ネットラジオで興味深い演奏会を聴きました。
BBC Radio3 : Radio 3 in Concert : Prankster, Adventurer and Rogue
 ミルガ・グラジニーテ=ティーラ:指揮、バーミンガム市交響楽団の2月の演奏会です。

・エサ=ペッカ・サロネン:Dona Nobis Pacem(我らに平和を与えたまえ)
・ラウタヴァーラ:カントゥス・アルクティクス(Cantus arcticus 極北の歌)op.61
・シベリウス:ラカスタヴァ(恋する人) op.14
      :エン・サガ op.9

・グリーグ:劇付随音楽「ペール・ギュント」
 /クララ・エク(Klara Ek,ソプラノ)、CBSOユース合唱団、CBSO合唱団、ミルガ・グラジニーテ=ティーラ:指揮、バーミンガム市交響楽団

 前半はフィンランド、後半はグリーグの「ペール・ギュント」を組曲版ではなく、劇音楽版の抜粋です。合唱や独唱も入ります。以前、劇付随音楽「ペール・ギュント」のCDを聴いたことがあったのだが、それは全曲版ではなく抜粋だったことに気づいた。今回の演奏会も抜粋版ですが、曲目は以前聴いたCDよりも多いです。
・第1幕:前奏曲:婚礼の場で
・第2幕:前奏曲:花嫁の略奪、イングリッドの嘆き
山の魔王の宮殿にて
・第3幕:オーセの死
・第4幕:朝
アラビアの踊り
アニトラの踊り
ソルヴェイグの歌
・第5幕:前奏曲:ペール・ギュントの帰郷
聖霊降誕祭の賛美歌のコラール
ソルヴェイグの子守唄

 「ペール・ギュント」の物語は、ペールが荒唐無稽でなかなか理解しにくい…。でも、音楽があるとこんな場面なのかなと想像しやすい。荒唐無稽な物語を、ドラマティックな物語と感じられる。不思議です。
 音楽を音楽として純粋に楽しめる、コンパクトな組曲版も好きですが、独唱や合唱の入る劇付随音楽版も好きです。劇をイメージさせるけれども、音楽としても聴ける。オペラではなく劇なので、音楽の性格もオペラとは違うんだな、と今聴くと実感できます。快活な「婚礼の場で」で始まり、花嫁を略奪しペールの大冒険が始まる。「山の魔王の宮殿にて」はやっぱり合唱が入った方が迫力が増していい。同じく合唱とソプラノ独唱が入る「アラビアの踊り」も。ソプラノ独唱のエクさんの澄んだ歌声がきれいです。女声合唱も美しい。「イングリッドの嘆き」や「オーセの死」「ソルヴェイグの歌」といった静かな曲も聴き入ってしまいます。「精霊降誕祭の賛美歌のコラール(Whitsun Hymn)」は初めて聴きました。無伴奏の合唱です。とてもきれいですそこから、最後の「ソルヴェイグの子守唄」へ。波乱万丈のペールの人生が静かに終わるのが感じられます。よかったです。

 演奏会前半もとても楽しいです。サロネンの合唱曲は不思議な音の流れが面白い。2010年の作品だそうです。ラウタヴァーラの「カントゥス・アルクティクス」は大好きな作品。フィンランドの北にある湖畔で録音した鳥のさえずりと管弦楽の協奏曲。鳥たちの鳴き声と、幽玄な管弦楽がとても美しい。音の流れや響きは不思議な雰囲気で、そこに湖や動き回る鳥たちなどの自然を感じられる。以前は、ラウタヴァーラなどフィンランドの現代作曲家の作品を聴いてもピンと来なかった。よくわからなかった。でも今は心から楽しめる。楽しみ方がわかってきたというか、幅が広がってきたのだろう。さらにシベリウスから2曲。「ラカスタヴァ」は無伴奏合唱版で。「恋する人」や「恋人」と訳されるこの曲、可愛らしいし、どこか物悲しくもある。大好きです。「エン・サガ」も大好きな曲。グラジニーテ=ティーラさんの「エン・サガ」はこうなるのかと興味深々で聴いていました。緩急と強弱の幅が広い。どんどん盛り上がっていく部分も好きですが、その後の静かなクラリネットのソロの部分も好きです。「ある伝説」と訳されるこの曲、後半の「ペール・ギュント」へのつなぎにもなっているのでしょうか。

 この記事を書いた時点であと12日、オンデマンドで聴けます。2月16日あたりまで?

・以前の記事:劇音楽としての「ペール・ギュント」
# by halca-kaukana057 | 2019-03-04 22:56 | 音楽

ピアノ・レッスン

 以前読んだ「すべての見えない光」についてネットで調べていた時、この本を見つけました。


ピアノ・レッスン
アリス・マンロー:著、小竹由美子:訳/新潮社、新潮クレスト・ブックス、2018年

 カナダの田舎町。訪問販売員(行商)の仕事をしている父。父が仕事に行くのについて行くことになり、一緒に車に乗る。父は様々な家を訪問し、ものを売りながら色々な人と話をしていた…(ウォーカーブラザーズ・カウボーイ)

 アリス・マンローは2013年ノーベル文学賞を受賞したカナダ人作家。全く知りませんでした。

 15の短編が収められています。どれも、カナダの田舎町を舞台にしています。そして、どの作品も物悲しい。読んだ後、しんみりとしてしまう。描かれているのは、どこにでもいそうな市井の人々のちょっとした日常。しかし、彼らにとっては忘れられない日。そんな時間を丁寧に描いています。

 好きなのは…と言っても、先述の通り読後しんみりしたり、もやもやしたり、心が痛んだりと幸せな気持ちになれる作品ではない。でも、惹かれる作品がいくつもある。「輝く家々」は、日本でもこんな問題が数多くあるのではないかと思う。「死んだ時」と「蝶の日」は本当に重い。救いがないと思ってしまう。「乗せてくれてありがとう」と「赤いワンピース ― 1946年」は苦い、でも少し甘い青春のヒトコマ。この2作は読後、少し気持ちが楽になる。物事は何も変わってはいないのだけれども。どれも、正面から見ると物悲しいが、そこにこそ人間の生き様や心があると感じさせてくれる。何かがあっても、人生は続く。描かれない続いていく日々がどうなるのだろうか、と思ってします。

 「ユトレヒト講和条約」が一番惹かれました。実家に帰った「わたし(ヘレン)」。実家には姉のマディーが住んでいる。マディーは母の面倒を死ぬまでみていた。わたしとマディーはぎこちない。そんなわたしは、おばさんの家を訪問した。アニーおばさんは、母のあるものを見せて、母のことを語りだした…。
 これも、日本でも同じような立場にある人がたくさんいるのではないかと思う。ヘレンとマディーの最後のシーンがとても印象的で、胸に突き刺さる。マディーの気持ちがよくわかる。どうにかしたい、でも変えられない。「どうしてできないのかな?」この最後の言葉の重みがのしかかってくる。「わたし(ヘレン)」のようになれば楽、だとは限らない。後から事実を知った方が辛いこともある。この「立場」から楽になるには、この「立場」にあっても自分を失わずにいるにはどうしたらいいのだろう…読んだ後、考え込んでしまう。

 表題作「ピアノ・レッスン」。原題は「Dance of the Happy Shades」.この意味は読んでからのお楽しみにしておきたい。年老いたピアノ教師の発表会のパーティーで起きたある出来事。一方から見れば、この本の紹介文にあるとおり「小さな奇跡」。でも違う面から見ると、これも物悲しくなってしまう。あの演奏をした子は幸せなのか。幸せなんて数で表せるものでもないし、絶対的なものでもない。あの子は幸せだったろう。でも、「わたし」を通して見たあの子と先生(ミス・マルサレス)の姿は…。人間のものの考え方というものに、不思議なものを感じられずにはいられなかった。

 面白いけれども、読むと辛い…。でも素敵な本です。アリス・マンローさんの他の本も読んでみたいです。
# by halca-kaukana057 | 2019-03-01 20:42 | 本・読書
 今日はフィンランドでは「カレワラ」の日。ということで、「カレワラ」由来の音楽作品のことを書こうと思ったが何も用意していなかった。フィンランド国営放送・YLEのクラシック専門ラジオチャンネル「YLE KLASSINEN」では「カレワラ」を元にした作品の特集をしている時間があった。それを聴こうと思ったのだが、時間を間違え、既に終わっていた(YLE KLASSINENはオンデマンド配信がない)。仕方ないのでその後の放送を聴いていたのだが、気になった作品があった。
YLE : Radio : Yle Klassinen : Päiväklassinen. (2018.2.28)
Palmgren: Valoa ja varjoa (Juhani Lagerspetz, piano).

 セリム・パルムグレン(Selim Palmgren)は、フィンランドのピアニストで作曲家。シベリウスより13歳年下。ピアノ曲を数多く作曲しており、有名なのは、第3曲「とんぼ」、第4曲「5月の夜」を収めた組曲「春」op.27、第2曲「粉雪」を収めた「3つのピアノ小品」op.57、「星はまたたく」「夜の歌」「曙」からなる「3つの夜想的情景」op.72など。舘野泉さんが演奏したCDで日本では親しまれていると思う。同じく舘野さんが監修した楽譜も全音から出ている。
 詳しい経歴はこちらで:ピティナ:ピアノ曲事典:パルムグレン

 さて、上に挙げた曲名。「Valoa ja varjoa」は、フィンランド語で「光と影」。以前も聴いたことがありましたが、CDなどを探せずにいました。今度こそ。こういう時の検索は、大抵ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)を使います。演奏者のユハニ・ラーゲルスペッツから検索してみたが、出てこない。NMLで「光と影」(Light and Shade)なるタイトルの曲を探してみるが、やっぱり出てこない。これは作品番号何番だ?色々検索してみて、出てきたのが、作品番号は51番であること。
wikipedia : Selim Palmgren
 op.51に「Light and Shade – 6 Piano Pieces ('Ljus och skugga')」とあります。こちらはスウェーデン語でもタイトルが書いてあります。これで探しやすくなった。CDは?見つからない。NMLでも、Spotifyでも出てこない。YouTubeに音源は?見つからない。見つかったのがこちら。
IMSLP : Light and Shade, Op.51 (Palmgren, Selim)
 楽譜です。楽曲の情報もあります。6曲の作品からなっていること。
1. Fosterlandshymn (Patriotic Hymn)
2. Finsk Ballad (Finnish Ballad)
3. Skymning (Twilight)
4. Serenata (Serenade)
5. Elegi (Elegy)
6. Valse Caprice
 放送時間から計算して、演奏時間は大体10分程度。確かに最後の第6曲は快活なワルツ調の曲でした。しかし、1回聴いただけでは思い出せない…。やはり音源が欲しい。が、CDもない…。他のピアニストは演奏していないのか。動画もない…。またこのYLE KLASSINENで放送されるのを待つしかないのか…。

 以上、ここまで調べられた覚書でした。誰か、CD録音しません?
# by halca-kaukana057 | 2019-02-28 22:48 | 音楽

きげんのいいリス

 先日書いた「ハリネズミの願い」の続編です。
ハリネズミの願い


きげんのいいリス
トーン・テレヘン:作、長山さき:訳、祖敷大輔:絵 / 新潮社 /2018

 森に暮らす、リスやアリ、ゾウやハリネズミ他の動物たち。毎日、色々なことをして過ごしている。手紙を書いたり、旅に出たり、不思議な出来事に出会ったり、やってみたかったことをやってみたり…。

 本のタイトルはリスですが、リスが主役というわけではありません。登場回数は多いです。森の動物たちの小さな物語が51章あります。前作「ハリネズミの願い」でも登場した動物たちの、違う面が見られます。ハリネズミももう家に引きこもって堂々巡りをしてはいません。4章でこの本で初めてハリネズミが出てくるのですが、不思議な登場の仕方をします。あれは一体何が起こっているんだ。森では、そんな不思議なことも色々と起こります。

 「ハリネズミの願い」よりも明るい雰囲気で、様々な動物たちのユーモラスな日常が描かれていて、こどもが読むのにもいいかと思います。でも、「ハリネズミの願い」同様、いきなり心や思考の深みに持っていかれます。例えばアリ。アリはリスと仲が良く、時々旅に出ると言い出します。そして、何かを考え込むことが多い。10章のアリは、明治時代あたりで文学や哲学を学ぶ学生にいそうな雰囲気。20章でリスと一緒にいたアリが言い出したことは、わかる気がする。が、リスの前で言ってはだめだろう(相手が単純な性格のリスだったからよかったものの)。24章のアリが言い出したことも。リスじゃなかったら相手は怒るか悲しむか。深いけど、ユーモアで落としていて楽しく読めます。

 他の動物たちもユーモラスで風変わり。38章のカメとカミキリムシも好きだ。カミキリムシは、「ハリネズミの願い」でも、大人で冷静に物事を見ている。そのカミキリムシがカメの疑問に対して答えた内容が好きだ。カミキリムシと別れた後のカメの描写もいい。カミキリムシは冷静だと書いたが、3章では意外な一面も見せる。その人(動物)の「個性」というのはひとつだけではない。様々な面があっての「個性」なんだと実感する。31章のゾウの手紙も好きだ。不思議なゾウの手紙を受け取ったハリネズミ。こんな手紙があればいいなと思った。手紙の話なら36章もいい。素敵な友情だ。

 最後の51章の終わり方もいい。やっぱりあたたかい紅茶が似合う本だ。

 トーン・テレヘンの動物の物語はまだまだ沢山あるらしい。さらに翻訳されて、出版されればいいなと思っています。

# by halca-kaukana057 | 2019-02-26 22:05 | 本・読書

ハリネズミの願い

 書店で、本屋大賞翻訳部門と紹介されていて、気になって読みました。翻訳部門もあるんだ。


ハリネスミの願い
トーン・テレヘン:作、長山さき:訳、祖敷大輔:絵 / 新潮社 /2016

 森に住むハリネズミは、自分のハリのことが大嫌い。他の動物たちとうまく付き合えずにいた。ハリネズミの家を訪れる動物は誰もいない。誰かを家に招待したら…と考えたハリネズミは、招待状の手紙を書いた。が、誰にも出すことが出来ない。ハリネズミは、自分の家を訪れるかもしれない動物たちについて考え始めた…。

 トーン・テレヘンさんはオランダ人で、医師であり詩人。娘さんのために、動物たちの物語を書き始めた。子どもも親しんで読める動物たちのお話ですが、深いです。

 ハリネズミは自分はハリを持っているから皆が怖がって近寄ってこないと思っている。ハリをコンプレックスと思っている。動物たちと仲良くできたら…と思っているが、招待状を出すという行動に移せない。招待状を書いても、「だれも来なくてもだいじょうぶです」なんて書いてしまう。そして、あの動物はこんな風に断ってくるだろう、あの動物がやってきたらこんなことを言うだろう…というネガティヴな憶測がどんどん膨らんでいく。ハリネズミの家を訪れる動物たちについて語られているが、彼らは実際にはハリネズミの家にやって来ていない。あくまで憶測、ハリネズミ自身の心配。その過度の心配をするハリネズミを、考え過ぎなんじゃないかと思いながら読んでいた。認知行動療法について学んだことがあるが、これは「根拠のない推論」じゃないか、これは「一般化のし過ぎ」なんじゃないかという視点でも読んでいた。ハリネズミは考え方のクセが相当強いな…と。

 でも、ハリネズミの気持ちはよくわかる。私も同じように思ったことが何度もあるからだ。誰かと仲良くなりたい。友達がほしい。友達ができて、その友達と遊びに行ったり、ゆっくり話をしたい。でも、遊びに誘ったら断られないだろうか。忙しくないだろうか。迷惑をかけていないだろうか。邪魔なことをしていないだろうか。やっぱり遊びに誘うのはやめよう…。こんなことがよくあった。他の人は、気軽に誘って、誘いを受けて遊びに行っている。自分はできない、情けない、と何度も思った。

 ハリネズミは、誰かに家に遊びに来てほしいと思うが、そのやってきた動物たちがハリネズミの望まない言動をするんじゃないかと気に病んでいる。そんな誰かが来るのを怖がり、家に引きこもって、ベッドの下に隠れるか、毛布をかぶってしまう。相手とどう付き合ったらいいかわからない。でも、無理もない。ハリネズミ自身、他の動物との接触を避けている。ハリネズミの自業自得だろうか。ハリというどうしようもできないコンプレックスに、どう向き合ったらいいかわからないハリネズミ。そんな「ハリ」のようなものを、誰しも抱えているのではないだろうか。

 ハリネズミの「ハリ」は、言葉とも考えられる。言葉は相手を思いやることもできるが、簡単に傷つけることもできる。ハリネズミの「ハリ」がいつでも相手を傷つけるわけではない。「ハリ」を相手に刺さないように扱うことも出来るはずだ。言葉も同じように。ハリネズミは、様々な動物たちの言動に困ってしまっている想像をしている。相手の言動で傷ついたなら、それを相手を傷つけないように言葉で話すことも出来るはずだ。でも、気弱なハリネズミはそれができない。この気弱な部分もよくわかる。

 14章、15章で、ハリネズミは「孤独」について考える。もし優しい誰かが来ても、「孤独」はそこに存在するだろう…。自分自身がいるから、「孤独」ではないんじゃないの…?この箇所が深くて、お気に入りです。21章のハリたちの話や、23章の自分の家の話も好きだ。ひとりでいれば傷つかない。ひとりでいれば一番いい。はず。でも、ハリネズミは誰かが家にやってくることを考える。ひとりでいること、誰かといること、「孤独」とは…。普段考えずにいることだけど、頭の片隅にはいつもある、何かのきっかけでそのことについて考えることになること。それを思い出させてくれる。考え過ぎると危険だけど、避けては通れないことだ。

 そんなハリネズミの堂々巡りを断ち切る出来事が起きる。甘いはちみつとあたたかい紅茶が似合う。最後の章が印象的だ。やっぱりハリネズミのネガティヴな憶測はまだ続いている。でもひとつだけ変わったことが起きる。心があたたまります。

 続編の物語も出ていて、読んでいます。
# by halca-kaukana057 | 2019-02-24 22:25 | 本・読書
 ここ数日、天候が安定していて、暖かい日が続いています。少し前はとても寒くて、雪もどっさり降ったのに。その雪もどんどん解けています。
 夜は星空を楽しめます。昨日今日の星空です。

 昨日は、夜に東の空から月が昇ってきていました。黄色の、レモンみたいな形の月。とても印象的でした。
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 普段とは違う感じでオリオン座、冬の大三角を撮ってみた。

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 こちらは今日のオリオン座。いつもと同じように撮っています。北の空には、北斗七星も見え始めました。北斗七星を見ると春が近いのだなと思います。

 星空を見ていると、「はやぶさ2」がんばれ、と思ってしまっています。「はやぶさ2」がタッチダウンした日の星空は、きれいな星空でした。
# by halca-kaukana057 | 2019-02-22 22:59 | 宇宙・天文
 もう今日はこのニュースで持ちきりです。

JAXA : 小惑星探査機「はやぶさ2」第1回目タッチダウン成功について
JAXA : ISAS 宇宙科学研究所 : 2019年2月22日小惑星探査機「はやぶさ2」第1回目タッチダウン成功について

アストロアーツ:「はやぶさ2」、リュウグウ地表にタッチダウン成功!
マイナビニュース : 「人類の手が新しい小さな星に届いた」 - はやぶさ2の津田プロマネが会見
NHK : 【確定版】JAXA会見「タッチダウンに成功」
NHK : 【確定版】JAXA会見「人類の手 新しい星に届いた」

 小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星「リュウグウ」へのタッチダウン。リュウグウが予想以上に岩だらけでゴツゴツしており、タッチダウン地点を選ぶのに時間がかかり、今日のタッチダウンになりました。
JAXA:はやぶさ2プロジェクト : タッチダウン地点
 この記事に、タッチダウン地点選定の過程が書かれています。リュウグウの地表の様子を3D動画にしたものもあります。本当に岩だらけです。その中から、目印となるターゲットマーカーを落としたところに近く、平らに近い場所「L08-E1」地点にタッチダウンすることを決めました。

アストロアーツ : 「はやぶさ2」降下を開始、明朝8時着陸へ
 タッチダウンの際、「ピンポイントタッチダウン」という新しい方法をとりました。初代「はやぶさ」では、レーダーのデータやターゲットマーカーにフラッシュを当てて、その光の反射で位置を確認しながら降りていきました。今回「はやぶさ2」では、カメラでターゲットマーカーを捕捉し、姿勢を傾けながら水平移動、そして目標の地点へ着陸します。「はやぶさ2」が自律的に考えて動き、少しでも異常があれば下降をやめ上昇します。タッチダウン計画運用の図を見た際、なんて難しい着陸方法なんだと思いました。

 でも、はやぶさ2管制チームは周囲の岩や石の大きさも全て調べ、何度もシュミレーションし、とにかく議論し、最後の最後まで確認して(そのため、当初下降開始予定から5時間遅れて下降開始しました。予定していたプログラムと違うプログラムがあり、それを修正していたそうです)、徹底的に準備をした。タッチダウン後の記者会見で、こうありました。
「今回の運用が成功したのは、チーム全体のしつこさが実ったからだと思っている。到着前には仮想のリュウグウを使ってしつこく訓練をして、上空ではリュウグウ全体を観測し、着陸地点についても岩の高さや数も調べた。この4か月間、非常にしつこいほど議論をして、直前まで確認を進めるというしつこさが、今回の成功に結び付いたと思っている。」
 「はやぶさ2」のためにしつこく、徹底的にやっていくことができる雰囲気がチーム内にある、というのがいいなと思いました。

 今朝はタッチダウンがうまくいっているのか気になって、朝の支度、家事をしながらテレビや携帯をチェックしていました。「はやぶさ2」がタッチダウンした模様と速報が入ったのが、7時半頃。あれ、予定より早いよ?と思いながら、喜んでいいんだよね…?と思っていました。実際に確認が取れるまで慎重ですw記者会見によると、「はやぶさ2」は自律的に動いているため、あくまで予想。実際にどう動くかは、「はやぶさ2」にによるとのこと。予定の時間よりも遅くスタートしたのに、予定よりも早くタッチダウンしてしまうのには驚きました。その後、タッチダウンを確認した、というニュースを見た時、ちょっと涙ぐみました。テレメトリが取れているんだよね。初代「はやぶさ」のように、不可解な動きのデータとか送られてきていないよねと思うと、すごいなぁという思いと、言葉にできない感情でいっぱいになりました。
 出先でも、宇宙好きだということをカミングアウトしていて、これまで「はやぶさ2」のことを話してきた人たちにはこちらから話さなくても、「はやぶさ2が」「リュウグウが」と話しかけられました。嬉しかったです。布教できて嬉しいw

 タッチダウンの際、気になるのがサンプラーホーンの中、岩石を砕いて石を採取するための弾丸(プロジェクタイル)が発射されたかどうか。発射の指令は出ているとのこと。また、弾丸を発射する装置の周辺の温度がふだんの温度より10度ぐらい上昇していることを示すデータを確認、着火ことを表しているとのこと。正式に弾丸が発射されたかわかるのは後日。嬉しい報せを待っています。
 弾丸は、よく見るCGではサンプラーホーンが接地して、縮んだ際に発射されています。しかし、今回は姿勢の変化で発射されたらしいとのこと。このあたりも、後に更に詳しいデータがとれると思うので楽しみにしています。

「はやぶさ2」タッチダウン運用ライブ配信
 管制室ライブ中継はYouTubeで録画を観られます。私もあまり観られなかったので嬉しい。タッチダウン成功後、笑顔で拍手、握手や抱き合うプロジェクトチームの皆さんの表情がいい。そして、こんなシーンも。
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 「初号機と違うのだよ 初号機とは!」 …某ロボットアニメのオマージュですねwひとつだけじゃない気も…。初代「はやぶさ」から関わっている方も多く、受け継いでいるものもあるし、ピンポイントタッチダウンのように新しいものもある。難しいタッチダウンをこんなにスムーズに達成した「はやぶさ2」。初代のタッチダウンは2005年。もう10年以上前です。その間の進歩です。
 このシーンは2時間19分頃から観られます。

 タッチダウン成功をお祝いしよう…「はやぶさ」シリーズと言えばリポビタンDだけど、栄養ドリンクは苦手(ノンカフェインなら大丈夫)。何かリュウグウっぽいものはないか…。これはどうだ?
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 シュークリーム。形がリュウグウっぽくないですかね?硬いパイシューならもっとゴツゴツした感じが出せたと思うのですが…。はやぶさ2トミカと一緒に記念撮影。この後美味しくいただきました。

 今後、「はやぶさ2」のタッチダウンはまだあります。目玉はインパクタ(爆破装置)で人工クレーターを作り、リュウグウ内部のサンプルを採取すること。インパクタも新しい試みです。現在リュウグウは太陽に接近しているため、6~7月までには終わらせたいとのこと。「はやぶさ2」の挑戦はまだまだ続きます。楽しみです。応援しています!

# by halca-kaukana057 | 2019-02-22 22:52 | 宇宙・天文
 今年ももう2月後半。もう、と言えばいいのか、まだ、と言えばいいのか。以前、面白い記事を読みました。
アパートメント:読むとデンタルフロスを使いたくなる本
 フィンランド出身のプログラマー、アンニさんによるエッセイです。フィンランドは読書量、図書館を利用する人の数が世界トップクラスといいます。図書館が充実しているのか、冬が長く屋内にいることが多いので読書をしやすいのか、教育面からのアプローチもあるのか…その辺はあまり詳しくありません。でもどれかは合っていると思う。

 アンニさんは、今年は本を沢山読みたいと目標を立てた。しかし、何冊読む、という目標ではない。アンニさんの友人と、いくつもカテゴリーを作り、そのカテゴリーの中に入る本を多く読んだ方が勝ち、というゲームだ。そのカテゴリーとは、こんな感じ。例として挙げます。
「絵本」
「短編集」
「アフリカを舞台とした本」
「主人公がチョコを食べる本」
「お母さんに勧められた本」
「読むとデンタルフロスを使いたくなる本」
 面白い。カテゴリーともいえるし、テーマともいえる。このカテゴリーに入る本を探すのも面白そうだし、偶然読んだ本がカテゴリーに当てはまるかもしれない。「読むとデンタルフロスを使いたくなる本」…どんな本だ。グルメ本とか?

 ということで、私も今からだがこの今年読みたい本のカテゴリー/テーマを作ってみようかなと思います。別に誰かと勝負しているわけではない。自分で設定して、カテゴリー/テーマに当てはまったら○。数は多い方がいいけど、出来そうなラインから。

 まだ全部ではないが、一部書いてみる。これ深く考えなくていいと思います。何となく、こんな本が読みたい、こんなことを学びたい、こんな本に出会えたら楽しい、その程度で。

・声楽の本(オペラや歌曲に関する本でもいいし、声楽のレベルアップに関する本でも)
・マーラーとブルックナー(今年はもっと聴けるようになりたい)
・イギリスの児童文学
・北欧の児童文学
・コーヒーや紅茶が飲みたくなる本
・ミステリー小説
・旅の本
・もっと学びたい天文学、宇宙開発
・宇宙にまつわる小説(SFでもファンタジーでも)
・ウェルビーイング、マインドフルネス
・大人の塗り絵、コロリアージュ(これは読むというより実際に塗る)

 とりあえず11個考えた。また追加するかもしれない。もう今年読んだ本で当てはまるものもある。これから読みたいと思っている本にもある。当てはまる本を見つけるのが楽しみです。漫画でも該当すれば加えます。

 積読はどんどん増えるのに、図書館から本を借りてきてしまって進まない…。
# by halca-kaukana057 | 2019-02-19 21:53 | 日常/考えたこと

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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