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 NHK「みんなのうた」で2008年10月・11月に放送されていた歌「数え歌」(池田綾子)。あれから2年。池田綾子さんが再び「みんなのうた」に登場です。ごめんなさい、書くのが遅れました。もう11月中旬だ…。

・2年前の「数え歌」:数と歌でつなぐ世界 池田綾子「数え歌」

うたの歌(DVD付)

池田綾子 / 39ers RECORDS



NHK:みんなのうた

 この「うたの歌」、「数え歌」のアンサーソングでもあるそう。「数え歌」は、言語は違っても数を数えることが歌になり、その歌で心を通わせたい…という歌でした。そして「うたの歌」。歌は歌うことで広がり、伝わってゆく。歌に込めたメッセージが、聞いた誰かに届く。聞いて、歌う。そして離れていても、歌は人と人、心と心を繋ぐ。歌うことの喜び、楽しさ、力を感じさせる歌です。曲はとても優しい。池田さんのあたたかな伸びやかな歌声と、宮本笑里さんのやわらかなヴァイオリンが、とても優しく、心をほどいてくれる。でも、力強い。君と歌を歌いたい。歌を届けたい。そんな想いがストレートに伝わってくる。

 テレビ版のアニメもあたたかくやわらかい絵で、初回放送を観て涙腺が…。じわじわときました。聴いていると、自然に優しい気持ちに、笑顔になれる歌です。池田綾子さんの歌、これからももっと聴きたいです。
by halca-kaukana057 | 2011-11-14 22:22 | 音楽

マジョモリ

 先日、梨木香歩さんの絵本「ペンキや」を読み、取り上げましたが、もうひとつ梨木さんの絵本を読みました。
・前回:ペンキや

マジョモリ
梨木香歩:作/早川 司寿乃(はやかわ・しずの):絵/理論社/2003

 少女・つばきにある朝届いた招待状。「まじょもりへ ごしょうたい」を書かれてある。さらに、手紙を手に取って読んでいると、空色の植物のつるが窓をコンコンとたたいている。つるを追いかけて、つばきは「まじょもり」と呼ばれている”御陵”へ足を踏み入れる。「まじょもり」の奥へ歩いて行ったつばきは、不思議な女の人と出会う。その女の人が一緒にお茶を飲もうとお菓子を差し出すが…。

 梨木さんの作品は、不思議なものが存在することが多いです。でも、それらは全て私たちの生活している日常の世界と繋がっていて、そのどこかに不思議なものが当たり前のように存在している。ただ、気がつかないだけで。「りかさん」、「家守綺譚」や「村田エフェンディ滞土録」、「沼地のある森を抜けて」「f植物園の巣穴」などなど。不思議なものも、日常の一部。不思議なものがある不思議な世界に、登場人物たちは(戸惑いつつも)さらりと入っていってしまい、読み手を迎え入れてしまう。この「マジョモリ」もそんな作品だと感じました。つばきの家のそばにある「まじょもり」と呼ばれる”御陵”。普段は入ってはいけないと大人に言われているのに、招待状が届いた。神聖で畏れ多い場所だとつばきは知っている。でも、つばきは(勇気を出して)ひょいと「まじょもり」の奥へ入ってゆく。ワクワクする冒険のようで、畏れ多い土地へ足を踏み入れる緊張感、神聖な森の静けさをも感じます。

 「まじょもり」で出会った、つばきを招待した不思議な女の人。そして、お茶のお菓子を巡って、つばきの母、ふたばという女の子も交えて物語は進んでゆく。ひとつの場所で、違う時間が混じりあう。子どもの頃、大人になった自分を想像していたように(それは想像したものとかけ離れてしまったが…)、大人になると子どもの頃を思い出し、思い浮かべる時がある。子どもの頃、誰と何の遊びをしていたか。どんな場所が好きだったか。誰に会うのが楽しみだったか。それらの思い出が再び形になって、つばきの前に現れる。「まじょもり」でつばきがふたばという女の子に出会ったが、もし私がつばきなら…同じように会ってみたいなと思った。その人は、子どもの頃、どんな子だったのだろう。会うなら、私も子どもに戻って。つばきとふたばのように、意見が合わないかもしれないですが。

 「まじょもり」が繋いだ、かけ離れた時間と人、それぞれの想い。柔らかな絵が、”御陵”や”畏れ”という難しい言葉・概念を優しく包んで届けてくれるように感じました。ということで、「ペンキや」と同じく、絵本ですが「絵本=こども(幼児~小学校低学年)むけ=平易な物語と絵による本」ではありません。ひとりでじっくり味わいたい、味わって欲しい作品です。
by halca-kaukana057 | 2011-11-13 22:18 | 本・読書
 今週の「クインテット」を語る前に、金曜の先週分の再放送を。「あした」本当に元気の出る歌です。昨日書いたおかいつ11・12月の歌「おうちにかえろう」にも通じるところがあるなと感じました。こういう歌が好きなんだな、私は。

 さて、今週・今日放送の「クインテット」。ドラマパートは「だいくさんのかなづち」。8年目、2010年度の新曲が登場。新しいものの再放送です。この「だいくさんのかなづち」、初めて聴いた時から大好きで、CDに入った時は嬉しかった。ドラマそのものも楽しい。器用なシャープ君が金づちを使っているところを見て、フラットさん、アリアさん、スコアさんも一緒に作る。シャープ君の明るさ・朗らかさが皆に伝わってゆく。皆で作れば大きな、難しいものも出来る。そして、音楽も楽しい。金づちが増えれば、トントントン…カタンカタンカタン…というリズムに変化が生まれる。変化していくのが楽しい。

 この「だいくさんのかなづち」で作ったのは、テーブルや本棚。でも、同時に、皆で音楽もつくり、奏でていたのではないかと思う。普段はヴァイオリンやチェロ、クラリネットやトランペットで演奏する。でも、「だいくさんのかなづち」で使うのは、金づち。金づちも、皆で合わせれば楽器になり、音楽になる。「一緒に作ろう」とそれぞれのセリフにあるが、クインテットメンバーを誘うと同時に、テレビの前の私たちをも誘っているのではないだろうか。一緒に楽しもうよ!メンバーが本当に楽しそうで、音楽も楽しくて、そう感じました。そんな意味でも、大好きな回・曲です。ちょっと深読みしすぎたかな?w

 パート3は「クインテットショッピング」。クレシェンド・デクレシェンド編。私も欲しい。徐々に強くしたい・なりたい時、徐々に弱くしたい時、あります。メンバーがノリノリなのも楽しいですw

 コンサートは「ラデツキー行進曲」。「だいくさんのかなづち」と合わせて、元気溌剌、楽しくなるコンサートです。気分爽快です。同時に、最終回のラストもこの曲(途中でフェードアウト)で締めくくられたので、その時のことを思い出します。ちょっと切ないです。
 でもあの最終回は、まだまだ音楽は続いていくよ、という雰囲気だったので、かなしさが大きい…わけではないなと感じます。

 さて、今夜は「宮川彬良のショータイム」放送日でもあります。楽しみます(現在始まったところ!)
by halca-kaukana057 | 2011-11-12 20:35 | Eテレ・NHK教育テレビ
 先月の「おかあさんといっしょ」月歌の感想を書いていませんでした。忙しくて…(言い訳)。「ねこ ときどき らいおん」。可愛らしい遊び歌。強烈なインパクトの「こんやこんにゃく」の後だったので、印象が薄め…でしたが、クリップ版を観たら、可愛い歌だなと心から思いました。親しみやすく、すぐに覚えて一緒に歌って遊べる。パンダの部分はコミカルだし、ラストの金魚も変顔で楽しめる。ストレートで、心和む歌です。

 さて、今月(11・12月)の歌。「おうちにかえろう」。作詞は「あめふりりんちゃん」「リンゴントウ」のおーなり由子さん。作曲は遊佐未森さん。おーなり由子さんらしいほのぼの歌詞に、優しいあたたかい曲。だいすけお兄さん&たくみお姉さんの優しげな歌声(この2人の歌声のイメージは、やっぱり優しくあたたかい、だなぁ)が自然で、すーっと心の中に入ってきました。

 歌詞は、夕焼け、日没の時間、帰宅途中の情景を描いたもの。夕焼け空や満月、夕焼け雲を観るだけでなく、食べるという味覚が出てくる。まさに”味わう”。「リンゴントウ」のような不思議な歌詞だなぁ…と思って聴いていたら…、思いがけず涙が止まらなくなった。初回、2回目、3回目…やっぱり目がうるうるしてしまう。

 以前、自分のtwitterにこんなことを書きました。
すっかり暗くなった家路に向かう道、家々に明かりが灯っていて、その明かりに心をひかれた。秋から冬にかけての、日が暮れてからの家の明かりは、心にぬくもりと人恋しさと、一抹の物寂しさを感じさせる。
 posted at 2011.10.28 21:55:03

 この季節の、夕暮れ~日没の時間が好きです。徐々に暗くなる夕焼け空も好きだし、帰途、家々に明かりが灯っているのを見るのも好きだ。でも、ちょっと心細くもなる時間でもある。そんな時、家々の明かりを見ると、その明るさ、あたたかさ、明かりの下には帰宅した家族が集っているであろう様を思うと、早く帰ろうと思う。家が、人が恋しくなる。この季節の寒さも、そんな気持ちにさせるのかもしれない。涙が出て止まらなかったのは、きっとそんな気持ちを思い出させるからかな。

 歌詞のこの部分
うれしくたって かなしくたって
そらには まあるい きんのつき
(中略)
あしたのそらは あたらしいそら
かえろう かえろう おうちにかえろう
かえろう かえろう おうちにかえろう

 このあたりに、心をわしづかみにされます。アニメもいい。

 この歌を聴いて思ったのが、曲は素朴で過剰な装飾が無い。とてもストレート。聴いてすぐに口ずさめる。その曲も、また私の涙腺を緩くさせます。

 12月もこの歌なので、2ヶ月、じっくりと聴ける歌だと思います。2ヶ月、涙してばかりになるのか…。それはちょっと困る…。
by halca-kaukana057 | 2011-11-11 22:52 | Eテレ・NHK教育テレビ

天文屋渡世

 以前読んだ、岡山天体物理観測所での天文学者たちの日々を綴った「天文台日記」の著者・石田五郎先生のエッセイです。昔読んだのだが、久しぶりにまた読みたくなった。

・以前の記事:天文台日記

天文屋渡世
石田五郎/みすず書房
(↑こちらは再販されたもの。もともとの単行本は筑摩書房・1988)

 石田先生が様々な雑誌や新聞などで書いたエッセイ・コラムを集めたエッセイ集です。出典は様々なのに、ひとつの本としてまとめられるのが凄い。
 「天文台日記」でも書いたとおり、現在の国立天文台・岡山天体物理観測所の副所長として24年勤務した石田先生。天文学や星空・星座、天体観測・天体現象のエッセイがメイン。古いエッセイですが、文章の落ち着きや静けさとあたたかさが、年月を越えて天文の魅力を語ってくれる。しかし、それだけではない。それらには日本や海外の古典文学などの文学・芸術作品に出てくる天文・星の話題を絡めている。星座物語として知られるギリシア神話の数々や、「星はすばる」で始まる清少納言「枕草子」だけではない。人は古くから、星に何かを思い、星に何かを託して、星空を見上げてきたのだなと思う。

 天文の話よりも、天文のことを絡めた日常や過去のことを書いたエッセイが多いこの本。石田先生の個人的な思い出、”天文学者(てん・ぶんがくしゃ)”野尻抱影とのこと、聴いた音楽や観た舞台のことも。「みる・きくの楽しみ」では、私も大好きな声楽家・ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウのことも書かれていて嬉しくなった。読んで、思わず私もディースカウのシューベルトを聴いてしまった。石田先生の芸術全体への造詣の深さには驚くばかりです。

 この本を読んで思ったのだが、宇宙を”舞台”に例えることは出来ないだろうか。舞台と言っても、クラシック音楽のコンサート・リサイタル(オーケストラから室内楽、器楽ソロまで)、ジャズ、ポップス・ロック、吹奏楽、雅楽などの音楽から、オペラ、演劇、ミュージカル、落語、歌舞伎や能などの古典芸能…様々、たくさんある。宇宙にも、様々な天体があり、天文学者は個々の研究に合わせて天体を選ぶ。流星、太陽系内の惑星や小惑星、彗星、太陽、様々な恒星、星団、星雲、銀河、ブラックホールやダークマター、ダークエネルギーなどの謎が多い天体や宇宙にある物質。それらを”観て”、探究しているのが天文学者なのかな、と。観測方法も可視光望遠鏡だけではなく、赤外線、X線、電波。観測ではなく計算や理論を追求するやり方もある。勿論、天文学者だけが宇宙という”舞台”を”観る”ことができるわけではない。アマチュア天文家や、私のような素人も”観る”ことが、”観て”楽しむことは出来る。ただ、天文学者はプロとしての見方を持っている(昨日放送されたBSプレミアム「コズミックフロント」超新星の回で取り上げられた”超新星ハンター”アマチュア天文家の板垣公一さんのように、アマチュアでもプロ級の腕・見方を持っている人も勿論います)。

 宇宙という”舞台”を、今日も見つめる人がいる。その人は、どんな思いで見つめているのだろうか。読んだ後、私も星空をもっと観たい、宇宙天文を多方面から楽しみたいと思いました。あと、石田先生の著書ももっと読みたい。図書館を探してみよう。
by halca-kaukana057 | 2011-11-09 22:53 | 本・読書

久々のピアノ練習

 今日は久しぶりに本格的にピアノの練習をしました。これまでは10分程度、ちょっとさらうだけ。ちょっと”弾いて”おしまい。今日はようやくまとまった時間が取れたので、鍵盤と楽譜にじっくりと向かいました。

 メインで練習したのはシューマン「春の歌」op.68-15.徐々に”たどたどしい歌”から、”滑らかな伸びやかな歌”に変わってきた、かな…。指遣いを直し、難しい・弾き難いと感じている箇所を反復練習。あと、ペダルも。この作品はペダル無しで演奏するのはきつい。ペダルを有効活用して、春を謳歌する喜びをのびのびと”歌いたい”。ペ
ダルの踏み具合、踏みかえるタイミングを微調整しないと、きれいな歌にならない。更に、13小節目~16小節目まで弱音ペダル、左のペダルも使うと指示がある。弱音ペダルを使うのは初めて。両足でペダルも勿論初めて。弱音ペダルは踏みっぱなしでいいけれども、16小節目で離す時、右足まで離してしまう…。難しいよ!

 表現は、どうしようか。情感たっぷりにするか、のびのびとはしているけれどもささやかな控えめな喜びにするか。強弱記号はフォルテからピアニッシモまで広いので、情感たっぷりめ、かなぁ。

 完成はまだまだだけど、音のひとつひとつを優しく、丁寧にぶつぶつ切らないで、ふんわりとした感触で演奏したい。

 クーラウのソナチネ4番、クレメンティのソナチネ7番も練習。ソナチネをどう練習していっていいか、見通しが未だに立てられません。ブルクミュラー25と同じ感覚では練習できないことに、未だに戸惑っています。これは乗り越えるべき壁。この壁を乗り越えれば、またピアノ・音楽の世界の視野が広がる。辛抱して練習しよう。

 最後に、昨日のツイートから。
ピアノと自分、楽曲・楽譜と自分、一対一のガチンコ練習。聴く人はいない。でも、もうひとりの自分がどこかで聴いている、と思って鍵盤に向かう。
posted at 2011.11.6 21:10:21

 時々、またひとりでピアノを弾くこと(あえて「独学」という言葉は使わない、言わない)に、迷いや焦り、不安を感じます。ソナチネがなかなか進まず、停滞しているのをどうにかしたい、誰か第三者の指導を得たい。自分ひとりでこれから様々な作品に取り組むのに、自信が無い。ただ単に、一緒にピアノを弾く仲間が欲しい(ひとりはさみしい)。そんな気持ちがあるからだと思います。機会があれば、レッスンを受けたい。でも、今自分の置かれている状況があまりにも不安定で、レッスンどころか、ピアノどころでもない…。
 落ち着いてピアノに、鍵盤に、楽譜に向き合える環境が欲しいです…。

 あと、練習の途中ひと休みで、NHK-FMのクラシック音楽番組を聴いていました。ピアノ曲は無かったですが、私の演奏とは異なる、心惹かれる演奏ばかり。音楽家・演奏家は、演奏する時どんな気持ちで演奏しているんだろう?楽しい?緊張する?無心?私は、不安ばかり。聴く時は音楽を楽しめるのに、自分で演奏するとなると不安で、心細くて仕方ない。楽しいと思える時もあるけど、ほとんどは自己満足でしかない演奏。
 そんな面でも、ピアノから離れていても、音楽そのものからは離れたくないなと感じました。音楽を聴くことそのものが楽しくて、心揺さぶられてばかりで、やめられない。作曲家のこと、作品のことを考えながら演奏を聴くことがこれまで多かったのですが、これからは音楽家・演奏家のことも考えてみよう。
by halca-kaukana057 | 2011-11-07 21:54 | 奏でること・うたうこと

[コミック版]天地明察 1

 9月に出た宇宙天文関連マンガ3作品の最後です。あの「天地明察」(冲方 丁)が漫画になりました。「アフタヌーン」で連載されていることは知っていたので、単行本化を待っていました。(「アフタヌーン」は「宙のまにまに」も連載していたし、宇宙好きだなぁ。よきかな。)

・原作小説感想:天地明察


天地明察 1
原作:冲方 丁/漫画:槇 えびし/講談社・アフタヌーンKC/2011

 あらすじは原作の記事をどうぞ。ほぼ原作通りです。1巻は春海が礒村塾へ行き、関孝和の稿本を手にするまでを描いています。話の順番が異なっているところもありますが、物語の大筋・根幹は原作そのままなのでそんなに気になりません。

 個人的な話なのですが、小説のコミック化に、少し前にいい思いをしなかったことがありました。好きな小説のコミカライズだったのですが、”萌え”要素が強すぎて挫折しました。原作は”萌え”のような要素もあるのですが、それ以上に物語の根幹が魅力的で好きな作品。それが、”萌え”がメインのようになってしまっている描かれ方に、私は感じてしまいました。人気のある小説は、どんどんコミカライズやアニメ化されている。コミカライズとなれば、”萌え”要素も入る。でも、どこまで入れていいのか…。そんなこともあって、この漫画になった「天地明察」もどんな描かれ方をされているか、読むまで不安でした。原作は天文学・数学・暦が物語の根幹。しかも江戸時代が舞台の時代小説。

 読んでみて、不安は無用でした。絵はシンプルで、過剰な萌えも無し。春海は束髪をしていないのですが、原作小説を読んだ時に束髪をしていないけれども刀を持ち歩き(でもうまく扱えない)城に碁打ちとして仕えていた。そんな春海の姿を想像できずにいたのです。刀を持ち歩くなら、髷を結ったお侍さんしか出てこない。でも、春海は髷は結っていない。道策のような公家の髪型でもない。碁打ち衆には僧侶が多いと原作にあったが、春海はお坊さんでもない。それが、この漫画でこんな姿だったのかな、とようやく想像できました。ちょっと現代的な髪型かもと思いますが、まぁ細かいことは気にしない。

 春海のお城での碁打ちとして揺れ動く心と、算術や天文学へ情熱をかける様の対比。普段は刀をうまく扱えず歩くのにも苦労している、頼りない感じの春海だが、算術と天文学の話になると活き活きする。そして、関の算額絵馬に衝撃を受ける様。漫画だからこそ描ける春海の姿に惹かれました。そんな春海に、囲碁に集中して勝負しろと迫る道策も迫力満点。

 この小説は結構長い。しかも物語のメインとなる改暦に至るまで春海は様々な人に出会い、学び、研鑽してゆく。その過程をじっくり描いて欲しいなと思います。2巻も楽しみです。

 算額絵馬で出て来たあの問題を実際に解いてみたコーナーもあって、面白かったです。でも、縦書きで数学の問題を解く過程を書くのは、読みにくいですねw
by halca-kaukana057 | 2011-11-07 21:09 | 本・読書
 11月第1週の「クインテット」です。忙殺の毎日の、休息と元気チャージの10分間です。

 ドラマパートは「あした」。この歌、大好きなんです。「クインテット」オリジナル曲は好きな作品ばっかりですが、この「あした」は特に好きなもののひとつ。歌詞にグッと来ます。
あしたは今日のくりかえし あしたは新しいはじまり
あしたはどうなるの あしたが待ち遠しい

 まずこの冒頭の部分。明日という日は、日付は変わるけれども、今日と繋がっている。よほどのことが無ければ、今日の繰り返し。仕事も家事も、勉強も、繰り返し、繰り返す。でも、その日付が変わることが、新しい何かが始まるのではないかという期待を持たせる。まだ見えない明日。不安もあるけど、期待は膨らみます。
 そして最後の部分
きっと あしたはうれしい日
もっと あしたは楽しい日
あしたまで がんばろう
あしたこそ がんばろう
あしたから がんばろう
あしたまた がんばろう

 微妙に変わってゆく歌詞が巧いなぁと思います。今日は、落ち込むことが多い日だった人は、明日こそ、明日また、と思う。新しいことをこれから始める人は、明日から。今日はまだ終わらない、明日も続けることがある人には、あしたまで。それぞれの人にとっての、それぞれの明日。どんな状況に置かれていても、その明日へ向かうために…。マーチのリズムとホ長調の調性も、希望を感じさせてくれる。この歌を聴いていると、元気が出ます。ついついテレビの前で口ずさんでしまいました。途中のスコア&フラット、アリア&シャープの輪唱コーラスもうまい。アリア&シャープのパートはやっぱり難しいです。

 パート3は「ちょっと」。おお、久しぶり。「ちょっと」という微妙なニュアンスの言葉で遊んだ、可愛い歌です。これも大好き。ドラマも「ちょっと」「ちょっと」と連呼して楽しい。同じ系統では、「ナニは音頭」も。「ナニは音頭」、CDにもDVDにも入っていないんだよなぁ…。結構あるんだよなぁ、オリジナル曲なのにCDにもDVDにも入っていないものが。補完しませんか?補完しましょうよ!!

 コンサート前の、フラットさんの目薬ネタは今年度2回目だった気が。コンサート前のコントが2回目なのは初めてかも。

 コンサートはブルクミュラー「スティリアの女・帰途」。ピアノ初級者向け練習曲・ブルクミュラー25の練習曲より、第14曲「スティリアの女(シュタイヤー舞曲)」、第23曲「帰途(再会)」の2曲を続けて。ブルグシリーズ来ました!!ピアノで、当時ブルグ25に取り組んでいた私。「スティリア」も「帰途」も、やはりこの「クインテット」版を聴いてますます演奏したくなった曲です。「スティリア」はクラリネットやシロフォンの音色を結構イメージして練習していました。途中転調する部分は、ヴァイオリンの音の伸びやかさを意識して。この曲を聴くと、練習していた頃を思い出します。…今、弾けません。
 一方、「帰途」。「クインテット」版を聴いてカッコイイなと思ったはいいが、同音和音連打に非常に苦労しました。大変だった。苦労したなぁ、ここが弾けなかったんだよなぁと思いながら聴いていました。今は勿論、弾けません!w 17小節目からの低音がメロディーになる部分は、チェロが映えますね。

 「クインテット」でますます惹かれたブルクミュラー25.せっかく全曲制覇したんだし、演奏し続けていきたいな。私にとって、私とピアノにとって、ブルグ25と「クインテット」は欠かせない、無くてはならなかった存在ですから。ブルグ25と「クインテット」に出会わなかったら、ピアノを再開していなかった。ブルグミュラーと「クインテット」のおかげで、子どもの時とは違うピアノ演奏の楽しさを味わえました。本当に感謝しています。さぁ、練習練習。

 で、このプログラム…完全に夕方向けですね。夕方放送が無いこの寂しさよ。ええい、録画を夕方に観ればいいんだい!ちくしょー!来年度は夕方放送復活でお願いしますNHKさん!(勿論、来年度も再放送続きますよね、続きますよね、続きますよね<強調
by halca-kaukana057 | 2011-11-05 21:58 | Eテレ・NHK教育テレビ
 先日、ずっと観たいと思っていたものを観てきました。劇団四季のミュージカル「夢から醒めた夢」。現在全国公演中で、私の地域でも公演がありました。「夢から醒めた夢(以下、”夢醒め”と略します)」は、何年も前に赤川次郎さんの原作を読んで、興味を持ちました。更に、作編曲を宮川彬良さんも担当している(メインは三木たかしさん)ことも、私にとって興味を引く要素。ミュージカルのCD(初版)を以前買い、それを聴いてからますます生の舞台で観てみたいと思うようになりました。

 ちなみに、先日までNASAの海底閉鎖環境訓練施設での「NEEMO訓練」を受けていた宇宙飛行士・大西卓哉さんが、宇宙飛行士候補者選抜試験の最終選抜、あの閉鎖環境試験で、「他の受験者に向けて自己PRをしなさい」という課題で、この「夢醒め」のクライマックスシーンの3役をひとりで演じる”ひとりミュージカル”を披露したことでも、私にとっては印象深い作品です。大西さんはミュージカル観劇が趣味だそうで、「夢醒め」は特に大好きな作品なんだそう。大西さんが演じたシーンの本物を観たい、という気持ちもありました。
・大西さんのひとりミュージカル、詳しくはこの本に:ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験
↑実際の映像は、NHKスペシャルで放送されたものに入ってます。DVDも出てますよ。

 前置き長すぎですねw本編行きます。
劇団四季:夢から醒めた夢

夢から醒めた夢

劇団四季 / ポニーキャニオン



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 ↑チラシと会場で販売していたパンフレット。せっかくなので買いました。

 私がミュージカルを観に行くのは…中学高校の芸術鑑賞以来?しかも、何のミュージカル(または演劇?)か思い出せない。とにかく、自分でチケットをとってミュージカルを観に行くのは初めてです。そんなミュージカル入門者の感想です。

 会場のホールは、いつもはクラシックのコンサートで来る場所。いつもなら、開場したら皆自分の席を探して、大体席に付いているはず。しかし、この日は違いました。開場した後もロビーに人が溢れている。何事かと思いきや、ロビーパフォーマンスをしている。そういえばチラシにも書いてあった。脚長ピエロ、ハンドベル演奏、タップダンス、手回しオルガン…ロビーのあちらこちらで、様々なパフォーマンスが。とても賑やかです。タップダンスを中心に観てました。踊るだけでなく、観客の子どもも巻き込んで、一緒に踊っている。とても楽しそう。ついつい魅入ってしまいました。

 あ、まだ自分の席を探していなかったことに気がついた私は、席を探すことに。探して、席に着くと、開演前のステージでもピエロたちがパフォーマンス。コミカルだけど、うまい。こちらでも、会場の子どもたちも舞台で一緒に参加してパフォーマンスを楽しめるかたちになっている。2階席から、タップダンスを披露していた兵隊さんがステージ上のピエロに向かって輪投げをするパフォーマンスを。うまい…。劇団四季はサーカス団でもあったのか、と思うぐらい。そして、また別のピエロが出てきて、舞台で踊り始め…だんだん照明が暗くなってきた。ステージがライトアップされ、夢の配達人が登場。普通なら、開演のアラームが鳴り、観劇の注意のアナウンスなどがあってから始まる。それが、無い。つまり、あのロビーから既に舞台は始まっていたの…?すごい。うまい。

 物語のあらすじなどは公式サイトでどうぞ。省略します。
 それよりも、生の舞台、生のミュージカルの迫力と躍動感に包まれて感じで楽しみました。私がいたのはステージから離れた2階の席。でも、その2階の席でさえ、役者さんたちがいるステージとの境界線がないような、ホール全体が舞台になっているような、そんなものを感じていました。物語が、演出が、踊りも歌も、音楽も、ホール全体を包み込んで、一緒にピコと物語の世界を旅している気持ちになっていました。きっと、夢の配達人の言葉から、そう思ったのかなぁ。特に第2幕冒頭の「夢の配達人(リプライズ)」で、夢には悪夢も辛い事も苦しい事もある、でもそれは人生そのものだから…というセリフが印象に残っています。舞台は、人生そのもの。ファンタジーでも、フィクションでも、夢物語でも…現実の私の人生・今に繋がる何かがある。だから、物語に引き込まれ、心を動かされるのだと。

 とにかくダンスが楽しくて、こんなに踊れたら楽しいだろうなぁ、いいなぁ、いいなぁ!と思いながら観ていました。一緒に踊りたいくらい(踊れないけどwでも、踊ることに憧れてはいます)。「遊園地のパレード」が特に!音楽も歌詞もノリノリで聴いていました。ちなみに、私の持っている初版CDには入っていないことにここで気がつきました。現在の「夢醒め」は、初演の頃のものと大分変わっているんだ。パンフレットのミュージカルナンバー一覧も、CDのと違うところがいっぱいある…。CDは現在のものも出ています。これは現在のも買うべきか。「ここは霊界空港」のカッコイイダンスもいいなぁ。そして部長・暴走族・ヤクザのコントトリオ(?w)のコミカルな演技。コミカルな演技といえば、デビルも抜かせません。まさかオネエキャラとはw

 そんな歌やダンスとともに語られる物語。不運な事故で死んでしまったマコ。マコのことを思い続けているマコのお母さん。マコも勿論、霊界空港で出会った人(死者たち)に何かをしたいと思っているピコ。死んで辛さから逃れたかったのに、死んでも辛い想いをしているメソ。毎日、何気なく生きて暮らしている自分には、雷のような衝撃でした。生と死の間で、命とは、人生とは、生きることの意味を問う。人生には喜怒哀楽があり、それらを乗り越えて生きてゆく。思いやり、誰かのために何かをするとは、どういうことか。生きることは、イコール誰かと繋がっている、自分ひとりだけで生きているわけではないということ。たとえ、死んでしまったとしても。メソとマコのお母さんのセリフや歌、2人の置かれている状況を思うと、涙が…。霊界空港でピコが出会ったこどもたちも。世界の人口は70億を超えた。でも、生まれる命だけではない。あらゆるシーンが、命とは、生と死とは、と問いかけてくる。でも、気持ちが重くならないのは、コントトリオ&デビルのコミカルさと、ピコの明るさ。そして、夢の配達人の言葉も。

 夢という舞台で、生と死の間をピコと旅する。舞台に、人生と命の終わりが描かれる。舞台は、人間の生きる(死後の世界も含めて)世界・場の縮図。鏡。この物語そのものが、舞台と客席の境界線が無いように感じさせたのかもしれません。

 ピコが霊界空港を去る=もう霊界空港の人々とは会うことはないシーンの「愛をありがとう」にも、涙腺が緩んでばかりでした。出会いと別れも、このミュージカルに詰まっています。

 観た後は様々な感情が入り混じっていました。念願のミュージカルを堪能した充実感、物語の余韻に浸り、悲しくなったり、それでも生きるんだと元気をだしたり。何度でも観たい作品です。冒頭で書いた大西さんのお気持ちがよくわかりました。もし、自分が親になったらどう観るだろう。子どもと観たら、どう感じるだろう。ずっとずっと、上演され続けて欲しい作品だなと感じました。

 これからも、様々なミュージカルを観たいと思っています。劇団四季なら、以前原作本を読んだ時にも書きましたが、「ユタと不思議な仲間たち」が観たい。CDで聴いても心躍る躍動感。生で味わいたいです。

・「ユタ」原作本感想:ユタと不思議な仲間たち
by halca-kaukana057 | 2011-11-04 22:56 | 興味を持ったものいろいろ
 数日前に書いたとおり、仕事でも家でもゴタゴタ混乱中で、落ち着かず、心がささくれがちな毎日です。今日も祝日…?仕事でした。昨晩は疲れて身体はだるくぐったり。ということばかりでもないのですが(近日中に記事書きます)、心に潤いが欲しいなぁ。どっちに行っても余裕が無い職場と家だけを行き来するだけな毎日は辛いなぁ…とため息をつきつつ、仕事をしてました。

 そんな今日、天文仲間さんが観望会をやる、との連絡が。昨晩から連絡がまわっていたのですが、PCのメールを見ていなかったので知らず。明日も朝早くから仕事だから早く帰って寝たい、疲れてるからちょっと億劫…と思いましたが、せっかく企画が出たのだし、このまま家に帰ってもつまらない。仕事が終わった後、観望会に行って来ました。

 天気も晴れ。上弦の月と木星が見頃なので、それをメインに望遠鏡で観たり、見えている一等星や星座の話をしたり。道行く人に声をかけると、観たい観たい!と興味津々でやってくる人、ちょっと遠慮しがちだけど来る人。月のクレーター。夏の大三角、はくちょう座のアルビレオ。木星の縞模様とガリレオ衛星。観ている人たちの「すごい!」「本当だ、見える!」などの驚きや歓喜の反応が楽しく、またとても嬉しいです。解説にも力が入ります(入りすぎて熱弁しすぎると、引かれるので加減しますw本当に注意しないとw)。

 観望会の途中、国際宇宙ステーション(ISS)の可視パスが。ちょうど解説中だった若いカップル相手にISSとISS滞在中の古川聡宇宙飛行士の話をして、観ます。ISSを観るのは勿論初めてという2人。明るく光る点が飛んでゆく様を、彼女はへぇ~と感嘆の声をあげて、一方彼氏は黙ってISSが見えなくなるまでずっとじっと見つめていました。ISSを観望会で観ることを一度やりたかったのですが、ようやく実現できました。しかも古川さん、日本人宇宙飛行士が滞在中だと親近感も沸きやすいので、古川さんが帰還前に実現できてよかったです(今月末、古川さんはISS長期滞在を終えて帰還します)。2人が今度ISSや古川さん、そのほか宇宙の話やニュースを目にした時に、今日のことを思いだしてくれたら嬉しいなと感じました。

 観望会の最中、様々な質問や疑問もいただきました。望遠鏡の仕組みから、「夏の大三角」なのに秋も見えるのは何故?など。ひとつひとつ答えるためには、勉強し続けることが大事だと実感。私自身、星空案内のベテランの方の解説を一緒に聞いて勉強もしたり。更に、ご年配の方だと、何十年も前のネオンのない暗い空の満天の星空の話をされたり、子どもが小さい時に一緒に観たとか、子どもや家族が天文部・科学部に入っていて活動していた、などのお話を聞くこともありました。解説側の私が説明する、質問に答えるのも大事だけど、その方の星にまつわる体験や思い出話、宇宙天文への想いを聞く・受け止めるのもとても大事だなと感じました。観望会でのお話は、一方通行ではないんだ。

 そして何よりも、誰かと好奇心や面白いと思う気持ちを分かち合って星を観ることの楽しさも、久しぶりに実感しました。ひとりで星を観ても楽しいけど、誰かと観るともっと楽しい。観望会は楽しいです。もし皆さんのお近くで星空観望会があったら、お気軽に参加してみてくださいね。そしてどんな疑問質問でも、受け止めます。そして観望会に参加されたら、また星空を眺めてみてくださいね。宇宙は、いつも頭の上に広がっています。

 ささくれてガサガサだった心も潤いました。これで、明日、土日の仕事も、家のごたごたも乗り越えられます!星分補給しました!

 ちなみに、タイトルは天文部漫画「宙のまにまに」の美星のセリフです。皆さん!星好きですか~!!

・以前の関連記事:皆で観る宙のたのしみ
by halca-kaukana057 | 2011-11-03 23:02 | 宇宙・天文

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