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これがプロムスオーケストラ! オラモ & BBC交響楽団 @仙台

 昨日予告したコンサートの記事を。
 3月4日(日)、来日中のサカリ・オラモ指揮、BBC交響楽団の仙台公演に行ってきました。このブログでは、BBCプロムス ( Proms ) で聴いてきたコンビ。特に、「Last Night of the Proms」ラストナイトは毎年放送されるのを楽しみにしています。ラストナイトの放送を観て、楽しいコンビだなぁと思ってきました。オラモさんに関しては、CDなどでバーミンガム市響、フィンランド放送響の頃から聴いてきたのでその点でも思い入れはあります。生で聴けるのは嬉しいです。

東芝グランドコンサート 2018

【仙台公演 プログラム】
・ブリテン:歌劇「ピーター・グライムズ」より
 4つの海の間奏曲 op.33a
(第1曲:夜明け(Dawn)、第2曲:日曜の朝(Sunday Morning)、第3曲:月光(Moonlight)、第4曲:嵐(Storm)
パッサカリア op.33b
※「パッサカリア」は第3曲「月光」と第4曲「嵐」の間に演奏されました。
・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
・シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 op.82

ヴァイオリン:アリーナ・ポゴストキーナ
 サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
(2018年3月4日 イズミティ21)


 シベリウス5番ですよ、シベ5!来日公演について発表になり、シベリウス5番が広島と仙台のみの公演と知って、迷わず仙台に行くことに決めました。距離的な問題でも仙台だったのですが。今シーズンのBBC響は、オラモさんとシベリウスチクルスを行い(2017年のフィンランド独立100年記念)、その一番最初に演奏したのが5番でした。オラモさんのお国ものですし、イギリスオケはシベリウスが生きていた時代からシベリウスを演奏してきた。BBC radio3で聴いて、これは来日が楽しみだと思っていました。
 1曲目も、イギリスオケのご挨拶のようなお国ものブリテン、コンチェルトはチャイコフスキー。ポゴストキーナさんはシベリウスヴァイオリンコンクールの優勝者で、ならばシベコン…と思ったのですが、チャイコフスキーも好きです。プログラムからして好きです。

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 ホールの入り口には立派なこんな看板?が。
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 公演パンフレット。オールカラーで内容は充実しています。お値段の分だけあると思います。東芝がスポンサー(主催はフジテレビ)のコンサートシリーズで、東芝の招待客が多かった。入場前、係員さんが、「東芝の招待券をお持ちの方~」と何度も呼びかけていた。その招待客には、パンフレットは袋入りで配布されます。なので、ホールに入ると招待客か一般客かわかります。
 お客の入りは、空席もちらほらありますが、概ね入っていたと思います。
 開演前まで、コントラバスさんがステージの上でさらっていたり(最初1人だったのが、2人になっていた)、舞台裏からフルートなどの管楽器の音が聞こえてきたり。

 開演、楽団員さんたちがステージへ。この時、楽器を持っていないけど、きちんと燕尾服を着た男性が3人、楽団員さんたちやステージの様子を見渡していました。多分、ひとりは、BBC響ゼネラル・マネージャーのPaul Hughesさんだと思います。あとの2人はステマネさん?そんなにオーケストラのコンサートには行けていませんが、こんな風に開演時にスタッフがステージにいるのは、国内オケでも海外オケでも見たことがありません。よくあることなんでしょうか?楽団員さんたちが全員座ったのを見届けて、スタッフさん3人は舞台裏へ。リーダー(コンマス)席の隣のヴァイオリンさんがチューニングを促して、終わった後、リーダーのStephen Bryantさんが入ってきます。プロムス ラストナイトでもこの形ですね。そしてオラモさん登場。プロムスコンビが目の前に。

 配置は第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの対抗配置。第2ヴァイオリンの後ろにコントラバスが並んでいます。
 1曲目、ブリテン「4つの海の間奏曲」と「パッサカリア」。イギリス音楽の中でも好きな曲です。
Britten - Four Sea Interludes from Peter Grimes, Op 33a - Oramo
 2013年プロムス ファーストナイトでの演奏。このファーストナイトが、オラモさんのBBC響新首席指揮者御披露目演奏会になりました。
この演奏も聴いて行ったのですが、今回の演奏は、これよりも現代的な音がしました。微妙に不安定な音だったり、尖っていたり。管楽器が現代的なのに対して、弦楽器は滑らかにそれをしっかりと支えている。おもしろい。「ピーター・グライムズ」のオペラは、イギリスの小さな漁村で、疎外されて暮らしている漁師・ピーター・グライムズが主人公。村にある事件が起き、グライムズが容疑を疑われる。グライムズはだんだん錯乱状態になっていって…。そんな暗いお話です。音楽に明るい部分があっても、根底に暗いものがあって、きれいなんだけど何か不吉な予感がする。第1曲「夜明け」の木管とかチューバとか、第2曲「日曜の朝」の鐘の音とか。この鐘は教会の鐘の音なのだそうですが、不吉な音。第3曲「月光」→「パッサカリア」→第4曲「嵐」、この流れが自然で、面白かった。普段は「パッサカリア」は別に聴いているのに、この流れで聴いてもおかしくない。「月光」で美しい穏やかな海の情景が描かれる。弦の弱音がとてもきれいで。でも、徐々に重々しくなっていく。きれいなままというのがまたいい。「パッサカリア」は、ヴィオラのソロが美しくてよかった。このヴィオラのソロから、他のパートにも広がっていく。金管がバッチリ決めて、弦の静かな部分が。また盛り上がる。「パッサカリア」も現代的な音、曲です。20世紀のオペラなんだなぁ、と。その後に第4曲「嵐」全パートが全力、荒々しい。金管は特にバリバリいってます。弦もめまぐるしい。明るい曲ではないですが、現代的な響きが「おもしろい、楽しい」と感じました。トリルというか、音が行ったり来たりするのはハマります。ハープや多彩な打楽器など、楽器の種類も多いのも面白いですね。オラモさんの指揮も、プロムスのまんま。ああ、この指揮だ、と思いました。左手のアクションを見てると楽しい。特定の楽器に指示を出したり、曲想を伝えたり。
 1曲目から、仙台のお客さんは大喝采。1曲目なのに、オラモさん、カーテンコールしてました。
 ちなみに、調べてみたら、リボル・ペシェク:指揮、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団の演奏のCDでは、この第3曲と第4曲の間に「パッサカリア」が入る順番でした。曲順を知った時、オペラの順番でもないし、何の意味があるんだろう?とおもっていましたが、謎は解けていません。ただ、流れとしては自然な気がしました。
 この曲は、編成が結構大きいです。イズミティ21のホールは小~中規模のホール。ステージもそんなに広くなく、BBC響の皆さん、ギッシリという感じでした。

 メンバーの入れかえや編成を減らしたりして、プログラム2曲目。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。実は、ピアノ以外の協奏曲を生で聴くのは初めてです。地元のコンサートでは、いつもピアノ協奏曲。ヴァイオリンやチェロもやってほしいとアンケートに書いてるのに、やっぱりピアノ協奏曲。遠征してようやく聴けました。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、編成が随分小さいんですね。トロンボーンもいない。第1ヴァイオリンも、コントラバスも大幅に減っている。フルートに、日本人楽団員の向井知香さんが入りました。
 オラモさんとポゴストキーナさん登場。ポゴストキーナさんは緑のドレスでした。きれい、かわいい。お写真からもそんな印象を持っていたのですが、本当にきれいでかわいらしい方。
 でも、ヴァイオリンは芯が強くて、でもつややかでした。最初のヴァイオリンソロの一音を聴いて、すごい音だと感じました。あの小さなヴァイオリンから、こんな音が出るんだ。オーケストラのヴァイオリンとは違う。聴き入りました。
 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、好きな曲ですが、そんなにCDなどで数多くは聴いていません。聴くと、映画「ライトスタッフ」のテーマ曲を思い出します。似てますよね。
 ヴァイオリンソロの後、オケも主題を演奏しますが、この音がさっきのブリテンとは違って、明るくて、元気で、のびのびしていて、ピュアな音をしていました。完全に楽しんでる音。そして、チャイコのヴァイオリン協奏曲は、ヴァイオリンだけが目立つ曲ではないな、と。オーケストラにも美味しい部分がいっぱいあって、ヴァイオリンソロとの掛け合いが楽しい曲。「協奏」です。ソロを聴いても楽しいし、オケを聴いても楽しい。いいですね。ポゴストキーナさん、オラモさんとアイコンタクトを取ったり、リーダーのブライアントさんを見て演奏しているところも。いい共演だなと思いました。
 ブリテンからは編成が小さくなりましたが、オケはよく鳴ります。ラストまで、本当に楽しかった。こういう演奏を聴くと、これまでそんなに聴いていなかったチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ももっと聴きたくなりますね。
 演奏後、大喝采。オラモさんとポゴストキーナさん、何回カーテンコールしたか数えてませんw5回はしたと思う。仙台のお客さん、ノリがいいのか?大拍手に応えて、アンコール。

・チャイコフスキー (グラズノフ:編曲):「なつかしい土地の思い出」 より メロディ
 オーケストラも一緒に演奏です。これは豪華。郷愁を誘うきれいな曲。好きな曲です。アンコールでもポゴストキーナさんとオケの息はぴったりでした。ちなみに、オラモさんは指揮棒なし。やわらかな指揮でした。
 もっと生でヴァイオリン協奏曲も聴きたいですね。地元のコンサートホールのアンケートにまた書こう。または遠征しよう。

 休憩へ。休憩中、フルートさんが、ずっと次のシベリウス5番をさらっていました。シベ5だ!と反応。これからシベ5を生で聴けると実感。嬉しいです。シベリウスは大好きですが、なかなか生演奏に接したことはない。交響曲は初めて。初めて生で聴くシベリウスの交響曲が5番。いいですね。編成はチャイコフスキーよりは少し大きいです。

 休憩後、楽団員さんたちが舞台へ。この時も、スタッフさん3人がステージに出てきて見守っていました。休憩後の楽団員さんたちは、前半よりもリラックスした表情をしていました。笑顔で談笑したり。スタッフさんとも談笑している楽団員さんもいました。後半では、リーダーのブライアントさんも他の楽団員さんと一緒に出てきていました。チューニングが終わって、スタッフさんたちは舞台裏へ。オラモさん登場。シベ5です。

 と、ここであれ?と。指揮台の上に椅子が置いてあって、オラモさん、椅子に座っての指揮です。前半は普通に立って指揮していました。どこか痛めたのかなぁ…まだまだツアーは長い、これからなのに…大丈夫かなぁ…と心配になっていました。
 第1楽章。ホルンのあの音…まろやかで優しい。木管もやわらかい音で応えます。ああ、この音だ。弦の弱音のざわめき。弱音をうまく生かしていました。ファゴットのソロ。そして明るいトランペットソロ。シベリウスの交響曲を聴くと、さまざまな情景がイメージ出来ます。でも、それは「何となく」「ぼんやりとした」もの。でもこの演奏を聴いた時は、はっきりとこんな風景だとイメージできました。「名曲アルバム」を観ているみたいな。明瞭、はっきりとした、明るめの5番です。オラモさんは椅子に座っていましたが、そんなことは関係ないと思わせるダイナミックな指揮。上半身を大きく動かして振っています。オーケストラもそれに応えての熱演。全力です。でも、シベリウス特有の冷たさ、寒さ、透明感は存分に感じられます。いい音を出すなぁBBC響!と思っていました。指揮もオケも、どちらもこの曲を知り尽くしている、堂々ともしていました。第1楽章の最後で、ティンパニが思い切り強い音を出して、盛り上げ、引き締めていました。第1楽章の最後のカオスな箇所からの金管の朗々とした歌が出てきて、ジャジャジャジャン!という終わり方が好きなのですが、キッパリと見事に揃っていました。
 第2楽章、弱音がたまりません。こんな小さな音でも、ちゃんと聴こえて来る。ただ弱い音にすればいいんじゃないんだな、と自分の演奏…声楽やかつてのピアノでのことを思い出したりしていました。ゆっくり溜めたり、休符を少し長めにとって、じっくりと演奏していました。アイノラで静寂を大事にしていたシベリウスのことを思い出します。ワルツみたいな第2楽章も好きです。かわいらしく明るいようで、ほの暗さもあるんですよね。
 あっという間に第3楽章。疾走する弦、コントラバスはソフトな感じがしました(私の席の位置のせいだろうか)。ホルンが奏でる白鳥の飛翔。本当に美しくて、じわじわとこみ上げてくるものが。どのパートものびのびと演奏していました。さっき、休憩が終わって、リラックスしていた表情の楽団員さんたち。そのままの雰囲気で演奏していました。2つの主題の対比を聴くのも楽しかったです。5番、まだまだ知らない、気づかない部分がありました。CD(動画その他)でばかり聴いてきましたが、生で聴いて、目でも各パートの動きを見て、気づくことっていっぱいあるんだなと思いました。徐々に暮れゆくように、終わりへ近づいていく。このあたりのほの暗さがまたいい。じわじわきます。目頭が…。最後は、あのフライング拍手危険箇所の和音。誰もフライングしないでくれ…と祈りながら聴いていました。和音の間に一呼吸一呼吸入れても、客席はシーンとしている。最後のジャン、ジャン!の後、ちゃんと終わってから盛大な大拍手とブラボー。よかった。フライングなかった。よかった…。圧倒されたシベ5でした。
 やっぱりノリのいい?仙台のお客さん。大拍手に、オラモさんは何度もカーテンコール。どこも痛いようには見えず…。でも、ツアーはまだ前半戦なので、どうぞ無理はしないでお大事にしてください…(ツアー後半には、マーラー5番も控えていますし)。何度もリーダーのブライアントさんと握手をしたり、楽団員を立たせて挨拶したり。ソロを担当したファゴットさん、金管、全員という形で立たせていました。左胸に手を当ててお辞儀するオラモさん…ラストナイトそのまんまだ!w
 盛大な拍手に応えてアンコール。オラモさんのアンコールのコールが、これもまたラストナイトっぽいw

・シベリウス:ペレアスとメリザンド op.46 第7曲:間奏曲
 「ペレアスとメリザンド」!なかなか演奏されないけど、アンコールにいい曲ですね!かわいらしい、牧歌的な曲。BBC響の明るい、朗らかな、のびのびとした音が全開でした。シベリウスを続けて聴けるなんて嬉しい。
 アンコールの後もまだまだ大拍手は続きます。何と、もう1曲演奏してくださいました!

・シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ JS 34b
 「アンダンテ・フェスティーヴォ」!!シベリウスもう1曲、5番と合わせたら3曲!!もうたまりません。爽やかで滑らかな弦楽合奏、本当に美しかった。ふっと溜めを入れるのもいい。最後はティンパニも入って荘厳に。この曲を聴けるのは本当に嬉しい。ありがとうございます!Kiitos!!
 「アンダンテ・フェスティーヴォ」を生で聴いたのは2度目。前回は、ストルゴーズ指揮N響。
・2015年、オールベートーヴェンプログラムのアンコールでした:フィンランド人指揮者でベートーヴェン+α N響演奏会に行ってきた
 どちらも、指揮はフィンランド人で、公共放送のオーケストラで、アンコールで…何だこの共通点。

 アンコール2曲は、指揮棒なし。やはり、やわらかでしなやかな指揮でした。あまりにも拍手が続くせいか、オラモさんがブライアントさんを促して一緒に退場、楽団員さんたちも退場。退場の際も、まだ拍手が続いているところもありました。太っ腹アンコールにも本当に大満足です。遠征して本当によかった。最高でした。演奏会、堪能しました。
 あたたかく、朗らかで、のびのびしてて、決めるところはバシッと決めて、BBCSO,とても素敵なオーケストラだと実感しました。オラモさんとの息もぴったりで。いいコンビです。
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 アンコールの掲示。手書きの「ペレアスとメリザンド」は急遽決まったのかな?

 思ったのが、イズミティ21のホール、ステージは、BBC響には小さいなということ。シベリウスでも、編成は小さいですが、よく鳴っていました。オーケストラの個性に対して、箱が小さい。やっぱり、ロイヤル・アルバート・ホール(RAH)の大きなホール、ステージのイメージが強いですし、この鳴りは、RAHで演奏しているオーケストラなんだなといい意味で実感しました。普段の本拠地のバービカン・センターはどうなんだろう?バービカンセンターでの演奏会の映像を観たことがないのでなんとも言えず。BBCは、音声はネットで日本からも聴けますが、映像はない。テレビ収録もすればいいのになぁ…と思いました。でも、放送、オンデマンドはイギリス国内限定なんだろうな…きっと…。やっぱりラストナイトしかないのか…?
 今後、BBC響を聴くのが楽しみになりました。普段のバービカンセンターでも、プロムスでも。今年のプロムスのプログラムは、4月19日発表です。楽しみです!

 オラモさんとBBC響のツアーはまだまだ続きます。全10公演(8公演+クローズド2公演)。長いですが、盛況になりますように。

 11日は東京、サントリーホールでのコンサートですが、そのコンサートがNHKFMで放送予定です。
NHKFM:ベストオブクラシック:3月19日:BBC交響楽団 演奏会
 3月19日、夜7時30分から。
 プログラムは、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(小菅優)、マーラー:交響曲第5番。
 このプログラムも聴きたいと思っていたので、放送は嬉しいです。しかも、演奏会から約1週間後に放送…こんな早く放送するのはなかなか珍しい。
※ラフマニノフは第3楽章のみの放送です。アンコールも、「アンダンテ・フェスティーヴォ」のみ(小菅さんのソロアンコール、ラフマニノフ「リラの花」と、オーケストラアンコール2曲目「ペレアスとメリザンド」間奏曲は省略…)。時間が足りない…。完全版はBBC radio3でそのうち放送でしょうか。待ちます。
 でも、この来日はフジテレビが主催…東芝がアレなので、NHKに放送権売ったとか?むしろ大歓迎です。
 あと、BBCはBBCのオーケストラの海外公演もradio3で後ほど放送するのですが、この日本ツアーも放送されるだろうか。このサントリーホール公演は放送されるはず。他のAプログラム(ブラームス1番)、このBプログラム(シベリウス5番)も、どこかで収録していればいいのですが…。
【追記 180308】
 BBC radio3で、広島公演(ブリテン、チャイコフスキー、シベリウス)の模様が放送されました。早いよ!まだBBC響はツアー中だよ!
BBC radio3 : Radio 3 in Concert : BBC Symphony Orchestra's Japan Tour 2018 - Ueno Gakuen Hall, Hiroshima
 30日間オンデマンド配信してます。期間中はいつでも何度でも聴けます。スマートフォンからは、「BBC iPlayer Radio」をダウンロードして聴いてください。
 演奏だけでなく、休憩中には、広島の街中の音、平和記念公園、広島交響楽団のことも紹介されました。あと、BBC響の日本人楽団員、フルートの向井知香さんのインタビューもあります。広島公演は仙台と同じプログラムですが、ポゴストキーナさんのソリストアンコールがない、オーケストラアンコールは「アンダンテ・フェスティーヴォ」だけという違いがありました。仙台もよかったけど、同じプログラムでも違う公演地の様子も聴けるのは嬉しいです。

 NHKFMでの東京公演の放送の前に、BBC radio3にこんなのがありました。
BBC radio3 : Through the Night : BBC Proms 2016: Sakari Oramo conducts Mahler and Haydn symphonies
 2016年のプロムスの再放送です。オラモさんとBBC響のマーラー5番です。一昨年の演奏と、今年の日本ツアーでの演奏に違いはあるのか。聴き比べてみるのも面白いと思います。
 ちなみに、これが放送されたのは、東京公演の数時間前。BBCさん、わかって放送したのか、どうなのか…。




【プロムス ラストナイト過去記事】
・2014:こんなクラシックコンサート観たことない! 「Proms(プロムス)」ラストナイトコンサート2014
2015はNHKが放送せず、観られず。
・2016:一緒に音楽を楽しもう Proms(プロムス)2016 ラスト・ナイト・コンサート
・2017:クラシック音楽の最前線で BBC Proms(プロムス) ラスト・ナイト 2017 まとめ

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by halca-kaukana057 | 2018-03-06 21:45 | 音楽

クラシック音楽の最前線で BBC Proms(プロムス) ラスト・ナイト 2017 まとめ

 今年もNHK BSプレミアムで放送されました!(安堵) BBC Proms(プロムス)、最終日のお祭りコンサート「Last Night of the Proms 2017」.NHKでは「ラスト・ナイト・コンサート」と訳してますね。
 9月、生中継を聴いていましたが、映像で観ると違う!日本語訳が付いてありがたい。これは何だろう?とわからなかったことの謎も解けますし、情報も増えます。プロムス ラストナイトについて語らないと、今年のプロムスを聴き終えた気がしない。ということで感想を。

◇プロムス 公式サイト:BBC Proms:Prom 75: Last Night of the Proms 2017
・過去記事:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその4 [9月]


・ロッタ・ヴェンナコスキ:フラウンス (Flounce) (世界初演)
・コダーイ:ブダ城のテ・デウム(ブダヴァリ・テ・デウム)(プロムス初演)
・サー・マルコム・サージェント:強い嵐の日の印象(Impression on a Windy Day) op.9
・シベリウス:フィンランディア (合唱つき) op.26
・ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」 前奏曲、「愛の死」

・ジョン・アダムズ:歌劇「ザ・ガールズ・オブ・ザ・ゴールデン・ウェスト」より「ローラ・モンテスがスパイダーダンスを踊る」(Lola Montez Does the Spider Dance) (ロンドン初演)
・ガーシュウィン:ミュージカル「パードン・マイ・イングリッシュ」より「ローレライ」(The Lorelei)(ホルムズ:編曲)
・クルト・ワイル:ミュージカル「ハッピー・エンド」(Happy End)より 「スラバヤ・ジョニー」(Surabaya Johnny)
         ミュージカル「闇の女」(Lady in the Dark)より「ザ・ザーガ・オブ・ジェニー」(The Saga of Jenny)(ヘルゲ:編曲)

・ヘンリー・ウッド(編曲):イギリスの海の歌による幻想曲
 (小粋なアレトゥーザ / トム・ボウリング / ホーンパイプ / スコットランド民謡:エリスケイの恋歌(キャンベル:編曲) / アイルランド民謡:ダニーボーイ(マクグリン:編曲) / ウェールズ民謡:海辺には(グリン:編曲) / 見よ、勇者は帰る
・トマス・アーン(サージェント:編曲):ルール・ブリタニア
・エルガー:威風堂々第1番 ニ長調 「希望と栄光の国(Land of Hope and Glory)」
・パリー(エルガー:編曲):エルサレム
・アーサー・ブリス 編曲:イギリス国歌
・Auld Lang Syne

/ ニナ・シュテンメ(ソプラノ)
ルーシー・クロウ(ソプラノ)、クリスティン・ライス(メゾソプラノ)、ベン・ジョンソン(テノール)、ジョン・レリエ(バス)
BBCシンガーズ、BBCシンフォニーコーラス
サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団


 今年も指揮はBBC響首席指揮者のサカリ・オラモ。2年連続3回目。もうラストナイト常連でしょうか。今年もいい感じに盛り上げて、沸かせて、聴かせてくれます。今年の歌手はスウェーデン出身のソプラノ、ニナ・シュテンメ(Nina Stemme スウェーデン語の発音だと「ステンメ」の方が近いらしい。実際、放送の発音を聴いてみても、「ステンメ」って言ってる)。ワーグナー歌いのステンメさん、十八番の「トリスタンとイゾルデ」より「愛の死」を歌います。力強く、響くソプラノ。とても素敵でした。「愛の死」を日本語訳歌詞を読みながら聴いていると、何ともせつない気持ちになります。ドレスも上品で素敵でした。
 第2部では打ってかわって、ガーシュウィンとクルト・ヴァイルのミュージカルナンバーを。3曲とも聴くのは初めて。クルト・ヴァイルの経歴も初めて知りました。とってもお洒落で、大人の恋愛や人生の喜怒哀楽を歌い上げるステンメさん。どの曲もドラマティック。感情をむき出しにして歌う箇所もあります。しかも、ミュージカルナンバーをPAのためのマイクなしで歌うなんてすごい。オペラ歌手がミュージカルナンバーを歌うのもいいなと思いました。オーケストラもノリノリの、いい音を出しています。「スラバヤ・ジョニー」では舞台の照明を落として、ムード満点。弦楽器が演奏しないから、という理由もあったみたいです。

 今年のラストナイトで、キーワードに思えるのが、まずフィンランド独立100年記念。今年のプロムスはロシア革命100年をテーマにしましたが、ロシア革命100年=フィンランド独立100年でもある。ロシア革命のゴタゴタの間に独立してしまったんです。1曲目の世界初演の新作は、フィンランドの女性作曲家・ロッタ・ヴェンナコスキ(Lotta Wennäkoski)の新曲。ヴェンナコスキさんはとても可愛らしい、北欧美人という雰囲気の女性。どんな曲を書くのかなと思ったら、結構尖ってる。弦も鋭く、キリキリとした音色を出します。途中、打楽器に木魚が使われているのに気づきました。しかも、打楽器のブラシで叩いてる。日本人作曲家が木魚を使うのは観たことがありますが、海外の作曲家が木魚を使っているのは初めて見た気がする。元々の使われ方に馴染んでいるので、海外の人が楽器として使うのを見ると、不思議な気持ちになります。
 第1部では、フィンランドの独立の象徴となった、シベリウス「フィンランディア」を「フィンランディア賛歌」の合唱つきで。最初のほうで、アクセントを強く演奏しているなと感じました。戦闘のテーマを経て、「フィンランディア賛歌」。とても美しい合唱です。歌詞も、スオミの夜が明けたと独立を高らかに歌うのが感動的。歌っているのはBBCシンフォニー・コーラス、BBCシンガーズ、イギリスの合唱団ですが、フィンランドの人々がフィンランド語の発音も完璧だとツイッターなどでコメントしていたのを見ました。フィンランド語の発音は難しいです。英語圏の人にとっても難しいと思うのですが、フィンランドの人々が感激するような歌を歌っているのは嬉しくなります。フィンランド人の指揮のオラモさんにとっても、「第2の国歌」「愛国歌」である「フィンランディア賛歌」最後の方、一緒に歌ってましたね。歌の間はずっと合唱団を映していたので、オケや指揮者の様子はなかなか映らなかったのですが、舞台上の巨大モニターが映った時、オラモさん、口をパクパクしてました。歌ってたんだと思います。独立100年の「第2の国歌」歌わずにはいられないよなぁ。いい演奏でした。

 今年のプロムス ラストナイト、もうひとつのキーワードは、初演、再演。1曲目の「Flounce」、2曲目のコダーイ「ブダ城のテ・デウム」、第2部のジョン・アダムズ「ローラ・モンテスがスパイダーダンスを踊る」これらは何らかの「初演」が付いています。驚いたのがコダーイの「ブダ城のテ・デウム」。プロムス初演。クラシックでも、プロムスで演奏したことがない曲があるのか!と驚きました。力強い合唱と、美しいソプラノソロが印象的な曲でした。これがプロムス初演とは…。ヘンリー・ウッドが始め、マルコム・サージェントが指揮し広まったプロムス。サージェントが指揮し初演した曲の解説がありましたが、その多さに驚きました。また、サージェントはもともとは作曲家として、ウッドの目に留まった。それが、「強い嵐の日の印象(Impression on a Windy Day)」この曲も、今年のを含めて6回しか演奏されていません。しかも戦後は今回と1954年だけ。ゴルフ場でインスピレーションを得たと言っていましたが、その説明の後で聴いてみると、確かに広いゴルフ場に吹く嵐を思わせます。ゴルフ場というのがイギリスらしい。
 オラモさんのスピーチにもありましたが、ウッドはクラシック音楽を身近に、とプロムスを始め、新しい曲をどんどんプログラムに組み込んだ。それをサージェントが指揮した。プロムスはクラシック音楽の最前線にあったという意味でいいと思います。勿論、今、現在も。ラストナイトだけでなく、8週間にわたる演奏会で、世界初演、イギリス初演、ロンドン初演、ヨーロッパ初演の作品はたくさんあります。初演だけなく、しばらく演奏されていない作品を再発掘し再演したり、歴史に埋もれて行方不明になっていた作品が見つかり演奏したり(今年のストラヴィンスキー「葬送の歌」のように)。こうやって、繋いで、歴史となっていく。これからも、プロムスはそんな役割を担う音楽祭であり続けると思うのです。
 という小難しい話をしたけど、今はラストナイトを存分に楽しもう!というオラモさんのスピーチはよかったです。今年のスピーチは「指揮者」について。マーラーはバンドマスター…wバスの車掌さんも「コンダクター」なんですね。バーミンガム時代に思いついたジョークだそうですが、ラストナイトという大舞台で披露できてよかったですねw演奏会で、讃えられ偉ぶるのは指揮者。演奏家、楽団員の手柄なのに!というところもよかった。もしかして、フィンランド放送響の楽団員時代に思ったことがあるんでしょうかオラモさん…。

 今年のラストナイトの放送でよかったと思うのは、解説ビデオが多かったこと。プロムス ラストナイトにまつわる謎や「お約束」、裏話。それらが解説されてよかったです。
 まず、生中継するヨーロッパ各地の放送局のアナウンサーたちのインタビュー。日本も昔は生中継していたのに…。登場したのは、北ドイツ放送、ラジオ・フランス、ブルガリア国営放送、ラジオ・フィンランド(と表記されていましたが、私にはYLEのほうが馴染み深い)。「とてもマネできない」「私の国じゃできない」という褒め言葉(?)を言われるラストナイト。ヘッドホンの音量が大きくて外したら、会場の歌声の方がもっと大きかったというのは印象的でした。すごい。
 次に、ロイヤル・アルバート・ホール特別ツアー。「総合文化大ホール」の予定だったんですね…それはちょっと…。あと、天井からぶら下がっている丸いもの、「マッシュルーム」と呼ばれているそうですが、これは地面と天井の間にあるというのが驚きでした。どんだけ大きいんだあのホールは…。一度は行ってみたくなります。
 そしてうれしかったのが、「イギリスの海の歌による幻想曲」の解説。今まで謎な部分もあったので、これはよかった。水兵の歌なんですね。かなしげなチェロソロが心に沁みる「トム・ボウリング」は、その水兵のトムさんが亡くなってしまった曲だったのか…。それはかなしい。でも、その後、「ホーンパイプ」で大騒ぎする。過去の映像を観ていると、過去の方が大はしゃぎしていたように見えます。今の方が大人しい?今年は、民謡メドレーは去年と違います。でも、「エリスケイの恋歌」「海辺には」どちらも恋を歌ったきれいな歌です。「ダニー・ボーイ」は毎年泣かせますね…。各野外会場との中継もよかった。だが、ロイヤル・アルバート・ホールに戻ってきて、今年は「ホーム・スウィート・ホーム」がなかった。オーボエさんの見せ所なのに。去年のオーボエさんとは違いましたが、好きな曲なのでちょっと残念。
 最後の「ルール・ブリタニア」。ステンメさんが、北欧神話のワルキューレの扮装をして歌います。ワーグナーの「指環」は北欧神話がモチーフ、ワーグナー歌いで、スウェーデン出身のステンメさんにはぴったりです。ステンメさんの力強い、高らかな歌が素晴らしかった。勇ましく堂々としていました。
 ちなみに、「ルール・ブリタニア」の歌詞と、北欧神話のワルキューレ…戦い、死後に向かうヴァルハラへ迎え入れる役割をするのがワルキューレだとヴァイキングたちが信じていたわけですが、イングランドはそのヴァイキングに支配されていた(クヌート王はキリスト教でしたが)。気づいてしまった…どうなんだこれ…。まぁ、大昔の話だし…。北欧神話というよりは、ワーグナーの楽劇に出てくるワルキューレだと思えば…。
 指揮者がフィンランドで、ソプラノソロはスウェーデン。北欧な「ルール・ブリタニア」でもありました。今年の会場には、スウェーデン国旗が多く目立ちました。皆さんステンメさんの応援ですね。スウェーデン国旗の横でフィンランド国旗も振られて、北欧隣同士仲良しなシーンもありました。

 語っても語りつくせないラストナイト。その他、気づいたところを。
・テレビ放送の案内役のケィティ・ダーハムさん。毎年お馴染みの方です。話しているダーハムさんの後ろを、リボンやカラーテープが落ちていき、その度に笑ってしまうダーハムさん。最後にはクラッカーの紙テープが髪に…。ラストナイトのノリだから笑って許せます。
・第2部になると、恒例なのが、トランペットさんたちが蝶ネクタイを国旗カラーに変えるのと、指揮台のデコレーション。その指揮台に、今年亡くなった前首席指揮者・イルジー・ビエロフラーヴェクさんのお写真が…!「トム・ボウリング」の際、そのビエロフラーヴェクさんのお写真が映ったのですが、ビエロフラーヴェクさんを追悼しているかのようでした。
・第1部と第2部を見比べて、あれ?と気づいたのが、オラモさんも衣装が違う。第1部は白の刺繍入りのベストとタイ。第2部は黒の蝶ネクタイ。第2部でステンメさんのミュージカルメドレーがありましたが、その雰囲気に、黒の蝶ネクタイがぴったりだと感じました。ちなみに、左胸につけていた勲章は大英帝国勲章 OBE。バーミンガム市交響楽団の音楽監督時代、イギリス音楽への貢献で2009年に授与されました。キラキラ光る勲章がきれいでした。
・第2部、コンマス(イギリスでは「リーダー」)のブライアントさんの椅子に風船がつけてありました。
・そのブライアントさん、「ホーンパイプ」のソロで、「007」のテーマ曲を混ぜて弾いてましたw会場の笑いがwブライアントさん、少しニヤリと笑っているようでしたw
・毎年、気になっているのが、「We ♥ BBC」の垂れ幕。毎年同じ人なんだろうか。
・今年は日の丸も多かった気がします。現地に住んでいる日本人の方なのか、日本から聴きに行っている方なのか。いいなぁ。
・気になった楽団員さん。コールアングレの女性。水色のキラキラしたドレスと、水色のネイル。弦楽器奏者はネイルはできない(ですよね?)。管楽器奏者だからこそのお洒落が、目立って素敵でした。
・BBC響は女性楽団員が多い!トロンボーンと、ファゴットの方が気になりました。あと、コントラバスにも多い。
・オラモさんのスピーチで、今年のプロムスで女性指揮者が7人登場した、とありました。7人。数えてみた。
 ・Jessica Cottis(Prom11,12)
 ・シャン・ジャン(张弦) (Prom21)
 ・Karen Kamensek (Prom41)
 ・Sofi Jeannin (Prom48)
 ・ミルガ・グラジニーテ=ティーラ Mirga Gražinytė-Tyla (Prom50)
 ・ Sian Edwards (Proms at ... Wilton's Music Hall)
 ・カリーナ・カネラキス Karina Canellakis (Prom70)
 以上、7名です。常連のマリン・オールソップさんは今年は出てません。スザンナ・マルッキさんもまた出てほしいなぁ。
・今年は、「トム・ボウリング」のところでBBC radio3のロゴ入りのハンカチはありませんでした。
・今年もフルートの日本人楽団員、向井さんは大活躍です。お隣のフルート首席さんの口ひげが、まさにイギリス紳士という感じでした。
・「威風堂々第1番「希望と栄光の国(Land of Hope and Glory)」」、「エルサレム」、今年も盛り上がります。ブリス編曲のイギリス国歌はかっこよかったのですが、短いですね。イギリス国歌は立って演奏するBBC響です。
・最後の、今年のプロムスのハイライトを流すのはよかった。うまくまとめています。主役はバーミンガム市響のミルガ・グラジニーテ=ティーラさんでしょうか。Prom57に出演した、ジャズピアニストの上原ひろみさん(公式サイトでは「Hiromi」表記)も登場しましたね。このハイライトを観ると、プロムスの音楽の幅の広さを実感します。クラシックだけじゃない。毎年オンデマンドを溜めてしまい、なかなかクラシック以外のジャンルを聴けないのですが、私も幅を広げていけたらと思います。
・Auld Lang Syneは、2015年からオーケストラ伴奏つきです。2015年からです(その2015年のラストナイトを、NHKは放送しなかった…!)「蛍の光」と邦題になっていましたが、ラストナイトで歌う「Auld Lang Syne」は「蛍の光」とは違う。朝の連ドラ「マッサン」でも、「Auld Lang Syne」と「蛍の光」は違う、ってやってたじゃないですか!NHKなのに!去年は「昔なじみ」と訳してました。こっちのほうがしっくり来る。

 とは言いましたが…来年も放送をお願いします!NHKさん!

BBCによるラストナイトまとめがあるので、こちらもどうぞ。
BBC Proms : Last Night of the Proms: Video coverage
BBC Proms : Last Night of the Proms: The biggest moments

 BBC Radio3では、年末年始にプロムスの再放送をします。ラストナイトは大晦日。グリニッジ標準時で年越しの時間。年越しの時間、「Auld Lang Syne」です。他にも聴き逃したPromがあればもう一度!
BBC Proms : Proms winter repeats
BBC radio3 : Proms 2017 Repeats : Prom 75: Last Night of the Proms



 最後に、これを。オラモさんとBBC響が、来年2018年、3月、来日します!
東芝グランドコンサート2018 オフィシャルサイト
 待ってましたよ!プログラムも、オラモさんとBBC響の十八番を持ってきた感じがします。私もチケット取りました。

・去年のラストナイトまとめ:一緒に音楽を楽しもう Proms(プロムス)2016 ラスト・ナイト・コンサート
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by halca-kaukana057 | 2017-12-23 23:26 | 音楽

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう リントゥ&フィンランド放送響

 シベリウス「クッレルヴォ」第2シリーズは今回が最後。第1シリーズの記事でも触れていたのですが、この演奏会に行きたかった。
都響:第842回 定期演奏会Aシリーズ
 東京都交響楽団の11月8日の演奏会。ハンヌ・リントゥ:指揮で「クッレルヴォ」。フィンランド独立100年記念です。男声合唱はポリテク合唱団。日本のプロオケが「クッレルヴォ」を演奏するなんて何十年ぶり?アンコールには「フィンランディア」の男声合唱つき!行きたかったのですが、都合が合わず行けませんでした。

 でも、オーケストラは違いますが聴けます。12月6日、フィンランド放送交響楽団の独立記念日コンサートで、声楽ソロ、男声合唱は同じで演奏されました。フィンランドYLEのオンデマンド配信で聴けます、観られます。
ハンヌ・リントゥ:指揮、フィンランド放送交響楽団
ニーナ・ケイテル(メゾソプラノ)、トゥオマス・プルシオ(バリトン)
ポリテク合唱団
◇音声のみ(1月6日ごろまで公開):YLE Areena:Radio:Konsertteja : RSO:n itsenäisyyspäivän konsertissa Sibeliuksen Kullervo sekä Wennäkosken ja Lindbergin teosten kantaesitykset
◇映像:YLE Areena:TV:RSO Musiikkitalossa : Itsenäisyyspäivän konsertti
 演奏会前半はフィンランドの現代作曲家、ロッタ・ヴェンナコスキとマグヌス・リンドベルイの作品。後半が「クッレルヴォ」です。最後は「フィンランディア」男声合唱つきもあります。独立100年の「フィンランディア」、感慨深いです。休憩時間には、「クッレルヴォ」の解説があります。フィンランド語で何を言っているのかわからないのが残念ですが、ピアノで「クッレルヴォ」を弾いているのは新鮮でした。「クッレルヴォ」ピアノ版を演奏、録音を出しているピアニストっていないのだろうか。大変だろうけど。
 「クッレルヴォ」演奏後、案内役のアナウンサーさんが都響に触れていました。


 フィンランド放送響は、弦の高音がスカッと軽やかなのが印象的なオーケストラ。今回の「クッレルヴォ」では、重厚な音を出しています。高音はスカッと響かせるのですが、低音部はずっしりと太く重い。フィンランドの100年の節目の演奏会。気合や想いがこもらずにはいられません。管もバリバリ吹いていて、聴いていて気持ちがいいです。

 男声合唱のポリテク合唱団。映像を観て驚いた。随分多い。日本に来たのはもっと少ない人数だったらしいけど…。これがフルメンバーなのでしょうか。やわらかく、ハーモニーが心地いいです。今回のクッレルヴォの妹役、ケイテルさんはメゾソプラノ。ソプラノ音域もきれいで、メゾソプラノならではの低音もしっかりしている。クッレルヴォの妹だと明かす部分は、ソプラノとメゾのバランスがいい。不穏なオケに合います。バリトンのプルシオさんは、やわらかめの、テノール寄りな感じ。「クッレルヴォの嘆き」の部分はその前までのクッレルヴォの様子と打って変わって、ゆっくりと、ずっしりと重いです。「クッレルヴォの嘆き」に入る前、かなり休符を取りました。シベリウスは静寂を大事にしたという話が残っていますが、そんな静寂であり、嘆きへの緊張感が湧き上がる静寂だと思います。
 ケイテルさんもプルシオさんも初めて聴きました。また若い「クッレルヴォ」歌いが増えました。
 合唱と声楽ソロは、映像を観ると、歌詞の字幕が入っています。「Kullervo Kalervon poika」と最初は一緒に口ずさんでしまうのですが、この歌詞字幕を見ながら歌えませんでした。フィンランド語難しい!

 第4楽章、金管が大活躍、バリバリとものすごい勢いで吹いています。これ息大変だろう…音程を当てるのも大変だろう…すごいなと聴いていました。弦も負けてはいない。まさに、狂ったように戦に赴くクッレルヴォです。途中、かなしげな部分があるのを、印象的に聴かせています。

 第5楽章、徐々に感情を込めて盛り上がる男声合唱が心を打ちます。いい演奏です。生で聴きたくなるなぁ…。
 フィンランド放送響には日本人楽団員が4人いますが、映像で観ると活躍しているのがわかります。フィンランド独立100年のお祝い演奏会に、日本人も参加できたのは嬉しいことです。都響での公演と同じく、「フィンランディア」も是非聴いてくださいね。

 「クッレルヴォ」は、救いようのない悲劇で、シベリウスは好きでもずっと敬遠していました。でも、そんな悲劇だからこそ伝えられるものがある。そう思いました。
 出来るだけ、色々な指揮者やオーケストラで聴こうと思ってシリーズにしてきましたが、やはりフィンランドがメインになってしまった(フィンランド指揮者が多過ぎる!w)これからも、色々な演奏を聴いていこうと思います。ということで、第2シリーズはこれまで。


【これまでのの「クレルヴォ」特集まとめ】
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その1
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ボーンマス響盤
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その2 P.ヤルヴィ盤
 パーヴォ・ヤルヴィ:指揮、ロイヤル・ストックホルム・フィル盤
もうひとつの「クレルヴォ」
 番外編:レーヴィ・マデトヤの交響詩、アウリス・サッリネンのオペラ
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その3 バレエのクレルヴォ?
 ユッカ=ペッカ・サラステ:指揮、フィンランド国立歌劇場管弦楽団、バレエ付き。
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その4 ヴァンスカ盤
 オスモ・ヴァンスカ:指揮、ラハティ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その5 N.ヤルヴィ盤
 ネーメ・ヤルヴィ:指揮、エーテボリ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その6 パヌラ盤
 ヨルマ・パヌラ:指揮、トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その7 ベルグルンド&ヘルシンキフィル盤
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう スロボデニューク&ラハティ響
 ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団 (2017年 シベリウス音楽祭より)
[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう ロウヴァリ&エーテボリ響
 サンットゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団 (2017年の演奏会より)
[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう サロネン&ロスフィル
 エサ=ペッカ・サロネン:指揮、ロスアンジェルス・フィルハーモニック

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう オラモ&BBC響
 サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団(2015年プロムスでのライヴ録音)

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by halca-kaukana057 | 2017-12-20 22:51 | 音楽

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう オラモ&BBC響

 フィンランド独立100年の記念日を過ぎましたが、まだ聴いた「クッレルヴォ」があるので続けます。寒波襲来で、「クッレルヴォ」は猛吹雪に合う気がします。



 今回もCDなのですが、ちょっと普通のCDとは違います。
サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
ヨハンナ・ルサネン=カルタノ(ソプラノ)、ワルテッリ・トリッカ(バリトン)、
ポリテク合唱団、BBCシンフォニーコーラス(男声合唱)

 2015年のBBCプロムス、ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ録音です。BBC Music Magazine 2017年9月号で付録のCDになりました。一般に販売しているCDではないですが、CDではある。BBC Music Magazine は聴きたいCDが付録の時や、興味のある記事の時買います。読み込めてないですが…。

◇公式サイト:classical-music.com:September 2017
◇HMVならまだ買えるみたいです。:HMV:BBC Music Magazine 2017年 9月号

・その時のプロムス シベリウスプログラムまとめ:Proms2015 シベリウスプログラム&シベリウス音楽祭 まとめ
 2015年はシベリウス生誕150年。その記念の公演。その時、BBC radio3 のオンデマンド配信も聴きました。改めてCDで聴いてみて、その時の印象とはまた違った感想を持ちました。
 ちなみに、前回はアメリカのオーケストラ。今回はイギリスのオーケストラ。イギリスオケはベルグルンド&ボーンマス響以来です。

 最初に聴いた時は、まだ「クッレルヴォ」をそんなに聴いたことがなく、私にとっては目新しいものとして聴きました。「カレワラ」のクッレルヴォの章は、救いがない。でも、クッレルヴォは悲劇の「英雄」。「英雄」なんです。過酷な運命に毅然と力強く立ち向かうクッレルヴォの姿を思い浮かべました。

 というイメージは変わってはないのですが、付け足された感想がいくつか。テンポは速めですが、すごく速いというわけでもない。第3楽章は結構速いなとは感じます。それよりも、演奏時間約71分、流れに勢いよく乗って、クッレルヴォの章、ドラマを紡いでいく印象です。でも、さらさらと流しているわけではなく、語るところは語る。急緩も全部流れに乗っている。例えば第2楽章の「ジャーン!ジャジャジャジャン!」と強いところがありますが、その後休符が数秒。その無音、休符で何を語っているのだろう?強弱もコロコロと変わる。アクセントも随所につける。それらも全部ひとつの、この演奏全体の「流れ」に感じます。自然に思える。それが、ドラマティックに思う所以なのかなと思いました。若干響きがソフトに感じるのはあの大きなホール、録音のせいだろうか?

 第3楽章、ポリテク合唱団とBBCシンフォニーコーラスの合唱は滑らかでアクセントも効いている。役者寄りの合唱かな、と。ヨハンナ・ルサネンさんはもうお馴染みのクッレルヴォの妹役。澄んだソプラノはどの録音でも素敵です。クッレルヴォに自分のことを明かす部分は悲痛。バリトンのワルテッリ・トリッカさんは、フィンランドの若手バリトン。クラシックだけでなく、ポップス歌手とのコラボなど、多方面で活躍しているバリトンさんです(Spotifyでソロアルバムを聴けます。いい感じです)。「クレルヴォの嘆き」の部分が結構速いです。ショックで叫び、悲しみ、自分を責めているような歌い方。伴奏のオケも強い鋭い音を出して、クッレルヴォの叫びを代弁しています。若々しく、たくましいバリトンです。若手のクッレルヴォ歌手がこれからどんどん増えて、育ってきて欲しいなと思いました。



 ちなみに、「クッレルヴォ」から少し離れますが、シベリウス繋がりなので。今シーズンのオラモさんとBBC響はシベリウス・チクルスをやっています。BBC radio3のオンデマンドで現在聴けるものがあるので、リンク貼っておきます。
BBC radio3 : Radio 3 in Concert : Sakari Oramo Sibelius Cycle: Symphony No 6
 4番、6番。その間にスウェーデンの作曲家・ヒルボルイのヴァイオリン協奏曲第2番。12月29日ごろまで配信。
BBC radio3 : Radio 3 in Concert :Sakari Oramo Sibelius Cycle: Symphony No 1
 報道の日 祝賀演奏会のための音楽(イギリス初演)、2つの荘重な旋律 Op.77、1番。「Finland Awakes」と銘打って、フィンランド独立100年記念日の12月6日が演奏会でした。1月6日あたりまで配信。
 残る2番と7番、加えて「ルオンノタール」は1月6日(日本時間7日早朝)。

 それと、オラモさんとBBC響で忘れちゃいけない、BBCプロムス ラストナイトが放送されます!今週日曜深夜です!
NHK : プレミアムシアター
NHK番組表:プレミアムシアター プロムス2017/NHK音楽祭「ドイツ・レクイエム」
 12月18日 午前0時30分から。お忘れなく!


【これまでのの「クレルヴォ」特集まとめ】
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その1
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ボーンマス響盤
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その2 P.ヤルヴィ盤
 パーヴォ・ヤルヴィ:指揮、ロイヤル・ストックホルム・フィル盤
もうひとつの「クレルヴォ」
 番外編:レーヴィ・マデトヤの交響詩、アウリス・サッリネンのオペラ
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その3 バレエのクレルヴォ?
 ユッカ=ペッカ・サラステ:指揮、フィンランド国立歌劇場管弦楽団、バレエ付き。
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その4 ヴァンスカ盤
 オスモ・ヴァンスカ:指揮、ラハティ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その5 N.ヤルヴィ盤
 ネーメ・ヤルヴィ:指揮、エーテボリ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その6 パヌラ盤
 ヨルマ・パヌラ:指揮、トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その7 ベルグルンド&ヘルシンキフィル盤
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう スロボデニューク&ラハティ響
 ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団 (2017年 シベリウス音楽祭より)
[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう ロウヴァリ&エーテボリ響
 サンットゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団 (2017年の演奏会より)
[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう サロネン&ロスフィル
 エサ=ペッカ・サロネン:指揮、ロスアンジェルス・フィルハーモニック


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by halca-kaukana057 | 2017-12-13 22:16 | 音楽

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう サロネン&ロスフィル

 今日、12月8日はシベリウスのお誕生日。今年で152年目です。150年から2年経ったんだな。去年は何を書いたっけと過去記事を見てみたら、書いてなかった。去年は忙しくて聴いて記事を書けなかった。聴いてはいた。今年は聴いている。そして書こう。お誕生日おめでとうございます!! Hyvää syntymäpäivää !!

 「クレルヴォ(クッレルヴォ)」を聴こうシリーズを続けます。今日はCD。
エサ=ペッカ・サロネン:指揮、ロスアンジェルス・フィルハーモニック
マリアンネ・ローホルム(Marianne Rörholm)(ソプラノ)、ヨルマ・ヒュンニネン(バリトン)
ヘルシンキ大学合唱団

 1992年の録音です。ジャケットのサロネンが若いです。来年還暦の今も若々しいです。

 テンポは全体的に速め。重厚にクッレルヴォの物語を語るというよりも、次々とクッレルヴォを襲うかのような過酷な運命を鋭く突き刺すように提示していきます。でも、ここぞというところで溜める。ここぞというところで弱音にする。その力加減が絶妙だなと思いました。クッレルヴォの運命を重々しく語ることも出来るし、サスペンスドラマのようにショッキングに語ることもできる。

 第3楽章、ヘルシンキ大学合唱団による男声合唱はソフトな印象です。第5楽章も。合唱は「カレワラ」のクッレルヴォの章を歌詞にして歌っていますが、少し離れた位置からナレーションのような合唱なのかなと思いました。盛り上がる部分は熱っぽく歌っています。朗読するような合唱もあるし、オペラのように役者として演じているような合唱もある。ヒュンニネンによる「クッレルヴォの嘆き」の部分は重々しい。バスかと思うぐらいの低さ、重さです。クッレルヴォが犯してしまった罪を劇的に歌っています。

 ロスアンジェルス・フィル(ロサンゼルス、ロサンジェルス、LA…有名だけれども表記に悩む地名です)の演奏も巧み。これまで、このシリーズではフィンランドと北欧のオーケストラばかり取り上げていたことに気がつきました。アメリカのオーケストラは初めて。サロネンといい関係だったんだなと思えます。ティンパニの響きが印象的です。
 サロネンのシベリウスの録音は少ない(実演は多いです)ので、この録音が残っていてよかったなと思いました。

 ちなみに、シベリウスの誕生日の12月8日は、フィンランドでは「フィンランド音楽の日」とされています。フィンランドYLEのクラシック専門ラジオ YLE Klassinen では一日中フィンランド作曲家の作品を放送しています。初めて聴く曲も多いので楽しいです。何か音楽を聴きたいけど何を聴くか決まっていない方は、是非どうぞ。
YLE Klassinen ←リンクに飛ぶと、再生が始まります。


【これまでのの「クレルヴォ」特集まとめ】
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その1
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ボーンマス響盤
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その2 P.ヤルヴィ盤
 パーヴォ・ヤルヴィ:指揮、ロイヤル・ストックホルム・フィル盤
もうひとつの「クレルヴォ」
 番外編:レーヴィ・マデトヤの交響詩、アウリス・サッリネンのオペラ
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その3 バレエのクレルヴォ?
 ユッカ=ペッカ・サラステ:指揮、フィンランド国立歌劇場管弦楽団、バレエ付き。
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その4 ヴァンスカ盤
 オスモ・ヴァンスカ:指揮、ラハティ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その5 N.ヤルヴィ盤
 ネーメ・ヤルヴィ:指揮、エーテボリ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その6 パヌラ盤
 ヨルマ・パヌラ:指揮、トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その7 ベルグルンド&ヘルシンキフィル盤
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう スロボデニューク&ラハティ響
 ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団 (2017年 シベリウス音楽祭より)
[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう ロウヴァリ&エーテボリ響
 サンットゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団 (2017年の演奏会より)

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by halca-kaukana057 | 2017-12-08 22:14 | 音楽

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう ロウヴァリ&エーテボリ響

 フィンランドの独立記念日が明後日に迫っています。シベリウス:クレルヴォ交響曲(クッレルヴォ)を聴こうシリーズ。今日も演奏会のオンデマンド配信のものです。
サンットゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団
ヨハンナ・ルサネン=カルタノ(ソプラノ)、ヴィッレ・ルサネン(バリトン)
オルフェイ・ドレンガル
GSOplay:Sibelius’ sibling drama
◇上の動画が重い場合は:SIBELIUS Kullervo - Rouvali

 この秋から、エーテボリ響の新首席指揮者に就任したロウヴァリさん。5月にはタンペレ・フィルと来日してましたね。聴きに行きたかった…。以前のシリーズでエーテボリ響は、ネーメ・ヤルヴィ指揮のCDを取り上げましたが、あれは1985年の録音。あれから30年以上。若い指揮者とどう演奏するのか楽しみです。声楽ソロは、前回のラハティ響と同じルサネンきょうだい。

 動画を再生して視聴していたのですが、最初から驚きます。いきなりテンポを遅くする。えっ、ここで?とびっくりする。他のところでも、えっ、こうするの?と驚く箇所があちこちに出てくる。でも、ずっと聴いていると、説得力がある。「クレルヴォ」の物語ってこうだったんだ、と思う。いつの間にかロウヴァリさんの「クレルヴォ」の世界に入っている。すごい。完全にやられました。
 ロウヴァリさんの指揮はご存知の通り個性的。華奢で小柄な身体をいっぱいに使って、踊るような、大きな動きをする。こちらも最初はびっくりするのですが、オーケストラ側からのアングルで見てみると、わかりやすい指示だなと思う。しなやかに、力強く、ゆるやかに、決然と…多彩。自由自在。本当に面白い。

 声楽ソロは前回スロボデニューク&ラハティ響と同じルサネンきょうだいなのですが、歌い方が全然違う。まず、登場の演出に驚きました。まさに、クレルヴォと妹が森の中で出会うような。歌も力強い。クレルヴォが森で出会った女性(この時はまだ妹と知らない。妹も兄とは知らない)を誘うところで、最初は妹が思いっきり罵倒するのですが、力強い口調で早口で罵る。その後も2人の掛け合いや、告白、嘆きなどは力強く、ただ歌うだけじゃない、セミステージ方式のオペラを観ているかのよう。
 男声合唱のオルフェイ・ドレンガルのうまさにも驚きました。揃ったハーモニー。層が厚い。さすがです。これもまた、オペラのように感じます。

 一度だけで無く、2度3度聴くとハマってきます。まだコンビを組んだばかりなのに、こんな面白い演奏をするなんて、これからのロウヴァリ&エーテボリ響が楽しみになります。エーテボリ響とも来日しないかなぁ。


【これまでのの「クレルヴォ」特集まとめ】
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その1
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ボーンマス響盤
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その2 P.ヤルヴィ盤
 パーヴォ・ヤルヴィ:指揮、ロイヤル・ストックホルム・フィル盤
もうひとつの「クレルヴォ」
 番外編:レーヴィ・マデトヤの交響詩、アウリス・サッリネンのオペラ
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その3 バレエのクレルヴォ?
 ユッカ=ペッカ・サラステ:指揮、フィンランド国立歌劇場管弦楽団、バレエ付き。
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その4 ヴァンスカ盤
 オスモ・ヴァンスカ:指揮、ラハティ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その5 N.ヤルヴィ盤
 ネーメ・ヤルヴィ:指揮、エーテボリ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その6 パヌラ盤
 ヨルマ・パヌラ:指揮、トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その7 ベルグルンド&ヘルシンキフィル盤
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう スロボデニューク&ラハティ響
 ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団(2017年 シベリウス音楽祭より)
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by halca-kaukana057 | 2017-12-04 22:40 | 音楽

[フィンランド独立100年記念]続・シベリウス クレルヴォ交響曲を聴こう スロボデニューク&ラハティ響

 今年はフィンランド独立100年。夏のBBCプロムスの記事でも何度も書きました。独立記念日は12月6日。もうすぐじゃないか!独立100年記念企画を何かやろう…と考えていました。音楽面なら、シベリウスだけじゃなくて、フィンランドの音楽全般について書きたい、と思っていたのですが、勉強不足な部分が多く、記事にならない(そこまで完成された記事にしないといけないのか、とも思いますが)。色々と考えて、シベリウス生誕150年の時にやった、「クレルヴォ交響曲」op.7の演奏色々について、さらに取り上げることにしました。あれ以来、クレルヴォ(クッレルヴォ)はさらに聴きました。前回はCDとして出ているものをメインに書きましたが、今回はコンサートのオンデマンド配信になっているものも取り上げたいと思います。フィンランド独立100年記念で、「クレルヴォ(クッレルヴォ)」を取り上げるオーケストラも増えています。いいことだ。

 最初に取り上げるのはこちら。
ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団
ヨハンナ・ルサネン=カルタノ(ソプラノ)、ヴィッレ・ルサネン(バリトン)
YL男声合唱団

◇演奏会動画:classic Live:Lahti Symphony Orchestra Sibelius:Kullervo
 今年のラハティ シベリウス音楽祭での演奏です。ラハティ響は、前回の特集でヴァンスカとの録音を取り上げましたが、今回は現在の音楽監督 ディーマ・スロボデニュークによる指揮です。声楽ソロは、「クレルヴォ」ではお馴染みのルサネンきょうだい。男声合唱はYL男声合唱団。シベリウスホールは本当にきれいなホールですね。行ってみたい。

 「クレルヴォ」はシベリウスの初期、若い頃の作品、さらに「クレルヴォ」の物語からも、荒々しいイメージがあります。この演奏を聴いていると、「カレワラ」の世界の、黎明期のスオミの原野をイメージします。荒々しいというよりは、素朴で、素朴と言ってもほっこりしたイメージではなく、荒涼としていて素に近い。弦はざらざらという感じではなく、でも絹のような滑らかさというわけでもない。ウールの毛糸と麻と綿が混じったような手触り(難しい…)。金管はクレルヴォのむき出しの強い感情を代弁するかのように時々吼える。男声合唱は力強く、クレルヴォの世界観を語る。力強いけれども、弱音をとても大事にしている。最初は霧の中から音楽が聴こえてくるような感じ。随所で弱音を効かせている。今もラハティ響の魅力は弱音ですね。最後、「ジャーン ジャン!!」と勢いよくならず、残響を長く響かせるように終わるのも、この演奏に合っているなと感じました。

 声楽ソロのルサネンきょうだいも、さすがの落ち着き。ヨハンナさんの澄んだソプラノ。ヴィッレさんの、「クレルヴォの嘆き」の部分、時々内面を打ち明けるように歌う(語っているようにも聴こえる)のが印象的です。


【前回の「クレルヴォ」特集まとめ】
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その1
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ボーンマス響盤
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その2 P.ヤルヴィ盤
 パーヴォ・ヤルヴィ:指揮、ロイヤル・ストックホルム・フィル盤
もうひとつの「クレルヴォ」
 番外編:レーヴィ・マデトヤの交響詩、アウリス・サッリネンのオペラ
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その3 バレエのクレルヴォ?
 ユッカ=ペッカ・サラステ:指揮、フィンランド国立歌劇場管弦楽団、バレエ付き。
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その4 ヴァンスカ盤
 オスモ・ヴァンスカ:指揮、ラハティ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その5 N.ヤルヴィ盤
 ネーメ・ヤルヴィ:指揮、エーテボリ交響楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その6 パヌラ盤
 ヨルマ・パヌラ:指揮、トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団
[シベリウス生誕150年記念]クレルヴォ交響曲を聴こう その7 ベルグルンド&ヘルシンキフィル盤
 パーヴォ・ベルグルンド:指揮、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団

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by halca-kaukana057 | 2017-12-03 14:59 | 音楽

ラハティ シベリウス音楽祭2017 演奏会動画まとめ

 毎年恒例のフィンランド ラハティ シベリウス音楽祭(Lahti International Sibelius Festival 2017)。ラハティのシベリウスホールにて、8月30日から9月3日まで開催されました。今年は、フィンランド独立100年記念ということで、ラハティ交響楽団(ディーマ・スロボデニューク:指揮)だけでなく、ゲストオーケストラに、サントゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団も招待されました。
 ラハティ響の演奏会動画を公開しているサイトで、ようやく全公演揃ったので、まとめます。動画へのリンクを貼っておきます。


【1日目】
 ・男声合唱集
 ・6つの歌 op.18 (6 laulua)
  失われた声 (Sortunut ääni)
  ようこそ 月よ (Terve kuu)
  船の旅 (Venematka)
  島では燃えている (Saarella palaa)
  森の男の歌 (Metsämiehen laulu)
  私の心の歌 (Sydämeni laulu)

 ・恋するもの (Rakastava) JS160a
 ・異郷にあるわが兄弟たち (Veljeni vierailla mailla) JS217
  / パシ・ヒョッキ:指揮、YL男声合唱団

 ・クッレルヴォ (Kullervo) op.7
  / ヨハンナ・ルサネン=カルタノ(ソプラノ)、ヴィッレ・ルサネン(バリトン)、YL男声合唱団
   ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団
 1日目は、まず、オーケストラはなく、YL男声合唱団によるアカペラの男声合唱から。シベリウスの合唱曲の中でも有名な「6つの歌」、前半4曲はカンテレンタルの歌です。「恋する者(ラカスタヴァ)」は管弦楽曲でも有名ですが、合唱曲も大好きです。「異郷にあるわが兄弟たち」(1904年作曲)は「追放者の歌」とも呼ばれているそうです。離れていた祖国に戻って来た男が、まだ異郷の地に残っている仲間(兄弟)のことを思って歌う歌。異郷の地とはロシアのことでしょうか。フィンランドが独立する前、ロシアに支配されていた厳しい時代を歌っています。
 そのあとで、「クレルヴォ」。1日目から「クレルヴォ」です。「カレワラ」の悲劇の英雄・クッレルヴォの物語を題材にしたこの曲。カンテレンタルに基づく「6つの歌」と一緒に聴くと、フィンランドのルーツに触れるような気がします。歌男声合唱は引き続きYL男声合唱団。独唱は「クレルヴォ」ではお馴染みのルサネンきょうだい。


【2日目】
 ・大洋の女神(波の娘) (The Oceanides)op.73

 ・歌曲集
  ・Jubal op. 35-1
  ・トンボ (En slända) op.17-5
  ・秋の夕べ (Höstkväll) op.38-1

 ・ルオンノタール (Luonnotar) op.70

 ・レンミンカイネン組曲 (Lemminkäinen) (四つの伝説) op.22
  / アヌ・コムシ(ソプラノ)、ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ響
 2日目は、まず「大洋の女神」。その次に、ソプラノソロの歌曲の管弦楽伴奏と、「ルオンノタール」。歌うのは、2015年のシベリウス音楽祭でも「ルオンノタール」のソロを歌っていたアヌ・コムシさん。歌曲の「Jubal」の和訳がわからないのですが、歌詞の和訳を見るとこれは固有名詞なのかな?歌曲3曲はスウェーデン語の歌詞。「ルオンノタール」は「カレワラ」からの歌詞です。
 「大洋の女神」と「ルオンノタール」は、曲調も題材も全く異なりますが、女神をテーマにしているので混同してしまいそうになるかも。
 後半は「レンミンカイネン組曲」。一般的には、第1曲:レンミンカイネンと島の乙女たち、第2曲:トゥオネラの白鳥、第3曲:トゥオネラのレンミンカイネン、第4曲:レンミンカイネンの帰郷、となるのですが、今回は第2曲と第3曲が入れ替わっています。この順番での演奏も時々あります。


【3日目】
 ・木の精 (The Wood-Nymph / Skogsrået /Metsänhaltijatar)op.15 , エン・サガ op.9
 ・交響曲第5番 変ホ長調 op.82
  /サントゥ=マティアス・ロウヴァリ:指揮、エーテボリ交響楽団
 この秋から、エーテボリ交響楽団は、フィンランド出身のロウヴァリさんを首席指揮者に迎えました。ロウヴァリさんは、今年タンペレ・フィルと来日もしましたね。3日目はこの船出したばかりのコンビの演奏です。
 「木の精」と「エン・サガ」は、なんと続けて演奏されます。どういうこと?ぜひ聴いてみてください。びっくりです。驚きです。ロウヴァリさんは指揮が独特ですが、客席側ではなく、オーケストラ側から見ると、ここはこういう指示なんだなと納得できてしまうので、こちらも驚きです。


【4日目】
 ・報道の日 祝賀演奏会のための音楽 JS137
  1.前奏曲、2.ヴァイナモイネンの歌、3.フィン人の洗礼、4.トゥルク城のヨハン公、5.30年戦争、6.大いなる敵意、7.フィンランドは目覚める
 ・交響曲第2番 ニ長調 op.43
  /ディーマ・スロボデニューク:指揮、ラハティ交響楽団
 音楽祭を締めくくる4日目。後に「歴史的情景」第1組曲と、「フィンランディア」の原型になる、「報道の日 祝賀演奏会のための音楽」が演奏されました。まさに、フィンランド独立100年のシベリウス音楽祭で演奏されてほしい曲です。最後は2番。アンコールでは「フィンランディア」が恒例なのですが、「フィンランドは目覚める」を演奏したためか、今年のアンコールではなかったそうです。

 今年も盛りだくさんのシベリウス音楽祭です。まだ動画を全部視聴出来てないので、これから楽しみます。

・昨年のシベリウス音楽祭:ラハティ シベリウス音楽祭2016 まとめ
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by halca-kaukana057 | 2017-11-09 23:03 | 音楽

BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその4 [9月]

 2ヶ月にも及ぶ大音楽祭、BBCプロムスももう終盤。9月です。早いなぁ。

【今年の私が選んだプロムリスト 過去記事】
・7月:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその1 [7月]
・8月 前半:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその2 [8月 前半]
・8月 後半:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその3 [8月 後半]

 今回も、各プロムのリンクはプロムス公式サイトを貼りますが、実際聴く時はBBC radio3のサイトの方が便利だと感じます。前回も書きましたが、昨年まであったプロムス公式と、radio3の放送回のリンクが今年はなくなってしまいました…。radio3の放送一覧のページを以下に貼っておきます。
BBC Radio3 : BBC Proms : Available now

 今年は高音質録音が昨年よりも増えています。radio3の各放送回にリンクがありますが、一覧もありますのでこちらもどうぞ。イヤホン、ヘッドホン(普通のヘッドホンで構いません)で、臨場感のある演奏をお楽しみください。
BBC : BBC Proms in Binaural Sound
◇詳しいことはこちら:BBC Taster : BBC Proms in Binaural Sound
 このページの「Inside Story」に高音質で配信予定のプロムの記述があります。

 では、9月の公演を見ていきましょう。

◇9/1 Prom 64: Royal Concertgebouw Orchestra and Daniele Gatti
・ヴォルフガング・リーム:In-Schrift
・ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調
/ ダニエレ・ガッティ:指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 9月は大御所の公演がずらりと並びます。まずはガッティ&コンセルトヘボウ。リームはドイツの現代作曲家。メインはブルックナーの9番。ブルックナーはなかなかお近づきになれてない作曲家ですが、9番の迫ってくるような音、メロディーは印象的だと感じています。

◇9/2 Prom 66: Haydn and Mahler
・ハイドン:交響曲第82番 ハ長調 Hob.I:82 「熊」
・マーラー:交響曲第4番 ト長調
/ チェン・レイス(ソプラノ)、ダニエレ・ガッティ:指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 ガッティ&コンセルトヘボウの2日目。ブルックナーの次はマーラーです。9月は大曲も多いです。その前にハイドンの交響曲第82番。「熊」と愛称がついていますが、第4楽章冒頭の前打音を伴う低音が熊使いの音楽を思わせるから…だそうです。熊使いの音楽ってどういう音楽だろう?マーラー4番は、マーラーの交響曲の中でも好きな作品です。シャンシャンシャンシャン…と迫ってくるような鈴の音と、第4楽章の天国での生活を歌うソプラノソロが印象的です。

◇9/3 Prom 67: Freiburg Baroque Orchestra and Pablo Heras-Casado
・メンデルスゾーン:フィンガルの洞窟 op.26
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
交響曲第5番 ニ長調 op.107 「宗教改革」
/ イザベル・ファウスト(Vn)、パブロ・エラス=カサド:指揮、フライブルク・バロック管弦楽団
 オール・メンデルスゾーン・プログラムです。メインの交響曲第5番は、今年のプロムスのテーマのひとつである「宗教改革」ずばりそのもの。ルターの宗教改革から300年を記念して、メンデルスゾーンが作曲した交響曲を、宗教改革から500年の今年、演奏します。お馴染みヴァイオリン協奏曲のソロはイザベル・ファウストさん。

◇9/3 Prom 68: Prokofiev, Tchaikovsky and Shostakovich
・プロコフィエフ:「十月革命」20周年記念カンタータ op.74
・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第3番 変ホ長調
・ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 op.47
/ デニス・マツーエフ(P)、マリインスキー歌劇場合唱団、ワレリー・ゲルギエフ:指揮、マリインスキー歌劇場管弦楽団
 9月3日はもうひとつ公演があります。しかも、ゲルギエフ&マリインスキー歌劇場管。勿論、オール・ロシア・プログラムです。ヘビーだ。今年のプロムスは、ロシア革命から100年ということで、ロシア革命にちなんだ作品やロシア作曲家作品が多いですが、プロコフィエフのカンタータにショスタコ5番と「革命」な作品を持ってきました。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第3番は、1楽章だけの未完の協奏曲。
 マツーエフさんのアンコールは、ルトスワフスキ:パガニーニの主題による変奏曲、ピアノと管弦楽版と、リャードフ:音楽の玉手箱 Op.2。パガニーニの主題による~はラフマニノフもピアノ協奏曲を書いていて、色んな作曲家に取り上げられる主題ですね。アンコールですが、オーケストラも演奏、8分もの作品…聴いていて最初、プログラム追加したのかと思ってしまいました。

◇9/4 Proms at ... Cadogan Hall, PCM 8
・シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956
/ エリアス弦楽四重奏団、アリス・ニアリー(Vc)
 Proms Chamber Music(PCM)の8回目。シューベルトの弦楽五重奏曲です。大曲が続いているので室内楽で一息…と言いたいところですが、シューベルトの弦楽五重奏曲も大曲です(汗 シューベルトの遺作、死の2ヶ月前の作品。弦楽五重奏は作曲家で形が異なりますが、シューベルトは第2チェロを足しました。

◇9/5 Prom 70: Missy Mazzoli, Bartók and Dvořák
・ミッシー・マゾリ:Sinfonia (for Orbiting Spheres)(オーケストラ編曲版 ヨーロッパ初演)
・バルトーク:ピアノ協奏曲第2番 Sz.95 BB101
・ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 op.88
/ ジェレミー・デンク(P)、カリーナ・カネラキス:指揮、BBC交響楽団
 アメリカの女性指揮者、カリーナ・カネラキスさんがプロムス初登場、BBC響を指揮します。お写真、きれいな方ですね。1曲目のマゾリもアメリカの女性作曲家。ピアノソロのデンクさんもアメリカ人。バルトークはアメリカに亡命しましたし、ドヴォルザークはアメリカに暮らしていたことがある…アメリカにまつわるプロムです。
 BBC響はこれで通常のプロムへの出演は終わり。残すはラストナイトです。

◇9/6 Prom 71: Stravinsky, Britten, Prokofiev and Shostakovich
・ストラヴィンスキー:葬送の歌
ヴォルガの舟歌
・プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 op.19
・ブリテン:ロシアの葬送
・ショスタコーヴィチ:交響曲第11番 ト短調 op.103 「1905年」
/ アリーナ・イブラギモヴァ(Vn)、ウラディミール・ユロフスキ:指揮、ロンドンフィルハーモニー管弦楽団
 この秋に来日するユロフスキ&ロンドンフィルによるロシア(と、ロシアにまつわる)プログラムです。失われていたと思われていた、ストラヴィンスキー「葬送の歌」のスコアが2015年に発見され、その後、世界各地で演奏されてきました。プロムスでも取り上げます。イギリスでは、サロネン&フィルハーモニア管が初演しているので、今回は初演ではありません(日本初演も今年、サロネン&フィルハーモニア管の来日公演にて)。ショスタコーヴィチの11番は悲痛な作品ですが大好きです。

◇9/7 Prom 72: Vienna Philharmonic – Mahler’s Sixth Symphony
・マーラー:交響曲第6番 イ短調 「悲劇的」
/ ダニエル・ハーディング:指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 プロムス、今年はウィーンフィルの年です(ベルリンフィルと交互にやってくる)。ハーディングさんが指揮するのは、マーラーの6番。これまた大曲、痛切な作品です。マーラーの6番と言えばハンマー。どんな風に鳴らしてくるのか、楽しみです。

◇9/7 Prom 73: Sir András Schiff performs Bach’s The Well-Tempered Clavier
・J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻(Erster Teil, BWV 846〜869)
/ アンドラーシュ・シフ(P)
 7日はもうひとつ公演が。シフさんのバッハ平均律第1巻。オーケストラでも、ロイヤル・アルバート・ホールは大きいと感じるのですが、ピアノソロだと奥の席では聴こえるんだろうか…なんて思ってしまいます(協奏曲のソロ楽器、声楽ソロだって同じだ)。ですが、シフさんのピアノ、バッハ、楽しみです。

◇9/8 Prom 74: Vienna Philharmonic – Brahms, Mozart and Beethoven
・ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲(聖アントニウスのコラールによる変奏曲) op.56a
・モーツァルト:ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K.449
・ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
/ エマニュエル・アックス(P)、マイケル・ティルソン・トーマス:指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ウィーンフィル2日目。ドイツものです。ブラームス「ハイドンの主題による変奏曲」は、プロムス公式HPだと「Variations on the St Anthony Chorale」と書かれていて、何の曲だ?と最初思ってしまいました。この呼び名もあるんですね。なるほど。予習も大事です、プロムス。指揮はMTT こと、マイケル・ティルソン・トーマスさん。エマニュエル・アックスさんのピアノも楽しみです。
 さぁ、通常のプロムはここまで。残るはあとひとつ。

◇9/9 Prom 75: Last Night of the Proms 2017
・ロッタ・ヴェンナコスキ:Flounce (世界初演)
・コダーイ:ブダ城のテ・デウム(ブダヴァリ・テ・デウム)
・サー・マルコム・サージェント:強い嵐の日の印象(Impression on a Windy Day) op.9
・シベリウス:フィンランディア (合唱つき) op.26
・ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と「愛の死」

・ジョン・アダムズ:Lola Montez Does the Spider Dance (ロンドン初演)
・ガーシュウィン:The Lorelei
・クルト・ヴァイル:Happy End: Surabaya Johnny
          Lady in the Dark: The Saga of Jenny

・ヘンリー・ウッド(編曲):イギリスの海の歌による幻想曲
・トマス・アーン(サージェント:編曲):ルール・ブリタニア
・エルガー:威風堂々第1番 ニ長調 「希望と栄光の国(Land of Hope and Glory)」
・パリー(エルガー:編曲):イェルサレム
・アーサー・ブリス 編曲:イギリス国歌
/ ニーナ・シュテンメ(ソプラノ)、ルーシー・クロウ(ソプラノ)、クリスティン・ライス(メゾソプラノ)、ベン・ジョンソン(テノール)、ジョン・レライア(バス)
BBCシンガーズ、BBCシンフォニーコーラス
サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
 ラストナイトです。大音楽祭を締めくくる、お祭り騒ぎです。1曲目はフィンランドの女性作曲家、ヴェンナコスキさんの新曲。今年はフィンランド独立100年もテーマにしてきたプロムス、ラストナイトにフィンランドの作曲家の作品が2曲(指揮者もフィンランド人)。シベリウスのお馴染み「フィンランディア」は「フィンランディア賛歌」の合唱つきです。ロイヤル・アルバート・ホールにあのフィンランド語の合唱が響き渡る…想像しただけでもワクワクします。Prom13で、サー・マルコム・サージェント没後50年を特集しましたが、ラストナイトでは作曲作品が登場。この曲を指揮して、サージェント卿は大成功したのだそう。コダーイも没後50年。生誕70年で特集してきたジョン・アダムズの作品もあります。ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」の「愛の死」を歌うのは、スウェーデン出身のソプラノ、シュテンメさん。
 今年もちゃんと「イギリスの海の歌による幻想曲」はやります。いつもと違うのは、イギリス国歌(God save the Queen)がブリテン編曲ではなく、ブリス編曲です。今年はどんなラストナイトになるか、アンコール曲は何か…プロムスが終わってしまうのは寂しいけれど、楽しみです。
 第2部で、ジョン・アダムズの後に、ガーシュウィンとクルト・ヴァイルの歌が3曲追加されました。シュテンメさんが歌います。
 「イギリスの海の歌による幻想曲」は、ホーンパイプの後、去年と構成が変わっていました。ルール・ブリタニアを歌うのはもちろんシュテンメさん。指揮者はフィンランド、ソプラノ独唱はスウェーデン、北欧なルール・ブリタニアです。
 詳しいことはNHKでテレビ放送されてから…映像で観ないとわからないことがたくさんある。日本語訳も欲しい。NHKさん、今年も放送してください!!リクエスト送ります、送りましょう。

 以上、9月はほとんど全部注目公演です。ひとつだけ書いてませんが、聴きます。

 前回8月後半編でも書きましたが、9月11日からの1週間、NHKFMでプロムスから5公演の放送があります。
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by halca-kaukana057 | 2017-09-02 17:07 | 音楽

BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその3 [8月 後半]

 8月も毎日絶賛開催中のBBC Proms(プロムス)。8月前半の演奏会(プロム)の私選リストです。
・7月:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその1 [7月]
・8月 前半:BBC Proms(プロムス)2017 私選リストその2 [8月 前半]

 今回も、各プロムのリンクはプロムス公式サイトを貼りますが、実際聴く時はBBC radio3のサイトの方が便利だと感じます。前回も書きましたが、昨年まであったプロムス公式と、radio3の放送回のリンクが今年はなくなってしまいました…。radio3の放送一覧のページを以下に貼っておきます。
BBC Radio3 : BBC Proms : Available now

 今年は高音質録音が昨年よりも増えています。radio3の各放送回にリンクがありますが、一覧もありますのでこちらもどうぞ。イヤホン、ヘッドホン(普通のヘッドホンで構いません)で、臨場感のある演奏をお楽しみください。
BBC : BBC Proms in Binaural Sound
◇詳しいことはこちら:BBC Taster : BBC Proms in Binaural Sound
 このページの「Inside Story」に高音質で配信予定のプロムの記述があります。

 では、8月後半の公演を見ていきましょう。

◇8/16 Prom 42: Les Siècles and François-Xavier Roth
 ・サン=サーンス:黄色い王女(La princesse jaune)序曲
 ・レオ・ドリーブ(Léo Delibes):ラクメ(Lakmé)のバレエ音楽
 ・サン=サーンス:ピアノ協奏曲 第5番 ヘ長調 op.103「エジプト風」
 ・フランク:ジン(鬼神)(Les Djinns)
 ・ラロ:ナムーナ(Namouna) 第1組曲、第2組曲
 ・サン=サーンス:サムソンとデリラ より バッカナール
 /セドリック・ティベルギアン(P)、フランソワ=グザヴィエ・ロト:指揮、レ・シエクル(Les Siecles)
 フランストリオによる、フランスプログラムです。サン=サーンスが多めです。ピアノ協奏曲以外はバレエ音楽です。聴いたことがあるのは、サン=サーンスのピアノ協奏曲のみ…。他はどんな音楽なんだろう。
 ピアノのティベルギアンさんは秋に来日予定のだそうですね。
【追記】1曲目の「黄色い王女」とは、日本人のことらしいです。

◇8/17 Prom 43: Saint-Saëns – ‘Organ’ Symphony
 ・ファリャ:恋は魔術師
 ・ラロ:スペイン交響曲(ヴァイオリン協奏曲 第2番) op.21
 ・サン=サーンス:交響曲第3番 ハ短調 op.78 「オルガン付き」
 /ステファニー・ドゥストラック(Stephanie d' Oustrac)(メゾソプラノ)、ジョシュア・ベル(Vn)、キャメロン・カーペンター(オルガン)、シャルル・デュトワ:指揮、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団
 今度は前半がスペインもの、後半はまたサン=サーンス。ラロのスペイン交響曲、名前に惑わされて、そう言えばヴァイオリン協奏曲だった…といつも思い出します(紛らわしい)。指揮はデュトワさん。サン=サーンスのオルガン交響曲は、いつか生で聴いてみたい曲です。オルガンを聴きたい。

◇8/18 Prom 45: Mahler – ‘Resurrection’ Symphony
 ・マーラー:交響曲第2番 ハ短調 「復活」
 /エリザベス・ワッツ(ソプラノ)、エリザベート・クールマン(メゾソプラノ)、The Bach Choir、BBCシンフォニーコーラス、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
今年はファーストナイトを振らなかったBBC響首席指揮者のオラモさんが今年のプロムス初登場です。マーラー2番、印象的な歌詞の独唱と合唱が楽しみです。頻繁には聴かない(長くて敬遠する(汗)徐々にマーラーにお近づきになってきているので、さらに親しみたいです。
 オラモさんとBBC響、来年3月の来日が決定しました。
【追記】この演奏を、5月に亡くなられたBBC響前首席指揮者、イルジー・ビエロフラーヴェクさんに捧げるとのこと。演奏前に、オラモさんの追悼スピーチがあります。Prom54のフルシャさんのチェコプログラムとともに、ビエロフラーヴェクさんの思い出があちこちで…(涙

◇8/20 Prom 49: Bach’s St John Passion
 ・J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV245
 /ニコラス・マルロイ(エヴァンゲリスト)、マシュー・ブルック(イエス)、ソフィー・ベヴァン(ソプラノ)、ティム・ミード(カウンターテナー)、アンドリュー・トーティス(テノール)、コンスタンティン・ヴォルフ(バス)、ジョン・バット(ハープシコード、指揮)、ダンディン・コンソート(Dunedin Consort)
 「Proms Reformation Day」の3つ目の公演です。今年は、ルターにはじまる宗教改革から500年。ルターは信仰を身近にしようと、ドイツ語の賛美歌をつくります。バッハのカンタータや受難曲、ミサ曲もその流れにあるもの…西欧音楽とキリスト教の歴史、カトリックかプロテスタントかは切っても切れない話。ちゃんと理解できていないこともありますが、少しでも理解して、聴く…ただ癒される、敬虔な気持ちになる、だけでは足りないのかな…とルターとバッハについて調べながら考えました。普段声楽曲、宗教曲を聴く時は、歌詞を見ない、見てもどこを歌っているのかわからないので見ても仕方ないと思っているのですが、聴く前に大体どんな歌詞なのかは頭に入れておこうと思います。

◇8/21 Prom 50: Beethoven, Stravinsky and Gerald Barry
 ・ベートーヴェン:レオノーレ序曲第3番 op.72b
 ・ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ調(ニ長調)
 ・ジェラルド・バリー:Canada (世界初演)
 ・ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 op.67
 / リーラ・ジョゼフォヴィッツ(Vn)、アラン・クレイトン(テノール)、ミルガ・グラジニーテ=ティーラ:指揮、バーミンガム市交響楽団
 昨年新首席指揮者にグラジニーテ=ティーラさんを迎えたバーミンガム市響の登場です。ストラヴィンスキーと世界初演作品をベートーヴェンで挟んでいます。
 昨年のミルガさんとバーミンガム市響のプロムが、BSプレミアムで放送されていて観たのですが、小柄な身体いっぱい使って表情豊かに指揮するミルガさんがかっこいい、可愛い。バーミンガム市響の楽団員さんともいい感じでした。アンコールの後、ミルガさんが「バーミンガムで会いましょう!」と挨拶するのも粋でした。すっかりファンになりました。今年の公演も楽しみです。

◇8/22 Prom 51: Sibelius, Saint-Saens and Elgar–Payne
 ・シベリウス:組曲「歴史的情景」 第1番 op.25
 ・サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番 ト短調 op.22
 ・エルガー(ペイン:補筆):交響曲第3番 ハ短調 op.88
 / ハヴィエル・ペリアネス(P)、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
 1曲目のシベリウスは、元は「『報道の日』祝典のための音楽」。この中から3曲が「歴史的情景」第1番、終曲「フィンランドは目覚める」が「フィンランディア」になりました。何度も書いていますが、今年はフィンランド独立100年。フィンランドのはじまりを知り、聴く作品です。サン=サーンスのピアノ協奏曲第2番は、先日N響の演奏会で演奏され、「クラシック音楽館」で放送されたのを観ました。なかなか難しい曲です。ピアノのペリアネスさんは、グリーグの協奏曲で、オラモ&BBC響と共演したCDが出ていますね。メインはエルガーの3番。1,2番はバレンボイム&シュターツカペレ・ベルリンが演奏しましたが、3番もあります。未完のままでしたが、BBCがペインに補筆を以来。1997年に完成し、演奏されるようになりました。3番はなかなか聴かないので、楽しみです。

◇8/23 Prom 52: Beyond the Score®: Dvořák’s New World Symphony
 ・ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 op.95 「新世界より」
 / サー・マーク・エルダー:指揮、ハレ管弦楽団
 ドヴォルザークの9番1曲のみですが、面白い演奏会です。 コンサート前半は、プロジェクションや俳優のダンス、曲の歴史などのプレゼンテーションがあり、後半は全曲演奏します。こういう演奏会はラジオで聴くだけだと楽しみが半減するなぁ。ダンスを観たい。

◇8/25 Prom 54: La Scala Philharmonic and Riccardo Chailly
 ・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77
 ・レスピーギ:ローマの噴水 , ローマの松
 / レオニダス・カヴァコス(Vn)、リッカルド・シャイー:指揮、ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団
 シャイー&スカラ座フィルの登場です!カヴァコスさんのヴァイオリンのブラームス。カヴァコスさんというと、ヴァンスカ&ラハティ響とのシベリウスを真っ先に思い浮かべるのですが、もうかなり前ですね。後半はレスピーギでイタリアプログラム。「噴水」も「松」も好きです。

◇8/26 Prom 56: The Bohemian Reformation
 ・フス派の賛美歌「汝ら、神の戦士よ」
 ・スメタナ:連作交響詩「我が祖国」より 第5曲:ターボル、第6曲:ブラニーク
 ・マルティヌー:野外のミサ H.279
 ・ドヴォルザーク:序曲「フス教徒」 B.132 op.67
 ・ヤナーチェク:ブロウチェク氏の旅 より フスの歌
 ・スーク:交響詩「プラハ」 op.26
  / スヴァトプラク・セム(バリトン)、BBCシンガーズ(男声合唱)、ヤクブ・フルシャ:指揮、BBC交響楽団
 プロテスタントの先駆けとなった、チェコのフス教徒。そのフス教徒と彼らの闘い、改革に関する作品が並びます。最初にチェコの作曲家たちが影響を受けたフス派の賛美歌「汝ら、神の戦士よ」が歌われます。この「汝ら、神の戦士よ」は、「我が祖国」の「ターボル」「ブラニーク」、ドヴォルザーク「フス教徒」にも出てきます。このプロムに出てくる音楽が、チェコの歴史であり、チェコの人々の中に流れているのだなと感じます。指揮はチェコ出身のフルシャ。先日、来日してましたね。BBC響が演奏しますが、今年春に亡くなられた、前代首席指揮者のビエロフラーヴェクさんと、様々なチェコプログラムを取り上げてきました。フルシャさんはビエロフラーヴェクさんのお弟子さんでもあり…ビエロフラーヴェクさんのことを考えてしまいます。
 このプロムで、もう一度、チェコのフス教徒たちの歴史を学びなおそうと思います。

◇8/29 Prom 60: Stravinsky, Rachmaninov and Shostakovich
 ・ストラヴィンスキー:火の鳥 組曲(1911年版)
 ・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番 ト短調 op.40
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲 第12番 ニ短調 「1917年」 op.112
 / レイフ・オヴェ・アンスネス(P)、ヴァシリー・ペトレンコ:指揮、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
 この回と次の回、2日連続で、北欧のオーケストラの登場です。まずは、オスロ・フィル。再び、ロシアもの、ロシア革命に関するプログラムのプロムです。ラフマニノフの番号つきのピアノ協奏曲は全曲演奏することにようやく気がつきました。4番は、同じくノルウェーのアンスネスさん。4番が合うと感じます。メインはショスタコーヴィチ12番。10月革命を扱った作品です。

◇8/30 Prom 61: Renée Fleming sings Strauss
 ・アンドレア・タッローディ:Liguria (イギリス初演)
 ・バーバー:ノックスヴィル 1915年の夏 op.24
 ・R.シュトラウス:「ダフネ」 より 「ch komme – ich komme」
 ・ニールセン:交響曲第2番 ロ短調 「四つの気質」 op.16 FS.29
 / ルネ・フレミング(ソプラノ)、サカリ・オラモ:指揮、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
 北欧のオーケストラ2日目は、スウェーデン。オラモさんはこの日はBBC響ではなくロイヤル・ストックホルム・フィル。かつて、ラストナイトにも登場したソプラノ、フレミングさんと登場です。このトリオでCD出してましたね。タッローディはスウェーデンの作曲家。バーバーとR.シュトラウスはフレミングさんの十八番です。メインはニールセン(ニルセン)の2番。第1楽章の溌剌としたメロディーを聴くとワクワクしてきます。表情に富んでいて、好きな作品です。

◇8/31 Prom 63: Taneyev, Rachmaninov and Tchaikovsky
 ・タネーエフ:歌劇「オレステイア」 op.6 序曲
 ・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調 op.1
 ・チャイコフスキー:マンフレッド交響曲 (バイロンの劇詩による4つの音画の交響曲「マンフレッド」ロ短調) op.58
  / キリル・ゲルシュタイン(P)、セミヨン・ビシュコフ:指揮、BBC交響楽団
 ラフマニノフのピアノ協奏曲がこれで4番まで揃いました。それまでにも作品は書いていましたが、ピアノ協奏曲第1番は作品番号1なんですね。タネーエフは聴いたことがない。ビシュコフさんのチャイコフスキー、今回はマンフレッド交響曲…あまり聴きなれてないので聴きます。

 以上、8月後半でした。そろそろ最初の公演のオンデマンド期限が切れ始めています。聞き逃しがないかチェックと、演奏されたばかりの回を聴くのと、両方は大変です。9月は大曲も控えているのに…。
NHKFMで、ラストナイトが終わった後、9月11日から5日間、プロムスの公演をセレクションで放送予定です。
9月に続きます。

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by halca-kaukana057 | 2017-08-18 23:48 | 音楽


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