人気ブログランキング |

<   2015年 06月 ( 19 )   > この月の画像一覧

 なかなか入梅しない当地。今日も清々しい快晴でした。そして、今日も国際宇宙ステーション(ISS)が見ごろです。

f0079085_222075.jpg

 ISSは西から南の空へ飛んでいきました。この画像ではおとめ座を縦断しています。おとめ座は星座線が複雑(といっても、星座線は必ずしも「これ」と決まっているわけではない)なので、引く際に混乱します。ISSの軌跡が徐々に消えていっていますが、これがISSが地球の影に入り、徐々に見えなくなったから。このすーっと消える、もしくはすーっと見えてくる瞬間をとらえると格別に嬉しいです。
 前にも書いたことがありますが、γ(ガンマ)星「ポリマ」は二重星。望遠鏡を向けると、2つの星が寄り添ってきれいです。


 宇宙開発関係では、嬉しいニュースが。
sorae.jp:彗星着陸機「フィラエ」、再起動に成功 7か月の眠りから覚める
アストロアーツ:史上初の彗星着陸から7か月 「フィラエ」からの信号を受信
すい星探査機「フィラエ」7か月ぶり復旧

 ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の彗星探査機「ロゼッタ」。昨年11月、「ロゼッタ」は着陸機「フィラエ」を探査天体の「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星」に着陸。着陸の際機体がバウンドして、予定の地点よりも外れたところに着陸。信号や画像も受信し、世界初の彗星着陸に成功しました。が、日陰になりやすい位置に着陸してしまったため、バッテリーが尽きて「フィラエ」は冬眠状態に。しかし、ESAは彗星が太陽に近づいて「フィラエ」の太陽電池が充電されれば目覚めるだろうと予測していました。それから7ヶ月。日本時間14日に「フィラエ」からの信号を受信、「フィラエ」が目覚めていることがわかりました!

 「フィラエ」には、冬眠に入る前に観測したが地球に送信していないデータがあり、次に通信可能になった時に受信するそう。更に、信号を受信する前から目覚めていたことも判明。何故交信できなかったのかも調査中です。

 アストロアーツのサイトには、「ロゼッタ」公式ツイッターで投稿された、目覚めた「フィラエ」のイラストも掲載されています。相変わらず「ロゼッタ」と「フィラエ」のイラストは可愛い。
【過去記事】
彗星に降り立った日
おやすみ、フィラエ
by halca-kaukana057 | 2015-06-16 22:46 | 宇宙・天文

ばらと、この花は?

 ばらの季節はまだ続いています。
f0079085_21185054.jpg

 優しいピンク色。つぼみもあるので、まだ咲くのが楽しみ。

f0079085_21193033.jpg

 ピンクと黄色の淡いグラデーションがきれいです。

 そして、この花。球根の、小さな紫色の花。とても可愛いらしい花なのですが、名前を知らず…調べてみた。「チオノドクサ(Chionodoxa)」という名前だそうです。不思議な名前…学名をそのまま日本語読みしているそうです。ギリシャ語で「chion(雪)」と「doxa(輝き)」の意味なんだそう。名前もきれいな花です。
f0079085_2121359.jpg

 
by halca-kaukana057 | 2015-06-14 21:26 | 日常/考えたこと
 「ホームズ」関連本を読んでみた。正典の物語や映像化作品からちょっと離れて、こんな本を。

シャーロック・ホームズへの旅
小林司・東山あかね/東京書籍/1987

 世界中の人々を魅了している「シャーロック・ホームズ」シリーズ。正典を読んだり、映像化作品を観たりすると、その場に行ってみたくなるのがファンの心理。今で言う「聖地巡礼」は、今も昔も、どんな作品においても変わりないようです。
 河出文庫版の訳者の小林さんと東山さんご夫婦が、「ホームズ」ゆかりの地…ロンドンやホームズとワトスンが事件などで訪れたイギリス各地、アーサー・コナン・ドイルの故郷のエディンバラ。更に「最後の冒険」でホームズが歩いたコースをたどる旅に同行。その旅行記です。

 「ホームズ」正典や映像化作品を読んで、観ていると、確かにイギリス、ロンドンに行きたくなる。ベイカー街をはじめとして、ロンドンにはいたるところにホームズにちなんだ場所がある。「ホームズ」シリーズで出てきた場所が次々と出てくる。ここがあの場所なのか!の連続。ロンドンホームズ街歩きを実際にやるとこうなるのかと思いながら読みました。

 「ホームズ」シリーズで、何故ロンドン警視庁が「スコットランド・ヤード」と呼ばれているのが疑問に思っていた。調べないままだったのだが、この本に書いてあった。スコットランド国王や大使が宿泊していた屋敷が後に首都警察の本拠地になり、その裏通りが「ストッコランド・ヤード」と呼ばれ、ロンドン警視庁の呼び名になったのだそう。ホームズの時代のスコットランド・ヤードは、現在のロンドン警視庁とは別の位置にありロンドンの地元の人も、なんと警察に聞いてもわからないと…でも、「旧跡スコットランド・ヤード」のプレートはあるので探せばわかるらしい。

 正典だけでなく、映像化作品にも触れていて、アニメ「名探偵ホームズ」(通称:犬ホームズ)で、モリアーティ教授がビッグベンの鐘を盗む回があったが、それにも触れている。この回では、ビッグベンの鐘を盗んだモリアーティ教授が、鐘の換わりに鳴らしたものが…大爆笑の回。ビッグベンのイメージが…w
 現在なら、BBCのドラマ「SHERLOCK」も追加ですね。しかも「SHERLOCK」は現代が舞台なので、そのまま舞台めぐりを出来る。聖バーソロミュー病院は外せない場所ですね。

 ロンドンを離れて、イギリス各地の「ホームズ」ゆかりの地めぐりは、その土地の人々との出会いも楽しい。イギリス各地の風景は正典を読んでいても想像できますが、実際に行ってみるともっと面白い。「バスカヴィル家の犬」の舞台、ダートムアは実際は明るかったとか。そして、舞台となった建物がどれか探す…実際には存在しなくても、似たような建物があるはず。古い建築が残されているイギリスなら尚更。筋金入りのシャーロキアンのお二人の洞察力に感服しました。ロンドンを離れても、ホームズ関係のお土産があるのはさすが本国イギリス。また、B&Bなどの宿やレストランでのエピソードも読んでいて楽しい。ただ、食に関しては当たりはずれがあるようで…これは海外旅行でこそのものなんだろうな。

 マンチェスターでは、グラナダ・テレビ局へ。そう、グラナダ版「シャーロック・ホームズの冒険」のグラナダ・テレビ局。この頃はグラナダ版はリアルタイムで制作、放送されていた時代。もっと昔の作品かと思っていたので驚いた。オープンセットを見せてもらって記念撮影。リアルタイムのあのグラナダ版…!ジェレミー・ブレットがまだ生きていた頃…!この頃、私は生まれてはいたけれど、「ホームズ」は全く知らなかった頃。アニメ「名探偵ホームズ」さえ観てなかった。この部分は衝撃的でした。

 第2部では、スイスへ。ロンドンのシャーロック・ホームズ会がスイス観光局の協力を得て実現した、「ホームズ」のスイスツアー。しかも、参加者(取材する記者たちも)は皆「ホームズ」シリーズに出てくる誰かに扮装しなければならない。つまりコスプレ…!日本人である小林さんと東山さんが選んだのは…なるほど。「ホームズ」でスイスと言えば「最後の事件」ですが、「フランシス・カーファックス姫の失踪」ではローザンヌが舞台になっている。参加者たちは時々寸劇も披露して、どっぷり「ホームズ」の世界に浸れる。シャーロキアンたちが集まって、皆それぞれ「ホームズ」の世界の人々になりきって楽しむ。ライヘンバッハの滝も勿論訪れる。本当に楽しそうだ。もし私が参加するなら、「まだらの紐」のヘレン・ストーナーがいいなぁ(人形劇のイメージもある。人形劇のストーナー先生は特に好きなキャラクタです)。ワトスンの妻になるメアリー・モースタンはハードル高いかなぁ…。アイリーン・アドラーはムリ、無理…w

 写真や地図も多く、読みやすいです。ただ、この本は1987年のもの。今はかなり変わっているのだろうな…。変わってしまっていても、イギリスにはたくさんのホームジアンがいるだろうから、「ホームズ」を愛する人たちの力で守られているものもきっとあると思う。

 この本、続編もあります。続編も読みます。
by halca-kaukana057 | 2015-06-13 22:35 | 本・読書

意外と見えるぞISS

 先日、これからは国際宇宙ステーション(ISS)の可視パスが多くなる、ISS見放題!!と書いておいて、なかなか見るチャンスがありませんでした…。ということで、今日は天気もいいので見ることに。
・先日の記事:毎日ISSが見ごろです

 ISSでは、今日19時20分に3人の宇宙飛行士たちを乗せたソユーズ宇宙船が分離・出航。地球への帰途に着きました。
ソユーズTMA-15M宇宙船、国際宇宙ステーションから出航 22時43分に帰還
 このソユーズTMA-15M宇宙船は5月に帰還予定でしたが、4月末のプログレス補給船打ち上げ失敗の事故の影響で帰還が遅れていました。どうぞ無事の帰還を、ご安全に!!
 このプログレス補給船打ち上げ事故のために遅れていた油井亀美也宇宙飛行士も搭乗のソユーズTMA-17M宇宙船の打ち上げも、7月23~25日ごろと発表されました。
JAXA:国際宇宙ステーション第44/45次長期滞在クルー油井亀美也宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(43S/TMA-17M)の打上げ目標日に係るロシアの発表
 7月3日のプログレス補給船の打ち上げが問題なくいってほしいです。

 話を元にもどして、今日のISS.仰角は20度以下。あまり条件はよくありません。ダメもとで見てみたら、予想以上にはっきりと、明るく見えたのですぐにカメラを取ってきてセットし、撮影してみました。
f0079085_22393471.jpg

 撮影するとISSは薄くなってしまいました。肉眼ではもっと明るくはっきりと見えていたのに。でも、肉眼ではカシオペヤ座がわかりませんでした。肉眼と画像、両方で補完し合います。

f0079085_22421745.jpg

 はくちょう座のデネブと大きな翼の下を通っていきました。

 仰角30度以上が見やすいとされていますが、仰角20度以下でも見られないわけじゃない。ISSは意外とはっきりと見えます。
by halca-kaukana057 | 2015-06-11 22:45 | 宇宙・天文
 今日はロベルト・シューマンの誕生日。1810年生まれ、生誕205年です。

 シューマンの生誕記念に色々と聴いています。シューマン作品の中で特に好きなのが、交響曲第3番変ホ長調op.97「ライン」。第1楽章の冒頭は「N響アワー」のオープニングにもなり、聴くとN響アワーを思い出します。
 デュッセルドルフにやって来たシューマン。ケルン大聖堂を訪れたことが、作曲のきっかけとなったと言われています。「ライン」の副題はシューマン自身によるものではありませんが、爽やかで、時に勢いよく時にゆったりとした曲調はライン川を思わせます。そして第4楽章の荘厳な雰囲気はケルン大聖堂。生き生きとして明るく、とても好きです。

 聴いていたら、もうひとつ、「ライン」とある曲を見つけました。歌曲集「詩人の恋」op.48の第6曲「ラインの聖なる流れに(Im Rhein, im heiligen Strome)」。詩はハイネのものより。ライン川を歌っていると思いきや、ケルン大聖堂を歌っています。「詩人の恋」の前半は、愛する人への想いをロマンティックに歌っていて、本当にシューマンらしい。甘い夢見るような曲が詩を盛り上げます。が、第6曲「ラインの聖なる流れに」はそれまでと雰囲気が変わります。重くどっしりと暗い。荘厳。ケルン大聖堂の中の光、そして聖母像が愛する人にそっくりだ、と。交響曲第3番「ライン」も、ケルン大聖堂と枢機卿就任式をイメージした第4楽章は荘厳な雰囲気。似ています。どちらかと言うと、「詩人の恋」の「ラインの聖なる流れに」の方が暗く重い気はします(声域にもよる?)。そして、第7曲「恨みはしない」からは、失恋が歌われます。第6曲が転換期となっているように思えます。
 シューマンにとって、ライン川は、ケルン大聖堂と結びついているのかも。
 ちなみに、聴いたのは、フィッシャー=ディースカウ(バリトン)と、ペーター・シュライアー(テノール)。ディースカウだとよりどっしりと感じられます。

 ちなみに、この詩にはリストも曲をつけています。ただ、「ラインの美しき流れに(Im Rhein,im schönen Strome)」とタイトルは異なり、曲も優しく華麗です。同じ詩でも、曲調が全く異なる。シューマンの方が暗い雰囲気になっているのが面白いです。
by halca-kaukana057 | 2015-06-08 23:58 | 音楽

海辺のはまなす

 ネタがない時は花画像のストックを…(汗

 先日、海辺に行った時に咲いていた花。
f0079085_22431710.jpg
f0079085_22432640.jpg

 はまなすの花。バラの仲間なんですね。そういえば、こんな形のバラも見かけます。
 果実はローズヒップ。ハーブティーなどに使われるローズヒップは、はまなすの果実だったのか!名前は知っていても元を知りませんでした。
 ピンクが鮮やかな花です。
by halca-kaukana057 | 2015-06-08 22:48 | 日常/考えたこと
 梅雨の季節(当地はまだ)ですが、切手は既に夏の装いです。
日本郵便:グリーティング切手「夏のグリーティング」の発行

 貝殻が美しい切手です。イラストではなく写真です。切手にはそれぞれ学名と和名(和名がないものもある)が記されています。これからの季節、夏のご挨拶のお便りにピッタリな切手です。シートの砂浜と白いサンゴもきれいです。

 いつものように特印も貰いました。
f0079085_21355197.jpg

 手押し印は82円切手のチイロメンガイの図案です。しかし…
f0079085_21365842.jpg

 そのチイロメンガイの切手と合わせようとしたら、残念なことに…残念…。更に、買った切手シートが鞄の中で折れてしまい、また使っていない切手に折れ線が…。ああ…。
by halca-kaukana057 | 2015-06-06 22:15 | 興味を持ったものいろいろ

今年もばらの季節

 今年もばらの季節がやって来ました。
f0079085_22274163.jpg

 ピンクのきれいなばら…と画像をPCで確認していたら、蜂も写っていたのに驚きました!確かにばらを見ていた時蜂は飛んでいた記憶はあるのですが、この花を撮影中はわからなかった。一瞬の出来事だったと思います。それをよく捉えた自分…。しかし、蜂に刺されるなど無くてよかった…。

f0079085_22274197.jpg

f0079085_22274157.jpg

f0079085_22274466.jpg

 色とりどり、きれいです。つぼみを持っているものも多くあったので、まだまだ楽しめそうです。これから雨の季節ですが、雨に映えるばらも好きです。雨の花と言えばアジサイですが、ばらも推します。
by halca-kaukana057 | 2015-06-03 22:32 | 日常/考えたこと

ReLIFE 3

 ちょっとしたきっかけで読み始めた漫画「ReLIFE」。無料漫画アプリ「COMICO」で絶賛連載中。アプリでも読めますが、単行本から入った私は単行本でも読んでいます。
・1・2巻感想:ReLIFE 1・2

ReLIFE 3
夜宵草(やらいそう)/泰文堂・アーススターコミックス/2015

 学業・成績も敵わず、学級委員になれず、話してみても侮辱されているとしか思えず、とうとう我慢が出来なくなってしまった…玲奈は千鶴が廊下に置いていた千鶴の鞄を奪ってしまう。階段でその玲奈と出くわした新太。新太は玲奈が持っている鞄が千鶴のものだと気付く。「日代さんのものじゃ…」と新太が言いかけると、玲奈は階段を大急ぎで下りて逃げようとする。止めようとする新太。新太の手を振り払おうとする玲奈は、バランスを失って階段から落ちそうになり、新太も一緒に階段から落ちてしまう。落ちて倒れている2人を発見した千鶴。2人は気を失い、保健室に運ばれる。目が覚めた新太は、玲奈の行動から、辞めた会社で働いていた時のことを思い返す。そして玲奈も目を覚まし、新太は再び玲奈に千鶴の鞄のことについて尋ねると…。

 2巻の最後の部分もあらすじに書いておかないと話が繋がらないので、書いておきました…。あと、「ReLIFE」を読んだことが無く、この感想で初めて知る方もいらっしゃると思うので書いておくと、主人公の海崎新太は、実際は27歳。会社をとある理由で3ヶ月で辞め、それ以来無職→コンビニでアルバイトの生活をしていたところへ、「リライフ研究所」の夜明了(よあけ・りょう)と名乗る男から薬を手渡される。夜明は新太の過去を全て知っている。「リライフ研究所」ではニートを社会復帰させる実験を行っており、その研究所で開発した薬を飲むと見た目10歳程若返る。そして高校生として、1年間高校生活を送る実験の被験者になってほしいと頼まれる。新太は実験に協力することを決意。高校生として1年間を送ることになった…といういきさつ。詳しくは1・2巻感想、漫画本編をどうぞ。

 1・2巻では、成績優秀だが人と関わるのが大の苦手で友達もいないクラスメイトの日代千鶴、同じくクラスメイトで学業もバレー部の部活も一生懸命だけれども報われずネガティヴな感情を心の中に押し込めてしまっている狩生玲奈と新太がメインで描かれています。2巻で玲奈の精神面がとても心配だったのですが、ついに限界に来てしまった…。2巻で千鶴と玲奈のすれ違いを察していた新太ですが、千鶴の鞄を持っていたことで、玲奈が何をしようとしているのか、何を考えているのかをすぐに察知…やっぱり新太は周りのことをよく見ていて、人の心の動きに敏感で、優しくて、困っていたら何とかしたいとすぐ行動する、コミュニケーション能力高い。元の27歳の頃も、辞めた会社で働いていた頃も。辞めた会社では様々な人間に出会ったからこそ、更に人の心の動きにも敏感で、玲奈の行動もすぐに見抜けたのかな。大人、27歳の視点。

 その玲奈が、保健室で新太に鞄のことと心の奥底にあることを打ち明ける。逃げるな、と自分の行動と心と向き合わせようとする新太は、17歳の姿ではあるけれども27歳だ。
人を貶そうとする行為は結局は自分を貶す
(20ページ)

 この言葉、そしてここからの新太の言葉がグッと来ました。私も「自分なんて…」と自分自身を卑下して、他者と比べてしまい、僻み妬んで、ネガティヴモードに陥るとその人を貶したくなる。そんなことしても、自分の評価が上がるわけでもないのに。逆に自分を更に下げてしまう。
 一方、この新太の言葉(説教?)を聞いて、「何がわかるのよ!!」「なんであたしだけがうまくいかないの!?」と感情を爆発させてしまう玲奈の気持ちもよくわかる。頑張っても、頑張ってもうまくいかない。報われない。皆うまくやっているのに、自分だけ置いてけぼりで…結局また他者と比べてしまうわけですが…。この玲奈の心からの悲痛な叫びを受け止め、なだめる新太が優しい。結果が出ないからといって意味がないわけじゃない。「人と比べた順位だけが結果じゃない」(27ページ)そう信じたい。

 帰ろうとする新太を待っていた千鶴。2巻で千鶴と玲奈の心がすれ違っていたことを気にかけ、何とかしたいと夜明に相談するも、「石をどけたキレイな道を歩かせてあげることが 果たして本当に本人のためになるのか」と言われてしまった新太。その言葉を思い出し、千鶴と玲奈を対峙させることに。そして、新太の後に学校から出てきた玲奈を待っていた千鶴。一対一で本音を言い合う2人。そして、解けたある誤解。お互いの心がすれ違っていたことも、ようやくお互いに理解。千鶴も、他者と関わるのが苦手で、人の気持ちに鈍感であることを自覚している。そんな自分を変えたい。千鶴が玲奈に差し出した手…本音で、心の奥底からぶつかり合わないと手に入れられないものがある。本音で心の奥底から他者とぶつかり合うことを、大人になってからすることが少なくなったなと読んでいて感じました。私も千鶴ほどではありませんが、人と関わること、友達をつくることが苦手で、まさに高校生の頃、人間関係で悩んでいました。千鶴や玲奈のように本音を言うこともありましたが、相手は受け取らず…。大学になってからは部活で、いい意味で本音でぶつかり合うことが多く、最初は慣れず自分の殻に篭ろうとしていましたが、特に同期とは何度も何度も本音でぶつかり合い、手を差し出し取り合えた。この漫画を読んでいると、新太のように高校生にはなれなくても、その頃のことを思い返して、今大事にするものは何か、と考えます。

 玲奈に説教(?)した新太。しかし、新太も実際は他者と比べて結果にこだわり、頑張ることを諦めてフリーター(夜明からはニート呼ばわり)になった新太…自分自身への言葉でもあります。千鶴と玲奈の件がひと段落した後、現実は甘くないのにキレイ事を言ってしまっただろうか、と自分の発言を振り返る新太に夜明が言った言葉がこれまた印象的です。
確かにキレイ事だったかもしれません
でも嘘じゃない
思ってもいない言葉を上辺で並べるのがキレイ事かなと思います
そうじゃなく本心の願いから出た言葉なんだからいいじゃないですか?
汚い社会を見てきた海崎さんだからこその言葉だなぁと僕は感心しましたけど
確かに社会は甘くないのが現実だと思います
でも人を貶した奴らが上に上がれるようなそんな現実
正しくは無いですよね
(83~84ページ)

 本当にそうであってほしいと思う。

 後半はゴールデンウィーク。学校が休みで、ぐうたら生活をしている新太の部屋に、大神と杏が。追試続きの新太と杏のために、大神が勉強を見てあげるという約束が…。前回の感想で書き忘れたのですが、及第点をとるまで追試…つまり何度でもやり直すことができる。追試にうんざりしていた新太に夜明がそう言うのですが、新太本人が気付くべきだ、言い過ぎた…と後悔してしまう。夜明にとって新太は2人目の担当する被験者。1人目の回想が時々出てくるのですが、夜明も色々と抱えています。

 一方で、楽観的、カラッとした性格で、何を考えているのかよくわからないと思われている杏。新太と同じ編入生。その杏が、意外な行動に…そこに何故かあの人も…。やっぱり、という展開ではありましたが、ますます謎は深まるばかりです。オマケの番外編もうまく繋げています。シリアス展開の部分の感想を中心に書きましたが、コミカルな部分も多いので、楽しく読んでいます。

 COMICOではかなり先に進んでいて、4巻はいつ出るんだろう?本当に玲奈はあらゆる意味で報われてほしい…。
by halca-kaukana057 | 2015-06-02 23:17 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)