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 昨日予告したコンサートの記事を。
 3月4日(日)、来日中のサカリ・オラモ指揮、BBC交響楽団の仙台公演に行ってきました。このブログでは、BBCプロムス ( Proms ) で聴いてきたコンビ。特に、「Last Night of the Proms」ラストナイトは毎年放送されるのを楽しみにしています。ラストナイトの放送を観て、楽しいコンビだなぁと思ってきました。オラモさんに関しては、CDなどでバーミンガム市響、フィンランド放送響の頃から聴いてきたのでその点でも思い入れはあります。生で聴けるのは嬉しいです。

東芝グランドコンサート 2018

【仙台公演 プログラム】
・ブリテン:歌劇「ピーター・グライムズ」より
 4つの海の間奏曲 op.33a
(第1曲:夜明け(Dawn)、第2曲:日曜の朝(Sunday Morning)、第3曲:月光(Moonlight)、第4曲:嵐(Storm)
パッサカリア op.33b
※「パッサカリア」は第3曲「月光」と第4曲「嵐」の間に演奏されました。
・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
・シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 op.82

ヴァイオリン:アリーナ・ポゴストキーナ
 サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
(2018年3月4日 イズミティ21)


 シベリウス5番ですよ、シベ5!来日公演について発表になり、シベリウス5番が広島と仙台のみの公演と知って、迷わず仙台に行くことに決めました。距離的な問題でも仙台だったのですが。今シーズンのBBC響は、オラモさんとシベリウスチクルスを行い(2017年のフィンランド独立100年記念)、その一番最初に演奏したのが5番でした。オラモさんのお国ものですし、イギリスオケはシベリウスが生きていた時代からシベリウスを演奏してきた。BBC radio3で聴いて、これは来日が楽しみだと思っていました。
 1曲目も、イギリスオケのご挨拶のようなお国ものブリテン、コンチェルトはチャイコフスキー。ポゴストキーナさんはシベリウスヴァイオリンコンクールの優勝者で、ならばシベコン…と思ったのですが、チャイコフスキーも好きです。プログラムからして好きです。

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 ホールの入り口には立派なこんな看板?が。
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 公演パンフレット。オールカラーで内容は充実しています。お値段の分だけあると思います。東芝がスポンサー(主催はフジテレビ)のコンサートシリーズで、東芝の招待客が多かった。入場前、係員さんが、「東芝の招待券をお持ちの方~」と何度も呼びかけていた。その招待客には、パンフレットは袋入りで配布されます。なので、ホールに入ると招待客か一般客かわかります。
 お客の入りは、空席もちらほらありますが、概ね入っていたと思います。
 開演前まで、コントラバスさんがステージの上でさらっていたり(最初1人だったのが、2人になっていた)、舞台裏からフルートなどの管楽器の音が聞こえてきたり。

 開演、楽団員さんたちがステージへ。この時、楽器を持っていないけど、きちんと燕尾服を着た男性が3人、楽団員さんたちやステージの様子を見渡していました。スタッフさん、ステマネさん?そんなにオーケストラのコンサートには行けていませんが、こんな風に開演時にスタッフがステージにいるのは、国内オケでも海外オケでも見たことがありません。よくあることなんでしょうか?楽団員さんたちが全員座ったのを見届けて、スタッフさん3人は舞台裏へ。リーダー(コンマス)席の隣のヴァイオリンさんがチューニングを促して、終わった後、リーダーのStephen Bryantさんが入ってきます。プロムス ラストナイトでもこの形ですね。そしてオラモさん登場。プロムスコンビが目の前に。

 配置は第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの対抗配置。第2ヴァイオリンの後ろにコントラバスが並んでいます。
 1曲目、ブリテン「4つの海の間奏曲」と「パッサカリア」。イギリス音楽の中でも好きな曲です。
Britten - Four Sea Interludes from Peter Grimes, Op 33a - Oramo
 2013年プロムス ファーストナイトでの演奏。このファーストナイトが、オラモさんのBBC響新首席指揮者御披露目演奏会になりました。
この演奏も聴いて行ったのですが、今回の演奏は、これよりも現代的な音がしました。微妙に不安定な音だったり、尖っていたり。管楽器が現代的なのに対して、弦楽器は滑らかにそれをしっかりと支えている。おもしろい。「ピーター・グライムズ」のオペラは、イギリスの小さな漁村で、疎外されて暮らしている漁師・ピーター・グライムズが主人公。村にある事件が起き、グライムズが容疑を疑われる。グライムズはだんだん錯乱状態になっていって…。そんな暗いお話です。音楽に明るい部分があっても、根底に暗いものがあって、きれいなんだけど何か不吉な予感がする。第1曲「夜明け」の木管とかチューバとか、第2曲「日曜の朝」の鐘の音とか。この鐘は教会の鐘の音なのだそうですが、不吉な音。第3曲「月光」→「パッサカリア」→第4曲「嵐」、この流れが自然で、面白かった。普段は「パッサカリア」は別に聴いているのに、この流れで聴いてもおかしくない。「月光」で美しい穏やかな海の情景が描かれる。弦の弱音がとてもきれいで。でも、徐々に重々しくなっていく。きれいなままというのがまたいい。「パッサカリア」は、ヴィオラのソロが美しくてよかった。このヴィオラのソロから、他のパートにも広がっていく。金管がバッチリ決めて、弦の静かな部分が。また盛り上がる。「パッサカリア」も現代的な音、曲です。20世紀のオペラなんだなぁ、と。その後に第4曲「嵐」全パートが全力、荒々しい。金管は特にバリバリいってます。弦もめまぐるしい。明るい曲ではないですが、現代的な響きが「おもしろい、楽しい」と感じました。トリルというか、音が行ったり来たりするのはハマります。ハープや多彩な打楽器など、楽器の種類も多いのも面白いですね。オラモさんの指揮も、プロムスのまんま。ああ、この指揮だ、と思いました。左手のアクションを見てると楽しい。特定の楽器に指示を出したり、曲想を伝えたり。
 1曲目から、仙台のお客さんは大喝采。1曲目なのに、オラモさん、カーテンコールしてました。
 ちなみに、調べてみたら、リボル・ペシェク:指揮、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団の演奏のCDでは、この第3曲と第4曲の間に「パッサカリア」が入る順番でした。曲順を知った時、オペラの順番でもないし、何の意味があるんだろう?と思っていましたが、謎は解けていません。ただ、流れとしては自然な気がしました。
 この曲は、編成が結構大きいです。イズミティ21のホールは小~中規模のホール。ステージもそんなに広くなく、BBC響の皆さん、ギッシリという感じでした。

 メンバーの入れかえや編成を減らしたりして、プログラム2曲目。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。実は、ピアノ以外の協奏曲を生で聴くのは初めてです。地元のコンサートでは、いつもピアノ協奏曲。ヴァイオリンやチェロもやってほしいとアンケートに書いてるのに、やっぱりピアノ協奏曲。遠征してようやく聴けました。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、編成が随分小さいんですね。トロンボーンもいない。第1ヴァイオリンも、コントラバスも大幅に減っている。フルートに、日本人楽団員の向井知香さんが入りました。
 オラモさんとポゴストキーナさん登場。ポゴストキーナさんは緑のドレスでした。きれい、かわいい。お写真からもそんな印象を持っていたのですが、本当にきれいでかわいらしい方。
 でも、ヴァイオリンは芯が強くて、でもつややかでした。最初のヴァイオリンソロの一音を聴いて、すごい音だと感じました。あの小さなヴァイオリンから、こんな音が出るんだ。オーケストラのヴァイオリンとは違う。聴き入りました。
 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、好きな曲ですが、そんなにCDなどで数多くは聴いていません。聴くと、映画「ライトスタッフ」のテーマ曲を思い出します。似てますよね。
 ヴァイオリンソロの後、オケも主題を演奏しますが、この音がさっきのブリテンとは違って、明るくて、元気で、のびのびしていて、ピュアな音をしていました。完全に楽しんでる音。そして、チャイコのヴァイオリン協奏曲は、ヴァイオリンだけが目立つ曲ではないな、と。オーケストラにも美味しい部分がいっぱいあって、ヴァイオリンソロとの掛け合いが楽しい曲。「協奏」です。ソロを聴いても楽しいし、オケを聴いても楽しい。いいですね。ポゴストキーナさん、オラモさんとアイコンタクトを取ったり、リーダーのブライアントさんを見て演奏しているところも。いい共演だなと思いました。
 ブリテンからは編成が小さくなりましたが、オケはよく鳴ります。ラストまで、本当に楽しかった。こういう演奏を聴くと、これまでそんなに聴いていなかったチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ももっと聴きたくなりますね。
 演奏後、大喝采。オラモさんとポゴストキーナさん、何回カーテンコールしたか数えてませんw5回はしたと思う。仙台のお客さん、ノリがいいのか?大拍手に応えて、アンコール。

・チャイコフスキー (グラズノフ:編曲):「なつかしい土地の思い出」 より メロディ
 オーケストラも一緒に演奏です。これは豪華。郷愁を誘うきれいな曲。好きな曲です。アンコールでもポゴストキーナさんとオケの息はぴったりでした。ちなみに、オラモさんは指揮棒なし。やわらかな指揮でした。
 もっと生でヴァイオリン協奏曲も聴きたいですね。地元のコンサートホールのアンケートにまた書こう。または遠征しよう。

 休憩へ。休憩中、フルートさんが、ずっと次のシベリウス5番をさらっていました。シベ5だ!と反応。これからシベ5を生で聴けると実感。嬉しいです。シベリウスは大好きですが、なかなか生演奏に接したことはない。交響曲は初めて。初めて生で聴くシベリウスの交響曲が5番。いいですね。編成はチャイコフスキーよりは少し大きいです。

 休憩後、楽団員さんたちが舞台へ。この時も、スタッフさん3人がステージに出てきて見守っていました。休憩後の楽団員さんたちは、前半よりもリラックスした表情をしていました。笑顔で談笑したり。スタッフさんとも談笑している楽団員さんもいました。後半では、リーダーのブライアントさんも他の楽団員さんと一緒に出てきていました。チューニングが終わって、スタッフさんたちは舞台裏へ。オラモさん登場。シベ5です。

 と、ここであれ?と。指揮台の上に椅子が置いてあって、オラモさん、椅子に座っての指揮です。前半は普通に立って指揮していました。どこか痛めたのかなぁ…まだまだツアーは長い、これからなのに…大丈夫かなぁ…と心配になっていました。
 第1楽章。ホルンのあの音…まろやかで優しい。木管もやわらかい音で応えます。ああ、この音だ。弦の弱音のざわめき。弱音をうまく生かしていました。ファゴットのソロ。そして明るいトランペットソロ。シベリウスの交響曲を聴くと、さまざまな情景がイメージ出来ます。でも、それは「何となく」「ぼんやりとした」もの。でもこの演奏を聴いた時は、はっきりとこんな風景だとイメージできました。「名曲アルバム」を観ているみたいな。明瞭、はっきりとした、明るめの5番です。オラモさんは椅子に座っていましたが、そんなことは関係ないと思わせるダイナミックな指揮。上半身を大きく動かして振っています。オーケストラもそれに応えての熱演。全力です。でも、シベリウス特有の冷たさ、寒さ、透明感は存分に感じられます。いい音を出すなぁBBC響!と思っていました。指揮もオケも、どちらもこの曲を知り尽くしている、堂々ともしていました。第1楽章の最後で、ティンパニが思い切り強い音を出して、盛り上げ、引き締めていました。第1楽章の最後のカオスな箇所からの金管の朗々とした歌が出てきて、ジャジャジャジャン!という終わり方が好きなのですが、キッパリと見事に揃っていました。
 第2楽章、弱音がたまりません。こんな小さな音でも、ちゃんと聴こえて来る。ただ弱い音にすればいいんじゃないんだな、と自分の演奏…声楽やかつてのピアノでのことを思い出したりしていました。ゆっくり溜めたり、休符を少し長めにとって、じっくりと演奏していました。アイノラで静寂を大事にしていたシベリウスのことを思い出します。ワルツみたいな第2楽章も好きです。かわいらしく明るいようで、ほの暗さもあるんですよね。
 あっという間に第3楽章。疾走する弦、コントラバスはソフトな感じがしました(私の席の位置のせいだろうか)。ホルンが奏でる白鳥の飛翔。本当に美しくて、じわじわとこみ上げてくるものが。どのパートものびのびと演奏していました。さっき、休憩が終わって、リラックスしていた表情の楽団員さんたち。そのままの雰囲気で演奏していました。2つの主題の対比を聴くのも楽しかったです。5番、まだまだ知らない、気づかない部分がありました。CD(動画その他)でばかり聴いてきましたが、生で聴いて、目でも各パートの動きを見て、気づくことっていっぱいあるんだなと思いました。徐々に暮れゆくように、終わりへ近づいていく。このあたりのほの暗さがまたいい。じわじわきます。目頭が…。最後は、あのフライング拍手危険箇所の和音。誰もフライングしないでくれ…と祈りながら聴いていました。和音の間に一呼吸一呼吸入れても、客席はシーンとしている。最後のジャン、ジャン!の後、ちゃんと終わってから盛大な大拍手とブラボー。よかった。フライングなかった。よかった…。圧倒されたシベ5でした。
 やっぱりノリのいい?仙台のお客さん。大拍手に、オラモさんは何度もカーテンコール。どこも痛いようには見えず…。でも、ツアーはまだ前半戦なので、どうぞ無理はしないでお大事にしてください…(ツアー後半には、マーラー5番も控えていますし)。何度もリーダーのブライアントさんと握手をしたり、楽団員を立たせて挨拶したり。ソロを担当したファゴットさん、金管、全員という形で立たせていました。左胸に手を当ててお辞儀するオラモさん…ラストナイトそのまんまだ!w
 盛大な拍手に応えてアンコール。オラモさんのアンコールのコールが、これもまたラストナイトっぽいw

・シベリウス:ペレアスとメリザンド op.46 第7曲:間奏曲
 「ペレアスとメリザンド」!なかなか演奏されないけど、アンコールにいい曲ですね!かわいらしい、牧歌的な曲。BBC響の明るい、朗らかな、のびのびとした音が全開でした。シベリウスを続けて聴けるなんて嬉しい。
 アンコールの後もまだまだ大拍手は続きます。何と、もう1曲演奏してくださいました!

・シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ JS 34b
 「アンダンテ・フェスティーヴォ」!!シベリウスもう1曲、5番と合わせたら3曲!!もうたまりません。爽やかで滑らかな弦楽合奏、本当に美しかった。ふっと溜めを入れるのもいい。最後はティンパニも入って荘厳に。この曲を聴けるのは本当に嬉しい。ありがとうございます!Kiitos!!
 「アンダンテ・フェスティーヴォ」を生で聴いたのは2度目。前回は、ストルゴーズ指揮N響。
・2015年、オールベートーヴェンプログラムのアンコールでした:フィンランド人指揮者でベートーヴェン+α N響演奏会に行ってきた
 どちらも、指揮はフィンランド人で、公共放送のオーケストラで、アンコールで…何だこの共通点。

 アンコール2曲は、指揮棒なし。やはり、やわらかでしなやかな指揮でした。あまりにも拍手が続くせいか、オラモさんがブライアントさんを促して一緒に退場、楽団員さんたちも退場。退場の際も、まだ拍手が続いているところもありました。太っ腹アンコールにも本当に大満足です。遠征して本当によかった。最高でした。演奏会、堪能しました。
 あたたかく、朗らかで、のびのびしてて、決めるところはバシッと決めて、BBCSO,とても素敵なオーケストラだと実感しました。オラモさんとの息もぴったりで。いいコンビです。
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 アンコールの掲示。手書きの「ペレアスとメリザンド」は急遽決まったのかな?

 思ったのが、イズミティ21のホール、ステージは、BBC響には小さいなということ。シベリウスでも、編成は小さいですが、よく鳴っていました。オーケストラの個性に対して、箱が小さい。やっぱり、ロイヤル・アルバート・ホール(RAH)の大きなホール、ステージのイメージが強いですし、この鳴りは、RAHで演奏しているオーケストラなんだなといい意味で実感しました。普段の本拠地のバービカン・センターはどうなんだろう?バービカンセンターでの演奏会の映像を観たことがないのでなんとも言えず。BBCは、音声はネットで日本からも聴けますが、映像はない。テレビ収録もすればいいのになぁ…と思いました。でも、放送、オンデマンドはイギリス国内限定なんだろうな…きっと…。やっぱりラストナイトしかないのか…?
 今後、BBC響を聴くのが楽しみになりました。普段のバービカンセンターでも、プロムスでも。今年のプロムスのプログラムは、4月19日発表です。楽しみです!

 オラモさんとBBC響のツアーはまだまだ続きます。全10公演(8公演+クローズド2公演)。長いですが、盛況になりますように。

 11日は東京、サントリーホールでのコンサートですが、そのコンサートがNHKFMで放送予定です。
NHKFM:ベストオブクラシック:3月19日:BBC交響楽団 演奏会
 3月19日、夜7時30分から。
 プログラムは、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(小菅優)、マーラー:交響曲第5番。
 このプログラムも聴きたいと思っていたので、放送は嬉しいです。しかも、演奏会から約1週間後に放送…こんな早く放送するのはなかなか珍しい。
※ラフマニノフは第3楽章のみの放送です。アンコールも、「アンダンテ・フェスティーヴォ」のみ(小菅さんのソロアンコール、ラフマニノフ「リラの花」と、オーケストラアンコール2曲目「ペレアスとメリザンド」間奏曲は省略…)。時間が足りない…。完全版はBBC radio3でそのうち放送でしょうか。待ちます。
 でも、この来日はフジテレビが主催…東芝がアレなので、NHKに放送権売ったとか?むしろ大歓迎です。
 あと、BBCはBBCのオーケストラの海外公演もradio3で後ほど放送するのですが、この日本ツアーも放送されるだろうか。このサントリーホール公演は放送されるはず。他のAプログラム(ブラームス1番)、このBプログラム(シベリウス5番)も、どこかで収録していればいいのですが…。
【追記 180308】
 BBC radio3で、広島公演(ブリテン、チャイコフスキー、シベリウス)の模様が放送されました。早いよ!まだBBC響はツアー中だよ!
BBC radio3 : Radio 3 in Concert : BBC Symphony Orchestra's Japan Tour 2018 - Ueno Gakuen Hall, Hiroshima
 30日間オンデマンド配信してます。期間中はいつでも何度でも聴けます。スマートフォンからは、「BBC iPlayer Radio」をダウンロードして聴いてください。
 演奏だけでなく、休憩中には、広島の街中の音、平和記念公園、広島交響楽団のことも紹介されました。あと、BBC響の日本人楽団員、フルートの向井知香さんのインタビューもあります。広島公演は仙台と同じプログラムですが、ポゴストキーナさんのソリストアンコールがない、オーケストラアンコールは「アンダンテ・フェスティーヴォ」だけという違いがありました。仙台もよかったけど、同じプログラムでも違う公演地の様子も聴けるのは嬉しいです。

 NHKFMでの東京公演の放送の前に、BBC radio3にこんなのがありました。
BBC radio3 : Through the Night : BBC Proms 2016: Sakari Oramo conducts Mahler and Haydn symphonies
 2016年のプロムスの再放送です。オラモさんとBBC響のマーラー5番です。一昨年の演奏と、今年の日本ツアーでの演奏に違いはあるのか。聴き比べてみるのも面白いと思います。
 ちなみに、これが放送されたのは、東京公演の数時間前。BBCさん、わかって放送したのか、どうなのか…。

【追記 20180501】
 BBC radio3にて、残りのAプログラム(川崎 ミューザ)、Cプログラム(東京 サントトリーホール)の録音が放送されました。以下からどうぞ。オンデマンド配信は放送から30日間。
BBC radio3 : Afternoon Concert : BBC Symphony Orchestra
 ミューザ川崎でのAプログラム。ブリテン:「ピーター・グライムズ」より 4つの海の間奏曲 パッサカリア、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調(Vn:アリーナ・ポゴストキーナ)、ブラームス:交響曲第1番
 ブラームスだけが既に放送、配信した広島でのBプログラム(私が聴いた仙台も)ですが、被るブリテンとチャイコフスキーも放送しています。広島ではなかったポゴストキーナさんのアンコール「なつかしい土地の思い出」より「メロディ」はありますね。オーケストラアンコールはシベリウス:ペレアスとメリザンド より「間奏曲」

BBC radio3 : Afternoon Concert : BBC Symphony Orchestra
 東京、サントリーホールでのCプログラム。ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調(P:小菅優)、マーラー:交響曲第5番。この演奏会は、NHKFMで放送されましたが、放送時間に収まらずラフマニノフは3楽章のみでした。今度はフルで聴けます。マーラーももう一度。小菅さんのソロアンコールのラフマニノフ「リラの花」、オーケストラアンコールの「アンダンテ・フェスティーヴォ」も入ってます。「アンダンテ・フェスティーヴォ」は何度聴いてもじわじわ来ます。

 この2つの録音を聴いて、ミューザ川崎と、サントリーホール、響き方が違うなと感じました。くっきりしてるのはミューザ?サントリーホールはやわらかい?どちらも行ったことはない。実際に行って、生で聴いてみたいです。




【プロムス ラストナイト過去記事】
・2014:こんなクラシックコンサート観たことない! 「Proms(プロムス)」ラストナイトコンサート2014
2015はNHKが放送せず、観られず。
・2016:一緒に音楽を楽しもう Proms(プロムス)2016 ラスト・ナイト・コンサート
・2017:クラシック音楽の最前線で BBC Proms(プロムス) ラスト・ナイト 2017 まとめ
Promsタグで、このブログの、ラストナイト以外のBBC Proms関連記事を読めます。毎年の注目公演など。

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by halca-kaukana057 | 2018-03-06 21:45 | 音楽
 最初に書いておこう。明日17日(日)、朝8時からのBSプレミアム「ワンワンパッコロ!キャラともワールド」にて、
「クインテット」の「春の小川」が流れます!
NHK:番組表:ワンワンパッコロ!キャラともワールド ▽パート1
・2013年2月17日(日) 午前8:00~午前8:25(25分)
 歌の部分だけですが、正真正銘「クインテット」のもの。明日も「クインテット」!


 では今日の「クインテット」。
 ドラマパートは「山口さんちのツトム君」(作詞・作曲:みなみらんぼう)。元々は「みんなのうた」で歌われた歌(1976年)。その時は、NHK東京児童合唱団の川橋啓史さんが歌いました。小さいころ、よく聴いたなぁ。これからも歌い継がれるであろう、比較的新しい童謡の名曲ですね。

 「クインテット人生相談」…シャープ君が司会で、人生相談の番組をやるらしい。相談員はスコアさんとアリアさん。落ち着いた弦コンビなら、安心して相談できそうだ。お悩みを相談しに来たのは、「Fさん」。モザイクガラスで、声も変えて出てきますが…バレバレですwお悩みは、「お友達が最近冷たい」と。ここで「山口さんちのツトム君」1番を「Fさん」が歌います。クラリネットの演奏、声もそのまま…だからバレバレですw歌の後、スコアさんから「心配することはない」と。でも心配だと言う「Fさん」。アリアさんが逆に質問、お友達に何か変わったことは?…Fさん「ママがお留守なんです」。ここでアリアさんひらめいた、「こういうことでしょう!」と2番。ママが田舎から帰ってくれば、お友達もまた元気になって遊んでくれるでしょう。「Fさん」も一安心、元気になれます、と。「Fさん」のお悩みは無事解決されたのでした。「クインテット人生相談」、また来週~(あるのかw

 アリアさんとスコアさんに、人生相談…してみたいかも。スコアさんは人生経験抱負だし、アリアさんも怒らせなければ優しく親身に話できる。管楽器コンビは変な方向に脱線しそう…(嫌だw) アキラさんは、ただピアノを演奏してくれればそれで嬉しい、ありがたいです。

 パート3は、フラットさんの「口笛吹きと犬」・雪の日編。雪が降る中、フラットさんと愛犬・フォルテはお散歩。途中、フォルテは傘を持ってくる。フラットさんに差し出して、かぶるといいよと言っているのか。しかし、フラットさんは受け取らず、そのまま口笛を吹いて陽気に歩く。そして塀にぶつかって…雪が落ちてきた!見事に埋もれてしまったフラットさん。予想を裏切らないオチでしたw

 レコードのアイキャッチ、これ好きです。ワルツ調「ゆうがたクインテット テーマ」(しかもSP盤のかすれた音!)のバージョンも好きです。

 コンサート前、壁にかけられた絵が斜めになっているのに気づいたスコアさん。「これでよし」と直すも…また傾いた。

 コンサートは、サラサーテ「チゴイナーワイゼン」。久々ですね。待ってました。「ツィゴイネルワイゼン」の表記が一般的かも。他にも、「チゴイネルワイゼン」とも。ドイツ語の発音だと「ツィゴイナーヴァイゼン」…番組での表記は、ドイツ語に近いのかも。ヴァイオリンの魅力が詰まった名曲ですね。
 冒頭、チェロとクラリネット、トランペット、ピアノが重々しく曲を始めるのですが、その時のアリアさんの表情に注目。真剣な、凛々しい、何かを深く思っている、集中しているような表情。そしてヴァイオリン。最初は芯の太い、重い音色。途中、チェロにバトンタッチ。チェロも重く渋く。テレビで観ていても、物凄い緊張感。そして、曲調は一転、明るくスピードアップ。アリアさんのヴァイオリンも超絶技巧炸裂。弦を指ではじくピチカートがあるのですが、通常は右手・弓を持っている手の指ではじきます。しかし、この曲には左手・ヴァイオリンを持ち弦を押さえる左手でもピチカートがあり、難しいのですが、アリアさんは見事にやってのけています。アリアさん凄い。そして最後の急速な弓さばきも完璧。思わず「ブラボー!」と叫びたくなります。アキラさんも拍手喝采。アリアさんが凄い。そしてこの番組が本気を出すとこうなるのですよ…!

 と、ここで気がついた。2009年度からコンサートの最後に、曲名・作曲者テロップが出るのですが、今日のは無かった。そしてこの後のエンディング。冬テーマのアニメ・雪だるまに赤いのが混じっている。これは、2008年度以前のものではないですか!土曜週一再放送になってから、2009年度以降のものばかり放送されてきましたが、今日は違う。これは、最終回前の蔵出しですか…?そう考えちゃいますよ…?初期回もどんどん蔵出ししてください、是非とも…!

 「クインテット」最終回まで、あと6回。
 来週は、冬テーマラストです。…本当の、ラストです。

 最後に、「チゴイナーワイゼン」を聴いていると思うのですが、アリアさんにシベリウスのヴァイオリン協奏曲を演奏して欲しい。自分が好きなヴァイオリン協奏曲だから、というのもあるのですが、芯の太さ、か細く切ない高音、透明感…アリアさんが演奏したらどうなるかなぁ、と。聴きたいのです。
 シューマンのヴァイオリン協奏曲もいいなぁ。ベートーヴェンに、ブラームスもいいなぁ(次々出てくるのでここまで
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by halca-kaukana057 | 2013-02-16 22:39 | Eテレ・NHK教育テレビ
 以前読んだ音大が舞台のクラシック漫画「天にひびき」(やまむらはじめ:作)の3巻で出てきて、気になり聴きたいと思っていた、ショスタコーヴィチ「ヴァイオリン協奏曲第1番」。CDで聴きました。
・「天にひびき」3巻感想:天にひびき 3

 聴いたのはこれ。

ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 作品77、同第2番嬰ハ短調 作品129 [Import][日本語解説書付]

セルゲイ・ハチャトリャン(Vn),クルト・マズア指揮フランス国立管弦楽団 / Naive



 先日、シベリウス・ヴァイオリン協奏曲も聴いたヴァイオリニスト・セルゲイ・ハチャトゥリアンのソロ。第1楽章、ヴァイオリンソロと、オーケストラが暗く幽玄な響きを奏でます。ショスタコ節全開です。第2楽章はスケルツォ。途中、交響曲第10番と同じく、ショスタコーヴィチの名前を音名にあてたD-Es-C-H(レ・ミ♭・ド・シ)のモティーフが。交響曲第10番、ヴァイオリン協奏曲第1番の他にも、このD-Es-C-Hが出てくる作品があるのだそう。ショスタコーヴィチを聴く楽しみがまた増えました。

 そして、第3楽章パッサカリア。この第3楽章のカデンツァを「天にひびき」3巻では、「折れた翼のまま無理矢理 天に昇ろうとする様な…」(99ページ)と表現しています。まさに…。この第3楽章自体とても重い印象の楽章なのですが、その重い音色から、ヴァイオリンのソロが始まる。最初はか細く、今にも消えそうな、物悲しい音色なのですが、徐々に熱を帯びてくる。ヴァイオリンが、声にならない悲痛な感情を叫んでいるような。聴くのが辛くなりそうな程激しく悲しい音色なのに、惹き込まれてしまう。「ひびき」での波多野さんの、この作品に惹かれる気持ちがわかる気がします。カデンツァの後は、第4楽章へ。オーケストラとめまぐるしく激しい演奏を繰り広げます。息つく暇も無い。

 ショスタコーヴィチ自身も、この作品を発表するまでには様々な苦難があったそうで、そんなショスタコーヴィチの心境を想いながら聴いてしまいます。この作品は、ヴァイオリニスト・オイストラフに献呈。オイストラフのソロで、ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルが初演しています。その演奏も聴きたいな。

 暗く、悲痛な音楽を求めている時、この作品はピッタリです。そんな時でなくても、気に入ったので聴いてしまっています。

・関連過去記事:秘めた情熱の強さと、切なさと セルゲイ・ハチャトゥリアンのシベリウス・ヴァイオリン協奏曲

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 聴いた音楽を言葉にする。難しいことだと思いつつも、聴いて何かを感じた作品・演奏は、言葉にしたいと思い、書いてみて、なかなかうまくいかないなぁ…と思う日々です。
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by halca-kaukana057 | 2011-08-17 22:23 | 音楽
 今日は私の地域では、とても涼しい、半袖では寒いぐらいに涼しい一日でした。真夏日・猛暑日の地域があるのに…。狭くても、日本の気候は多様だなと感じます。そんな日の、一枚。


シベリウス/ハチャトゥリアン ヴァイオリン協奏曲
セルゲイ・ハチャトゥリアン(Vn)/エマニュエル・クリヴィヌ指揮シンフォニア・ヴァルソヴィア

 以前、動画サイトで演奏を聴き、気になったのでCDを買ってしまいました。シベリウス(ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲とのカップリング)と、ちょうどじっくり聴いてみたいと思っていたショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲の2枚。今日は、シベコンのほうを。

 ここで、このヴァイオリニスト、セルゲイ・ハチャトゥリアンさんについて。
wikipedia:セルゲイ・ハチャトゥリアン
 1985年、アルメニア生まれ。今年で26歳。2000年、第8回シベリウス国際ヴァイオリンコンクールで最年少優勝。N響とも共演して、N響アワーベストソリスト2004では第2位。2006年には、アメリカでヴァンスカとも共演したことがある。まだまだ若い、これからが楽しみなヴァイオリニストです。

 さて、聴いてみてまず思ったのが、華麗だけど奥行きの深い音色を奏でるなぁ、と。高音から低音まで起伏に富んでいて、弱音からフォルテまでの幅も広い。か細さと力強さも兼ね備えている。これまで聴いてきたシベリウスのヴァイオリン協奏曲とは、また違う雰囲気。こんな演奏もあったんだと、嬉しくなりました。

 私の中で、シベリウスのヴァイオリン協奏曲は、冷たさと暗さ、でもその内には秘めた情熱が合って、時々それが表に出てくる…そんなイメージがあります。ヴァイオリニストになりたくて、でも極度の上がり症でその夢を断念し作曲に専念したシベリウスの想いが込められている、と。
 この演奏を聴いていると、シベリウスの冷たさや暗さ以上に、内に秘めた情熱の強さをより感じます。華麗だけど、力強く憂いを帯びた第1楽章のカデンツァ。第1楽章後半は、一気に情熱的になります。高音が、キリキリと舞うようで…切なくなります。第2楽章は、低音をじわりじわりと。第3楽章はティンパニのリズムが特徴的ですが、ちょうどよく活き活きしている。元気になりすぎず、落ち着きすぎず。オケは、そんなヴァイオリンソロをそっと見守りつつ、一緒に熱を帯びて力強く奏でたり。シベリウスが自分で出したくて出せなかった音は、こんな音だったのかな…、と感じました。

 秘めた情熱が表に出る中で、切なさ、哀愁がぐんぐんと迫ってくる。夏はまだこれからだけど、8月後半になれば、私の地域は一気に秋の気配を感じます。夏の暑さの中にある、秋の涼しさ・物寂しさ。数日前までは暑かったのに、今日は寒いぐらい涼しかった。そんな日に合うシベコンでした。

【これまでのシベコン関連記事】
幻の協奏曲:レオニダス・カヴァコス(Vn)、オスモ・ヴァンスカ指揮、ラハティ交響楽団
フィンランド人指揮者でシベリウス:ジョシュア・ベル(Vn)、エサ=ペッカ・サロネン指揮、ロスアンジェルス・フィルハーモニック
クリスティアン・テツラフのヴァイオリン シベリウス篇:クリスティアン・テツラフ(Vn)、トーマス・ダウスゴー指揮、デンマーク国立交響楽団
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by halca-kaukana057 | 2011-07-20 22:49 | 音楽
 去年、舘野泉さんのコンサートに行ってきたのですが、今年は舘野さんのご長男のヴァイオリニスト、ヤンネ・舘野さんのコンサートに行く機会に恵まれました。ヤンネさんと言うと、舘野泉さんが脳溢血で倒れた後、左手のピアノ曲を探してきてお父様に差し出し、ピアニストとして復帰するきっかけを作った方…という話が有名です。ヴァイオリンのコンサートも去年に続き2回目です。

・以前の記事
ピアノの可能性 舘野泉コンサートに行ってきた
ヴァイオリンはどんな音色?

 プログラムは以下。
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番ヘ長調op.24 「春」
・石田一郎:黄昏の林檎畑 遠い祭り(ピアノソロ:平原あゆみ)
       ヴァイオリン・ソナタ 第2番
・グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ハ短調op.45
・ラヴェル:ツィガーヌ
 ヤンネ・舘野(ヴァイオリン)/平原あゆみ(ピアノ)

 まずベートーヴェンの「春」のソナタ。実はこれまで、この曲をちゃんと聴いたことがなかった。第1楽章冒頭の朗らかなメロディーから惹きこまれた。この明るい曲想から「春」と呼ばれるようになったそうだが、なるほどその通りだと感じた。ヤンネさんのヴァイオリンは、音がとても豊かで、柔らかく美しく流れる。特に高音。ヤンネさんのヴァイオリンはとても小さく見えたのだが、そんな小さなヴァイオリンから多様な音が流れてくる。大きな音も、小さな音も、高い音も、低い音も。ヴァイオリンって魅力的な楽器だな、ヴァイオリンの音色っていいなと心から思った。第2楽章もゆったりと流れる音楽に、聴き入っていた。第3・4楽章は溌剌と、活き活きと。舘野泉さんの唯一のお弟子さんである平原さんのピアノとの絡みも楽しい。ベートーヴェンの「春」のソナタ、好きになりました。

 そのヴェートーヴェンもよかったのだが、それ以上に惹かれたのがグリーグのヴァイオリン・ソナタ第3番。CDで聴いて、好きな曲だったのですが生で演奏を聴いてますます好きになりました。グリーグの作品の魅力って何?と聴かれたら、雄大だけど繊細、力強いけれども優しい。澄んでいるけれども芯があると答えます。これがいわゆる、グリーグの叙情性なんだろうか。聴いていると、自然の中にいるように感じる。そんなグリーグの作品の魅力を堪能した演奏でした。音楽を聴いて考えるというよりも、聴いているだけでいい。音楽が自分の目の前で流れていて、それに心をゆだねている。それだけで充分。それ以外、何も要らない。そんな気持ちになりました。

 ラヴェルの「ツィガーヌ」は超絶技巧のオンパレード。ヴァイオリンのソロから始まって、しばらくしてからピアノも入りますがどちらも迫力満点の演奏。ヤンネさんも平原さんも巧い。高速のパッセージに目の覚めるようなグリッサンド。とにかく巧い。凄い凄いと圧倒されてばかりいました。

 演目を終えて拍手をしていると、ヤンネさんに連れられてなんと舘野泉さんが登場!!舘野さんも一緒に会場にいらっしゃっていたのです。会場は勿論拍手喝采。と言うわけで、親子でアンコール。

・ピアソラ:忘却
 ヤンネ・舘野(ヴァイオリン)/舘野泉(ピアノ)
・カッチーニ(吉松隆編曲):アヴェ・マリア
 舘野泉(ピアノ)

 ピアソラの「忘却」は暗く重い曲想。暗く重く寂しげなのだけれども、どこか温かさが感じられた。舘野さん親子の絆だろうか。本当に美しかった。遠い昔を懐かしんでいるような感じで、切なくなった。そして舘野さんのソロで「アヴェ・マリア」。CDでも、去年のコンサートでも聴いたが、何度聴いても美しい。また今年も聴けるなんて。嬉しくてたまらない。舘野さんもお元気そうで、本当に良かった。この2曲を聴いていたら、目頭が熱くなりました。

 ヴァイオリンという楽器が、ますます好きになったコンサートでした。とにかく、あんな小さな楽器からどうやったら多彩で豊かな音が出るのか、それが不思議でならない。ピアノとは全く違う。ヤンネさんの奏でる高音ののびのびとした美しさは忘れられません。また、今回のコンサートはこれまで聴いたことがない作品が多く、それらを楽しめたこともよかった。こうやって、好きな曲、思い入れの強い曲が増えていったら楽しいな。また舘野さん親子の演奏を聴きにいけたらいいな。
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by halca-kaukana057 | 2009-04-27 22:42 | 音楽
 今日は雨の一日でした。桜が咲き始めたのに、水星が見頃なのに雨なのは残念ですが、雨は嫌いではありません。寧ろ好きです。晴れの日が続くと、「そろそろ雨が降らないかな」と思ってしまいます。晴れの日ばかりが続くとテンションが上がりっぱなしで、疲れてしまうのです。なので、雨の日はとても気持ちが落ち着きます。

 そんな雨の日にはこの曲を。

ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番~第3番
イツァーク・パールマン(Vn)/ウラディミール・アシュケナージ(P)/EMIミュージック・ジャパン




 ブラームスのヴァイオリン・ソナタより第1番ト長調 op.78「雨の歌」。「雨の歌」なんてタイトルについているので、余計に雨の日に聴きたくなってしまう。何故「雨の歌」と付いたかと言うと、第3楽章にブラームス自身の歌曲「雨の歌」op.59-3のメロディーの一部が使われていることかららしい。歌曲「雨の歌」はこんな歌。


この動画の3曲目。歌は多分フィッシャー=ディースカウ。確かに使われてます。

◇日本語訳歌詞はこちらを→ヨハネス・ブラームス:雨の歌

 ピアノのしっとりとした音と、緩やかに歌うヴァイオリンが心を落ち着かせてくれます。心が落ち着く雨の日に、ゆったりと聴いていたい。先日の「北国の春 庭の花編」で取り上げた庭の花々にこの曲は合うなと感じた。この曲の音色は、春の雨の日によく似合う。秋の雨のように冷たくはない。温かく、穏やか。明るすぎず、華やか過ぎない。一方、第3楽章は哀しみとのびのびとした歌が溢れる旋律。でも、感情的と言うわけでもなく、そっと胸の中にしまっておいているような。この抑え目なところが、ブラームスのよさだと感じます。天に昇るような終わり方も好きだ。

 そういえば、以前もブラームスと雨を関連付けて記事を書いたなぁ。
秋雨ブラームス(2008.10.27)
私のブラームスのイメージは雨なのか?交響曲、管弦楽曲、ピアノ曲となるとまたイメージは異なってくる。ブラームスって、ジャンルによって様々な面を見せる作曲家なのかもしれない。
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by halca-kaukana057 | 2009-04-21 22:04 | 音楽
 久々にコンサートに行ってきました。今年は、オーケストラよりもピアノソロや室内楽の、小規模のコンサートに行くことが多いです。今回行ったのはヴァイオリンとピアノのデュオコンサート。

 ヴァイオリンという楽器に対して私は、親近感を持てずにいる。好きなヴァイオリンメインの曲は色々あるが、楽器そのものに対して、遠い、高いところにある近寄りがたい楽器と感じている。同じ弦楽器なら、ヴィオラやチェロの方が馴染みやすい。これは"演奏する"という視点ではなく、音色や楽器の個性などの視点から感じたもの。ヴァイオリニストについても、完璧で毅然としているイメージがあった。勝手な憶測です。


 目の前でヴァイオリンの音色を聴いてみて、以前よりも柔らかく温かい印象を受けた。演奏者に寄るのかもしれない。あんな小さな楽器から、ホールいっぱいに繊細な音が広がる。全く不思議だ。

 演奏された、ベートーヴェン「ヴァイオリンソナタ第6番 イ長調」op.30-1。初めて聴いたのですが、明るく穏やかな曲想が、ゆったりとさせてくれました。まずここで、ヴァイオリンのとがったイメージが薄れた。その暖かな音楽が過ぎ去ってしまうのが惜しいほど。もっとじっくり聴いてみたい。

 ブラームス「ヴァイオリンソナタ第3番 ニ短調」op.108。この曲は少し予習してから行きました。家でCDを聴いた時、第2楽章の美しさに聞き惚れてしまったのですが、この曲を生で聴けて本当に良かったと感じた。第3楽章も華やかでワクワクする。ヴァイオリンへの近寄りがたさが一気に薄れたのがこの曲。ヴァイオリンにも、こんな穏やかで落ち着いた音色があったんだ。まだ私は、ヴァイオリンだけでなくそれぞれの楽器のことをよく知らない。自分で弾いているピアノでさえも。それぞれの楽器がどんな音色で、どんな表情をしているか。様々な楽曲を通して、それぞれの楽器の様々な表情に触れてみたい。そう感じた。

 でも、ブラームス以上に印象に残ったのがヤナーチェク「ヴァイオリンソナタ」。ヤナーチェクは東欧モラヴィア、現在のチェコ東部の作曲家。同じく近代東欧の作曲家・バルトークも好きなので、この作曲家の個性的な音にハマりました。次はどんな音が来るのかとワクワクする。ヴァイオリンもピッチカートや、弦を激しく鳴らすなど、奏法を見ているのも楽しい。東洋風?とも思える音色もする(これが東欧の民族音楽の音なのかな?)。メロディー重視の古典~ロマン派の音楽も好きですが、現代寄りのおおらかな音楽も好きです。実はこの曲、CDを持っていて、以前記事にしたブラームスとシューマンのヴィオラ曲のCDの一枚目に入っていました。ヴァイオリンはテツラフ、ピアノはアンスネス。聴きなおしているのですが、ハマりました。しばらく東欧ものはご無沙汰になっていたので、また聴いてみようかな。



 音楽の知識・理解不足で、十分に楽しめなかった部分もあったのが残念(以下のプログラムにあるシューベルトがそれ)。それはこれからの課題。ひとつひとつのコンサートを、100%楽しみきるのは難しいことだと思う。生の音楽、楽器に少しずつ触れることが当面の目標であり課題。そしてわからない部分があっても、一瞬でも"楽しい"と感じたならそれでいいのかなと思う。そんなことも感じました。



【プログラム】
・ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ 第6番 イ長調 op.30-1
・シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのロンド ロ短調 D.895
・ヤナーチェク:ヴァイオリンソナタ
・ブラームス:ヴァイオリンソナタ 第3番 ニ短調 op.108
 ウルリーケ・ダンホーファー(Vn)/相馬泉美(p)
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by halca-kaukana057 | 2008-11-24 22:01 | 音楽
 バルトーク、バッハ、シベリウスと続けてきたテツラフシリーズ。実はまだあったんです。「一年365枚 ver.2.0」のgarjyuさんの情報で、テツラフのベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の録音があるということで、早速入手してきました。

「一年365枚:ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 / テツラフ ジンマン チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団」



ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 二長調
クリスティアン・テツラフ(Vn),デイヴィット・ジンマン指揮,チューリヒ・トーンハレ管弦楽団




 実はこの曲、初めて聴きました…。二長調の明るく爽やかな、でもベートーヴェンらしい威厳たっぷりの曲です。ヴァイオリンがとにかく歌う歌う。でも、技巧見せつけの感じは全くなく、ヴァイオリンソロとオーケストラのバランスがちょうど良く、安心して聴けます。これまで線の太い音を出していたテツラフのヴァイオリンも、この曲では柔らかさも出ています。

 面白いのが1楽章カデンツァで突然出てくるティンパニ。ヴァイオリンに合わせてトコトコ鳴っていたと思ったら、突然ドロロロロ…!カデンツァでこんなティンパニの使い方をする協奏曲なんて珍しい。2楽章も美しく、そのまま3楽章に入って音楽はますます楽しくなる。ヴァイオリンってこんなに楽しい楽器だったんだと思い知らせてくれました。


 ところでこの曲は、「ソナチネアルバム」でお馴染みのクレメンティのために、ベートーヴェンがヴァイオリン独奏部分をピアノのために書き換え、ピアノ協奏曲として編曲してしまった不思議な曲でもあるんです。ヴァイオリン原曲はカデンツァを作曲していないそうなのですが、このピアノ編曲版ではカデンツァを作曲し、ティンパニもあわせるようにしたらしい。(上のティンパニ入りのカデンツァはここから来ているのか。なるほど)

 それで、そのピアノ協奏曲として編曲したカデンツァで、ピアノも登場させてしまった録音がこれ。


ギドン・クレーメル(Vn),ニコラウス・アーノンクール指揮,ヨーロッパ室内管弦楽団

 ヴァイオリン協奏曲なのにカデンツァ部分にだけピアノが登場。ヴァイオリン、ピアノ、ティンパニの掛け合いがなかなか面白い。ヨーロッパ室内管のまとまりのある、緻密な演奏もさすがです。

ウィキペディアの解説によると、テツラフはミヒャエル・ギーレンとクレーメル&アーノンクールのような試みをしているとのこと。それも是非聴きたい!

これまでのテツラフシリーズは以下。
バルトーク篇:ヴァイオリン協奏曲第2番、無伴奏ヴァイオリンソナタ
J.S.バッハ篇:無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータ
シベリウス篇:ヴァイオリン協奏曲、2つのユモレスク、他
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by halca-kaukana057 | 2007-02-01 21:03 | 音楽
 前回に引き続きテツラフの録音を。今回はバッハ。

無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(EMI)

 以前「目覚めよ、と呼ぶ声が聞こえ」を取り上げた時、バッハのカンタータなど声楽付き管弦楽曲を聴きたいと書いたのだが、器楽曲もやっぱり好きだ。「無伴奏チェロ組曲」もそうだけど、バッハの無伴奏器楽曲を聴いていると静かに自分と向き合う時間が欲しくなる。バッハは教会音楽と切っても切り離せない。だからキリスト教徒ではないが、その曲に敬虔な感情を抱いてしまう。聴いていると自然に自分と向き合い、色々なことを考え、自己を省みてしまう。

 この演奏もそんな雰囲気が漂っていて、静かな場所で一人きりで聴きたい。誰かと一緒に、じゃなくて独りで。あと、音がしっかりとしていて曲に流されていないなと感じた。もし私がヴァイオリンが弾けてこの曲を演奏するとしたら、変にクネクネしたくはない。音のひとつひとつを大事にして、厳粛な気持ちを持って弾きたい。きっとこれはピアノ曲にも言える事なんだろう。


 テツラフのシリーズ、まだ続きます。

<参考>
ウィキペディアより無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ
曲の解説、背景など。
 そう言えば「パルティータ第2番 第5曲シャコンヌ」の冒頭は「クインテット」のバッハのアイキャッチにも使われていた。服のボタンがちぎれて飛ぶあのアニメに。
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by halca-kaukana057 | 2006-12-02 21:01 | 音楽
 バルトークは結構好きな作曲家だ。そのバルトークの音楽を好きになるきっかけになったCDがこれ。
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バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番(Vn:クリスティアン・テツラフ/ミヒャエル・ギーレン指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、EMI)
何となくバルトークを聴いてみようと思い、図書館で適当に借りてきたのがこれ。適当だったはずなのに曲も演奏も気に入った。


 まず曲に関して。バルトークらしい変拍子がカッコイイ。ヴァイオリンも聴かせるけど、管弦楽部分もユニーク。突然出てくる金管やハープ、打楽器が力強い。特に3楽章のヴァイオリンソロと管弦楽の掛け合いが好きだ。ハンガリーの民謡も使われているそうだが、どこがどこだか分からない。この前のイギリスの作曲家の管弦楽曲集の場合、メロディーがそのまま使われていて分かりやすかったのに。バルトークの民謡の用い方は、イギリスの作曲家とはかなり違うみたいだ。

 カップリングの「無伴奏ヴァイオリンソナタ」もいい。バルトークらしさに、バッハのフーガみたいなメロディーも出てきておや?と思った。バッハとバルトークなんて全く違う音楽のはずなのに、一緒に聴いても違和感を感じないし。不思議だ。

 テツラフも芯が太く力強い演奏をするなぁと感じた。で曲が曲だからそうなるのかも知れないけど、派手過ぎず地味過ぎずバランスが取れているなぁと思う。「無伴奏ヴァイオリンソナタ」だと、ヴァイオリンの音しか聴こえないので特にそう感じる。


 という訳で、手当たり次第テツラフの演奏を聴いてみたので他の作曲家についても追って感想を書きます。テツラフ以外のバルトークの作品についても書こうかと思うけど、それはまたそのうち。

<バルトーク関連で参考>
「バルトーク ―民謡を『発見』した辺境の作曲家」(伊東信宏、中央公論社・中公新書、1997)
 バルトークを民族音楽研究家の視点で見た本。以前途中まで読んだけど、そのまま放置していた。読み直そう。
「バルトーク 歌のなる木と亡命の日々」(ひのまどか著、リブリオ出版、1989)
 ジュニア向けのバルトーク伝記。この作曲家伝記シリーズは結構面白い。
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by halca-kaukana057 | 2006-11-24 20:54 | 音楽

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


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