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恋火 天国の本屋

「恋火 天国の本屋シリーズ」(松久淳+田中渉、小学館)

 「天国の本屋」シリーズ第3弾。竹内結子主演で映画化もされました。リストラされたピアニスト健太は、やけ酒を飲んでいる途中でヤマキという怪しげな老人と出会う。酔っ払って気が付くと、とある本屋の2階で寝ていた。その本屋が天国にある本屋だったのだ。健太はそこでアルバイトをするようにとヤマキに言われる。しぶしぶ本屋での仕事をはじめるが、バイト初日、「椿姫」を読んでほしいというある女性に出会った。
 一方、青年団に所属する飴屋の気の強い娘、香夏子は商店街でかつて行われていた花火大会のことを耳にする。その花火大会のフィナーレには、「恋する花火」と呼ばれる伝説の花火が打ちあがっていたのだが、ある事件を境になくなってしまった。花火大会を復活させたいと願う香夏子は、「恋する花火」を作っていた職人を探し始めた。

 読んだ後、しばらく衝撃が心の中を駆け巡っていました。健太が出会った「椿姫」の女性の過去、ピアノを巡る物語、「恋する花火」の秘密、物語にぐいぐいと引き込まれていくようでした。切ない、けれども強い力のある作品です。人を思う気持ちが、人を動かすというのでしょうか。

 この物語の鍵となるのがピアノ。健太は、楽譜どおりの演奏はできても人の心を動かせないというのでリストラされました。「椿姫」の女性とピアノ・音楽の関係、香夏子とある女性ピアニストのこと、健太の思い出の中にあるあるピアニスト。そしてクライマックスの演奏。読んでいるうちに、音楽っていいなと思いました。音楽は時空を越える。人の想いとともに。クライマックスが切ないです。

 これ以上書くと完全にネタばれしてしまうので、この位にしておきます。本当にお勧め。

# by halca-kaukana057 | 2005-05-18 21:39 | 本・読書

流星ワゴン

重松清「流星ワゴン」(講談社文庫)

 私の一番好きな作家がこの人、重松清さんです。「エイジ」や「ナイフ」、「ビタミンF」などかなり読んだと思います。家族や教育の現代の問題をしっかり見据えていて、それでいてとても優しく語る文章が好きです。でも、この「流星ワゴン」はなぜか読まずにいました。今回文庫化とあって、即買いました。

 38歳の一雄はリストラされ、妻とも離婚寸前、中学生の息子は不登校。駅で「死んじゃってもいいかなぁ」と思っていたところへ、一台のワゴン車がとまった。乗っていたのはとある父子。ただし、交通事故で死んだ幽霊。その父子は一雄を大切な場所へと連れて行ってくれるという。そして着いたのは、1年前の交差点。妻の浮気現場を目撃し、追いかけなかった場所。そしてそこには病に付しているはずの一雄の父がいた。しかも一雄と同じ歳の。人生をやり直せるのか、一雄は父とワゴンとともに、時空を飛び越えた。

 重松さんには珍しいファンタジーですが、登場人物はどこにでもいそうな現代の家族。父親に反感を抱く一雄と父の会話とか、交通事故死した息子の成仏を願う父の会話とか、心に染みる。そこにあるのは過酷な現実。それでも立ち向かう姿がいい。家族とは、生きる意味とは、考えさせられます。私も今家族や生きることに悩んでいる。その気持ちを代弁してくれているような気もする。失敗してもいい。何があっても、家族の絆は消えない。ラストにぐいぐい引き込まれました。

 やっぱり重松清はいい。そう思わずにいられません。
# by halca-kaukana057 | 2005-04-22 20:00 | 本・読書
「NHKこどものうた楽譜集 第32集」
NHK教育テレビの歌を集めた楽譜です。おかあさんといっしょから、クインテット、英語であそぼ、いないいないばぁっ!、うたっておどろんぱ、ピタゴラスイッチなど人気番組の歌が目白押し。見ているだけで楽しいんです。曲目はというと、主なものはこれです。感想つき。

<おかあさんといっしょ>
 ぺたぺたぺったんこ(かわいい曲)
 風のおはなし(映像がとてもさわやか)
 わくわくスーパーマーケット(買い物しながら口ずさんでしまう)
 しってしまったぼく(パンツぱんくろうの歌。一番好き。)
 ふしぎはすてき(これもいい歌。なんとなく「びっくりか」)
 きみにあいたくて(ファミリーコンサートで歌われる歌)

<クインテット>
 歩く歩く歩く(一番好き。歌詞がいい。)
 目はおこってる(クインテット最強ソング)
 あくびのうた(いっしょにあくびをしてしまう)
 おんぷのマーチ(とっても楽しい)

<ひとりでできるもん!どこでもクッキング>
 はんじゅくコロンブス(とても強引な歌詞。まいった。)
 SAYいっぱいをありがとう(子ども向けの歌じゃない)

<うたっておどろんぱ!>
 ん?バナナのななばん(なぞの回文ソング)
 YMOP(タイトルどおり、ヤングマンのおどろんぱ版)

<ピタゴラスイッチ>
 ぞうのあしおと係(ぜひ本当の楽器を使ってほしい)
 ピタゴラそうち41番の唄(…弾けるのか?)

いい曲ばっかりなのに、難しすぎて弾けないです。誰か弾いてください…。
# by halca-kaukana057 | 2005-04-16 19:52 | Eテレ・NHK教育テレビ

教育テレビは新年度

 今日から教育テレビは新学期。
 話題を集めそうなのは「おかあさんといっしょ」あれ?5分縮まった?体操のお兄さん&ダンスのお姉さんが新しい人になって、コーナーも一新。新しい体操は…様子を見よう。「でこぼこフレンズ」と「パンツぱんくろう」に新キャラが!これは期待。

 「ピタゴラ」が朝も見られるようになりました。朝からピタゴラってのも面白いね。

 「クインテット」も当然新年度。春に浮かれているフラットさんとか、「目はおこってる」のアニメーションが何気にグロイのとか、こちらも話題が尽きない。「目はおこってる」は歌詞がでてうれしい。コンサートは「軽騎兵序曲」いつか来ると信じてた。

 今年度も教育テレビから目が離せません。
# by halca-kaukana057 | 2005-04-04 20:17 | Eテレ・NHK教育テレビ

クインテット的音楽論

 今日のクインテットは新作だったからうれしかったです。シャープ君のタップダンス、なかなかのものでした。

 
私の好きな言葉に「No Music,No Life」というのがある。「音楽無くして人生なし」。素敵な言葉だと思っている。そんな状況が実はクインテットにもある。CD「You gotta quintet songs」にも収められている「クラリネット壊しちゃった+フラットさんのマンボ」のお話です。

 クラリネット吹き・フラットさんのクラリネットが壊れてしまい、演奏してもいい音が出ません。トランペットのシャープ君が励ましますが、フラットさんは落ち込んだまま。そんなフラットさんにチェリストのスコアさんがこう言います。
「なに、音楽があればすぐに元気になるさ」
「壊れててもいい、演奏しなさい」
演奏したくないといっていたフラットさんですが、「フラットさんのマンボ」が始まると演奏せずにはいられず、クラリネットを吹き始めます。すると、壊れていたはずのクラリネットからいい音が出るではありませんか。演奏が終わるころにはフラットさんも元気になり、クラリネットも直っていました。

 大事なのは音楽が好きという心。音楽が好きだから、音楽に触れると元気になったり慰められたりすると思う。私のへたくそな演奏でも、好きならそれでいいんです。(もちろん上手いに越したことはないけど)マイペースだけど、これからも音楽といっしょにいようと思う。

 そしてこんな哲学を、子ども番組のくせしてやってくれるクインテットも大好きだ。
# by halca-kaukana057 | 2005-03-21 19:02 | Eテレ・NHK教育テレビ

青べか物語

 山本周五郎の現代小説です。小説というよりは民俗誌といったほうがいいかもしれません。でも、小説の分類なのですが。

 根戸川の下流にあるうらぶれた漁師町、浦粕を訪れた作家志望の「私」は、ボロ船「青べか」を買わされてしまう。それでも、景色が気に入り住み着き、やがて「私」は「蒸気河岸の先生」と呼ばれるようになる。その「私」の目を通して、漁師町の日常を描いたのがこの作品。

 独特の言い回しがあって読みづらいところはありました。一番気に入ったのが「芦の中の一夜」の章。船長の昔話が切なかったです。漁師たち街人が生き生きしていて、読んでいると元気をもらえそうな感じがしました。意外なラストも面白いです。
# by halca-kaukana057 | 2005-03-12 19:41 | 本・読書

翼のある言葉


「翼のある言葉」(紀田順一郎・新潮新書)

 この本はいわば名言集です。著者が読書の途中で見つけた名言をノートに書き写し、それが本になりました。名言だけでなく、その背景や言った人の経歴も詳しく記されていて、思わず「へぇー」と言ってしまいました。

 心に残る言葉がいくつもあったのですが、その中から少し紹介したいと思います。
まず、アウシュビッツに送られた精神医学者、V・E・フランクルの『夜と霧 新版』より

 
気持ちが萎え、時に涙することもあった。だが、涙を恥じることはない。この涙は苦しむ勇気をもっていることの証だからだ。


 この言葉を読んだとき、まさに今の私自身だと思いました。

 もうひとつ、中国の小説家魯迅の『故郷』より、

 
思うに、希望とはもともとあるものだともいえぬし、ないものだともいえない。それは地上の道のようなものである。もともと地上には、道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。


 私がこの言葉に出会ったのは、中学生のころ教科書で『故郷』をやったときでした。今読み返してみて、もともとないものだから、もってなくてもいいじゃないか。希望は人が作っているものだから、いつか作れるだろうと思いました。

 悩んだとき、またこの本を手にしたいです
# by halca-kaukana057 | 2005-03-08 21:10 | 本・読書

春の数えかた

「春の数えかた」(日高敏隆、新潮文庫)

 動物行動学者の筆者が、さまざまな昆虫や鳥をテーマにしたエッセイ集。どれも興味深く、面白かった。動物のことだけでなく、気象やスリッパの話題まであり、筆者の思考の豊かさを感じることができた。しかも、文章がとてもわかりやすいんです。私は文系人間ですが、理科や数学にも興味がある。でも、わけのわからない数式や法則を出されると「文系ですから」と逃げてしまう奴。この本は難しいことは抜きに、自然の成り立ちや謎を紐解いてくれる。「自然」を「知る」ことがとても楽しくなってしまう本でした。

 
 その中でも、屋久島の話には驚きました。私は屋久島に一度でいいから行ってみたいと思っている。その屋久島は、手付かずの自然というイメージが強いけれども、それは昔から手厚く保護されてきたからだ。今、屋久島は観光地となり、それに伴って環境も荒れ始めている。私が求めている自然とは何だろうと、この本を読んで考えました。自然保護についても触れているエッセイが多いので、自然について考えることもできます。
# by halca-kaukana057 | 2005-02-16 20:12 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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