天体シリーズ切手第1集 手押し&押印機 特印

 これまで、星座の切手は2シリーズ発行されていました。第2シリーズ「星の物語」の次は、「天体シリーズ」です!

日本郵便:特殊切手「天体シリーズ 第1集」の発行
 全4集の予定とのことです。
 今度のシリーズも、ホログラムできらきらしています。今回は隠し文字はない模様?どう見ても確認できませんでした。
 今回は天体ということで、太陽、惑星から彗星、星雲と幅が広いです。冬の発行にあわせたのででしょうか。オリオン座にある星雲や星形成領域が多い。

 ということで、特印。まず手押し印。
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 切手シートのロゴの土星と太陽。ハト印が太陽で焼かれているようにも見えます…。切手はヘール・ボップ彗星を選びました。ヘール・ボップ彗星、懐かしいです。またこのクラスの彗星が北半球から見られないものか。南半球ではあるんですがねぇ。

 押印機も郵頼しました。
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 オリオン座にある馬頭星雲が図案です。押印機ならではのグラデーションです。切手はオリオン座イオタ(ι)星付近を選びました。オリオン座イオタ星は、オリオンのベルトの下に縦に3つに並んでいる小三ツ星の一番下の3等星です。この付近にはオリオン座大星雲(M42)がありますが、それとは別に、イオタ星の付近に「イオタ星星団」もあります。
アストロアーツ:オリオン座大星雲の手前にもう1つの大星団

 切手も楽しみですし、特印の図案に何が来るのかも楽しみです。第2集を待ちます。今度は何の天体だろう?


【これまでの星座切手 特印】
<第1シリーズ>
・第1集・夏の星座:切手で星座を楽しもう
・第2集・秋の星座:切手で星座を楽しもう 第2シーズン
・第3集・春の星座:切手で星座を楽しもう 第3シーズン
・第4集・冬の星座:切手で星座を楽しもう 第4シーズン +実際の星空も

<第2シリーズ 「星の物語」>
星座切手新シリーズ「星の物語」第1集&特印 その1
星座切手新シリーズ「星の物語」第1集&特印 その2・機械印編
星座と名月を切手で 「星の物語」第2集&特印
冬の星座と明星、進化する切手 「星の物語」第3集&特印
星型切手 「星の物語」第3集 続編:押印機特印
惑星と秋の星座 「星の物語」切手第4集&特印
「星の物語」切手第4集 押印機特印
「星の物語」切手 第5集 押印機特印


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# by halca-kaukana057 | 2018-02-10 22:22 | 宇宙・天文

野尻抱影 星は周る

 この本は出た時から気になっていたが、すっかり忘れてしまっていた…。ようやく思い出して手に取りました。

野尻抱影 星は周る
野尻抱影 / 平凡社、STANDARD BOOKS / 2015

 「星の文人」「天文学者(てんぶんがくしゃ)」の野尻抱影の随筆選集です。野尻抱影の天文、星座、星のエッセイはいくつもでています。が、絶版だったり、なかなか手に入りにくかったり…。全集を出してほしい(例えば河出文庫の須賀敦子全集みたいに、手に取りやすい、手に入りやすいもの)と思っているのだが、この本のような選集もいい。装丁もきれいだし、野尻抱影と天文、星空のさまざまな接点が伺えるのがいい。

 これまで、野尻抱影のエッセイはいくつも読んできて、この選集でも出てきたものもあるし、読んだことがなかったものもあった。各エッセイの末尾には書かれた年とその時の年齢、底本一覧もある。持っていないものは全部読みたくなる。やっぱり全集がほしい…。

 この本を読んでいると、野尻抱影の「星の文人」としての偉大さを思い知る。神話、日本・世界各地でのその星座や星の呼び名、星座や星にまつわる民俗や慣習、文化、宗教、文学などなど。たくさんのことが、さらりと、かつ、慈しむように書かれている。知識をただ並べるだけでなく、実際に星空を見て、その印象とともに書いている。海外や、歴史での星の呼び名や文化に関しても、読んでいるとその場面を想像できる。人は星を見て、それを目印にしたり、吉凶を占ったりした。人間は星と共に暮らしてきた。それをじんわりと感じることの出来る、野尻抱影のエッセイが好きだ。
 「星は周る」にあるように、私も、星や星座を見て、季節の移り変わりを感じる。冬の星座が見えてきたことに、冬の訪れを感じたり、冬でも、春の星座が見えてくると春が近づいていることを感じたり。星はさまざまなことを教えてくれる。

 星、星座の話だけでなく、野尻抱影の愛用の望遠鏡「ロング・トム」のことや、プラネタリウムのことも書かれている。また、野尻抱影は登山も好きだった。登山に関するエッセイも収録されており、また抱影の一面を発見した。

 人間と共にある星や星空について書いたが、いい話だけではない。「星無情」では、極限のかなしみや苦しみの中で見る星について書かれている。地上、人間界で何が起こっても、星はいつも変わらずそこにある。ということを、どう感じるか、捉えるか。無情で冷徹とも感じられるし、希望にも感じられる。このエッセイを読んで思ったのが、東日本大震災の夜、停電した夜に見えた星空の話だ。いつもは明るい街灯やネオンで見えない星が見え、寒さ、恐怖や不安を抱えながらも、「星が見えるよ」とネットに書き込んだ人が少なからずいたという話。その話を、野尻抱影に教えたら、何と書くだろう。

 星は、人と人を結びつける。野尻抱影が星好きになったきっかけ(「星は周る」)も書かれている。さまざまな星好きな人たちのエピソードも語られる。抱影が教師をしていた頃、教えていた生徒との星の話、「初対面」では、星がきっかけで意外な人と知り合えたことも書かれている。まさに「君たちの賜もの」だ。

 星がますます好きになる、星を見たくなる本です。

【過去関連記事】
冥王星雑感 ~そう言えば野尻抱影…
天文・星座関連オススメ書まとめ

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# by halca-kaukana057 | 2018-02-03 22:32 | 本・読書

【2018.1.31】 吹雪の晴れ間に皆既月食

 昨晩の皆既月食です。
・準備編:【2018.1.31】 皆既月食を見よう! 準備編

 昼間は晴れていて、このまま夜になっても晴れた空が続けばいいなと思っていました。しかし、夕方から曇り始め、日没後には雪が降り始めた。しかもかなり強い。多い。これは無理か…?予報を見ても皆既食の間はずっと雪。今の季節は雪の日が多いし、今年は特に強い寒波が続いているし…。少しでも晴れたらいいなぁ…と思いつつ、月食が始まる時間を待ちました。

 20時48分過ぎ。部分食が始まります。窓から外を見ると…晴れている。雲は流れているものの、雪は降ってなく、月がよく見えている。
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 月がどんどん欠けていきます。欠けていく、という表現は合っていないかもしれません。この黒い部分は地球の影。月が地球の影にどんどん覆われていっている、地球の影の部分に入っていっている。影の部分は黒。赤銅色ではありません。

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 まもなく皆既。
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 もう少し。影の部分は赤黒くなってきました。

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 21時51分過ぎ。皆既月食です。画像だと赤が強めですが、実際、肉眼で見た時はもっと暗かった。月の位置はかなり高く、これがいつもの満月なら、夜空を照らしていました。が、赤銅色の皆既食の月は静かに暗い。星もよく見えました。南の空にはおおいぬ座。シリウスが明るく輝いていました。

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 食の最大に近い頃に撮影。やはり赤が強めに写ってしまいます。実際はもっと暗かったです。

 食の最大を過ぎると、雪雲が流れてきて吹雪に。月は薄雲越しに見えます。吹雪と赤黒い月。不思議な光景でした。そして寒い。暖かい部屋に引き揚げました。その後、皆既食の終わりまで晴れることはなく吹雪。23時8分、皆既食の終わり。やっぱり吹雪。寝ることにしました。

 カメラはコンデジを使いました。スマートフォンのカメラでも撮影してみたのですが、やはり手ブレがひどい。スマートフォン用の三脚も販売されていますが、私は普通のコンデジ用の三脚しか持っていないので、コンデジだけです。
 今回は時間はたっぷりあったものの、寒くて一旦部屋に戻り、あたたまったらまた出て行って…なので余裕があったとは言えません。真冬の観測はきついです。でも晴れてよかったです。吹雪の中の皆既食の月も見られましたし。

国立天文台:皆既月食を観察しよう 2018 キャンペーン
 「天気が悪くて観察できなかった」という選択肢もあります。残念ながらお天気が悪くて観察できなかった方も報告を!

sorae.jp:昨日の皆既月食は見えた? 世界中からの観測報告まとめ
国立天文台:皆既月食――2018年1月31日
 次の日本から見られる皆既月食は、7月28日の夜明け前。ただし、東北以西。北海道東北では、部分食の間に月が沈んでしまいます。皆既食が見える地域でも、皆既食の間に月は沈んでしまいます。難易度は高いです。
 日本全国で全行程を観察できる次の皆既月食は、2022年11月8日。ちょっと先ですね…。その間に部分月食は何度かあります。
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# by halca-kaukana057 | 2018-02-01 22:30 | 宇宙・天文

【2018.1.31】 皆既月食を見よう! 準備編

 記事を書こう書こうと思っていたら前日になってしまいました。

 明日は皆既月食です。
国立天文台:皆既月食(2018年1月31日)
国立天文台:皆既月食を観察しよう 2018 キャンペーン
 ↑今回も国立天文台で観察キャンペーンをやります。見たら、是非観察結果を報告してくださいね。

アストロアーツ:【特集】2018年1月31日 皆既月食

JAXA 宇宙教育センター:みんなで皆既月食を観察しよう 2018
 ↑観察のためのワークシートや、観察方法の説明プリントをダウンロードできます。

三菱電機 from ME:DSPACE:ブルームーンがレッドムーンに 1月31日の皆既月食を眺めよう


 今回の皆既月食は、20時48分に部分食が始まります
 21時51分に、皆既食が始まります。食の最大は22時29分。皆既食の終わりは23時8分
 部分食は、日付が変わって0時11分に終わります
今回も、全国で食の最初から最後までを観測することが出来ます。前回(2015年4月4日)の皆既月食は、皆既の時間がたった12分。でも、今回は1時間以上あります。ゆっくり、じっくり観察できます。

 冬は他の季節に比べると、月の位置(仰角)が高いです。皆既中の月は、天頂近くにあります。寒いので家の窓から、と考えている方もいるかと思いますが(私ですw)、位置が高いと窓から見るのはちょっと厳しいかもしれません。夜遅い時間ですし、何より寒いので、外に出て観察する際は、防寒と安全の確保をしっかりとしてください。雪の積もっている地域では、足元の安全もしっかりとしてください。降った雪が氷になってまだ融けていないところでは要注意です。
滑りにくい靴で、足元に十分注意してください。

 皆既月食の観察でどこを見るか…「赤銅(しゃくどう)色」の月。赤黒い満月になります。ただ、その時によって、赤さ、暗さが異なります。そこで、どんな「赤銅色」だったかを観察してください。赤さは?黒さ、暗さは?時間によって変化はあった?上記国立天文台の報告キャンペーンで報告や、JAXA宇宙教育センターのワークシートを活用してください。
 また、普段満月はとても明るくて、周りの星は一等星ぐらいしか見えない。でも、皆既月食の月は暗く、暗い星も観ることが出来ます。今日、満月前日の星空と、部分食中の星空、皆既月食中の星空を比べてみると面白いですよ。

 観察には、特に道具は必要ありません。望遠鏡や双眼鏡は、あれば便利です。なくても、肉眼で十分観察できます。カメラで画像も撮影できます。手ブレしないように、三脚を使うときれいに撮れます。スマートフォンのカメラでも十分です。夜景モードにするといいかと思います。


 さて、皆既月食の毎度お馴染みの疑問。何故「赤銅色」になるのか。月食は、太陽-地球-月と並ぶのに、何故月は真っ暗にならないのか。
 満月になった時、太陽の光でできた地球の影が月に映り、月が暗くなることで月食は起きます。普段の満月の場合、太陽-地球-月は、一直線に並んではいますが、完全な一直線ではなく軌道が上下にぶれていて、そのぶれた間を通った太陽の光に月が照らされて満月になります。
 ところが、地球と月の軌道がぶれず、完全な一直線になると太陽光は地球で遮られ、影が月に落ち暗くなり、月食になります。月食が起きる場合でも、月が地球の影の中にすっぽりと入れば「皆既月食」になりますが、多少の軌道のブレがあり月の一部分しか影の中に入らなければ「部分月食」となります。

 月食の時、地球が作る影には2種類あります。太陽光の一部だけが遮られた「半影」と、太陽光の大部分が遮られた「本影」の2種類です。半影は薄暗いので、肉眼ではよくわからないかも。
 本影は暗いので、月の光を遮って真っ暗になる…はずなのですが、そうはならない。主に、赤銅色に見えます。

 太陽の光が地球を通り影を作ってそれが月におちますが、地球には大気があります。その大気を太陽の光が通る時、光は大気で屈折し、本影の中へ進みます。また、光は虹やスペクトルで分解すると波長の長い青から、波長の短い赤にまで分かれます。大気の中には細かなチリが沢山ありますが、そのチリで波長の長い青い光は散乱し大気を通過できません。一方、波長の短い赤い光はチリの影響を受けにくく、大気を通過し、本影の中に届きます。そのため、その赤い光のせいで月食中の月の欠けた部分は赤銅色に見えるのです。

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◇画像は、国立天文台:月食とはのページより。

 問題は明日のお天気。寒波の影響でお天気が芳しくないところが多そうです。でも、皆既の時間は今回は1時間以上あるので、雲間から見えるかも。雪の降り具合、風の強さ、雲の動きの様子を見ながら、空を見上げてみてください。

 何よりも、防寒対策はしっかりと、あたたかい服装で。そして、安全には十分注意してください。
 よい皆既月食になりますように!!
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# by halca-kaukana057 | 2018-01-30 22:48 | 宇宙・天文

オンネリとアンネリのふゆ

 フィンランドの児童文学を。以前読んだ「オンネリとアンネリのおうち」。この「オンネリとアンネリ」シリーズは全部で4作あるのですが、第2作も日本語訳が出ていました!素晴らしい!!
・第1作:オンネリとアンネリのおうち


オンネリとアンネリのふゆ
マリヤッタ・クレンニエミ:作/マイヤ・カルマ:絵/渡部翠:訳/福音館書店、世界傑作童話シリーズ/2016

 小学生の女の子、オンネリとアンネリはとても仲が良いお友達。薔薇横丁に薔薇乃木夫人から買った素敵なおうちを持っています。11月、2人のおうちの冬支度をしていた時のこと。鉄の門の下に、ふたつの光が現れやってきて、玄関先に止まった…。何かと思うと、とても小さな車。中から小さな紳士が出てきて、薔薇乃木夫人に会いたいとのこと。しかし、薔薇乃木夫人は次々と引越しをするので、どこにいるかわからない。2人のおうちの隣に住む、薔薇乃木夫人のいとこの姉妹・ノッポティーナさんとプクティーナさんも知らない。この紳士と、家族…プティッチャネン族のショーララ一家は、住んだ家を壊され、住む家を探していた。薔薇乃木夫人が住まい探しの名人だと聞いて、彼女を探しているとのこと。行く当てもなく、困っていたショーララ一家を、2人のおうちの人形の家に、薔薇乃木夫人の行方がわかるまで泊めることにした2人。ショーララ家の人々との暮らしは、とても楽しいものでした…。


 第1作「オンネリとアンネリのおうち」のあらすじを忘れかけていたので、薔薇横丁の人々について思い出すのに時間がかかりました。第2作も素敵なお話です。秘密基地のような2人の家。そこにやってきたこびとのようなショーララ家の人々。フィンランド語の原作では、きっと「プティッチャネン」や「ショーララ」、「ノッポティーナとプクティーナ」といった固有名詞は違うものになっている、日本語訳のは日本人にもわかりやすいようにアレンジしてあると思うのですが、フィンランド語の特徴はそのままというところがいい。フィンランド人の姓に多い「~ネン」「~ラ」、名前でも「~ティーナ」というのはよくある。「ネン」で終わる姓はほぼフィンランド人、もしくはフィンランドにルーツをもつ人だと言っていい。こんなところでフィンランドらしさを感じられるのはいいなと思いました。

 ショーララ家が何故、住む家を探すことになったのか…その顛末がかなしい。第1作でも登場人物のさみしさや心の傷、喪失を繊細に描いていたけれど、第2作もやっぱりうまい。家族それぞれ、その喪失とかなしみをそれぞれの言葉で表現する。ショーララ氏。やんちゃ坊主のプティ坊。おばあちゃま。そんなショーララ家にとって、オンネリとアンネリの家の人形の家は願ってもない家。家での暮らしを楽しむ一家。私も子どもの頃お人形遊びをしましたが、その家に本物のこびとが住んだら、どんなに楽しいだろう!

 第2作は冬のお話。フィンランドの冬と言えば、クリスマス。プティッチャネン族にはプティクリスマスがある。そのパーティーに呼ばれたオンネリ、アンネリ、薔薇横丁の人々。薔薇横丁の人々は秘密を守るので、ショーララ家のことは話しています。準備も楽しいし、プティクリスマスイヴのパーティでは楽しい驚いたことも起きる。とてもあたたかいクリスマスだ。住む家を失っても、2人の優しさで素敵なプティクリスマスを迎えることができたショーララ家に、よかったねと言いたくなります。オンネリとアンネリの、クリスマスの朝の出来事にも。

 薔薇乃木夫人からハガキは届くが、住所は書いていない。相変わらす居場所がわからない。冬の間、薔薇乃木夫人からのハガキを待ち続ける。そんな間に、ある事件が起きます。児童文学ですが、内容はなかなかハード。第1作でもファンタジーっぽさはあっても、ハードな、エゴむき出しのような事件だったような…。今回もそんな感じです。アンネリに対して、かなりひどいことをしています。でもここは薔薇横丁。不思議なことと奇跡が起きる場所。不思議と奇跡だけじゃない。両隣などの大人たちがしっかりしている。オンネリとアンネリは、建物が素敵なだけでない、ご近所さんも素敵な家を買ったのです。いいなぁ。
 ショーララ氏は本が好きで、家の図書館に入れるために、人間の本をプティッチャネン族が読めるように書き写しています。その本の中に、今話題のあの本も…。やっぱりフィンランドに根付いている本なんですよね。

 フィンランドの人々が、冬をどう過ごすのか、何が楽しみなのか。それが伝わってくるお話です。続編あと2作も読みたいです。
 あと、第1作はプチグラパブリッシング(絶版)ので読んだのですが、固有名詞の訳が変わってる気がする…?バラは漢字になっているし、お隣のリキネンさんの奥様の名前が違う気がする…。訳者は同じなのに。第1作を福音館書店版で読まなくては…

福音館書店:オンネリとアンネリのふゆ

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# by halca-kaukana057 | 2018-01-22 22:35 | 本・読書

ムーミン切手再び +特印 (押印機印)

 今、話題になっているムーミン…。今回は切手の話なのでその話には触れないでおこうと思います。思うところは色々あるのですが…。ムーミンの切手が発行されたタイミングでこんな話題になるなんて…。

 先日郵頼した、「ムーミン」切手の押印機特印が届きました。
ムーミン切手再び +特印(手押し印)

日本郵便:グリーティング切手「ムーミン」の発行

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 ムーミンとスナフキンが木の上にいて…おしゃべりしているのでしょうか。スナフキンの旅の話を聞いているのでしょうか。ムーミンの手が、スナフキンを励ましているようにも見えます。孤高の旅人、スナフキンも、ムーミン谷に帰れば家族同然の仲間がいます。素敵な特印です。

 この画像だと、切手のエンボス加工がよくわかります。凸凹しています。今回のムーミン切手はいいデザインです。

 あと、82円切手をよく見たら、スズランのイラストが。62円は花(桜?)です。スズランはフィンランドの国花。桜は日本を象徴する花。フィンランドと日本の友好を込めたのでしょうか?日本郵便のサイトに記載がないので、真意はよくわかりません。
 ムーミンはムーミン谷が舞台の物語ですが、生まれたのはフィンランド。でも、ムーミン谷がフィンランドかどうかはわからない、ファンタジーですから。この点は強調しておきます(例の話題、結局話題にしてる…)。


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# by halca-kaukana057 | 2018-01-17 22:01 | フィンランド・Suomi/北欧

カリスマ解説員の楽しい星空入門

 夏にNHKラジオ第1で放送している「夏休み子ども科学電話相談」。大人にも大人気で(むしろ大人が楽しんでいるような…わかる、すごくわかる)この冬は「冬休み」編も放送されたんだとか。その「宇宙・天文」分野の担当の先生のひとり、「コスモプラネタリウム渋谷」の解説員、永田美絵先生の星空入門の本です。




カリスマ解説員の 楽しい星空入門
永田美絵:著/八板康麿:写真、矢吹浩:星座絵/筑摩書房 ちくま新書/2017

 「子ども科学電話相談」での永田先生のお話はとても好きです。小さな子にも分かりやすく宇宙や星のことを、ラジオなので音声だけで伝えるのはかなり難しい…プラネタリウムの解説員だからこそできることだと思います。一方、宇宙が大好きで自分なりに宇宙のことを学んでいる子にはその向学心を満足させ、さらに学びたくなるような話をする。これも、学校とは違うプラネタリウムで働く専門家だからこそ。また、宇宙は謎だらけ…宇宙はどうやってできたの?ブラックホールって何?宇宙が膨らんでいるって本当?宇宙は最後はどうなるの?最近はノーベル賞受賞もあって、重力波って何?という質問もあるかもしれない(全部聞いてないので実際にあったかどうかはわからないのですが…)つまるところ宇宙って何?そんな、誰しもふと思ってしまったことがある、でも説明するのはものすごく難しい質問にも、全力で答えてくれます。

 でも、私が知っているのは、そんな「子ども科学電話相談」での永田先生。「コスモプラネタリウム渋谷」には行ったことがなく、プラネタリウム解説員としての永田先生は知りません。この本を読んでいて、普段永田先生はこんな風にプラネタリウムで解説をしているのかなと感じました。

 星空観望の入門本…というのは、実は扱う範囲が広い。まず天球上の星や太陽、月などの動き(日周運動)の話をしないといけない。それから、公転により季節によって見える星座が違うことを理解してもらわないといけない。そして、メインとなるのが星座の話。星座の成り立ちやギリシア神話などの星座物語(何バージョンもあるのでどれを選ぶか悩む)、星座を形作る恒星で明るい星の名前や由来、エピソードなど。その星座にある星団、星雲、銀河などの天体。それらをどうやったら観ることが出来るか、双眼鏡や望遠鏡の解説。その次に月、惑星、彗星、小惑星など太陽系の天体。ここでは探査機の活躍にも触れるとその天体の詳しい姿を伝えることが出来る。話題になりやすい流星、流星群も忘れてはいけない。最近、天文学上の大発見があったら触れておきたい。
 大体このくらい。文章だけだとわかりにくいので、写真や星座絵で、ビジュアルから入れるようにする。この通り、入門本とは言えど、侮るなかれ。しかも、入門本なので、宇宙・天文・星空のことを、一から、わかりやすく書かないといけない。星空観望の入門本を書くのはとても大変なのです。
 というのは、以前、私も星仲間のサークルで作っていた「○月の星空」みたいなお知らせで、星座の話を書いていた。その月に見えやすい、代表的な星座をひとつ取り上げて、解説する。ひとつだけでも結構大変。紙面は限られているのであまり長々と書けない。上に書いた、星座物語がいくつもある星座はどれを書いたらいいか迷う。むしろ、こんなお話もありますし、こんなお話も伝わっていますと全部書きたい。星座物語はギリシア・ローマ神話だけとは限らない。野尻抱影の収集した日本や世界各地の星座物語や星・星座の呼び名も書きたい。厳選して、文章にして、何度も書き直して、編集を取りまとめている人に見てもらって…書く星座のことを調べて内容を考えるのは楽しかったけれども、正直大変でした。

 この本を読んで、プロは違うなと思う。きれいにまとめている。入門書だから、もっと知りたくなったらプラネタリウムに来てほしいし、もっと詳しい本もある。まずは、実際に星空を観ること。その観る上でのポイントがわかりやすくて、なるほど~と思いながら読んでいました。新書なので文章が多め。写真や図はそんなに多くはありません。でも、それが、プラネタリウムでの解説を聞いているようでいい。

 永田先生は、「五島プラネタリウム」の解説員でした。日本のプラネタリウムの代表となったプラネタリウム。2001年に閉館。閉館前、渋谷に行くことがあって、五島プラネタリウムのドームを外から眺めて通り過ぎ、その後閉館となってしまい、あの時行けばよかったと今でも思います。永田先生がどんな経緯でプラネタリウムで働くようになったのか。プラネタリウム解説員のお仕事はどんなお仕事か。失敗や苦労、思い出も語られます。プラネタリウムは、当然のことながら投影が始まると真っ暗。解説員はコンソール(解説台)に立ったら、全部一人でやり遂げないといけない。台本も暗記。機材の操作も一人で。もし機材などのトラブルがあっても、基本的には一人で対応しないといけない。投影を観にきているお客さんが星空を楽しめるように、トラブルがあっても臨機応変に。プラネタリウム解説員がこんなに大変な仕事をしているとは思いませんでした。機材の不調でとっさに取った行動が大ウケしたり、その日2回目のお客さんがいる場合は話す内容を変えたり。「夏休み子ども科学電話相談」で同じく宇宙・天文の担当で、五島プラネタリウムで永田先生の大先輩だった国司真先生の、伝説といえる投影。このエピソードにはすごいと思いました。国司先生のお話も大好きです。やっぱり五島プラネタリウムは凄かった…。勿論、今はその五島プラネタリウムで活躍した解説員さんたちが、あちこちのプラネタリウムでがんばっている。途絶えず、引き継がれています。

 冬は当地は夜は曇る、雪が降っていることが多いので、あまり星空を観られていません。雲間にオリオン座を観たぐらい。31日は皆既月食もありますし、冬の星座は煌びやかで見どころ満載。星空をとても観たくなりました。曇っているならプラネタリウム。しばらく行っていません。久しぶりに行けたらいいな…(投影時間と今の生活リズムが合わない)

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# by halca-kaukana057 | 2018-01-16 22:18 | 本・読書

イギリスだより カレル・チャペック旅行記コレクション

 前回、カレル・チャペックのデンマーク、スウェーデン、ノルウェー旅行記「北欧の旅」を読んだのが2014年。思ったより前だった。この本を読んでいたのは去年ではあるのだが。チャペックの旅行記、今度はイギリスです。



ギリスだより カレル・チャペック旅行記コレクション
カレル・チャペック:著、飯島周:訳 / 筑摩書房 ちくま文庫 / 2007

1924年5月から7月まで、イギリスを旅行したチャペックは、イギリスに魅了される。大都市ロンドンに圧倒され、公園の緑の美しさに惹かれる。博覧会や博物館を観て、"大英帝国"のことを考える。スコットランドではイングランドとは違う風景や文化に触れ、さらに北ウェールズ、アイルランドへ。「北欧の旅」と同じように、チャペック自身によるイラストも満載です。

 冒頭の「あいさつ」に興味深い文章があったので引用します。
 人は、それぞれの民族について、さまざまなことを考える。それらは、その民族が型にはめてみずからに与え、こうだと思い込んでいるようなものとは限らない。それでも、もはや強い習慣とさえなっているが、人は国や民族を、その政治、体制、政府、世論、またはそれについて一般に言われるものと、なんとなく同一視する。
 しかし、なにかちがうものを、その民族はある程度はっきりと示す。それは決して人が自分で考え出したり意図したりできないものだ。自分自身の見たもの、まったく偶然で日常的なものの思い出が、おのずから心の中に浮かんでくるものだ。
 なぜ、まさにその、ほかならぬ小さな経験がこんなにも強く記憶に残っているのかは、神のみぞ知る。ただ、たとえばイギリスのことを思い出すだけでも十分である。その瞬間に目に見えるのは――
 今ここで、あなたの目に何が見えるか、いったい何を想像されるかどうか、それはわたしにはわからない。わたしが思い浮かべるのは、ただ、ケントにある一軒の赤い小さな家である。なんの変哲もない家だった。(7~8ページ)
 どこかへ旅行に行く時、大体はガイドブックなどで現地の情報を得てから行く。何が有名か、どんな観光名所があるのか、どんな街か。行きたいところがあれば、交通機関を調べて行く。そんな風に事前に情報を得てから行っても、実際にその地に足を踏み入れて、歩いて旅をして、何が一番印象に残ったか…それは人それぞれだ。事前に調べて行った通りの印象を持つかもしれないし、このチャペックのように全く予想もしなかったものに惹かれることもある。どんな観光名所よりも、何の変哲もない一軒の家が、イギリスらしさを表現していた。素敵だなと思った。自分だけの、そういう景色、思い出を見つけたい。

 この本を読んで、私は異文化に身をおきたいと強く思うようになった。海外旅行の経験はないし、いつ行けるかもわからない。普通の国内旅行でもそんなに機会はない。実際に行かなくても、このように本を読んだり、テレビやネットで異文化に触れることは出来る。NHK「世界ふれあい街歩き」などの紀行番組は大好きだ。観る度に、更に、余計、実際に異文化に触れたいと思ってしまう。
 クラシック音楽を聴くのも異文化に触れることだ。でも、日本で聴くのと、現地で聴くのとは全然違うだろう。来日公演は、やはり「よそ行き」なのだろうから。

 チャペックがイギリスを訪れたのは1924年。その頃でも、ロンドンは大都市で、チェコからやって来たチャペックを大いに驚かせた。交通、街地、博物館。博物館では、大英帝国が支配した地域・国のものが飾られている。が、彼ら支配された人々が、ヨーロッパのためではなく、自分自身たちのために何をしているのかは展示されない。「最大の植民帝国が、ほんとうの民族学博物館を持たないとは……」(89ページ)これには鋭いと思った。

 厳しいことを書いているところもあるが、チャペックはイギリス、イギリス人を愛している。イギリスの皮肉なジョークのように、愛情は裏返しだ。チャペックがよく書いているのは、イギリス人の無口さ。ロンドンの閉鎖的な高級クラブでは、誰一人何も話さない。「シャーロック・ホームズ」に出てくる「ディオゲネス・クラブ」は本当に存在するんじゃないかと思った。その他の場所でも、イギリス人は無口で、自らのことを話そうとしない。話すのは当たり障りのないお天気のこと。イギリスで色んなゲームがあるのは、ゲームをしていれば話さなくていいから…。無口だが親切でもある。チェコ人はおしゃべりな方ではないと思うが、イギリスのこんなところは、同じく話すのが苦手な日本人の私にとって興味深い。フィンランド人も内向的で無口(「マッティは今日も憂鬱(Finnish Nightmares)」シリーズより)だが、それとはまた違う気がする。

 また、ロンドンを離れ、地方の田舎の風景にも惹かれる。スコットランドのヒースの荒野。湖水地方の牧場の牛、羊、馬たち。チャペックの賛辞がかわいらしい。イラストにも、イギリスへの愛情が込められていると思う。

 「シャーロック・ホームズ」好きとして、ホームズ関連のことが書いてあるのは興味深い。が、ロンドンのベイカー・ストリートにはホームズの面影もなかったそうだ。「バスカヴィル家の犬」の舞台となるダートモアも登場する。ダートモアは、惹かれる場所だ。

 最後に、チャペックがイギリスのことを一番褒めていると思われる箇所を引用します。
 イギリスでいちばん美しいのは、しかし、樹木、家畜の群れ、そして人びとである。それから、船もそうだ。古いイギリスは、あのばら色の肌をしたイギリスの老紳士たちで、この人たちは春から灰色のシルクハットをかぶり、夏にはゴルフ場で小さな球を追い、とても生き生きとして感じがよいので、私が八歳だったら、いっしょに遊びたいぐらいである。そして老婦人たちは、いつでも手に編み物を持ち、ばら色で美しく、そして親切で、熱いお湯を飲み、自分の病気のことはなにも話さないでいる。
 要するに、もっとも美しい子供と、もっとも生き生きした老人たちを作り出すことができた国は、涙の谷である現世の中で、もっともよいものを確かに持っているのだ。(195~197ページ)

 旅の間、所々でチャペックはチェコのことを思い出す。チェコと比べてみる。どちらがいいとは書いていない。チェコはこうで、イギリスはこう。自分の国を再発見するためにも、やはり異文化に触れたい。

・北欧編:北欧の旅 カレル・チャペック旅行記コレクション
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# by halca-kaukana057 | 2018-01-10 22:26 | 本・読書


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