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 以前、「満願」を読んで作者の米澤穂信さんのことを知りました。米澤さんの代表作でデビュー作と言えば、「氷菓」に始まる「古典部」シリーズ。タイトル、「古典部」シリーズのことは名前は聞いたことがあったけど中身はよく知らない。アニメ本編も見たことはない。気になるから原作を読んでアニメも観てみようと思っていたら…こんなことに…。
満願


氷菓
米澤 穂信/KADOKAWA、角川文庫/2001(初版は角川スニーカー文庫、2001)


 高校に入学した折木奉太郎。「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」をモットーとする「省エネ」主義者。これといって趣味もなく、何かに活力を持つことを浪費と思っている。そんな奉太郎は、世界中を旅している姉の供恵から、彼女が所属していた部活「古典部」に入れという手紙が届く。部員がおらず廃部寸前の「古典部」を守りなさい、と。
 その通りに古典部に入部した奉太郎は、部室の地学講義室に向かう。鍵を開けると、一人の女子生徒がいた。同じ新入生の千反田える。さらに、奉太郎の旧友の福部里志もやって来る。えるは鍵を持っていないのに講義室の中にいた。その時鍵は開いていたという。奉太郎がやって来るまでえるは部屋に閉じ込められていた…えるは疑問を持つ。

 ミステリーものと聞いていて、人が死んだりするのは全く駄目ではないがあまり気分がよくないなぁ…と思っていたが、そういう話はない。あらすじにも書いた、えるが教室に知らない間に閉じ込められていたこと。些細なことで、まぁいいかと流してしまいそうなことだ。えるには何も危害もなく、奉太郎も困ることも何もない。でも…。えるの一言「わたし、気になります」ここから全ては始まった。

 ミステリー、推理ものは殺人事件ばかりではない。「シャーロック・ホームズ」シリーズも殺人事件だけではない。よく考えてみると奇妙なことも依頼される。(そんな奇妙な話をうまく学園ものにアレンジした三谷幸喜:脚本のNHK人形劇「シャーロックホームズ」は素晴らしい、本当に面白かった)
 ほんの小さな違和感。些細な出来事。日常生活に埋もれて、そのまま見過ごして通り過ぎてしまうようなこと。そんな「日常の謎」に、「わたし、気になります」と興味を持つえる。情報通で様々な知識を提供する里志。えるの好奇心から逃れたいと思いつつも、興味を持ってしまい、それらをまとめて、推理する奉太郎。ホームズは、「君はただ眼で見るだけで、観察ということをしない。見るのと観察するのとでは大違いなんだ。」と言う。ただ「見て」いないで、「観察」した上で「気になる」と言うえる。「観察」して答えを導く奉太郎。とても面白い。導き出された答えも、日常の些細なこと。でもよく「観察」すれば面白い。奉太郎がこんなに推理力があるのは何故なのだろうか。成績もとてもいいわけではない(学業に関しても「省エネ」だから)。そのあたりは後のシリーズで明かされていくのだろうか。
 「古典部」にはもう一人、奉太郎の幼なじみの伊原摩耶花も入部する。私はまだ摩耶花のキャラがつかめていない。これも後々か。

 「古典部」の活動は特に決まってはいない。ただ、文化祭で文集を出すことが伝統となっているらしい。この文集と、えるの過去、家の話が大きな謎に向かっていく。
 最初読んで、随分堅い、古めかしい言葉遣いをする高校生だなと思った。奉太郎も、里志も、えるも、摩耶花も。でも、この雰囲気が彼らの通う高校・神山高校の雰囲気に合っているし、この大きな謎に対してちょうどよく感じる。
 前の記事の「ファースト・マン」、アポロ11号の月面着陸は、私にとっては歴史だ。でも、当時リアルタイムで生中継を見ていた人には実際の体験だ。このある過去についての「歴史」と「実際の体験」の差。私にも、奉太郎たちにとっても「歴史」だった出来事が、文集の謎を解くことで、「実際の体験」にはならなくても、もう少し身近な「過去の実際の出来事」になる。それが、今現在や未来につながることもある。不思議だなと思う。

 「古典部」に入ったことで、「省エネ」だった奉太郎に変化が。奉太郎は、青春を「薔薇色」と表現し、一方自分は「灰色」と例えている。こんな箇所がある。
俺だって楽しいことは好きだ。バカ話もポップスも悪くはない。古典部で千反田に振り回されるのも、それはそれでいい暇つぶしだ。
 だが、もし、座興や笑い話ですまないなにかに取り憑かれ、時間も労力も関係なく思うことができたなら……。それはもっと楽しいことではないだろうか。それはエネルギー効率を悪化させてでも手にする価値のあることではないだろうか。
 例えば、千反田が過去を欲したように。
(180ページ)
 奉太郎がえるの過去や叔父のこと、そして文集のことで触れたことは、奉太郎の「省エネ」とは正反対のことだった。それは、「薔薇色」とはちょっとちがうけれども、熱意がある。その熱意を受け取った奉太郎。今後、どう変化していくか楽しみ。
 続きのシリーズも読みます。


 では、アニメの話も少し。ちょうど小説を読んでいたら、GYAO!でアニメが配信開始されました。

GYAO!:アニメ:氷菓

 観てみました。まだ2話までしか観ていませんが面白い。原作を絵にするとこうなるんだなぁ、と思う。伏線、推理の鍵となるものが何気なく登場しているのがいい。ああ、これか、と。登場人物の口調も上述の通り、高校生にしては堅い、古めかしいが、今風のキャラデザのアニメに合うのがすごい。「古典部」の世界だと思えてしまう。アニメで観るとまた違う。面白さが倍になる。アニメも最後まで観ます。
 オープニングの映像もきれいで、Chouchoさんの歌もいい。奉太郎のことであり、えるの願いのようにも思える。そして、オープニングを観ていたら何故か涙が溢れてきた。ちょっと切ない歌のせいだろうか。それとも、スタッフクレジットを読んだせいだろうか。事件が起こった時はとにかくショックだった。このブログでも、「けいおん!」や「日常」を取り上げてきた。大好きなアニメだ。何かできることはないかとささやかだが募金もした。他のアニメを観ていても、大勢のスタッフさんたちがいて、このアニメはできているんだと思うようになった。この「氷菓」は、アニメそのものも面白いけれども、作り手のことを思わずにはいられない。アニメ「氷菓」は、その意味でも見届けたい。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
by halca-kaukana057 | 2019-08-26 22:54 | 本・読書
 アニメを観ました(もう1週間経っていますが)。面白かった!!

◇アニメ公式:TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式サイト
◇NHK公式:NHKアニメワールド:ヴィンランド・サガ
 7月25日~27日、再放送あります!

 アニメは、原作の1話からではなく、トルフィンの幼少時代から始まります。以後、原作ネタバレありで書きます(原作の感想をずっと書いてきたんだし)。

・原作1巻(少年マガジン版):注目の漫画2選
・原作2巻(少年マガジン版/アフタヌーン版の追記あり):ヴィンランド・サガ2
・原作3巻(アフタヌーンに完全移籍):ヴィンランド・サガ 3

 連載が開始されたのが2005年。もう10年以上も前なんですか!その間ずっと読んできたのか私…。ずっと読んできた作品がアニメ化されて、全部カラーだし動くししゃべるし…感慨深いものがありました。キャラクターの動きや背景の美しさに魅了されていました。アニメ1話の冒頭、これは原作にはなかったような…。トルケルが出てくるのはまだ先ですが、ここでトルケルが出てきて嬉しかった。大塚明夫さんのトルケルを楽しみにしていました。イメージぴったりです!戦闘シーンの動きもすごい。3話一気に観られたのもよかった。1話だけだと1週間待ちきれなかったと思う。

 アイスランドの村に暮らす少年トルフィン。父トールズ、母ヘルガ、姉ユルヴァと、平和に、慎ましく暮らしていた。商人で冒険家のレイフ・エイリクソンが話してくれた「ヴィンランド」…アイスランドのように寒くなく、草木が茂る豊かな土地が海のずっと向こうにある。ヴァイキングとは違う人間が暮らしているらしい。その「ヴィンランド」に想いを馳せる。少年時代の無邪気で好奇心旺盛なトルフィンの豊かな表情がとても可愛かった。その一方で、トルフィンは何故ご先祖様たちがアイスランドに住むようになったのかをレイフのおっちゃんから聞く。寒さが厳しく、土地も痩せている。こんな厳しい島に何故住んでいるのか。重なるように、ハーフダンの屋敷から逃げてきた奴隷、父トールズの過去…ヴァイキングの戦士たちの中でも最強と呼ばれるヨーム戦士団で、最も強いと言われていた男・トールズが何故このアイスランドにいるのか。
 ヴァイキングの男は戦い、人を殺すことが美徳と北欧神話では信じられてきた(原作の感想でも書いているのですが、ヴァイキングにとって北欧神話は宗教だった)。そのヴァイキングの社会の中で、戦うこと、人を殺すことが嫌な人はどうしたらいい?できなくなった人はどうなる?
 「逃げる」のは、「弱い」から?「弱い」とは、「強い」とは?生きるために「逃げる」のか?
 現代にも通じるテーマを、もっと厳しい北欧のヴァイキングたちで描く。骨太で屈強なヴァイキングの戦士たちの戦闘シーンと、繊細だけれども芯の強さと心の奥深さを感じる内面。これがアニメでもそのまま描かれていて、「ヴィンランド・サガ」の原点に立ち返った気持ちになりました。

 父トールズの言葉「剣は人を殺す道具だ」「お前に敵などいない」「本当の戦士に剣などいらぬ」。不戦の誓いをしたトールズの信念も再確認しました。原作22巻では、トルフィンがその信念を再確認するシーンがいくつかある。ヨーム戦士団のその後も描かれる。22巻の感想になってしまうのですが、ヨーム戦士団から逃げたトールズと、そのヨーム戦士団であることをしたトルフィン。父から息子に受け継がれた想いが通じてよかったな…と、アニメを観て最新刊の深さを実感しました。

 アニメではトルフィンの幼少時代、アイスランドから物語が始まります。一方、原作の1話はその後の成長したトルフィンやアシェラッドが大暴れするところから始まります。原作の1話は、ヴァイキング、トルフィン、アシェラッドの強さを見せつけられます(まさにあのキャラクターのように呆然としてしまう)。アニメだと、「ヴィンランド」の存在と「逃げる」こと、トールズの信念が強調されているように感じます。アニメがもう少し進めば、これから長い物語、「サガ」が始まるのだと実感できると思います。もう始まっているのですが。

 アニメのよかったシーン…もう全部wヘルガさんもユルヴァちゃんもレイフのおっちゃんもイメージそのまま。あのユルヴァちゃんが動いてしゃべっている…嬉しいです。ハーフダンは以前は悪党と思っていましたが、アニメで見返して、原作も読み返すと、ちょっと違うなと。法は守る。法を貶す者は、自分の手下であっても容赦しない(このシーンも痛々しくて辛いけど割愛されなくてよかった)。とはいっても、トールズとの取引きは酷いものですが…。フローキは最新刊のイメージの方が新しかったので、始まりの頃のフローキに、そうだった…と思い出しました。そしてアシェラッド。声が軽い感じがして、あれ?と思ったのですが、それは8巻あたりのイメージだからだと思う。1巻あたりのアシェラッドはこのぐらい軽くていい。後から渋みや重み、狡賢さが加わればいい。ビョルンもいい感じです。

 原作を8巻まで読み返したのですが、最新刊に繋がるシーンが多いなと感じました。これから新キャラも出てくるのですが、どう描かれるのだろう。気になるのはクヌート。2~3話はある理由で、観ているとやきもきするんじゃないかとw

 音楽もよかった。オープニングはトルフィンの心の叫びか…トルフィンだけではないな。エンディングのAimerさんの「Torches」、とても良かった。気に入りました。CD発売を楽しみに待とう。
 
 本当にこれからが楽しみです。24話。じっくり観ます。どこまで進むのかな。

by halca-kaukana057 | 2019-07-15 22:41 | 本・読書
 アニメが放送されてから1年経ちました。コミック版も完結を迎えます。


宇宙よりも遠い場所 3
よりもい:原作 / 宵町めめ:漫画 / KADOKAWA メディアファクトリー、MFコミックス アライブシリーズ / 2019

 南極・昭和基地に到着した「南極チャレンジ」一行。快適な基地での滞在に心躍らせるキマリたち。到着後、結月は母からのメールを受信し、その内容をキマリたちに伝える。出発前に受けたドラマのオーディションに合格し、役をもらえた。日本に帰って、ドラマの撮影が始まればキマリ、報瀬、日向と会えなくなる…。そんな結月にキマリが言った一言「もうみんな親友なんだし」結月はいつから親友になったのか、何をもって親友になったのか、わからず混乱してしまう。考えた末、結月はあるものをキマリたちに差し出した…。

 アニメだと10話~13話(最終回)。2巻では語られなかった6話のエピソードもあります。この辺りは毎回ボロ泣きしていたのですが、漫画で読んでもボロ泣きでした。南極で、4人がそれぞれ過去や悩んできたことと向き合う。報瀬が南極を去る際のスピーチで話していた「すべてがむきだしの場所」。押し込めていた感情や想いをさらけ出して向き合った。それには4人の友情が不可欠だった。友情に支えられ、後押しされ、でも最終的に決着をつけるのは自分自身。その様は痛みを伴い辛い。でも、決着をつけた4人の姿はとても爽やかだ。

 4人が過去や悩みと決着をつけられたのは、長い旅をしてきたからだと思う。目指すのは南極という地球の果てにある場所。基地の中にいれば基本的に快適だが、極地の自然は日本とは大きく違う。基地を離れ内陸へも旅をしたが、内陸は基地のあるところよりも寒さが厳しく、激しいブリザードに襲われる。そこで、報瀬の母・貴子は消息を絶った。厳しい環境で生きるには、協力し支えあわなければならない。ケンカをしていがみ合っていたら危険な状況になった際、命を落としかねない。また、集団生活で行動も制限される。同じ基地で生活している人とは協調しなければならない。その一方で、協調が大事だから不満や本音があっても心の中に押し込んでいよう…と思っても、イライラが溜まって爆発してしまっては意味がない。相手を思いやり受け止められるように、不満や本音の言い方を工夫して伝えていく。
 脱線するが、極地での生活は宇宙での生活と似ている。国際宇宙ステーションで生活し日々のミッションをこなす宇宙飛行士も、一緒に滞在する他の仲間のやり方に疑問や改善点があれば伝えていく。対話の時間を重視する。そうしないと、半年にもわたる閉鎖環境での生活に耐えられない。

 キマリたち4人も相手に対して疑問や言いたいことがあれば伝えていく。10代ゆえ、そのやり方は少し乱暴だったり、ぎこちなかったりする。でも、相手を思いやる気持ちは通じているので分かり合える。友情に悩む結月、高校在学時代の陸上部のチームメイトに対するわだかまりを抱えている日向、母・貴子への想いを確かめに南極にやってきた報瀬。キマリはめぐみのこと、青春することそのものだろうか。それぞれの問題に対して思うことを伝える。長い旅をして、南極に滞在し、長い時間を一緒に過ごしてきた。日本を経つ前にも、事あるごとに4人で集まった。長い時間一緒にいることで、よりお互いに思うことを伝えやすくなったのだろう。たとえ、報瀬の母の死という重い問題でも、重いからこそ一緒に報瀬の気持ちを汲み取ろうとした。南極に着いて、母が消息を絶った場所に行っても何も変わらなかったら…と不安になる報瀬の気持ちを汲み取っていたからこそ、キマリたち3人はあの行動に出られたのだと思う。

 そんな4人の友情ですが、いいなと思うのは、必要な時はひとりにしてあげること。ひとりで考える時間が持てるように放っておけること。日向の「何かをするのが思いやりではない 何もしないのも思いやりである!」(100ページ)の名言や、弓子さんの「お互いほっとけるっていうのは いい友達の証拠だよ」(101ページ)のように。最終的には自分で結論を出せるように。それがあのラストシーンに繋がったのだと思う。

 キマリたち4人もいいのですが、吟さんやかなえさん、弓子さんなど大人たちもいい。吟も報瀬と一緒に貴子への想いを抱え、もがいている。内陸への出発前のバーベキューで、2人で静かに一緒にいるシーンがすごくいい。

 どのシーンがいいとかを語ろうとすると、全て挙げたくて止まらないのでこのぐらいにしておきます。よりもいはいい作品です。

 この漫画版では、アニメでは出てこなかったシーンが特別編と、ラストに追加されています。どちらもじんわりとする内容でした。

 これで、漫画も完結…終わってしまって寂しい…。でも、この余韻のまま終わってよかったなと思うので、私は続編はなくてもいいかなと。4人はまた旅に出るのでしょう。それだけで十分です。素晴らしい作品をありがとうございました!

・2巻:【アニメ コミカライズ】宇宙よりも遠い場所 2
by halca-kaukana057 | 2019-04-10 21:57 | 本・読書
 現在GYAO!で配信中のアニメ「日常」。毎回笑って、ほのぼのして、楽しく観ています。
GYAO!:アニメ:日常:日常の第一話
※リンク先に飛ぶと動画が再生されるので注意! 日曜、火曜、木曜に更新されます。

・過去記事:アニメ「日常」再び

 これまで、何度もなのは普通の女の子でありたいと意識してきました。日常の十三話で、阪本さんになのは学校に行きたいのではないかと言われたはかせ。なのも学校には行きたい、けど…。大雨、嵐の夜のなのとはかせの会話がよかった。そして、はかせがなのが学校に行けるようにしてくれた。
 日常の十四話は、いよいよなのが学校へ。冒頭の制服にときめくなのが可愛い。その流れで、2期OPへ。走って学校へ行くなの。ゆっこやみお、まいと仲良くしているなの。きらきらしています。とても好きです。
 しかし、なのには悩みが…。ロボットであること、背中にネジがあること。ロボットであることをバレないように取り繕うとするも、うろたえて落ち込んでしまう…。そんななのに話しかけてくるみおたち。14話のゆっことみおのケンカは名エピソードだと思う。勿論思い切り笑えますwアルゼンチンペソw
 日常の十五話でも、なのに話しかけるゆっこたち。まいが強いというか、怖いというか…。
 なのとはかせと阪本さんは相変らず。15話ではかせと言い合いをするなのが、結構好戦的wなのの新たな一面か…?別のシーンではなのが昭和ギャグ…w

 2期からは新キャラも登場。ヒマな囲碁サッカー部にやって来た桜井。その桜井は…。十五話の高崎先生の動揺がw安中さんはいつも何かに巻き込まれている気がする…。以前の回で明らかになりましたが、囲碁サッカー部部長の大工は、実はすごい御曹司なのだな…。
 なのが学校に来たということで、理科の中村先生も登場。なのが高性能ロボットだと疑い、それを証明しようと、なのに罠を仕掛けようとするが…笑える。マッドサイエンティストな中村先生がいい。

 サントラがないのでわからないのですが、切迫したシーンで流れるあの曲。私の実生活で、何かが起こった時、あの曲が脳内で流れます…。

 2期になって、EDも変わりました。毎回違う合唱曲に。この2期EDは、Eテレ版では観られなかったので嬉しい。14話の「翼をください」は歌もよかったし、伴奏アレンジもよかった。15話からはキャラクター達が歌っている。15話のなの、はかせ、阪本さんの歌は、阪本さんの声が強過ぎて、一瞬「誰の声?」と思ってしまった…。

 まだまだ続く「日常」、毎回観るのが楽しみです。
by halca-kaukana057 | 2019-03-17 22:41 | 興味を持ったものいろいろ

アニメ「日常」再び

 数年前に放送されたアニメ「日常」(原作:あらゐけいいち)。Eテレでも放送されたおかげで、このアニメを知ることができました。現在、GYAO!で配信中です。
GYAO!:アニメ:日常:日常の第一話
 ※リンク先に飛ぶと動画が再生されるので注意! 日曜、火曜、木曜に更新されます。

 数年ぶりに観ました。面白かった!シュールなギャグ、ほのぼのした日常のヒトコマ。思いきり笑えて、ほっと和む。やっぱりこのアニメは大好きです。ゆっこもみおもまいも相変らず。色々なモノが降ってくる話、みおのノートを巡っての騒動、腕相撲、気弱な桜井先生…と、どれも笑える。笹原先輩とみさとのやりとりは、Eテレ版ではカットされたはず(多分。カットされてないところもあるかも)。OPではみさとの銃撃が観られるけど本編ではなかなか出てこない。実際の銃撃が観られてよかった。東雲研究所のなのとはかせも可愛い。マイペースなはかせ、頑張り屋さんでけなげななの。阪本さんが東雲研究所に来た話、阪本さんは何故人の言葉を話せるのか、初めて観たのでそうだったのか!と(Eテレ版で放送されたかどうかわからない。その時はまだ観ていなかったかもしれない)。Eテレ版はカットしたり、順番が違っていたりしたので、オリジナルのアニメを観られるのは楽しみです。でもEテレ版も、ブルーレイ/DVDの特典映像が放送されたりもしていました。

 "日常"は"非日常"の連続。日常の中に、非日常が隠れている。そんな視点を広げてくれる作品だと思いますし、単純に笑える。主題歌もエンディングもいいし、野見祐二さんの音楽もいい。何故サントラが発売されていないんだ…(ブルーレイBOXの特典だった。)普通に発売してほしい…。

 今後も楽しみです。原作も読んでみたくなってきた。ノベライズ(小説とジュニア文庫版の2種類)もあるらしいので読んでみたい。アニメを観たら、熱が再燃しました。

【過去記事】
まさかの、驚き新クリップ 今週のEテレ・教育テレビ
新月歌、そのほかいろいろ 最近の教育テレビ
 この頃はEテレのこども番組の感想をほぼ毎週書いていたんだなぁ。その中に、Eテレ版「日常」の感想もあります。
奇跡の連続という日常
 この記事は「日常」単独感想。

”日常”と”非日常”の息抜き
 アニメは全く関係ない(この頃はまだアニメ「日常」のことを知らない)けど、こんなタイトルの記事を書いていました。
by halca-kaukana057 | 2019-02-16 21:40 | 興味を持ったものいろいろ
 青森県立美術館にて開催中の、「新海誠」展に行ってきました。このブログでは、「言の葉の庭」の映画と小説を取り上げています。その他にも、「ほしのこえ」、「秒速5センチメートル」、「君の名は。」はテレビ放送されているのを観ました。「君の名は。」は小説も読みました(小説を先に読んだ)。どの作品も、アニメーション映像の美しさに惹かれています。原画や絵コンテ、実際の映像から、新海作品に迫る展覧会です。

青森県立美術館:新海誠展 「ほしのこえ」 から 「君の名は。 」まで が開催されます。
新海誠展:「ほしのこえ」から「君の名は。」まで

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青森県立美術館のいつもの建物に、どーんと「君の名は。」をはじめとした新海作品が。

 今回の特別展はボリュームがあります。じっくり観て回ると2時間はかかります。そのくらい、ひとつひとつの作品を丁寧に展示、解説してありました。神木隆之介さんによる、音声ガイドもあります。それを聴きながら周りました。

 「ほしのこえ」は、新海監督がひとりで、デジタルアニメーションで制作した、いわばインディーズ作品。20分程度の作品ですが、少年少女の恋あり、宇宙SFあり、新海作品特有の切なさあり…とたっぷりな作品と観ていました。2002年に公開され、当時使われていた携帯電話のメールがコミュニケーションツールになっていたのも、今観ると懐かしい。新海監督がアニメ界に与えた衝撃がどれほどであったか、実感できました。当時新海監督が使っていたPCやペンタブレットなどの置かれた机も展示されていました。当時はブラウン管ディスプレイだったんだよなぁ。

 第2作「雲のむこう、約束の場所」は、舞台が青森でもあります。映画は少し観ただけなので、ちゃんと全部観たい。長編作品になり、制作メンバーも増えた。舞台を青森の津軽半島にしたのは、実際に訪れた新海監督が、生まれ故郷に似ていたから、なんだそう。まだちゃんと観ていないので物語がよくわからないところがあります。ただ、映像は本当にきれい。廃駅と水溜りや、雪や空や雲が。

 第3作「秒速5センチメートル」、好きな作品です。これまで宇宙やSF要素を物語に入れてきたが、自分の手の届く範囲の物語にしたいと舞台は現代日本に。SF要素もなくなります(種子島のロケットは出てきますが)。美しい映像に描かれる男女のすれ違い。映像だけでなく、すれ違い、微妙な心理描写も切ないけど美しいと思える。新海作品のそういうところが好きだなと思います。

 第4作「星を追う子ども」で方向転換。新海監督がつくりたいものと、観客が観たいものを考えた結果、観客が観たいものを優先。しかし、かねてからの新海作品ファンには不評…悩むところとなりました。「星を追う子ども」は観ていない。確かに、これも新海監督の作品なの?と思ってしまった。映像の美しさとかはそのままなんだけど…。試行錯誤し、悩んで、続く作品がうまれます。

 第5作「言の葉の庭」。やっぱり一番好きなのがこれ。新海監督がつくりたいものと、観客が観たいものについてもう一度考え直し、その答えがこれだったそう。日本庭園、雨の情景などの美しい景色に、すれ違う男女。「言の葉の庭」は小説でも読んで、物語をよく知っているから展示も面白いと思えるのかもしれません。でも、不器用な主人公とヒロインや、雨の描写には本当に惹かれる。雨だけで沢山の表情があり、表現がある。神木さんが「この作品で雨の日が好きになった方もいらっしゃるかもしれません」と音声ガイドにありましたが、その通りです。雨が憂鬱だなと感じると、「言の葉の庭」を思い出すと好きになれそうです。展示には、タカオが作った(であろう)靴の実物もありました。これかぁ!

 そして第6作「君の名は。」。新海監督がつくりたいものと、観客が観たいものがうまく一致してこうなったのだと思います。わかりやすいけれども謎のある物語。コミカルなシーンもありつつ、男女の切ないすれ違いと、会いたいというお互いの気持ちをいいタイミングで出している。美しい映像。残酷なところはあるけれども、それをも美しいと思ってしまう…。天文好きとしては、彗星について思うところは色々あるのですが、観はじめるとついつい観てしまう。ラストは、観客(新海作品に馴染みのない人も)が観たいものをうまくいれたな、と。「秒速5センチメートル」のようには終わらないのが、変化だなと思いました。

 そんな美しい映像を作るために、絵コンテやビデオコンテ(ビデオコンテの存在は初めて知りました)をじっくりとつくっている。背景も何重にも重ねている。「君の名は。」を制作した新海監督のPC環境の机も展示されていました。「ほしのこえ」と比較すると、時代は、技術は変わったなと思います。「ほしのこえ」では携帯電話だったのが、「君の名は。」ではスマートフォン。何かを表現し、それを商業作品として世に送り出す苦労も感じられました。

 展示の終わりに、これまでの作品を繋げたショートムービーがあります。その映像とメッセージには見惚れました。

 こんなものもありました。これは撮影OKです。
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 アレです。

 展覧会に行って帰ってきた後、これまで観た新海作品を観直したいし、また映画を観ていないものは観たい、小説をまだ読んでいないものは読みたいと思いました。

【「言の葉の庭」関連記事】
小説 言の葉の庭
[アニメ映画]言の葉の庭
 展示を見て思ったのですが、ユキノの部屋にて、2人はマリメッコのマグカップを使っています。が、ガラスのコップは…イッタラの「アイノ・アアルト」ではないでしょうか…?形が似ている…気がする…?

by halca-kaukana057 | 2018-11-21 22:56 | 興味を持ったものいろいろ
 4月からの再放送もしっかり観ていました。「宇宙(そら)よりも遠い場所」漫画2巻です。


宇宙よりも遠い場所 2
よりもい:原作 / 宵町めめ:漫画 / KADOKAWA メディアファクトリー、MFコミックス アライブシリーズ / 2018

 キマリたちが南極に出発する日が近づいてきた。報瀬や日向、結月と準備を進めるキマリ。一方、キマリの幼馴染のめぐみは南極へ行くことを決め、準備に励むキマリを見てもどかしい想いをしていた…。いよいよキマリが南極に出発する朝、めぐみがキマリの家の前にいた…。
 南極への玄関口、オーストラリアのフリーマントルに着いた4人。そこでは、「南極チャレンジ」の南極観測船・ペンギン饅頭号と、隊長の吟やかなえが待っていた。南極で行方不明の母と親しく、「南極チャレンジ」を共に立ち上げた吟たちにたいして、報瀬の態度は…。

 アニメでいうと、5話、7~9話です。4話は特別編で、6話は後でじっくり日向回のようです。

 5話(漫画だと5、6話)は何度アニメを観ても、そしてこのコミック版を読んでも、胸に突き刺さるけれども、勇気を貰える。失敗することを恐れて、何かをやりたいと思っても前に進めずにいたキマリ。そんなキマリのお姉さんのような存在のめぐみ。キマリは弱気で怖がり、勇気のない自分を「嫌い」と思っていた。めぐみにいつも背中を押され、一緒にいて、安心を得ていた。それが、報瀬と出会い、南極に行くと決めてからは失敗するかもしれないという現実にもめげずに南極に向かって前に進んでいた。これがキマリの視点。
 一方、めぐみの視点。「頼ってもらっている」自分が安心できる…キマリと一緒にいる時間が減って、それを自覚してしまった。そして、めぐみがとった行動。最初アニメを観た時は許せないと思いましたが、何度も観ている、読んでいるうちにめぐみの気持ちもわかると思った。(でも、悪い噂を流したことは許せない)
 学生時代にしろ、社会人になってからも、先輩でいる、リーダーを務め、「頼られている」のは気分がいい。でも、先輩だから、リーダーだから、自分が動かしているわけではない。後輩たちや他のメンバーも動き、支えている。先輩・リーダーの自分も支えられている。そのうち、後輩が一人前にできるようになったりするとさみしくなる。また頼ってくれないかな、何かあったら助けてあげるよ、なんて思ってしまっている(自分でもなんと傲慢か…)。ここで、考え方を変えられないとずっと傲慢な困った人のままだ。
 めぐみはキマリの出発の日にある決意をする。旅立つキマリのために、自分のために。50ページ、53ページのめぐみのセリフが突き刺さる。そんなめぐみに対するキマリの態度がまた強くてしなやか。キマリは一気に成長していた。
 この箇所で出てくる、日向の名言は事あることに思い出しています。
「人には悪意があるんだ。悪意に悪意で向き合うな。胸を張れ」

 7話から9話(漫画だと7話から9話)は、報瀬と吟を中心に、かなえたち大人の視点、船に乗り込んだキマリたちの視点でも描かれます。吟やかなえが思い出す報瀬の母・貴子のこと。「南極チャレンジ」の置かれている微妙な立場。大人たちの3年ぶりの南極観測への思い。この3年で何があったか。大人社会の現実を突きつけられるけれども、それでも南極に向かう。南極に向かわずにはいられない。そんな大人たちの姿がいい。
 キマリたちも、南極への航海の厳しさにぶちあたるも、102、103ページのキマリのセリフは事あるごとに思い出す。何かに挫けそうになった時、「選択肢はあったけど、自分で選んだんだ」と言い聞かせる。

 報瀬にとっては、母と向き合わねばならない航海。今までは、ただ「お母さんのいる南極に行きたい」という気持ちで突っ走ってきたが、その「南極に行く」ためには、様々なものが報瀬の前にあった。吟の存在もそう。吟から見た報瀬も、貴子のことを思い出さずにはいられない。だが、南極へ向かう厳しい航海、荒れ狂う海、行く手を阻む定着氷。戦い、乗り越える。何度も挑む。吟の中にも、報瀬の中にも、明るく逆境に立ち向かう貴子の姿があるのがじわりとくる。ラミングのシーンは熱いです!

 いよいよ南極到着。漫画を読んでていても、あのセリフを言ってしまいますね(勿論ひとりきりの部屋で) ざまーみろー!!
 それぞれの心の奥底に触れられる2巻、「よりもい」の魅力が詰まっています。

◇1巻:【アニメ コミカライズ】宇宙よりも遠い場所 1
by halca-kaukana057 | 2018-10-02 23:11 | 本・読書
 読んで、感想を書いていない本もたくさんあるのですが、アニメが絶賛放送中、後回しにしていたらアニメが終わってしまうので、こっちを先に書きます。
 現在放送中のアニメ「宇宙よりも遠い場所」(「宇宙」は「そら」と読みます。公式略称は「よりもい」)の漫画版です。このアニメは小説や漫画などの原作のないオリジナルアニメ。なので、この漫画の原作はアニメです。アニメが原作です。



宇宙よりも遠い場所 1
よりもい:原作 / 宵町めめ:漫画 / KADOKAWA メディアファクトリー、MFコミックス アライブシリーズ / 2018

 高校2年生の小淵沢報瀬(こぶちざわ・しらせ)の母・貴子は南極観測隊員だが、報瀬が中学生の時、南極で行方不明になった。母のいる南極に行きたい。その一心で、南極に行くための資金稼ぎのバイトに明け暮れる毎日。クラスメイトたちからは、南極なんて行けるはずがないと嘲笑され、友達もおらず浮いていた。バイトでついに100万円を貯め、通帳からおろしたお金を落としてしまった報瀬。学校のトイレで泣いていたところに、いつの間にかいたのは同じ高校2年の玉木マリ(通称:キマリ)。キマリが100万円を拾って、報瀬を探し当ててくれた。キマリに南極のこと、母のことを話し、母の著書「宇宙よりも遠い場所」を手渡す。それを読んだキマリは報瀬の南極行きのことを応援すると言い出す。それなら、一緒に南極に行こうと言う報瀬。だが、これまで、南極のことに興味は持っても本気で行きたいという人はいなかった。だが、キマリは…


 アニメは序盤はキマリの視点が多かったのですが、コミカライズは報瀬の視点。「南極」と呼ばれ嘲笑されるシーンや、多少なりとも人間不信だった報瀬はアニメではそんなに描かれないので、これはこれで面白いです。あと、報瀬が目指す民間の南極観測隊に関する事前情報も(アニメの2話の部分)。でも、基本的にアニメと同じです。アニメは毎回テンポがとてもよく、そして泣かせてくる。青春っていいなぁ、何かに向かって一生懸命になれるってキラキラしていていいなぁと思い、泣けてくる。アニメはそのテンポで観られるので爽快ですが、じっくり味わいたいシーンもある。漫画なら、自分のペースで味わえるのでそこがいいなと。

 途中から、南極を目指す仲間が増えます。キマリが資金稼ぎのために始めたコンビニのバイトの先輩、だけど同じ16歳の日向。高校は中退したが、既に高認はとっており、大学入試の模試はA判定。アニメでも、陽気でとても賢い、人生経験豊富な女の子です。ただ、アニメの2話に当たる部分で、日向にとって大事なキーワードが語られていない…。
 もう1人が、北海道に住んでいるひとつ年下の結月。小さいころから子役として活躍し、今はCDデビューもしたタレント。しかし、本人はその歌を気に入っておらず、仕事でこれまで友達がまったくいなかったことをとても気にしている。高校に入って、友達になってとクラスメイトに声をかけたものの…。南極行きのキーパーソンになる子です。途中から、報瀬から結月に視点が変わります。確かに、アニメの3話は結月視点じゃないとできない。友達に憧れ、でも出来なくて苦しむ結月の姿は辛いです。

 この作品を観ていると、皆、何かしらネガティヴな部分、暗いもの、「負け組」なところを持っている。そんな状況にあるけど言いたい奴には言わせておいて、がんばって夢を叶えて、バカにしている奴らに「ざまーみろ!」と言うのが目標だったり、足りないもの、欠けているものを手に入れよう、そんな自分になりたいともがいたり。そんな姿が自分(過去も現在も)に重なるところがあって、そこでも泣けてしまう…。

 アニメを観る前、アニメが気になっているけど観そびれたという人には、ちょっと説明が必要なところがあります。後でアニメも観るなら問題ありません。アニメを観て、漫画の視点も楽しみたいという人向けのような気がします。漫画だけ、はちょっと厳しいかもしれません。

 ちなみに、何故南極が「宇宙よりも遠い場所」なのか。宇宙飛行士の毛利衛さんが南極に滞在した際、宇宙ならロケット(毛利さんの時はスペースシャトルですね)で数分あれば行けるのに、南極は何日もかかる、宇宙より遠い、という言葉に由来しています。あと、物語の舞台は群馬県館林市。アニメのOPでも出てくるのですが、同じく、宇宙飛行士の向井千秋さんの出身地です。宇宙好きにもたまりません、このアニメ。漫画では館林が舞台ということが全くわからないので残念です。

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト
 アニメを観て、漫画で補完して、楽しもうと思います。本当、毎週楽しみなアニメです。

by halca-kaukana057 | 2018-02-26 22:57 | 本・読書
 昨年公開された映画「劇場版 ムーミン 南の海で楽しいバカンス」(原題:Moomins on the Riviera/Muumit Rivieralla)をようやく観ました。劇場では観れず、DVD待ちでした。

劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス[通常版] [DVD]

バップ



◇公式サイト:映画『劇場版 ムーミン 南の海で楽しいバカンス』公式サイト
◇原作本公式サイト:筑摩書房:映画『劇場版 ムーミン 南の海で楽しいバカンス』特設サイト
 原作は、ムーミン・コミックス第10巻「春の気分」に収録されている「南の島へくりだそう(Familjen Lever Högt)」.

ムーミン・コミックス(10) 春の気分

トーベ・ヤンソン、ラルス・ヤンソン:著/冨原眞弓:訳/筑摩書房


南の海で楽しいバカンス

トーベ・ヤンソン:原作/末延弘子:訳/冨原眞弓:監修/筑摩書房


 原作を元に、映画を絵本化。2014年、フィンランドで刊行されたものの日本語版。

 これまで、ムーミンの物語はフィンランド本国ではアニメ化されていませんでした。今回、初めてフィンランドでアニメ化。全編手描きです。手描きでこそムーミンです。音楽もとてもいいです。サントラあるといいのにな。

 ムーミン谷の近くの海。ある日、海賊船が難波しているのをムーミンたちが見つけます。船から逃げ出した捕虜のミムラ、ミィ姉妹に出会い、船の中には何があるだろう…ムーミンとムーミンパパ、ムーミンママは船の中へ。熱帯植物の種や花火を見つけます。
 一方、フローレン(スノークのお嬢さん)は南の海のリゾート・リヴィエラについての記事を雑誌で読み、行きたいと言い出します。行くことに決めたムーミン一家とミィは、ボートに乗りリヴィエラを目指します。途中嵐に遭いながらも、何とかリヴィエラに着いた一行。ムーミン谷とは全く異なるリゾートに、ムーミン一行は…。

 まず、アニメの絵。日本のアニメ「楽しいムーミン一家」のようなカラフルなパステル調とも違う、あたたかな、幻想的な色遣い。ムーミンたちのキャラクターデザインは原作のムーミンコミックスを再現しているので、アニメのムーミンと言えば「楽しいムーミン一家」の私は慣れるまで時間がかかりました。

 物語は不思議です。海賊の箇所など、原作のムーミン・コミックスにはないところもあります。ミィとミムラとの出会いも、何故こんなところで、こんな時に…?ストーリーで、首を傾げたくなるところは少なくありません。そう、この何かズレてる不思議な感覚が、この映画ムーミンの持ち味なのだと思います。ムーミン谷を出て、全く違う世界にやって来たムーミン一行。リヴィエラでのヴァカンスを楽しむフローレン、友・モンガガ侯爵という話し相手が出来たムーミンパパ。一方で、ムーミンママは部屋や食事などで、豪華なホテルでの暮らしに馴染めない。ムーミンも、フローレンが金持ちのクラークと仲良くしていたり、大女優・オードリー・グラマーに夢中なのに納得がいかない。ミィはいつものマイペースです。ムーミンパパがモンガガ侯爵と飲みながら過去の冒険を語り合ったりしているのはいつものムーミンパパだなとは感じるのですが、フローレンが何かズレている。金持ちたちの中に入ろうと、華やかな服を買おうとしてあることをしたり、クラークとの付き合いが何か合わない。「ムーミン」の物語の世界は、ムーミン谷。ムーミン谷で「イモを育て、平和に暮らしている」。自給自足で、(北欧がモデルの舞台?の)ムーミン谷の自然の中で、様々な人々や動物たちと気ままに暮らしている。一方、リヴィエラはお金が無いと何も出来ない。ホテルや金持ちたちとの社交パーティでは、そのコミュニティでのルールがある。ムーミンママはチップのルールも知らない。知らなくて当然、そんな世界とは無関係に暮らしてきたのだから。ムーミン視点で見ると、リヴィエラは何か違う、何かズレた世界。

 クラークやオードリー・グラマーはリヴィエラの世界の住人。モンガガ侯爵がキーパーソンになります。金持ちの貴族だけれども、質素で自由なボヘミアンな生活に憧れている。実は芸術家。ムーミンパパとの出会いで、自分もムーミンパパのように暮らしてみたいと、邸宅から離れて、芸術に没頭する暮らしを始めるが…。それから、もうひとり(人ではないが)キーパーソンが犬のピンプル。ピンプルも原作には出てこないキャラクタです。犬だけど、ネコしか好きになれない。ムーミンママはそんなピンプルの友達を探し、あることを思いつきます。

 そのコミュニティ(リヴィエラ)に馴染んでいる、そこでの生活が当たり前だと思っている人。一方で、今いる場所に違和感を覚え、違う世界で生きたいと思っている人。リヴィエラで、ムーミンたちはそんなふたつのタイプの人たちに出会います。違う世界で生きたいと思っている人はどうするか。それは映画を観てのお楽しみ。特にピンプルは深いキャラクタです。

 これまで様々な媒体で、「ムーミン」の物語とトーヴェ・ヤンソンの想いに触れてきましたが、この映画でもヤンソンの想いが反映されていました。反映されてなければ「ムーミン」じゃない。「ムーミン・コミックス」は「たのしいムーミン一家」が英訳され、イギリスで人気が出た後に、ロンドンの夕刊紙「イブニング・ニュース」に連載されたもの。「ムーミン・コミックス」では一気に世界的作家となったヤンソンの心の内を垣間見ることができます。この原作「南の海にくりだそう」でも、人気作家ヤンソンの心の内が表現されているのかな、と思ったりもしました。

 可愛いアニメのムーミン…と思って観ると、ちょっと拍子抜け、もしくは違和感を覚えるかもしれません。是非原作もお供に、「ムーミン」とヤンソンの独特の世界に触れられるアニメです。

 最後に、映画の中では問題発言?も出てきます。それ言っちゃイカンだろ!wとツッコミたくなるセリフがいくつか。元のフィンランド語、英語版でも同じなんだろうか…。こんなシニカルさもムーミンの持ち味です。
 あと、フローレンですが、この名前は日本語版での名前。アニメ「楽しいムーミン一家」がベースになっています。フィンランド語ではNiiskuneiti(ニース(フィンランド語版でのスノーク)のお嬢さん)、英語ではSnorkmaiden(スノークのお嬢さん)です。
◇英語版ウィキペディア。日本語版はない!:Wikipedia:Moomins on the Riviera
by halca-kaukana057 | 2016-06-20 21:59 | フィンランド・Suomi/北欧
 先日記事にしたNHK「生命大躍進」関連アプリ「コダモン」。すっかりハマっています。
・過去記事:「コダモン」古生物の進化をたどる、生易しくないはるかな旅路

 最近、「コダモン」関連で検索していらっしゃる方が増えている。しかも検索ワードには「進化しない」…。皆様、進化がそこで途切れている"袋小路"から抜け出せずに困っているのか…私と同じように…?
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 古生代のハルキゲニアから始まる無脊椎動物場合、こうなっています。アノマロカリスの後、黄色の矢印の右に進むとそこで進化が途絶え、最初のハルキゲニアへふりだしに(進化が途絶えるとわかってしまうと切ない…)。水色の矢印の左に進みたい。でも、右に進む遺伝子が出てきてしまう。左へ進む遺伝子がなかなか出てこない。ここで悩んでいると思います。私もです。何回やっても何回やっても右側へ。生命進化は難しい、そう簡単には進めない…。でも、このまま袋小路に嵌っていたら、次に進めない。クリアできないよこれ!

 というわけで、私も色々と調べました。そして、コツを見つけました。
 上の系統樹の、右側へ進む遺伝子が出てきても、遺伝子ポットを振らない(振ると進化する仕組み)。左側へ進む遺伝子が出てくるまで、ひたすらチャレンジを続ける。そのうち、左側へ進む遺伝子が出てきます。出てきたら遺伝子ポットを振って進化させる。次の分岐点に来ても、同じように。
 注意は、遺伝子が出てきた後、間違って「遺伝子ポット」の部分をタップしないこと。タップしてしまうと、振らなくても進化します(あれ、振らないと進化しないんじゃなかったのか…?)。進化させない時は、すぐに「ちょっとでチャレンジ」をすると、遺伝子ポットをタップしても何も起こりません。
 コツ、と言っても、出てくるまでひたすら続ける…忍耐勝負です。やっぱり生命進化の道筋は厳しい…。
 携帯端末の充電もしっかりしておいてください。

 ひたすら遺伝子を溜め込んだ結果がこれ。
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 ポットにいっぱいの遺伝子…(このゲームでは遺伝子はこんな風に宝石のようなデザインをしています)。同じのもいくつも。
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 進化の先に辿り着くと、出てくるメッセージも変わります。
 
 ということで、古生代の無脊椎系統はコンプリートしました!次はピカイアから始まる脊椎動物系統。こっちは長いです。忍耐勝負です。皆様もレッツチャレンジ。

*****

 この「コダモン」に関連している番組は、Nスペ「生命大躍進」と、Eテレアニメ「ピカイア!」。この連休中に4話まで放送されました。昨年春にパイロット版が放送され、これは一体何のアニメだ?しかもカンブリア紀のバージェス動物群を扱うなんて…と気になっていたのですが、本放送がスタートしました。
NHK:ピカイア!
 時は少し未来。地球に生命が棲めなくなってしまった時代。宇宙コロニーで暮らす少年・ヴィンスと少女・ハナ。地球でまた生物が暮らせるように、とパーカー博士と助手のモーリスが進めている「カンブリア・プロジェクト」の調査員として、5億年前のカンブリア紀の海へ向かうことに。カンブリア紀の生物・ピカイアをモデルにしたテスター・ピカイアも一緒に大冒険が始まる、が…。

 本放送の1・2話がパイロット版に当たりました(録画を引っ張り出して観た)。キャラクターも増え、「カンブリア・プロジェクト」やメカニックの設定も広がりました。
 こども向けの科学学習アニメではありますが、カンブリア紀好きにはたまらない。カンブリア紀の生物たちが次々と出てきます。アニメ内でCGになっているのが時代の流れを感じさせます…。好奇心旺盛なヴィンス、勝気なハナのコンビがいい。ピカイアも可愛らしいキャラクターデザイン。パーカー博士は落ち着いた研究者でもありますが、その場で次元転送に関しての注意や先に言っておくべき大事なことを2人に伝えるなど、なかなか油断できない一面も…。助手のモーリスは至って冷静沈着。だが、4話、不穏な動きを…。ここで続きの5話以降は夏に放送とは…。きつい…。

 物語の鍵になっているのが、「バイオミメティクス(biomimetics)」。パイロット版では「バイオミミクリー(bio-mimicry)」。どちらも日本語で言うと「生物模倣」。様々な生物の機能を模倣して、新しい技術に応用すること。物語ではサメの皮膚の構造を応用して、水の抵抗を少なくしより速く泳げるようにするものなどが出てきました。身の回りの様々なモノも、元をたどれば生物が進化の過程で発達させた特徴に辿り着く。これはあの生物が元だったのか!と気付いたり、この生物の機能を応用すれば、こんなものも出来る、現在研究中のものある…そんな発見が興味深いです。

 ちなみに、全13話とのこと。15分番組ですが、アニメパートは大体10分。アニメパート約10分で13話…かなり短い。どうなるんだこの物語は?
 残り5分程度は、モーリスがその回に出てきた生物、用語などについて解説をする「教えてモーリス」。一貫してクールなモーリスが「冗談です」と本気のような冗談を言うことも…。
 夏の放送が待ち遠しいです。何だか、2回の先行放送を経て本放送が始まった人形劇「ホームズ」のようだな…。
 その前に、Nスペ「生命大躍進」第1集は今度の日曜10日21時。「コダモン」に番組関連クイズが出てくるので、「コダモン」を起動させて観ます。

 …が、ちょっと個人的に困った話を。この10日21時。総合はNスペですが、Eテレは「クラシック音楽館」。パーヴォ・ヤルヴィ指揮N響の、シベリウス・ヴァイオリン協奏曲とショスタコーヴィチ交響曲第5番。…古代生物、カンブリア紀も大好きですが、シベリウスにショスタコーヴィチも大好きで…何故ぶつけた!?と頭を抱えています…。よりによって…。

【追記】
 さらにその後:「コダモン」続報:古生代クリア! だが…?

 その続き:「コダモン」続報:古生代クリア! だが…?
 まだ続く:【コダモン 続報】大事件発生!!
 ついに古生代完全クリア!!:【コダモン 続報】古生代完全クリア!!
by halca-kaukana057 | 2015-05-06 23:31 | Eテレ・NHK教育テレビ

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