも。

 うーん…ラストナイトを除くと、海外オーケストラの来日公演とさほど変わりないような…。
 ラストライトには、昨年のラストナイトにも出演した、サックスのジェス・ギラムさんが同じ「スカラムーシュ」を演奏します。マルコム・アーノルドのスコットランドにちなんだ作品があるのはいいな。
 あれ、「イギリスの海の歌による幻想曲」「ルール・ブリタニア」がない。
 というか、合唱団がいない。合唱団がいないということは、まさか、「威風堂々」第1番は歌なし…?最後の「Auld Lang Syne」は観客全員で手を繋いで歌うあれですよね?(歌詞は日本語の「蛍の光」か?)
 ラストナイトの司会は葉加瀬太郎さんとのこと。本家には司会なんてありません…指揮者がMCします。指揮者スピーチもあるかどうか…。ちなみに、ラストナイトでは「もれなくユニオンジャック&ロゴプリント手ぬぐい付(旗の代わりに振ってお楽しみください。もちろん、ご自身でお好きな旗をお持ちになられても歓迎です。)」とのこと。

 ちなみに、間もなく開催される「BBC Proms Dubai」ドバイでのプロムスのプログラムを見てみましょう。こちらはオケはBBC交響楽団。
BBC Symphony Orchestra: BBC Proms Dubai: Tchaikovsky Violin Concerto and Romeo & Juliet
 Prom1:チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、プロコフィエフ:ロメオとジュリエット
BBC Proms Dubai: Beethoven's Symphony No. 9
 Prom2:ウォルトン:チェロ協奏曲、第九
BBC Proms Dubai: Last Night of the Proms
 Prom3:ラストナイト。昨年のラストナイトでも演奏されたスタンフォード、現代ものでアンナ・クライン、ヴォーン=ウィリアムズ、「ルール・ブリタニア」に「Land of Hope and Glory」(BBCシンガーズの合唱があります)

 イギリスものも多いし、本家プロムスで毎年必ず演奏する第九もやります。合唱団もいます。日程は短いけど全然違う。

 HPをよく見ると、主催に、テレビ朝日、BS朝日があります。どちらかで放送があるの?情報番組などでPRもしそう。その他詳しい情報は公式サイトで。

 で、第一報が来た後も考えたのですが、「プロムス」とは。日本でやる意味、意義とは。ただの海外オーケストラの来日公演とどう違うのか。ラストナイトだけがプロムスではない。全てのプロム(公演)が、「誰でも楽しめるクラシック音楽のコンサート」であること。どのプロムもお祭りのようなワクワクした雰囲気があること。
 曲の幅は、他の海外オーケストラの来日公演でも演奏している作品も多いので、広いとはあまり言えない。ジャズの回のProm3や現代作品も扱うProm5はプロムスらしいと思う。ダウスゴーさんの十八番のシベリウスもあるが、「フィンランディア」と交響曲第2番はフィンランドオケもよくやるし…お国もののデンマークのニールセンとかニルス・ゲーゼとかもあったらいいのに。イギリスのオーケストラなのに、イギリスものが少ない…。
 上記のドバイプロムスでは、本家でも毎年演奏する第九がある。ならば同じく毎年演奏されるホルストの「惑星」があったら、イギリスものも増えるからいいのになぁ(女声合唱は日本の合唱団でもいいですし)。ラストナイトに合唱団がいないのが気になる。

 日本であまり馴染みがない作品だと敬遠される?でも、日本で馴染みの作品ばかりだと、また似たような作品ばかり…と言われる。この辺のバランスは難しいな…。
 野外コンサートが「誰でも楽しめる」お祭りの感じになりそうだなと思います。

 今後も色々な情報が発表されると思うので、チェックしたいと思います。第一報記事にも書きましたが、BBCのオーケストラの公演は、海外公演でもBBC Radio3で放送されます(オンデマンドあり)。なので、行けなくても後日放送で楽しめます。

 ちなみに、本家プロムスのプログラムは、グリニッジ標準時4月17日発表です。
by halca-kaukana057 | 2019-03-19 23:08 | 音楽
 ネットラジオで興味深い演奏会を聴きました。
BBC Radio3 : Radio 3 in Concert : Prankster, Adventurer and Rogue
 ミルガ・グラジニーテ=ティーラ:指揮、バーミンガム市交響楽団の2月の演奏会です。

・エサ=ペッカ・サロネン:Dona Nobis Pacem(我らに平和を与えたまえ)
・ラウタヴァーラ:カントゥス・アルクティクス(Cantus arcticus 極北の歌)op.61
・シベリウス:ラカスタヴァ(恋する人) op.14
      :エン・サガ op.9

・グリーグ:劇付随音楽「ペール・ギュント」
 /クララ・エク(Klara Ek,ソプラノ)、CBSOユース合唱団、CBSO合唱団、ミルガ・グラジニーテ=ティーラ:指揮、バーミンガム市交響楽団

 前半はフィンランド、後半はグリーグの「ペール・ギュント」を組曲版ではなく、劇音楽版の抜粋です。合唱や独唱も入ります。以前、劇付随音楽「ペール・ギュント」のCDを聴いたことがあったのだが、それは全曲版ではなく抜粋だったことに気づいた。今回の演奏会も抜粋版ですが、曲目は以前聴いたCDよりも多いです。
・第1幕:前奏曲:婚礼の場で
・第2幕:前奏曲:花嫁の略奪、イングリッドの嘆き
山の魔王の宮殿にて
・第3幕:オーセの死
・第4幕:朝
アラビアの踊り
アニトラの踊り
ソルヴェイグの歌
・第5幕:前奏曲:ペール・ギュントの帰郷
聖霊降誕祭の賛美歌のコラール
ソルヴェイグの子守唄

 「ペール・ギュント」の物語は、ペールが荒唐無稽でなかなか理解しにくい…。でも、音楽があるとこんな場面なのかなと想像しやすい。荒唐無稽な物語を、ドラマティックな物語と感じられる。不思議です。
 音楽を音楽として純粋に楽しめる、コンパクトな組曲版も好きですが、独唱や合唱の入る劇付随音楽版も好きです。劇をイメージさせるけれども、音楽としても聴ける。オペラではなく劇なので、音楽の性格もオペラとは違うんだな、と今聴くと実感できます。快活な「婚礼の場で」で始まり、花嫁を略奪しペールの大冒険が始まる。「山の魔王の宮殿にて」はやっぱり合唱が入った方が迫力が増していい。同じく合唱とソプラノ独唱が入る「アラビアの踊り」も。ソプラノ独唱のエクさんの澄んだ歌声がきれいです。女声合唱も美しい。「イングリッドの嘆き」や「オーセの死」「ソルヴェイグの歌」といった静かな曲も聴き入ってしまいます。「精霊降誕祭の賛美歌のコラール(Whitsun Hymn)」は初めて聴きました。無伴奏の合唱です。とてもきれいですそこから、最後の「ソルヴェイグの子守唄」へ。波乱万丈のペールの人生が静かに終わるのが感じられます。よかったです。

 演奏会前半もとても楽しいです。サロネンの合唱曲は不思議な音の流れが面白い。2010年の作品だそうです。ラウタヴァーラの「カントゥス・アルクティクス」は大好きな作品。フィンランドの北にある湖畔で録音した鳥のさえずりと管弦楽の協奏曲。鳥たちの鳴き声と、幽玄な管弦楽がとても美しい。音の流れや響きは不思議な雰囲気で、そこに湖や動き回る鳥たちなどの自然を感じられる。以前は、ラウタヴァーラなどフィンランドの現代作曲家の作品を聴いてもピンと来なかった。よくわからなかった。でも今は心から楽しめる。楽しみ方がわかってきたというか、幅が広がってきたのだろう。さらにシベリウスから2曲。「ラカスタヴァ」は無伴奏合唱版で。「恋する人」や「恋人」と訳されるこの曲、可愛らしいし、どこか物悲しくもある。大好きです。「エン・サガ」も大好きな曲。グラジニーテ=ティーラさんの「エン・サガ」はこうなるのかと興味深々で聴いていました。緩急と強弱の幅が広い。どんどん盛り上がっていく部分も好きですが、その後の静かなクラリネットのソロの部分も好きです。「ある伝説」と訳されるこの曲、後半の「ペール・ギュント」へのつなぎにもなっているのでしょうか。

 この記事を書いた時点であと12日、オンデマンドで聴けます。2月16日あたりまで?

・以前の記事:劇音楽としての「ペール・ギュント」
by halca-kaukana057 | 2019-03-04 22:56 | 音楽
 今日はフィンランドでは「カレワラ」の日。ということで、「カレワラ」由来の音楽作品のことを書こうと思ったが何も用意していなかった。フィンランド国営放送・YLEのクラシック専門ラジオチャンネル「YLE KLASSINEN」では「カレワラ」を元にした作品の特集をしている時間があった。それを聴こうと思ったのだが、時間を間違え、既に終わっていた(YLE KLASSINENはオンデマンド配信がない)。仕方ないのでその後の放送を聴いていたのだが、気になった作品があった。
YLE : Radio : Yle Klassinen : Päiväklassinen. (2018.2.28)
Palmgren: Valoa ja varjoa (Juhani Lagerspetz, piano).

 セリム・パルムグレン(Selim Palmgren)は、フィンランドのピアニストで作曲家。シベリウスより13歳年下。ピアノ曲を数多く作曲しており、有名なのは、第3曲「とんぼ」、第4曲「5月の夜」を収めた組曲「春」op.27、第2曲「粉雪」を収めた「3つのピアノ小品」op.57、「星はまたたく」「夜の歌」「曙」からなる「3つの夜想的情景」op.72など。舘野泉さんが演奏したCDで日本では親しまれていると思う。同じく舘野さんが監修した楽譜も全音から出ている。
 詳しい経歴はこちらで:ピティナ:ピアノ曲事典:パルムグレン

 さて、上に挙げた曲名。「Valoa ja varjoa」は、フィンランド語で「光と影」。以前も聴いたことがありましたが、CDなどを探せずにいました。今度こそ。こういう時の検索は、大抵ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)を使います。演奏者のユハニ・ラーゲルスペッツから検索してみたが、出てこない。NMLで「光と影」(Light and Shade)なるタイトルの曲を探してみるが、やっぱり出てこない。これは作品番号何番だ?色々検索してみて、出てきたのが、作品番号は51番であること。
wikipedia : Selim Palmgren
 op.51に「Light and Shade – 6 Piano Pieces ('Ljus och skugga')」とあります。こちらはスウェーデン語でもタイトルが書いてあります。これで探しやすくなった。CDは?見つからない。NMLでも、Spotifyでも出てこない。YouTubeに音源は?見つからない。見つかったのがこちら。
IMSLP : Light and Shade, Op.51 (Palmgren, Selim)
 楽譜です。楽曲の情報もあります。6曲の作品からなっていること。
1. Fosterlandshymn (Patriotic Hymn)
2. Finsk Ballad (Finnish Ballad)
3. Skymning (Twilight)
4. Serenata (Serenade)
5. Elegi (Elegy)
6. Valse Caprice
 放送時間から計算して、演奏時間は大体10分程度。確かに最後の第6曲は快活なワルツ調の曲でした。しかし、1回聴いただけでは思い出せない…。やはり音源が欲しい。が、CDもない…。他のピアニストは演奏していないのか。動画もない…。またこのYLE KLASSINENで放送されるのを待つしかないのか…。

 以上、ここまで調べられた覚書でした。誰か、CD録音しません?
by halca-kaukana057 | 2019-02-28 22:48 | 音楽
 年の初め(今月初め)に、正月に聴いた音楽についてこれから書いていこうと思うと書いたが、もう1月も終わりになってしまった。

 海外ネットラジオを聴いていて、偶然サティの「グノシエンヌ」を聴いた。今まで、サティの作品はそんなに聴いたことがない。「ジュトゥヴー(あなたがほしい)」「3つのジムノペティ」ぐらい…?

 「グノシエンヌ」(Gnossiennes)とは、ギリシア語の「知る」(Γνωρίστε:Gnoríste グノリステ)の語幹をもとにして作ったサティの造語。また、古代クレタ島にあった古都「グノーソス宮」や、神秘教会グノーシス派も語源になったと言われている。
 「3つのグノシエンヌ」の1番から3番、4番、5番、6番と続き、7番は「星たちの息子」として作曲され、その後「グノシエンヌ」7番となったが、現在は「梨の形をした3つの小品」の第1曲となっている。

 聴いて、不思議な音楽だなと思った。最初の第1番から第3番は暗い。重い。ゆったりとしていて、夜、小川が静かに流れているかのよう。もしくは、夜の湖のほとりの波打ち際。海だと激し過ぎるので、湖かなと思った。響きは東洋風。音の流れ、変化が不思議。第4番が一番好き。これも暗い。分散和音のアルペジオの低音が心地いい。第5番はようやく長調に。ころころとした高音のメロディーが美しく、ロマンティックでもある。第5番ではあるが、一番最初に作曲されたのがこの曲(1889年)。第1番から第3番は翌年1890年、4番は91年の作曲。この1年の間に、何が起こって暗い短調になったのだろう。5番を1番先に聴くのと、番号順に聴いてみるのとでは印象が変わるから面白い。第6番はより不思議な響きの曲。
 第7番(「星たちの息子」)では、それまでになかった激しい強い音も出てくる。装飾符のタターンという音は、第1番にも出てくる。どこか似ている。第1番を思い返しているのだろうか。作曲されたのは91年。

 「知る」というギリシア語が語源になっているというので、夜、静かに考え事をしたい時に聴きたい曲だと思った。思索の時間に合うと思う。

 聴いたのは、ジャン=イヴ・ティボーデ、小川典子、ブリュノ・フォンテーヌ、ニコラス・ホルヴァート、他。
by halca-kaukana057 | 2019-01-30 22:52 | 音楽
 久しぶりに「シャーロック・ホームズ」の話題を。BBC radio3で、シャーロック・ホームズの映像作品の音楽を特集した番組が放送されました。
BBC Radio3 : Sound of Cinema : Sherlock Holmes

 映画音楽の番組で、この回のテーマはシャーロック・ホームズ。それぞれのテーマ曲、サウンドトラックを取り上げています。古い映画から、ガイ・リッチー監督の映画2作の音楽、BBCなので「SHERLOCK」のテーマも。ホームズといったら忘れてはいけない、パトリック・ゴワーズが音楽のグラナダ版、ジェレミー・ブレットがホームズを演じたドラマの音楽も。新しいところでは、映画「Mr. Holmes」の音楽も。この映画はまだ観ていない。観たいと思っていたんだ(でも、ワトソン/ワトスンが出てこない作品は寂しいなと思ってしまう)。

 MCはMatthew Sweetさん。この方、2015年のプロムスで、シャーロック・ホームズの音楽特集の回で司会をした方。このホームズPromでは、「SHERLOCK」脚本・マイクロフト役のマーク・ゲイティスさんも進行役を務めました。スウィートさんはホームズ映像作品音楽にお詳しい方なのかな?
◇2015年 BBCプロムス Prom41:BBC Proms : Proms 2015 : Prom 41: Sherlock Holmes – A Musical Mind
・その時の紹介・感想記事:シャーロック・ホームズの音楽たち

 「シャーロック・ホームズ」は映像化は多いけれども、どれも違っている。その映画・ドラマオリジナルの物語もあるし、コナン=ドイルの正典そのままの作品もある。でも、どれを聴いても、ホームズのほの暗いミステリアスな、危険も漂う世界が感じられる。かつ、どんな事件が起こるのかワクワクもする。テーマ曲や劇中曲は、現実世界を離れて、その作品の世界へ引きずり込む役目をする。「ホームズ」作品は、ホームズがクラシック音楽好きで、ヴァイオリンも演奏するところから、音楽も重要だと思っている。どの映像作品も、そこを大事にしていていいなと思う。

 オンデマンドは1月29日ごろまで聴けます。

by halca-kaukana057 | 2019-01-03 22:22 | 音楽

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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