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 昨年、好きになったイギリスのドラマ「刑事モース」(原題:Endeavour)の第3シリーズ(字幕版)が、GYAO!で配信されていました。3月10日からだったようですが、全く気づかず…最終日の今日、駆け込みで観ましたw今日が休みでよかった…。

GYAO! : 刑事モース ~オックスフォード事件簿~ シーズン3

 第3シリーズはNHKBSプレミアムで、一度観たので記憶にはありますが、この第3シリーズが「モース」初見。しかもCase10は第2シリーズ最終話・Case9の最後があの終わり方…。一体何があったんだと思いながら観ていたので、よくわからない箇所も多数。なので、第2シリーズまで観た後でもう一度第3シリーズを観直したいと思っていました。よかった、ギリギリだけど観られて。
 字幕版とNHK放送版では、副題の訳が違います。セリフの訳も違いました。簡単に感想を。

・Case10:光と影の奇想曲 / 表と裏のバラッド(Ride)
 ブレナム・ヴェイル事件はこれ以上捜査ができないと"封印"されることに。しかし、このブレナム・ヴェイル事件は第3シリーズのあちらこちらで尾を引くことに。サーズデイが復帰した一方で、モースは警察から離れひっそりと暮らしていた。そして資産家や富豪たちと親しくなる。しかし、モースの身の回りで殺人事件が起きる。さらに、モースを親しく思っていた富豪のビクスビーも殺され、モースが第一発見者になってしまう…。
 前の感想でも書いたが、モースはやっぱり警察なんだと思う。警察を辞めると言っていても、資産家のパーティーでの人間観察をしている様は刑事の頃と変わらない。事件が起こった移動遊園地でも、捜査をしているストレンジと偶然会った時、遺留品を見つけてしまったりも。ビクスビーが殺された後、警察に復帰するモース。その捜査をしている姿が生き生きしている。収監されている間、カウリー署の人たちはモースを助けようと尽力していた。あまり空気を読まないモースを煙たがってきたカウリー署の人たちですが、モースのがんばりが通じたのかな。一方、収監されている間のことをサーズデイに話したモースの表情がなんとも言えなかった。本当に辛かっただろう。
 モースの恋人だったモニカさんが出てきた時は辛くなりました。モースが戻ればよりは戻せるはず。でも、モニカさんは知っている。モースは独りになりたいのだと…。
 移動遊園地のマジシャンに聞き込みをしていたサーズデイとモース。まさかここでのあることが、伏線というか大きな鍵になっていたとは…。あのシーンを観た時、これ!と思ってしまった。
 全てを観て、副題の和訳はどちらもいいなぁと思う。NHK版「光と影の奇想曲」はきれい。

・Case11:遠き理想郷 (Arcadia)
 これはNHK版も字幕版も副題の訳は同じ。
 流行中の胃腸炎で女性が死亡した事件、画家の青年の部屋が爆破した事件、スーパーの遺物混入事件と脅迫、アフリカのローデシアでのボランティア活動、理想郷を作ろうという若者たちの共同体、これらが絡み合い、どんどん重なり合っていく。モースがあちらこちらで大活躍します。異物混入に気づき、サーズデイがサンドイッチを食べようとするところを寸前で止めたのはドキドキした。異物混入の離乳食を食べようとした赤ちゃんのシーンも。
 この回から、トルーラブ巡査が登場。本当に有能です。頭がよく、気が効いて、仕事が丁寧で、無駄がない。おまけに美人。トルーラブさんの方が出世するんじゃないかと思ってしまうほど。ブライト警視正、見惚れてましたねw
 モースの過去も語られます。若くして死んだ母親とのある思い出。当時は嫌だったかもしれないけれど、大人になったモースにとっては忘れられない思い出になっている。
 ジェイクスにも転機が。幸せになってほしいけど、寂しくなります。Case9で、ジェイクスの過去が明らかになって、モースともいい仲で仕事できそうだと思ったのに…。ジェイクスのこれからのことを知って、ジェイクスに無理をさせたくないとがんばるモースがいい。ジェイクスも、まだ上司なんだとモースを思いやる。モースがジェイクスに贈ったプレゼントは、以前は意味がわからなかったけど、2回目に観て、とりあえず意味がわかったかも。
 様々な形の「理想郷」の出てくる回。どこにも、問題はあるんだなと感じます。

・Case12:禁断の森 / 森の怪物 (Prey)
 ジェイクスがいなくなったカウリー署の巡査部長はストレンジに。貴族のお屋敷で子守をしていたデンマーク人女性が失踪する。サーズデイは過去の女性が襲われた事件を思い出し、似ていると感じる。その女性が消えたと思われる森の近くで、他にも失踪、死亡事件が起こる。犯人は一体何者なのか…。
 だんだんと事件の真相がわかってくるにつれて、人の力ではどうしようもない恐ろしいものの姿が明らかになってくる。ここが怖かった。しかし、それは仕組まれたものでもある。人間の心の方が怖いとも感じます。
 ブライト警視正がやっぱりかっこいい回。そのブライト警視正を信頼しているカウリー署の面々も。
 過去の女性が襲われた事件に関して、過剰に反応、容疑者を力ずくで自白させようとしたサーズデイ。「ブレナム・ヴェイルからおかしい」サーズデイ。娘のジョアンにも関係することだからか。この流れは次のCase13に続きます。

・Case13:愛のコーダ / 愛の終止符 (Coda)
 大物ギャングが死んで、後継者争いが始まると警戒するカウリー署。会社の社長が銀行から給与のためのお金をおろした後、強盗に殺される。サーズデイとストレンジは力ずくで悪党たちがたくらんでいることを吐かせようとする。それに同意できないモース。モースは大学時代の教授と再会。妻が浮気をしているので調べてほしいと頼まれる。
 ギャングが出てきて、荒々しくなるカウリー署。でも、モースは納得できない。ギャングの件からは離れて、恩師の妻の浮気問題の調査をすることに。派手なギャングに目がいってしまうそうになりますが、些細なことが大事なことなんですよね。
 以前の感想で、預金以上に引き落としをするモースが銀行から呼び出された際、その金は酒か、コンサートかに使ったのか…と書いたがそうではなかった。モース夫人、つまり、モースの義理の母親に振り込み。ギャンブルのお金は、死んだ父が競馬をやっていた関係だろう。実の父が死んで、モースと義理の母親家族とは無理に付き合わなくていいはず。それなのに、義理の母親家族の生活を支えている…。モースはそんなに給料は高くないはずなのに。モースが真面目だ…。
 あと、検視に黒のボウタイのフォーマルでやってきたモース。コンサート帰りではなく、これからコンサートに行くところだったんですね。どちらにしろ、検視の場に似合わないwでもモースだから似合ってしまうのがなんともw
 ジョアンの働く銀行に強盗が。そこにモースも居合わせる。人質になってしまった2人。前にも書きましたが、そんな中でも、強盗殺人事件の鍵となるノートの暗号を解いているモースが本当にモースらしい。黙ってしょぼくれているより、何かしている方がまし…さすがとしか言いようがない。でも、この事件が後で大変なことに…。銀行強盗の件で話し合うブライト警視正とサーズデイのやりとりの意味がようやくわかりました。Case9,10を観ていないとわからない。そして第3シリーズ全体でサーズデイを悩ませてきた撃たれた後遺症。本当にサーズデイ強い…。
 銀行強盗という派手な事件が起こったが、やっぱり些細なことのほうが大事なことになっている。強盗殺人の結末には腹が立ちました。その犯人が言っていた言葉が、モースに深く突き刺さる…。
 そして、ジョアンが…。これからどうなってしまうのだろう…。

 全編通して、いくつもの事件が絡まって、ひとつの方向へ向かう様は観ていて本当に面白い。それぞれの人物も深い。そして、どんどん深まるモースの孤独。「ウッドストック行最終バス」を読んだ後で観て、将来のモースに繋がるものを感じました。

 シーズン4のNHKでの放送はいつですか…。
by halca-kaukana057 | 2019-03-31 23:00 | 興味を持ったものいろいろ

イギリスの古楽を聴く

 以前、BBC Radio3で、BBC交響楽団の演奏会をオンデマンド配信で聴きました。
BBC Radio3 : Radio3 in Concert : A Masterpiece of Mahler
 いつこの記事を書こうと思っていたら、オンデマンドが日本時間明日朝までになってしまった…。
 ・モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調 K.385 「ハフナー」
 ・トーマス・ラルヒャー:Nocturne – Insomnia
 ・マーラー:大地の歌
  /エリーザベト・クールマン(メゾソプラノ)、スチュアート・スケルトン(バリトン)
  サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団

 いい演奏会でした。トーマス・ラルヒャーさんの作品は、2017年のプロムスでイギリス初演(Prom40 ロビン・ティッチアッティ:指揮、スコットランド室内管弦楽団)。初演した作品を何度も演奏していくのはいいなと思います。静かに始まり、現代的な音へ変化していく。打楽器の使い方が面白いです。モーツァルトのハフナー、メインの「大地の歌」もよかったです。「大地の歌」はじんわりとします。

 大体オンデマンドを聴く時は、その演奏会本編が終わればさっさと再生停止してしまいます。しかし、この時はそのまま流しておきました。BBCでも余った時間にCDなどから別の音楽を流しますが、その流れてきた音楽に惹かれました。上記ページをずっとスクロールしていくと、放送された曲についての表記があります。どちらも、イギリスの古楽です。

 1曲目は、イギリスの作曲家、ジョン・ジェンキンス(John Jenkins)の「4声のファンタジア」より第15番。演奏はFretwork。
◇Spotify : John Jenkins : Complete Four-Part Consort Music (Fretwork)
 演奏しているFretworkは、ヴァイオル・コンソート(ヴァイオルは英語、ヴィオールがフランス語)。16世紀から17世紀にかけて、イングランドやドイツで発展していった器楽アンサンブルのことを「コンソート」と言うそう。日本人もメンバーに含まれていて、古楽だけではなく、現代作品でも活躍しているのだそう。
 ジョン・ジェンキンスは、パーセルと同時代の作曲家。ヴァイオル・コンソールの黄金期に活躍。数多くの作品を遺した。このアルバムは、ヴァイオル・コンソール作品から「4声のファンタジア」を全収録。現代の弦楽器とは違う、ヴァイオルの優しく甘い音色と、心地よいメロディー、和音にホッとします。ゆるやかな短調の旋律が美しい3番、朗らかで優しい5番、ちょっとドラマティックな7番、暗い雨のような物悲しさの9番、可愛らしい14番、放送された15番は長調でも落ち着いていて穏やか。主旋律と他の旋律の絡み合いがきれいで、どんどん広がっていく。1一緒に収録されている2つのパヴァン(Pavan)もいいです。

 2曲目は、同じくイギリスの作曲家、ジョン・ダウランド(John Dowland)の「歌曲集第1巻」より、「Awake sweet love, thou art returned(目覚めよ甘き恋人、あなたは帰ってきた)」。演奏は、 グレース・デイヴィッドソン Grace Davidson (ソプラノ)、デイヴィッド・ミラー David Miller(リュート)。
John Dowland : John Dowland (Grace Davidson , David Miller)
 ダウランドは声楽とリュートの作品を多く遺している。歌曲集第2巻の「あふれよわが涙」が有名。このアルバムには、第1巻なので「あふれよわが涙」は入っていませんが、きれいな歌曲ばかり。歌っているディヴィッドソンさんのソプラノは澄んでいて美しい。リュート伴奏は最低限の音しか出していないように思えるけれども、歌に寄り添い、歌をひきたてている。リュート伴奏の歌曲はいいなぁ。放送された「目覚めよ甘き恋人、あなたは帰ってきた」は、愛しい人はいるけれども彼女に想いは伝わらない、でも、彼女は帰って来た!という希望が歌われている。そんな恋の歌も多いです。どの曲もきれいで、こちらも聴いていてホッとします。

梅丘歌曲会館 「詩と音楽」:ダウランド (John Dowland,1563-1626) イギリス
 ↑ダウランドの歌曲の歌詞と日本語訳があります。
 ダウランドの歌曲の伴奏はリュートかギターですが、ピアノのものはないのかなぁ…(自分が歌うとしたら、ピアノ伴奏でないと先生が対応できない)

 他にも、イギリスの古楽だと、鍵盤楽器の楽曲を集めた「フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック」に載っている、ウィリアム・バード、ジョン・ブル、ジャイルズ・ファーナビーなども好きです。他の時代もですが、古楽はハマると本当に深いし広い…。
by halca-kaukana057 | 2019-03-24 22:55 | 音楽
 12月に発表された、「BBC Proms JAPAN」。私も毎年開催を楽しみにしている、ロンドンでの世界最大級の音楽祭が日本にやってくる!と、昨年12月に発表されました。詳細なプログラムが発表されました。

BBC Proms JAPAN 公式ウェブサイト

・発表の際の記事:プロムスが日本にやってくる!?

 10月30日から、11月4日までの6日間、毎日開催です。10月31日には大阪でも公演があります。

◇10/30 Prom1(東京)、10/31 Prom2(大阪)
 メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」Op.26
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23
  (ピアノ:ユリアンナ・アヴデーエワ)
 マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

◇11/1 Prom3:JAZZ from America (ジャズ・フロム・アメリカ)

◇11/2 Prom4:Russian and Nordic Breeze (ロシア・北欧の風)
 シベリウス:交響詩「フィンランディア」Op.26
 チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
  (ヴァイオリン:ワディム・レーピン)
 シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 Op.43

◇11/3 Prom5:Next-Generations, representative of Japanese Soloists (日本を代表する次世代のソリスト達)
 細川俊夫:「プレリューディオ」 オーケストラのための
 エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85
  (チェロ:宮田大)
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26
  (ヴァイオリン:三浦文彰)
 ラフマニノフ:交響的舞曲 Op.45

◇11/4 Prom5:Last Night of the Proms(ラスト・ナイト・オブ・ザ・プロムス)
 P.M.デイヴィス:アン オークニー ウェディング ウィズ サンライズ(An Orkney Wedding, with Sunrise)
 ミヨー: スカラムーシュ Op.165b
  (アルトサクソフォン:ジェス・ギラム)
 プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より「私が町を歩けば」
  (ソプラノ:森麻季)
 マルコム・アーノルド:4つのスコットランド舞曲 アレグレット
 H.パーセル:夕べの讃美歌
  (ソプラノ:森麻季)
 ラヴェル:ツィガーヌ
 ワックスマン:カルメン幻想曲
  (ヴァイオリン:ワディム・レーピン)

 エルガー:行進曲「威風堂々」第1番
 スコットランド民謡:蛍の光(Auld Lang Syne) 他

  /トーマス・ダウスゴー:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団

 メイン会場での6公演はこんな感じ。
 その他に、11月2日~4日まで、渋谷で、「Proms Plus Outdoor Concerts in SHIBUYA(プロムス・プラス・アウトドア・コンサート)」という、無料野外コンサートもあるそうです。
 あと、Prom5の前にプロムスの楽しみ方を出演者が語るプレトーク、学生向け公開リハーサルも。

 うーん…ラストナイトを除くと、海外オーケストラの来日公演とさほど変わりないような…。
 ラストライトには、昨年のラストナイトにも出演した、サックスのジェス・ギラムさんが同じ「スカラムーシュ」を演奏します。マルコム・アーノルドのスコットランドにちなんだ作品があるのはいいな。
 あれ、「イギリスの海の歌による幻想曲」「ルール・ブリタニア」がない。
 というか、合唱団がいない。合唱団がいないということは、まさか、「威風堂々」第1番は歌なし…?最後の「Auld Lang Syne」は観客全員で手を繋いで歌うあれですよね?(歌詞は日本語の「蛍の光」か?)
 ラストナイトの司会は葉加瀬太郎さんとのこと。本家には司会なんてありません…指揮者がMCします。指揮者スピーチもあるかどうか…。ちなみに、ラストナイトでは「もれなくユニオンジャック&ロゴプリント手ぬぐい付(旗の代わりに振ってお楽しみください。もちろん、ご自身でお好きな旗をお持ちになられても歓迎です。)」とのこと。

 ちなみに、間もなく開催される「BBC Proms Dubai」ドバイでのプロムスのプログラムを見てみましょう。こちらはオケはBBC交響楽団。
BBC Symphony Orchestra: BBC Proms Dubai: Tchaikovsky Violin Concerto and Romeo & Juliet
 Prom1:チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、プロコフィエフ:ロメオとジュリエット
BBC Proms Dubai: Beethoven's Symphony No. 9
 Prom2:ウォルトン:チェロ協奏曲、第九
BBC Proms Dubai: Last Night of the Proms
 Prom3:ラストナイト。昨年のラストナイトでも演奏されたスタンフォード、現代ものでアンナ・クライン、ヴォーン=ウィリアムズ、「ルール・ブリタニア」に「Land of Hope and Glory」(BBCシンガーズの合唱があります)

 イギリスものも多いし、本家プロムスで毎年必ず演奏する第九もやります。合唱団もいます。日程は短いけど全然違う。

 HPをよく見ると、主催に、テレビ朝日、BS朝日があります。どちらかで放送があるの?情報番組などでPRもしそう。その他詳しい情報は公式サイトで。

 で、第一報が来た後も考えたのですが、「プロムス」とは。日本でやる意味、意義とは。ただの海外オーケストラの来日公演とどう違うのか。ラストナイトだけがプロムスではない。全てのプロム(公演)が、「誰でも楽しめるクラシック音楽のコンサート」であること。どのプロムもお祭りのようなワクワクした雰囲気があること。
 曲の幅は、他の海外オーケストラの来日公演でも演奏している作品も多いので、広いとはあまり言えない。ジャズの回のProm3や現代作品も扱うProm5はプロムスらしいと思う。ダウスゴーさんの十八番のシベリウスもあるが、「フィンランディア」と交響曲第2番はフィンランドオケもよくやるし…お国もののデンマークのニールセンとかニルス・ゲーゼとかもあったらいいのに。イギリスのオーケストラなのに、イギリスものが少ない…。
 上記のドバイプロムスでは、本家でも毎年演奏する第九がある。ならば同じく毎年演奏されるホルストの「惑星」があったら、イギリスものも増えるからいいのになぁ(女声合唱は日本の合唱団でもいいですし)。ラストナイトに合唱団がいないのが気になる。

 日本であまり馴染みがない作品だと敬遠される?でも、日本で馴染みの作品ばかりだと、また似たような作品ばかり…と言われる。この辺のバランスは難しいな…。
 野外コンサートが「誰でも楽しめる」お祭りの感じになりそうだなと思います。

 今後も色々な情報が発表されると思うので、チェックしたいと思います。第一報記事にも書きましたが、BBCのオーケストラの公演は、海外公演でもBBC Radio3で放送されます(オンデマンドあり)。なので、行けなくても後日放送で楽しめます。

 ちなみに、本家プロムスのプログラムは、グリニッジ標準時4月17日発表です。
by halca-kaukana057 | 2019-03-19 23:08 | 音楽
 信じられないニュースを目にしました。

チケットぴあ:英国発、世界最大級のクラシックミュージックフェス『BBC Proms(プロムス)』日本初開催決定!
PR TIMES:英国発、世界最大級のクラシック・ミュージック・フェス、『 BBC Proms ( プロムス ) 』が、遂に日本で初開催!『 BBC Proms JAPAN 』、2019年秋に日本で開催決定!

 はい!!?プロムス、BBC Promsを日本で開催!!?

◇公式サイト:BBC Proms JAPAN

・期日:2019年10月30日(水)~11月4日(月・振休)
・東京:Bunkamuraオーチャードホール
・大阪:ザ・シンフォニーホール
・出演:トーマス・ダウスゴー:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団

 まじか、まじか。以前、ツイッターをやっていた頃、「プロムス in Japan」なんてあったらいいね、ラストナイトを日本でもやって、国旗振りながら「ルール・ブリタニア」や「威風堂々 第1番(Land of Hope and Glory)」歌えたらいいね、なんて話していたことがありました。せめて、ラストナイトの野外会場みたいに、日本でもパブリックビューイングできたらいいのに、とか(時差がきついですが…)。
 これは…それが実現するのか…?

 プロムスは、7月から9月までのロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールを中心にしたものとは他に、海外公演も行ってきました。リンクした記事にもあるとおり、オーストラリア、ドバイでも開催しています。ドバイは来年3月19日~22日にも開催予定です。
Dubai Opera : BBC Proms
BBC Symphony Orchestra : BBC Proms Dubai
 ドバイはBBC交響楽団とBBCシンガーズ。(BBCにはオーケストラが5つもある…)
 ドバイでは、あのラストナイトもやります。「ルール・ブリタニア」も「威風堂々 第1番(Land of Hope and Glory)」もあります。(「イギリスの海の歌による幻想曲」、「エルサレム」、イギリス国歌はありません)あのラストナイトあってのプロムスですし。

 公演詳細は、来年3月に発表予定(元祖プロムスは4月にプログラムを発表します)。最新ニュースはメルマガでも受け取れるとのこと。公式サイトにメルマガ登録フォームがあります。

 東京と大阪の日程と配分がどのくらいなのか。他の出演者は?曲目は?料金は?ラストナイトはどうする?まだ不明なところがたくさんありますが、とても楽しみです。あのロイヤル・アルバート・ホールでの雰囲気をそのまま持ってくることは不可能でしょうが(日本の観客のノリによる。あと、立ち見アリーナがあってこそのプロムス。1階席は立ち見にしてくれないかな)、日本でもプロムスを楽しめるなんて、現実のものになるとは思わなかった。大和証券がスポンサーらしいですが、GJです!!

 問題は、私は行けるのかということだ…。

 せっかくならテレビ収録とか、CD、DVD化してくれたらいいなぁ。
BT : BBC Proms to make inaugural trip to Japan in 2019
 BBCのプレスリリースによると、BBC radio3で収録、放送予定だそうです。そうだった、BBCのオーケストラは海外公演も収録、放送があるんだった。

【追記】
Classical-music.com : BBC Proms announces the launch of BBC Proms Japan The inaugural festival will take place in 2019
 BBCの音楽誌「BBC Music Magazine」のサイトのBBC Proms Japanについての記事です。BBCスコティッシュ響は初来日。そうだったのか(BBC交響楽団、BBCフィルハーモニック、BBCウェールズ交響楽団は来日したことがある。スコティッシュとコンサート・オーケストラは来日したことがなかった)。BBCスコティッシュ響のディレクターさんによると、2020年東京五輪を意識している模様。となると2019年1回きりなのかなぁ。観客の入り、反応にもよるのかなぁ。

Fashion Press : 英国発の世界最大級クラシック音楽フェス「BBC プロムス」日本上陸、東京&大阪で開催
 プロムスのモットーは、毎年ラストナイトの指揮者スピーチで出てきますが、「誰でも楽しめるクラシック音楽のコンサート」であること。プロムス期間中は、ロイヤル・アルバート・ホールを中心に毎日毎日コンサート。チケットも、アリーナやバルコニーの立ち見席なら気軽に買うことができます。演奏される曲目も超名曲からちょっとマニアックな作品まで、古楽から現代まで幅広い。世界初演の新曲も多いです。BBCのオーケストラやイギリス国内のオーケストラだけでなく、世界中のオーケストラがやって来る。出演者も幅広い。室内楽や合唱もある。若手演奏家のオーディションで選ばれた若い演奏家の出演もあり、若手の育成もしている。子ども向けのコンサートもあり、また、さまざまな障碍を持っていても楽しめるコンサートもある。全ての演奏会はラジオで生放送され、世界中から聴ける(オンデマンドあり)。クラシックだけではなく、ジャズ、民族音楽、ミュージカル、ロック、テクノまで幅広い。クラシックでも、お祭りの雰囲気があり、盛り上がりが違う。
 ただのコンサートでは無く、「プロムス」である「条件」ってなんだろう?とちょっと考えています。ラストナイトだけがプロムスじゃない。6日間ラストナイトのようなコンサートをやるわけではないですし…。本家プロムスのように、6日間、どのコンサートもワクワクする。その「条件」ってなんだろう?私がプロムスを毎年楽しみにしている理由ってなんだろう?まさかの来日で、ちょっと考えています。

 当ブログのプロムス関連記事は、この記事の下にもある「Proms」タグからどうぞ。

 (ちょっと思ったのですが、今年、BBC交響楽団が来日したのですが(私も聴きに行った)、ならばそこでこのBBC Proms Japanをやればよかったのに、と思ったり…。いや、あれはあれで楽しかった。ブリテンとシベリウス5番聴けたし。)

BBC Proms : Proms Christmas repeats on BBC Radio 3※PDF注意
 年末年始、プロムスの再放送があります。日本からでも聴けます。オンデマンドもあります。再放送されるのは、バーンスタイン生誕100年を記念した「ウェスト・サイド・ストーリー」に「On The Town」、来日するダウスゴー指揮、スウェーデン室内管の「The Brandenburg Project」、キリル・ペトレンコ指揮ベルリンフィル、ネルソンス指揮ボストン響など。大晦日の年越し前(日本時間元日)にはラストナイトを再放送します。

【追記 2019.3.19】
 詳細プログラムが発表されたので、それについての記事を書きました:BBC Proms JAPAN プログラム発表 で、プロムスとは?


by halca-kaukana057 | 2018-12-18 22:01 | 音楽
 先日仙台に行った時の話のおまけ。

 どこかいいところはないかなと検索していたら、見つけました。
Hampstead Tea Room | 仙台 英国紅茶が味わえるカフェでランチを|ハムステッドティールーム
 英国紅茶のお店…憧れます。郵便局・風景印めぐりの途中で行ってみました。

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 電力ビルの裏のビルの3階にお店はあります。目印はこの大きなユニオンジャックの看板。電力ビルの中からも見えます。

 中に入ると、カントリー調のアンティークな雰囲気のインテリア。素敵です。店内には、ユニオンジャックのガーランドが飾られていました。ちょっとプロムス ラストナイト(Last Night of the Proms)の雰囲気。ワクワクしてしまいました。
 メニューを見ると、紅茶がたくさん。どれを頼もうか、迷いました。紅茶の種類、銘柄はあまり詳しくありません…。

 頼んだのがこちら。
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 期間限定のスコティッシュ・クリスマスティーとスコーン(自家製ジャム+100円でクロテッドクリームをつけられます。)クリスマスティーは、イングリッシュ・ローズ・クリスマスティーもありました。スコティッシュは、スコットランドの荒野に生えるヒースやベリーに、ハーブやスパイスをミックスした紅茶です。飲んで、フルーティーに感じたのはベリーかな。スパイスが入っていますが、そんなに強くは感じませんでした。
 スコーンはほかほか。ナイフを入れると、思ったよりも柔らかく入っていきます。ふわふわ。自家製ジャムはりんごでした。これと、クロテッドクリームをつけて食べます。実は、こういう英国式スコーンを食べるのは初めてです(某世界チェーンのアメリカ式スコーンを食べた程度)。一言。美味しい。スコーンはサクサクしているけどふわふわ。クリームがまろやかで、じんわりとします。

 紅茶は普段はミルクティーが好きなので、ミルクティーを頼もうとも思ったのですが、クリームがまろやかなので、ミルクなしの紅茶で合っていたと思います。本当美味しい。落ち着いたインテリアにも癒されながら、味わいました。テーブルクロスには刺繍がしてあります。手作りっぽい。

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 カップにも注目。クリスマスティーに合わせて、クリスマスツリーの柄です。とてもきれい。

 視覚、嗅覚、味覚、触角、雰囲気。心から癒されて、幸せな気持ちになれたティールームでした。仙台に行ったらまた行こう。気になった紅茶がまだ他にもありました。
by halca-kaukana057 | 2018-12-10 22:23 | 旅・お出かけ
 今年もNHK BSプレミアムで、BBC Proms(プロムス)ラスト・ナイト・コンサート(Last Night of the Proms)が放送されました。テレビ放送を観ないと、毎年プロムスが終わった気になりません…。9月、BBC Radio3での生放送とオンデマンド配信で聴いていましたが、毎年思うのが、映像で観ると違う!映像で観て、この楽しさがより伝わってくる、ということ。そして映像で観て安心します…(2015年のをNHKが放送しなかった過去が…)

BBC Proms 2018 公式サイト:Prom 75: Last Night of the Proms
BBC Radio3 : BBC Proms : Prom 75: Last Night of the Proms

・今年のラストナイトについて記述のある過去記事:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その4 [9月] [随時追記あり]

 今年のプログラムは以下でした。NHKでの表記に合わせました。日本語訳がわからなかったものも日本語訳されるのはありがたい。

・ヒンデミット:歌劇「今日のニュース」序曲
・ベルリオーズ:レリオ、あるいは生への回帰 op.14bis 第6曲:シェイクスピアの「テンペスト」にもとづく幻想曲
・ロクサンナ・パヌフニク(Roxanna Panufnik):暗闇の歌、光の夢(Songs of Darkness, Dreams of Light)(※世界初演)
・チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード(Charles Villiers Stanford):海の歌 op.91(1,ドレイク提督の太鼓/2,港を離れて/3,デヴォン ああデヴォン 雨よ風よ/4,家路/5,オールド・スーパーブ号)
     :青い鳥
・パリー:恵みを受けし二人のセイレーン

・サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.60 第4曲:フランス軍隊行進曲
・ミヨー:スカラムーシュ
・リチャード・ロジャース:回転木馬 より 独白
・アン・ダドリー(Anne Dudley)編曲:第一次大戦時の流行歌(World War 1 Songs):Roses of Picardy(ピカルディーのばら) , It's a long, long way to Tipperary(はるかなティペラリー) , Keep right on to the end of the road(道の果て) , Keep the home fires burning(その日まで / 炉の火を絶やさず)

・ヘンリー・ウッド:イギリスの海の歌による幻想曲(小粋なアレトゥーザ/トム・ボウリング/ホーンパイプ/ホーム・スウィート・ホーム/見よ、勇者は帰る)
・アーン(サージェント:編曲):ルール・ブリタニア!
・エルガー:威風堂々 第1番 ニ長調 op.39-1 "Land of Hope and Glory"
・パリー(エルガー:編曲):エルサレム
・ブリテン編曲:イギリス国歌(God Save The Queen)
・スコットランド民謡(ポール・キャンベル:編曲) :Auld Lang Syne

  / ジェス・ギラム(Jess Gillam サクソフォーン)、ジェラルド・フィンリー(バリトン)
  BBCシンガーズ、BBCシンフォニー・コーラス
  アンドリュー・ディヴィス:指揮、BBC交響楽団

 9月の記事でも書いた通り、アンドルー・デーヴィス(NHKはこの表記)さんが、ラストナイトの指揮台に18年ぶりに立ちます。12回目。ベテランです。デーヴィスさんがBBC響の首席指揮者で、ラストナイトを指揮していた頃、私はまだプロムスを知らなかった。クラシック音楽にも親しんでいなかった。久々に帰って来るデーヴィスさんの指揮を観て、当時の雰囲気を味わえたなら良いなと思っていました。

 デーヴィスさんは通して指揮棒を持たず指揮。オープニングの映像で、指揮棒がパスされていくのですが(テレビ放送案内役のケイティ・ダーハムさん、裏方さん、常連のプロマーさん、今回出演するギラムさんにフィンリーさん、サイモン・ラトルさんまで!)、最後、指揮棒を受け取ったデーヴィスさんは指揮棒を放り投げてしまう。その後、お茶目な笑顔でw指揮棒はいらないよ、というメッセージだったのでしょうか。
 デーヴィスさん、18年ぶりとはいえさすがはベテランといった感じです。指揮も年齢を感じさせず軽快に。うまい感じに盛り上げています。「威風堂々第1番(Land of Hope and Glory)」の1回目が終わった後のコメントがよかった。スピーチの雰囲気などから、お茶目で陽気な校長先生というイメージを持ちました。沸く観衆を笑顔で静めていた。常連プロマーさんたちに「また会えたね」という感じなんでしょうか

 BBC交響楽団は、3月に来日公演を聴きに行きました。その時も、ラストナイトで見たことある楽団員さんが何人もいらっしゃったのですが、今度は反対に、来日公演で見た楽団員さんたちがいる!と思いました。リーダー(コンマス)のブライアントさん・立派なおひげのフルートのコックスさん。コックスさんの隣には日本人楽団員のフルート・向井知香さん。私が行った公演ではありませんが、ラジオで放送されたマーラーの5番で見事なソロを聴かせてくれたトランペットのトーマスさん。ブリテン「ピーター・グライムズ」パッサカリアで素敵なソロを聴かせてくれたヴィオラの男性はいらっしゃらなかったなぁ。シベリウス5番、第3楽章で、美しい白鳥の飛翔を聴かせてくれたホルンの皆さん…。ラストナイトでのBBC響による演奏は、生で聴いたのと同じように元気でピュアで、金管は迫力のあるブリティッシュブラス。特にチューバはロータリーではなくピストンであるところがまたイギリスらしい。嬉しくなります。

 第1部は、初めて聴く作品が多く興味深々。ヒンデミット「きょうのニュース」序曲はサックスがかっこいい。ベルリオーズ「レリオ」より「シェイクスピアのテンペストによる幻想曲」は、合唱がメインの部分と、オーケストラがメインの部分の対比がいい。今年のプロムスは、女性作曲家の作品を多く取り上げました。ロクサンヌ・パヌフニクの新曲「暗闇の歌、光の夢」は合唱がとても美しい。歌詞も孤独と光のような人への想いが切ない。素敵な曲です。今後、世界各地でどんどん演奏されるといいなぁ。CDも出るといいなぁ。スタンフォードの「海の歌」は海洋国家イギリスらしい、海の男の歌。ジェラルド・フィンリーさんの落ち着いていて表情豊かなバリトンが素敵でした。フィンリーさんが歌う「海の歌」は、オーケストラはBBCウェールズ交響楽団ですがCDが出ています。かっこいい曲だなぁ。一方の「青い鳥」は、無伴奏合唱。BBCシンガーズの合唱で。青い湖の上を飛ぶ鳥。静かな、凍りつくような情景をイメージできました。スタンフォードの作品は初めて聴きましたが、気に入りました。第1部最後はスタンフォードの友人で、第2部の定番曲「エルサレム」の作曲者・パリーの「恵みを受けし二人のセイレーン」。イギリスらしい威厳あるメロディーと響きが魅力的です。合唱もきれい。第1部からたっぷり楽しみました。

 第2部。お祭り騒ぎの第2部です。会場では風船を飛ばして歓声が上がっている。いつも通り、指揮台もリボンや国旗などでデコレーションされてる。18年ぶりに帰って来たデーヴィスさんへのメッセージとして、指揮台と譜面台に「Welcome Home」の文字が。愛されてます。第2部の目玉は、19歳のサックス奏者・ジェス・ギラムさん。ミヨー「スカラムーシュ」を披露。3曲からなる組曲ですが、曲間で盛大な歓声が。すごい。若きスターです。演奏もかっこよかった。フィンリーさんも、第1部とはうってかわってリチャード・ロジャーズのミュージカルから。失業し無一文になったが、もうすぐ父親になる男の、生まれてくる子どもへの想い。男の子だったら?女の子だったら?楽しい想像は尽きない。そんなコミカルで、真剣で、愛情あふれる男を表情豊かに歌い上げたフィンリーさん。素敵なバリトンさんだなぁ。フィンリーさんにはもうひとつ、大仕事が待っています。後ほど。

 今年は、第一次世界大戦が終結して100年。プロムスでは、第一次大戦中に作曲された作品、現代作曲家が第一次大戦を振り返る作品が数多く演奏されました。第1部のパヌフニクの新曲も第一次大戦終結を記念して作曲。第2部では、第一次大戦中に作られ、人々の心を支え、流行した4つの歌をメドレーで、各野外会場を結んで歌います。故郷にいる恋人を想う歌、故郷への歌、故郷で残された人々の想いの歌。ヨーロッパ中を巻き込んだ大戦の間、人々がどんな気持ちでいたのか、どんな気持ちでいようとしたのか。「はるかなるティペラリー」は明るく軽快なメロディーなのに、歌詞を読んでいるとうるっときてしまいます。この曲の前に、野外会場でのプロムスと、野外会場の連携についてのVTRがありましたが、これもよかった。本当に、イギリス全国で盛り上がっているんだなぁと。雨でも来る。ウェールズ、スコットランド、北アイルランド、それぞれの文化は異なりますが、それぞれの文化を大事にしようとしているんだなと感じました。こんな国全体で盛り上がる歴史ある音楽祭があるっていいなと思いました。

 ここからはお馴染みの定番曲。「イギリスの海の歌による幻想曲」。やっぱりこれがないと。「小粋なアレトゥーザ」は、ユーフォニアムの魅せどころ。「トム・ボウリング」のチェロソロが沁みます。会場ではお約束の涙を拭く仕草もいつも通り。「ホーンパイプ」の直前、盛り上がる観衆に静かに、と指示するデーヴィスさん。リーダーのブライアントさんのソロを聴いて、と。そのソロのアドリブが面白かったwヴァイオリンのコミカルなソロの後、フルートのソロに受け渡されますが、フルートのコックスさんはあくまで通常のメロディーを演奏する。でもまたブライアントさんに戻ってきて、ヴァイオリンでちょっと違うメロディーを演奏する…楽しいwコックスさんの隣の向井さんが、笑いをこらえているようにも見えましたw離れてたら笑ってるねこれ。今年は先ほどの第一次大戦時の流行歌メドレーで各野外会場を結んだので、こちらでの野外会場民謡メドレーはなし。でも、「ホーム・スウィート・ホーム」が戻ってきました。オーボエのソロが沁みます。オーボエさん、心なしか目が潤んでいるように見えます…。「見よ、勇者は帰る」の後はお待ちかねの「ルール・ブリタニア」。フィンリーさんは特に仮装などはしていませんが、何か隠してる…。お腹に巻き付けていたユニオンジャック…と思ったら、裏返したらフィンリーさんの祖国のカナダ国旗!2つの旗は縫い合わせてあって、最後は2つ一緒に平和的に振りながら歌う。会場では皆それぞれの国の国旗を振っている。出演者だって国旗を振りたいですよねw歌は伸び伸びとした堂々とした「ルール・ブリタニア」でした。
 続けて、「威風堂々第1番」。「ルール・ブリタニア」もですが、一緒に歌っちゃいます。

 この後で、指揮者スピーチ…出演者コールと、寄付金総額発表をカットしましたね…。2014年も寄付金総額発表とスピーチの一部をカット。BBC Radio3では英語の音声だけで、わからないところも多い。それをわかるための日本語訳付きの放送なのだから、カットしないでくださいよ…NHKか?BBCの元映像そのものがカットされてたのか…?
 デーヴィスさんのスピーチがとてもよかったです。一部引用します。
今夜 私たちがここに集った理由は 聴き手も出演者も心から信じているからです
音楽はただの娯楽ではなく 世の中を豊かにする力を持つ と
人は音楽に笑い 泣き 心を寄せ合います
あらゆる事が境界線に支配されたこの世の中で 音楽は人々を元気づけ 癒し 希望を与えてくれます
美しさと精神的な強さの下に 私たちを1つにしてくれます
今夜だけでもホールや野外会場をはじめ 世界中の人々が1つになりました

創始者のウッドがプロムスで目指したのは "誰にでも親しめるクラシック音楽祭"でした
その貴重な遺産は今も引き継がれ プロムスは音楽の力で 人々の心を豊かにしています
 このラストナイトだけでも、笑い、目頭が熱くなり、様々な音楽に魅了され、いいなと思えました。最初にラストナイトを見た時から、イギリスの愛国精神の強さが全面に押し出されているのに、どこか「世界はひとつ」という感覚を覚えています。振られている国旗が世界各国のものであるのもあるし、演奏される作品も様々な国の音楽。「音楽はただの娯楽ではなく 世の中を豊かにする力を持つ」からこそ、そう感じるのだと思います。さすがベテランのスピーチです。

 最後、「エルサレム」「イギリス国家(God Save the Queen)」「Auld Lang Syne」この3曲で、毎年また涙腺が緩くなる…。「Auld Lang Syne」、またしても「蛍の光」と訳されてた。日本語歌詞の「蛍の光」と「Auld Lang Syne」は別物でしょう。だから「マッサン」でやってたじゃないですかNHK!以前の「昔なじみ」の訳の方がいいと思う…。

 最後、今年のプロムスのダイジェスト映像が流れました。ああ、これがあのプロムで…思い出します。途中でスタッフクレジットが入ってしまいましたが…。この映像、以前に公式サイトとYouTubeにアップされているものと微妙に違います。
BBC Proms: The 2018 Proms season in a thrilling 4 minutes
 ↑ページに飛ぶと自動的に動画が始まるので注意してください
◇YouTube:BBC Proms 2018 in 4 minutes
 Relaxed Prom(小さなお子さんやさまざまな障碍などを持っていても楽しめる演奏会)、室内楽のあたりが追加されています。見比べてみてください。

 その他、細か過ぎる気づいたところを。
・デーヴィスさんは元オルガン奏者だったんですね。その後指揮でプロムスに。
・コーラスに、いつもターバンを巻いている男性がいらっしゃるのですが、今年はターバンを巻いていません。どうしたんだろう。
・イスラエルのご出身なのか、合唱団にイスラエル国旗のデザインのタイの人がいた。
・スタンフォード「青い鳥」で、天井からぶら下がっている円形のもの(マッシュルーム)も青色に。きれい。
・第2部、デコレーションされた指揮台に、ねこのぬいぐるみが。デーヴィスさん、なでてたw
・第2部では例年通り、トランペットセクションはお揃いのユニオンジャックカラーのタイです。
・バルコニー席からの映像がいい。アングルがいい。
・今年はアリーナに大きな日の丸を振っている人がいない。でも、客席に日の丸の小旗とスペイン国旗を一緒に振っている人がいた。
・「イギリスの海の歌による幻想曲」の前、クラッカーの音にびっくりするデーヴィスさんw
・誰かわからないのですが、顔写真のお面を被ったプロマーさん…ちょっと怖いw
・「トム・ボウリング」では今年はボックスティッシュを回して涙を拭き合います。鼻もかみます。
・「威風堂々第1番」で、トロンボーンの若い男性楽団員さんが、ユニオンジャックの小旗で触角!!?カチューシャみたいなものをつけていたwオモシロイことしているんだから、カメラさんもっと撮ってあげてよ(違う?w
・デーヴィスさんが指揮者スピーチで話していた「マーガレット」さん…奥さん?照れくさそうにしていましたw
・「来なきゃ損するよ」…行きたい…。ラジオで聴きます…。
・毎年、気になっている、「We ♥ BBC」の垂れ幕。ファーストナイトでは見ましたが、ラストナイトではなかった。来られなかった?
・ファゴットが2人とも女性というのが、女性の多いBBC響らしい。
・今年は昨年よりもEU旗が多かった。EU旗のデザインのベレー坊をかぶった人も。合唱団でも、EU旗デザインのタイをしている人が。EU旗をイメージさせるような青のタイも多かったな。
 来年のプロムスは、イギリスがEUから離脱した後。EUから離脱しても、プロムスはいつものプロムスで、盛り上がっていてほしい。

・9月の記事でも書いたのですが、その年のプロムス公式メモリアルブックを出してほしいです。毎年、公式ガイドブックは出るのに、その後出演者やプログラム変更が合って変わってしまう。演奏会の画像もネットにアップされるけど、検索しにくい。オリンピックなどのスポーツイベントが終わった後、写真集・記録集が出ますが、そんな感じでプロムスも本を出してほしい…。

 以上でした。また来年!
 その前に、年末年始、プロムスの再放送があると思います。大晦日(日本時間だと元日)にはラストナイト。イギリスで年が変わる直前に、「Auld Lang Syne」…紅白かw(プロムスが先だ ※放送予定が出ました。この記事の下へどうぞ。


【公式のまとめいろいろ】
All the biggest and best moments from the Last Night of the Proms
The Proms 2018 in 19 unmissable moments

【過去記事】
・2014年:こんなクラシックコンサート観たことない! 「Proms(プロムス)」ラストナイトコンサート2014
・2016年:一緒に音楽を楽しもう Proms(プロムス)2016 ラスト・ナイト・コンサート
・2017年:クラシック音楽の最前線で BBC Proms(プロムス) ラスト・ナイト 2017 まとめ

・3月のBBC響来日公演:これがプロムスオーケストラ! オラモ & BBC交響楽団 @仙台

◇ちょうど、BBC radio3で、3月の来日公演の名古屋公演(ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、マーラー:交響曲第5番)をオンデマンド配信中:BBC radio3 : Afternoon Concert : The BBC Symphony Orchestra on tour in Japan

BBC Proms : Proms Christmas repeats on BBC Radio 3※PDF注意
 年末年始の、プロムスの再放送が決まりました。日本からでも聴けます。オンデマンドもあります。
 再放送されるのは、バーンスタイン生誕100年を記念した「ウェスト・サイド・ストーリー」に「On The Town」、来日するダウスゴー指揮、スウェーデン室内管の「The Brandenburg Project」、キリル・ペトレンコ指揮ベルリンフィル、ネルソンス指揮ボストン響など。大晦日の年越し前(日本時間元日)にはラストナイトを再放送します。

by halca-kaukana057 | 2018-11-27 23:48 | 音楽
 GYAO!で配信中(今日までです!)のドラマ「刑事モース ~オックスフォード事件簿~」の第2シリーズを観終わりました。
・前の記事:「刑事モース」 第2シリーズ配信中

GYAO!:海外ドラマ:刑事モース~オックスフォード事件簿~ シーズン2

 Case6の感想は前回の記事で書きました。Case6で起こった様々な出来事が第2シリーズで通されていて、その流れを観るのも面白かった。ミスイギリスのポスターの変化に注目。
・Case7:「亡霊の夜想曲(Nocturne)」
 博物館での殺人事件と、100年前に起こった未解決の殺人事件、その屋敷は寄宿学校になり学校でささやかれる幽霊騒ぎ、この3つが重なっていきます。100年前の未解決事件に、サーズデイに好きだろうこういうの、と言われてしまうモース。その通り、私もワクワクします。タイトルに「夜想曲(Nocturne)」とありますが、鍵となるのが、ショパンのノクターン第1番。夏休みの寄宿学校に残っている女子学生たちとモースの交流も観ていて面白い。モース、女の子にモテモテですw幽霊が出る、というシーンは本当に幽霊なのか、何なのか、ゾクゾクしました。2つ目の事件の後、デブリン医師がモースに「犯人を捕まえてくれ」と言ったシーンがよかった。一方、女子学生の誰かからも「助けて」とモースにメッセージが。その言葉通り、助けたモースはかっこよかった。女子学生も賢い子で、文学や歴史の話をすればモースと気が合いそうな気がする。
 100年前の事件も悲しい事件だった。イギリスの歴史を実感します。紋章の話が面白かった。意味がわかるととても面白い。モース家の紋章についての話のシーンがありましたが、実際の紋章はどんなのだろう?
 Case6でモースを支えるようになった同じアパートの女性・モニカさん。いい感じだったのに…穴埋めできるといいな。ストレンジめ…(ストレンジが悪いのかこれは?w
 ラスト、またしても証拠品が…。Case6との共通点も。一体誰なんだ…。

・Case8:「黒の絞殺魔(Sway)」
 人妻がストッキングで首を絞められて殺される事件が相次ぐ。ストッキングはいつも同じもの。ストッキングを調べ、デパートに出入りするモース。デパートの人間関係が入り組んでいます。ゲイの男性がいい味だしてました。在庫管理係の男性、吃音のようですが、純粋で勇敢。それなのに…。ただ、マネキンに囲まれた部屋は怖い。
 Case8では、サーズデイの過去が明かされます。戦時中、イタリアに出兵していた頃の話。ラストが悲しい。戦争の傷は何十年も経ってから出てくることもある、という話にしんみりしました。一方で、サーズデイと奥さんは銀婚式。奥さんの肝の据わった性格が何度も観られて、かっこいい。サーズデイは強いですが、妻も強い。
 モースはモニカさんと仲直り。そしていい関係に。デパートで偶然会い、夫婦と間違われたシーンはよかった。
 Case7では、州警察とサーズデイやモースたち市警の確執も描かれましたが、今回は市警内の確執も。性格のせいで、人を敵に回しやすいモース。やっぱり煙たがられる。
 事件現場に残されていたあるものを見て、それが何なのかわかったモース、さすがです。確かに、私も見たことあります。
 今回は犯人はかなり酷い奴です。

・Case9:Case9「腐った林檎(Neverland)」
 冒頭、教会の聖歌隊で歌うモースが出てきます。歌っているのは、パーセル「Evening Service」ト短調 Z.231の「Nunc Dimittis」。
 このCase9は、あの第3シリーズのCase10に繋がる回。Case10でモースが何故こんなことになってしまったのか、明かされます。Case10を先に観てしまっていたため、Case10が謎だらけ。Case9を観たかったんです。
 観たものの…かなり後味悪い。ロンドンの大物記者、刑務所から脱走した囚人が殺される。また、父親に虐待され、家出を繰り返す少年が行方不明になる。この事件の背景にある、ある場所。事件やそのある場所を調べるうち、議員、警察内部の汚職をたどることになるモースとサーズデイ。Case8で出てきた市警内の確執の人物も関係している。Case7で対立した州警察の人も出てきます。「腐ったリンゴ」は誰だ…。
 ここでまさかのジェイクスの過去が明らかに。ジェイクスの子ども時代、そんなことが…。そんなジェイクスが警察を志した理由ってなんなのだろう。第3シリーズでは、これまでモースを煙たがっていたジェイクスの態度が一変するわけですが、そのきっかけがこれだったのか。そして第3シリーズでのジェイクスの行動を、改めて寂しく、でも幸せになって欲しいと思う。
 殺された囚人に関係する人たちの過去が重過ぎる。ロザリオと新聞広告の暗号になるほどと思い、それを解けたモースはやっぱりさすが。
 Case10に繋がった。こういうことだったのか。モースもサーズデイも辛過ぎる。モースとサーズデイが事件に巻き込まれる前、サーズデイの警察であることへの意識がよかった。それに対する、モースが読んだ詩。アルフレッド・エドワード・ハウスマンの詩です。「主任警部モース」で出てくるらしい。
 証拠品の盗難は、結局誰だったのだろう?Case6の犯人に繋がるものを持つ人物のはずですが、Case9の犯人もそれだったの?
 モースはモニカさんと幸せな時を過ごしていた。そのモニカさんからの贈り物が、悲しい出来事に繋がってしまった。第3シリーズではまた仕事中毒なモースに戻るわけですが、それはそのモニカさんとの日々を消そうとしていたのかもしれない。

 GYAO!でこのまま、第3シリーズも配信してくれると嬉しいのですが…。BSプレミアムでの放送は録画していなかったのでもう一度観たい。あと、BSプレミアムでは吹き替え(+文字放送)でしたが、GYAO!は字幕。実際の音声を聴きながら、字幕版でも観たいです。
by halca-kaukana057 | 2018-11-24 21:58 | 興味を持ったものいろいろ
 「刑事モース ~オックスフォード事件簿~」(原題:Endeavour)を観て、元々の「主任警部モース」シリーズ原作に興味を持ち、読みました。


ウッドストック行最終バス
コリン・デクスター:著、大庭忠男:訳 / 早川書房、ハヤカワ・ミステリ文庫

 夕闇に包まれたオックスフォード。ウッドストック行きのバスを待つ若い女性2人。バスはなかなか来ない。2人の女性のひとりはヒッチハイクすることを提案した。その夜、その2人の女性のうちのひとり、シルビア・ケイがウッドストックにあるバー「ブラック・プリンス」で殺されていた。捜査を始めた刑事部長のルイスと主任警部のモース。もうひとりの女性は一体誰なのか。ヒッチハイクで2人を乗せたのは誰なのか。そして犯人は誰なのか…。

 まずはじめに書いておくと、私は若いモース、ドラマ「刑事モース」から入りました。「主任警部モース」のドラマは観ていません。なので、モースのイメージは、若いモース(ショーン・エヴァンスさんの演じる)しかありません。
 若いモースが将来(実際には、主任警部になったモースが元で、そこから派生したのが前日譚の若い「刑事モース」)こうなるのか…と思いながら読んでいました。クロスワードとクラシック音楽(特にワーグナー)が好きなのは変わらない。若い頃も飲酒はしていましたが、将来はそれ以上に。タバコも吸うようになった。そして未婚だが、女好き、女性を口説くようになった。このあたりは情報は仕入れていましたが、実際に小説で読むとちょっとショック…。特に酒の量はかなり増えている。しかも、捜査中、モースは飲んでおいて、ルイスは仕事中だからと飲ませない。何て奴だと思ってしまった。
 その一方で、推理の鋭さは増したと感じます。若いモースも鋭いけれども、思い込みの激しいところもあり、その思い込みのまま突っ走って、犯人じゃない人を犯人だと言ってしまうこともある。主任警部のモースは、複雑な事件で数多くの証言者の言葉に翻弄されかかることもありますが、落ち着いて、そして一気に犯人をあぶりだしていく。この過程にはしびれました。集まってきた事件の断片をひとつひとつ繋ぎあわせて、そこからひらめいて次の断片もイメージできるようになる。クロスワードパズルと同じだなと思いました。

 事件の関係者たちが嘘をついている。誰かを守るために。どの証言が嘘なのか。それの裏を想像しながら読むのは難しかったですが面白かった。モースとルイスは関係者たちとじっくり話をして、誰が嘘をついているのか見破ろうとする。捜査の過程で、明らかになっていく事件当日の殺されたシルビアと関係者たちの足取り。シルビアと一緒にいたもうひとりの女性は誰なのか。これが本当に最後の最後までわからなくて、明かされた時はそうだったのか!と衝撃を受けました。

 捜査の途中で、事件が急展開する。シルビアの殺人も惨劇だが、その急展開の事件も惨劇で、胸が痛む。事件の結末を知ると、その惨劇が本当に残念に思う。

 モースの推理も面白いが、モースのアシスタントとして動くルイスも魅力的だ。モースに翻弄され苛立つこともあるが、モースと同じように聞き込みを丁寧にしていて、仕事熱心で家族思いでもある。奇人?変人?なモースに対して、堅実なルイスはいいコンビだと思う。

 若い「刑事モース」でも描かれる、オックスフォードの町並み。自然と大学。映像はないけれど、描写は美しいなと感じました。
 「刑事モース」と関係はないのかと思ったら、ほんの少しだけですがありました。「刑事モース」に出てくるある人の将来。「刑事モース」の話の流れから納得はできますが、そうなのかと。今後の原作にも出てくるのかなぁ。今回は本当にチョイ役なので、今度はもっと出番が増えて欲しいな。

 「刑事モース」同様(「刑事モース」の脚本は、必ずデクスター氏に読んでもらっていて、カメオ出演もしていた)、人間関係が複雑で、誰が誰なのか、誰と誰がどんな関係なのか、わからなくなることがしばしば…。ドラマだとそのまま流して最後まで観てしまっていたりしますが、本だと自分のペースで何度も読み返せていいです。「主任警部モース」シリーズも、これからも読み続けたい、シリーズ読破したいです。

 なのですが、シリーズ2作目以降はほぼ絶版で入手困難。古本屋を探してみたがない。この本は2018年に新版が出版され、著者紹介の下の「コリン・デクスターの本」には、この「ウッドストック~」しかない。早川書房の公式サイトで検索してみても、やっぱり「ウッドストック~」しか出てこない。早川さん、2作目以降、「主任警部モース」シリーズはどうするつもりなんでしょう?全部新版をこれから出す予定なのだろうか。出してください、読みたいんです。買いますから、読みますから。

by halca-kaukana057 | 2018-11-18 22:36 | 本・読書
 NHKBSプレミアムでの第3シリーズを観たのがきっかけでハマったドラマ「刑事モース ~オックスフォード事件簿~」。第1シリーズはGYAO!で配信されたのを観たのですが、第2シリーズは?近場のレンタル店ではDVDレンタルがない。どうやって観る?と思っていたのですが、第2シリーズもGYAO!で配信されていました。よかった!またモースが観られる。

GYAO!:海外ドラマ:刑事モース~オックスフォード事件簿~ シーズン2
 第2シリーズは全4話。Case6「消えた手帳(Trove)」、Case7「亡霊の夜想曲(Nocturne)」、Case8「黒の絞殺魔(Sway)」、Case9「腐った林檎(Neverland)」。11月24日(土)までの配信です。
 まずCase6を観ました。前回負傷し、怪我の療養のため別の警察署で働いていたモースがカウリー署に戻ってくるところから始まります。同時期に起こった3つの事件の捜査をするモース。これまで通り仕事熱心で、地道に聞き込みをし、鋭い観察眼もひらめきも健在なのですが、どこか雰囲気が違う。負傷のショックか。サーズデイが「目に光がない」と。サーズデイのサンドイッチネタにも食いついてこない…なんてこった…。元々明るい性格ではないですが、更に心の奥に暗さが深まっていくモース。そんなモースを支えるある人が登場。おや?あと、捜査の途中でモースの得意分野のシーンでは、やっぱりこういうところは変わってないなと安心しました。ラスト、犯人がモースに言った言葉とラストシーンが気になりました。現場にあったはずなのに消えた手帳。これが、第2シリーズの鍵?まさかあのCase9に繋がるのか?とにかくCase9が観られるのが楽しみ、だけど怖い。先にCase10を観てしまっているので、Case9が本当に気になります。

 サーズデイはモースの体調を心配して、休め、酒を減らせと世話を焼いてくれる。仕事ではいい上司、仕事を離れたら父親のよう。愛妻家のサーズデイですが、家庭を大事にしていると感じられるシーンがあってよかった。エプロン、前から見たかったな。

 カウリー署の人々の、モースに対する態度が少し変わってきた感じはあります。ブライト警視正やジェイクスにはまだ煙たがられている、手の焼ける新米という感じはあるのですが、負傷での心身へのショックを気遣っているかのよう。ストレンジの行動にちょっと「?」でした。裏があるような?犯人逮捕の鍵となったヒントはストレンジのある行動にあった。そのストレンジへのモースの言葉がよかった。

 WOWOWで無料放送していたCase14も観ました。Case13で昇進試験を受けていましたが、その結果に「はぁ!?」と言わずにはいられなかった…。WOWOWでは第5シリーズも放送…。NHKさんもお願いしますよ…。

 「主任警部モース」シリーズ原作の第1作「ウッドストック行最終バス」も読みました。面白かった。感想はまた後日。

【過去記事】
「刑事モース」が面白い!
「刑事モース」とプロムス

by halca-kaukana057 | 2018-11-14 23:25 | 興味を持ったものいろいろ
 NHK BSプレミアムで放送された「刑事モース オックスフォード事件簿」(原題:ENDEAVOUR)、完全にハマりました…。
・前の記事:「刑事モース」が面白い!

 第3シリーズ最終回の第13話(Case13)、面白かったです。「愛のコーダ」(Coda)。何と言ってもサーズデイ警部補がかっこいい。ギャング相手でも尻込みせず、肝が座っている。ギャングを力で抑え込むシーンも。それが、モースとやり方や意見が異なり、一時的に不協和音になってしまったのが、このドラマの根底に流れる哀愁や暗さを感じさせていい。体調不良の原因(Case9で出てくるのですが、Case9を観ていないためどういう状況なのか詳しくは知らない)を自ら解決してしまったのは何と言っていいかすごい。一方のモース。ギャングとはいえ、力で抑え込む、力で白状させる方法には納得できない。サーズデイとは別に、一般人のフリをしてさりげなく怪しい人物に近づき聞き込みをする。検視の部屋に、コンサート帰りなのか黒のボウタイのフォーマルでやって来たのは、本当モースらしいwモースの金銭感覚についても新しい情報が。一体何に金をつぎ込んでいるんだ…コンサートやレコード、酒か…?山場のシーン、まさかこんな展開になるとは。サーズデイの娘のジョアンも父譲りなのか強いです。どんな状況でも周りをよく見て、事件の手がかりになるものをさりげなく見つけるのもモースらしいです。
 それぞれの登場人物もよかった。トゥルーラブ巡査の私服を見れたのは嬉しい。ストレンジがモースより出世が早かった理由も感じられました。ブライト警視正、今回もいい役どころです。物語の山場のシーンで、デブリン医師が取ろうとしたした行動も、デブリン医師らしいなと感じました。
 第4シリーズが早く観たくなる終わり方。サーズデイ家は寂しくなるなぁ…。モースにとって、家族みたいな家だったのに…。

 一方、GYAO!で配信中の第1シリーズ。全部観ました。面白かった。Case5、これも寂しく切なくなるお話。「家族の肖像(Home)」のタイトルの通り、様々な家族が描かれます。サーズデイ家、サーズデイの過去も明らかに。Case13でもそうですが、ジョアンは危険な男や場所に惹かれるのでしょうか…。モースも、実家に戻ります。とはいえ両親は離婚、幼いエンデバーを引き取った母は亡き人。父は再婚したので、モースの実家とは言えないかも。父との確執はあるけれども…実の父である。Case5でもギャングが出てくるのですが、ギャングの家族についての部分も興味深い。

 今回の記事の本題。このCase5で、興味深いシーンがありました。ストーリーそのもののネタバレにはならない範囲で書きます。Case5で、「プロムスに行った」というせりふが出てきます。「プロムス」、勿論、7月から9月までロンドンで開催される音楽祭「BBC プロムス(Proms)」のことです。ここでテンションが上がった私。「「ハフナー」とマーラーの4番」が演目だったそうなのですが、後で、9月3日とわかります。何年の話だ?
Wikipedia:刑事モース〜オックスフォード事件簿〜
 Wikipediaによりますと、Case5は1966年1月。前の年のプロムスなので、1965年9月3日の公演。調べました。

BBC Proms:Prom 42
 ありました!プロムスの公演記録は、全て公式サイトにあります。どんな昔のものも検索できます。
・モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調 K385「ハフナー」
・ブロッホ:ヘブライ狂詩曲「シェロモ」(Schelomo) (チェロ:ジャクリーヌ・デュ・プレ)
・オネゲル:パシフィック231
・マーラー:交響曲第4番 ト長調 (ソプラノ:ヘザー・ハーパー)
 /ノーマン・デル・マー:指揮、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団
 チェロがデュ・プレ!正式なデビューが1961年だったので、その数年後。プロムスの常連になったころです。多発性硬化症と診断されたのが1971年。人気を集めていた頃だったのか。オネゲル「パシフィック231」が入っているのも面白い。指揮のノーマン・デル・マーはプロムス常連の指揮者。ラストナイトも指揮しています。この頃は、マルコム・サージェントがプロムスの多くの公演を指揮していた。この年のラストナイトもサージェントです。
 これはモースは聴きに行きたかっただろう。モースはプロムスの全公演を記憶していそうだ。毎年その年のプロムスの全公演日程が発表されればチェックするだろうし、この頃はBBCのラジオで放送されていたのだろうか。モースの部屋にはレコードプレーヤーはありますが、ラジオは見たことがない。でも、ラジオ放送があれば聴いていそうだな。

 ドラマはフィクションですが、現実とリンクさせてある。適当にしない。ちょっと感激しました。イギリスのドラマですから、気になる人は調べているだろう。そこまで考えて練った脚本なんだと感じました。Case5の他の部分も練ってあるなぁと感じました。

 さて…第1シリーズも観終わって、第3シリーズの放送も終わって、「モースロス」になりそうだ…。第2シリーズを観たいが、第1シリーズ配信終了後(11月9日まで)、GYAO!でやってくれるのだろうか。やってくれたらいいなぁ。もし配信されないとなると、どこで観られるか…。探してみよう。
 ちなみに、WOWOWでは第4シリーズを放送予定。Case14は無料放送らしい。イギリス本国では、第5シリーズまで放送。現在第6シリーズを制作中とのこと。NHKだとまだまだイギリスには追いつけませんが、頼りはNHKだなぁ。

 ちなみに…。フィンランドでも、「ENDEAVOUR」放送されています。フィンランド語版タイトルは「Nuori Morse」。英語で言えば「Young Morse」です。若いモース、そのままです。
YLE TV1:Nuori Morse – suosikkisarjan viides kausi
 フィンランド国営放送(YLE)で放送中。現在第5シリーズだそうです。日本より進んでる!いいないいなー…。

by halca-kaukana057 | 2018-10-27 22:43 | 興味を持ったものいろいろ

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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