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 9月に青森県立美術館でのコンサートに行ってきたのですが、このコンサートは全3回のシリーズ。2回目のチェロに引き続き、3回目のヴィオラにも行ってきました。ヴィオラ2艇とピアノ。ヴィオラですよヴィオラ!

青森県立美術館:アレコホール定期演奏会2018「Attitude~2台の弦楽器とピアノで紡ぐ音の絵~」
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 夕暮れ時の青森県立美術館。ライトアップがきれいです。

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 開演前。前回は、第3幕の前にピアノとチェロの席が用意され、客席は第1幕の前にひな壇設置して作っていました。今回は、ピアノとヴィオラ席はアレコホール中央、客席は第1幕と第4幕の前にL字に設置されていました。客席を高くするひな壇よりも、こちらの方がリラックスして聴ける感じです。それとも、ひな壇を設置するのと、客席数は変わらないのだろうか。ヴィオラだけに客席が減ったとかないよね…。

 プログラムはこちら。
・ヘンデル:オラトリオ「ソロモン」より「シバの女王の到着」
・パッヘルベル:カノン
・カール・シュターミッツ:2つのヴィオラのための6つの二重奏曲 第1番 ハ長調
・ジェレミー・コーエン:タンゴ8
・アントン・ルビンシュタイン:ソナタ ヘ短調 op.49 より 第2楽章 Andante
・J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第6番 変ロ長調 BWV1051
 /三戸誠、梯孝則(ヴィオラ)、佐藤慎悟(ピアノ)
 ヴィオラの梯さんはご存知元N響のヴィオラ奏者。

 ヴィオラ好きにはたまらない演奏会でした。ヴィオラはオーケストラでは地味、目立たない存在と言われますが(実際にネタにされていました)、こんなにもヴィオラの魅力を堪能できる作品があり、演奏を楽しみました。ルビンシュタインは三戸さんと佐藤さんの演奏です。
 プログラム最初の2つはお馴染みの曲で。超有名曲のパッヘルベルの「カノン」も、実際に演奏しているところを見ると、追いかけっこをしているのがよくわかります。

 前半の途中、ヴィオラの楽器紹介もありました。ヴァイオリンとチェロも用意して、大きさを比べます。また、オーケストラでヴィオラがどんな演奏をしているのかを、モーツァルト:交響曲第40番とラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番の冒頭を少し演奏して説明します。モーツァルトの40番は、まずヴィオラパートだけを演奏します。配布されたプログラムの裏に、譜面が書いてあるのでそれも見ながら。ひたすら同じ音を繰り返す。次にヴァイオリンとチェロのパートをピアノで弾いて、一緒に演奏すると、あのモーツァルトの40番の冒頭に。梯さんも「目立たないですね」と一言…。一方、ラフマニノフではメロディーを担当しているヴィオラ。あのピアノの冒頭を聴いて、ゾクゾクしました。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は、まだ生では聴いたことがない。冒頭だけですが生で聴けて嬉しかった。実際は弦楽器は何十人といるのを、ヴィオラ2人だけで演奏したのですが、よく響いていました。すごいなぁ。

 このヴィオラ紹介だけでなく、曲の合間にも三戸さんのトークがあるのですが、よくしゃべるwあの「ヴィオラジョーク」も登場しました。「ヴィオラの方が長く燃えます」のアレ…wヴィオラの皆さんはたくましく生きているのだなぁと思ってしまいました…。

 初めて聴いたカール・シュターミッツのヴィオラ二重奏曲第1番。こんな曲です。
Duo de Violas - Stamitz - Duos nº 1
 ナクソス・ミュージック・ライブラリーにはなくて探すのに一苦労しました。YouTubeには少しありました。CDもなかなかない珍しい作品みたいです。ヴィオラのあたたかな音色に、ハ長調の朗らかさ、素直さが加わって、とても楽しい演奏でした。掛け合いももちろんのこと、2艇あるのでボウイングを見るのも楽しい。いい作品です。もっと演奏機会が増えればいいのに。

 もうひとつ気に入ったのが、アントン・ルビンシュタインのソナタ。
Rubinstein: Sonata for Viola & Piano, Op. 49. 2nd mvmnt, Andante — Camerata Pacifica
 今回は第2楽章だけでしたが、ヴィオラの落ち着きのある音色にぴったりな曲想。ピアノとの掛け合いもしっとりと。一方で、ヴィオラが饒舌にロマンティックに歌うところも。内に秘めた情熱という感じ。素敵な曲です。全曲聴いてみましたが、全曲もよかった。ヴィオラソナタにこんな素敵な作品があったんだ。嬉しい発見です。
 現代の作曲家、コーエンの「タンゴ8」は、リズミカルなタンゴ。お二人ともとても活き活きしていました。

 最後はヴィオラが主役の作品といえば、バッハのブランデンブルク協奏曲第6番。普通はチェロやヴィオラ・ダ・ガンバもありますが、今回はヴィオラ2艇とピアノの編成。この曲も、パンフレットの裏に譜面が書いてありました。カノンと同じように追いかけっこをしたり、ユニゾンで演奏したり、この曲もヴィオラがどんな動きをしているのか見て聴くのが楽しい曲でした。第2楽章のヴィオラの歌にはじんわりとした気持ちになりました。元々好きな曲ですが、ますます好きになりました。

 アンコール(三戸さん曰く「計画的アンコール」w)はこちら。
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・ショスタコーヴィチ:ジャズ組曲 第2番 より 第2ワルツ
 大好きな曲です。ほの暗いメロディーにヴィオラの音色がよく合う。沁みる…。哀愁に満ちた曲ですが、どこか明るさも感じられる曲。演奏後、舞台袖(常設展の入り口)に戻る際、佐藤さんがピアノの蓋を閉めていた。これで終わりだよ、という合図でしたw
 バロックから現代まで、本当に楽しい演奏会でした。ヴィオラは素敵な楽器です。

・チェロ回:チェロ2挺の知らない世界
by halca-kaukana057 | 2018-11-08 22:51 | 音楽
 ヴィオラシリーズ、今回はバルトークです。近・現代になって「独奏楽器」として演奏され始めたヴィオラ。ヴィオラがソロを務める曲も20世紀になってようやく増え始めます。そんな20世紀のヴィオラが主役の曲を、バルトークの作品から。

 「ヴィオラ協奏曲 Sz120(遺作)」。イギリスのヴィオラ奏者・プリムローズから依頼されて作曲を始めたバルトーク。しかし、草稿の段階でバルトークは死去してしまいます。弟子のシェルイによって補完され、現在の形に至ります(完全なバルトークの作品とは言えない気も…)。最近ではシェルイ版では不完全だと、様々な版が存在するんだとか。私はシェルイ版しか聴いたことが無いので、シェルイ版で話を進めようと思います。


 か細い、不安げなヴィオラソロで始まる冒頭。バルトークらしい変拍子と不安定な調性はいつ聴いてもカッコイイ。不安そうで、でも背筋をピンと伸ばして暗闇に向き合うような印象を受けた(何故か)第1楽章。カデンツァはバッハっぽい?穏やかで、薄暗い第2楽章。躍動的な第3楽章。ヴィオラがたくましく、太く鳴ります。

 ヴィオラという楽器は、近・現代の曲の雰囲気に合う楽器なんじゃないかと、この曲を聴いていて思う。留まることなく移り変わる調性とリズムによって表現される野生的なものや荒々しさ、哀しみや不安、力強さ。ヴィオラの音域と、弦楽器の音色はそういう場面で活きるのではないかと。これが似ている音域のクラリネットではのんびりした音になってしまうし、もう少し低いファゴットではおっとりした音になってしまう。同じ弦楽器でもヴァイオリンは地を這うような低音がもっと欲しいと感じるし、チェロではかっこよすぎる。他の楽器ではどこか「微妙…」と感じてしまう。程よい緊張感と、低めの音域。ヴィオラの特徴はこれだけじゃない、表現を極めればもっと色々な顔を見せられると思う。でも、ヴィオラの出す音は近・現代曲に合うのではないか…と思った。

 聴いた盤はこの2つ。
バルトーク:ヴィオラ協奏曲
ボルフラム・クリスト(Va)/小澤征爾指揮、ベルリン・フィル/ユニバーサルクラシック
 か細い表現が上手いなぁと感じた。切なく、ほの暗いんだ…。


バルトーク:ヴィオラ協奏曲
キム・カシュカシャン(Va)/ペーター・エトヴェシュ指揮、オランダ放送室内管弦楽団/EMC・ユニバーサルクラシック
 ヴィオラと言えばカシュカシャンも忘れちゃいけない。こちらはダイナミックな表現が上手い。


 なお、これにてヴィオラシリーズは終了します。また面白いヴィオラ曲を見つけたら再開するかも。ヴィオラへの熱意は続きます。
by halca-kaukana057 | 2007-07-09 22:37 | 音楽
 ヴィオラシリーズ、今回はバッハの作品から。ヴィオラが活躍する曲が多く作曲されるのは、近・現代になってから。ロマン派でも前回シューマンとブラームスの作品を紹介したが、ちらほらとしか見られない。それ以前、古典派やバロックではヴィオラは表舞台に出ることはあまり無かった。しかし、バロック期、バッハの作品にもヴィオラが活躍する曲がありました。

 そのヴィオラが活躍する曲が、「ブランデンブルク協奏曲第6番 変ロ長調」BWV1051。第5番が有名なこの「ブランデンブルク協奏曲」の最後の曲です(番号は最後だが、実際に作曲されたのは6曲のうちでも最初だったらしい)。「ブランデンブルク協奏曲」は様々な独奏楽器と合奏の組み合わさっており、それぞれの独奏楽器の個性で雰囲気が全く違う。そして第6番、この曲はいつもならヴァイオリンが演奏するであろうパートをヴィオラが演奏します。独奏楽器はありませんが、ヴィオラが大将、ヴィオラの天下なのです。

 ヴィオラの優しい・柔らかい音色が生きているこの曲。バッハらしい旋律の絡み合いの中で、他の楽器から突出することも無く、かといって埋もれてしまうことも無い。節度ある自己主張をしているとも言えるヴィオラパート。そのヴィオラパートのおかげで、曲全体も優しく、柔らかく、淡いけれども薄すぎない色を出せていると思う。バッハがブランデンブルク辺境伯に献呈したというこの曲。宮廷音楽らしい美しさはあるけれども、きらびやかではない。ずっと聞いていても疲れないし、どこかさりげない。強烈な印象は与えないけれども、静かな存在感がある。そんな曲の個性をヴィオラが作っているんじゃないかと感じた。


 聞いたのはホグウッド指揮エンシェント室内管弦楽団盤と、アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス盤。アーノンクールの方が音に重みがある。まさにバロック期の宮廷音楽。ホグウッド盤のヴィオラはとても優しい音。宮廷の貴族たちが、プライベートで気楽な音楽会を開いたらこんな音になるんじゃないかなと思った。当時の貴族の音楽会が気楽に開けるものかどうか、という問題は置いておいて。

バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番&第4番&第5番&第6番
クリストファー・ホグウッド指揮/エンシェント室内管弦楽団/ユニバーサルクラシック



バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3,5&6番
ニコラウス・アーノンクール指揮/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス/ワーナーミュージック・ジャパン
by halca-kaukana057 | 2007-07-03 21:44 | 音楽
 ヴィオラをこよなく愛するシリーズ、時間が空いてしまいました。教育テレビの感想ばっかり書いているからこんなことに…。でも、ネタがある限り少しずつでも続けていきます。

 今回はブラームスとシューマンと、ヴィオラ。ブラームスとシューマンの関係はご存知のとおり深い。若きブラームスを世に紹介したのがシューマン。そして、シューマンの妻・クララとブラームスは仲が良く、ブラームスはクララによく自分の作品を見せていたのだそうだ。恋仲まで噂されてしまう2人。そんなブラームスとシューマンを、ヴィオラ曲で考えてみる。


 まず、ブラームスのヴィオラが主役の曲と言えば2番まである「ヴィオラ・ソナタ」(第1番ヘ短調op.120-1、第2番変ホ長調op.120-2)。元々はクラリネット・ソナタだったが、クラリネットの音域ならヴィオラでも演奏できるのでヴィオラ編曲版も作ってしまった。私は原曲であるクラリネット・ソナタはまだちゃんと聴いたことは無いのだが、中音域が活きるほの暗く、渋い曲。この渋さはブラームスだ。クラリネットの柔らかい音よりも、ヴィオラの太い音の方がよりブラームスらしい渋さが増しているのではないかと思う。

 渋さだけでなく、暗い情熱が表現されているのもこの2曲の特徴。ヴィオラの音=太い・甘い・渋いというイメージを持っていたが、ヴァイオリンのような熱のこもった表現も出来るんだと気がついた。ヴァイオリンにはない、図太さ・硬さも関係しているのだと思う。ヴィオラの表現の幅って結構広いんだと、だんだん分かってきました。



 一方シューマンからは「おとぎの絵本」op.113。ヴィオラとピアノのための曲。「おとぎの絵本(Märchenbilder)」なんてタイトルが、いかにもドイツロマン派のシューマンらしい。ちなみに、シューマンは「おとぎ話」op.132というヴィオラ、クラリネット、ピアノのための曲も作曲している。好きな楽器ばかりでたまりません。

 かなり昔「本当は怖いグリム童話」なんて本が有名になった。子ども向けのロマンスたっぷりの童話も、本当は血なまぐさいドロドロした怖いお話だったという話。シューマンのこの曲も、そんな曲。シューマンお得意の夢見るようなメロディーから、不安がよぎり激しい感情に襲われる第3曲、悲しげな第4曲と進む。喜怒哀楽の感情を表現し尽くすロマン派の音楽という視点で考えれば、タイトルと曲のイメージのギャップに驚くこともないかも。ドイツのメルヒェン(Märchen)と、ロマン派音楽を上手く組み合わせた作品とも言えるかも。そんな曲を表現できるのはやっぱりヴィオラだと思う。ロマンティックな甘い温かい音、恐怖を煽る硬い強い音。悲しみ・静けさを表す暗い低い音。ヴィオラの音域はとても広いとは言えないけど、音の表情は本当はとても豊か。表に出さない(出せない・出させない?)だけなんです。きっと。

 ブラームスとシューマン、それぞれの個性がヴィオラでも出ている。渋い、でも暗い情熱を持ったブラームス。ロマンティックだけど狂気も感じられるシューマン。ヴィオラの表現の幅に驚いた3作品でした。


 そんなブラームス「ヴィオラ・ソナタ」とシューマン「おとぎの絵本」を聴いたCDはこれ。
Debussy, Janácek, Nielsen, Ravel, Schumann, Brahms: Violin & Viola Sonatas
クリスティアン・テツラフ(Vn)/ラーシュ・アンデシュ・トムテル(Va)/レイフ・オヴェ・アンスネス(P)
 2枚組みのCDで、一枚目はドビュッシーやヤナーチェク、ニールセン、ラヴェルのヴァイオリン・ソナタ。ヴァイオリンは以前このブログでも特集したテツラフ。二枚目がこのヴィオラ曲3曲。
ヴィオラを弾くトムテルのことはよくわからないのだが(情報不足で申し訳ない)、名前を見ると北欧の方…?で、ピアノはご存知アンスネス。トムテルのヴィオラも芯が太い。

 ちなみに、以前ブラームスは苦手と書きましたが、今はもう好きな部類に入ります。交響曲のあの重さも、今ではカッコイイと思えます。
by halca-kaukana057 | 2007-06-20 23:03 | 音楽
 ヴィオラは「作曲家の楽器」と言われる。J.S.バッハやモーツァルト、ベートーヴェン、ドヴォルザークなど多くの作曲家たちが演奏し、愛された楽器だからだ。でも、スメタナはどうだったのかと考えることがある。そのヒントになりそうな2曲を。

 まず連作交響詩「我が祖国」より「モルダウ(ヴルダヴァ)」。悠々と流れる川の流れを連想させるあの有名な主題の裏で、ヴィオラは大変な伴奏をしている。
そんなヴィオラが大好きです スメタナ編_f0079085_21441194.gif

そんなヴィオラが大好きです スメタナ編_f0079085_21444227.gif

こんな風に。16分音符の連続…難しそう。この曲はヴィオラ弾きにとってはやはり大変な曲らしいが、この主題のヴィオラの部分だけに注目して聴いてみる。ヴィオラ研究室・スメタナ我が祖国より「モルダウ」(音が出ます。注意!)のサイトで、ヴィオラパートに注目したMIDIが聴けます。本当に大変そう…。ヴィオラじゃなく、ピアノで弾いても大変そう。でも、このヴィオラパートが無かったら、モルダウの主題はどう聞こえるのだろうか。単調にしか聞こえないんじゃないかと思う。このヴィオラの努力と苦労があるからこそ、この主題が映えるのではないだろうか。さすが縁の下の力持ちヴィオラ。

 次に弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯より」。「我が祖国」と同じように、全く耳が聞こえなくなってしまってからの作品。第1楽章冒頭で、ヴィオラがソロを担当する。その暗い情熱のこもったメロディーは、まさに苦悩に満ちたスメタナの生涯そのもの。ヴァイオリンでは華やか過ぎるし、チェロでは渋くかっこよすぎる。ここはやはりヴィオラの出番だと感じる。
 第2楽章はうって変わって楽しいポルカ。ここでもヴィオラは大活躍。再び独奏で愉快な歌を歌いだす。若き日のスメタナ自身の楽しい思い出を表現している楽章なのだが、ここでも高すぎず低すぎず、控えめで素朴な音のヴィオラがぴったりだと思う。もっとヴィオラが活躍している部分を探したいのだが、スコアが見つからず断念。どこかに無いかな。
 ちなみにこの曲、1879年の初演でヴィオラを担当したのはなんとドヴォルザークなんだそうだ。それと、第4楽章、ヴァイオリンのキーンというミの音はスメタナに聞こえた耳鳴りの音。その後の展開にグッと来るものがある。


 結論、スメタナもヴィオラを効果的に使い、ヴィオラの魅力にはまっていた…のかもしれない。

 聴いたCDは以下。チェコご当地演奏で聴いてみました。
スメタナ:わが祖国
ラファエル・クーベリック指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団/コロムビアミュージックエンタテインメント


スメタナ:弦楽四重奏曲第1番&第2番
スメタナ四重奏団/コロムビアミュージックエンタテインメント
by halca-kaukana057 | 2007-06-04 22:10 | 音楽
 ヴィオラの魅力を語りまくるシリーズ第3弾。この間のモーツァルトその2で取り上げたヴィオラ奏者・今井信子さんによる、ヴィオラの魅力一杯のCDを。

ヴィオラ・ブーケ
今井信子(Va)/ローランド・ペンティネン(P)/ユニバーサルクラシック

 いつもならヴァイオリンが主役の曲を、ヴィオラで弾いてしまったCD。聴いて驚いた。こんなにヴィオラが歌うなんて!クライスラーの「愛の喜び」や「愛の悲しみ」、チャイコフスキーの「なつかしい土地の思い出」やエルガーの「愛の挨拶」、ブラームスの「ヴァイオリン・ソナタ第3番」などなど。ヴァイオリンの華やかで軽やかな音も良いけれど、ヴィオラの渋く重めの音もそれぞれの曲に合っていて、その曲のよさを再発見。「愛の悲しみ」の重さはヴィオラにぴったりだし、「G線上のアリア」はより内面的になっているなと感じる。「愛のあいさつ」や「愛の喜び」も、しっとりと大人びた明るさに。ああ、ヴィオラって本当にいい楽器だ。

 個人的に気に入っているのが、「浜辺の歌」。あの「あした浜辺をさまよえば~」。昔を懐かしむ歌詞と曲がヴィオラにぴったり。途中から変奏曲風になっている編曲も面白い。ヴィオラが高音から低音までのびやかに歌う部分は、まさに寄せて返す波のように穏やかで心地よい。それから、J.S.バッハ/コダーイ編曲の「半音階的幻想曲とフーガニ短調 BWV903」。演奏はピアノ伴奏はなく、ヴィオラソロだけ。ニ短調って、ヴィオラに合うなぁ。ヴィオラがここまで動きまくるのもはじめて聴いた。いや、「モルダウ」なんかではこのくらい動けないとダメか。

 ヴィオラが好きなら、このCDでよりヴィオラのことが好きになるはず。
by halca-kaukana057 | 2007-05-24 21:51 | 音楽
 ヴィオラの魅力を存分に聴きまくろう企画第2弾はモーツァルトからもう1曲。「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364」

 ヴァイオリンとヴィオラのソロが活躍するこの曲。いつでもどこでも華やかトップスターのヴァイオリンソロの一方で、ヴィオラソロも負けてはいない。低い音がその存在を印象付ける。この曲では、独奏ヴィオラは通常よりも半音高く調弦し、楽譜は変ホ長調の半音下の二長調で書かれている。モーツァルト自身もヴィオラを弾いていたと言うが、だからこそ、ヴィオラのよさが出るようにこんな仕掛けを作れたと思うとさすがはモーツァルト大先生と感じる(モーツァルトは先生と言うより、好き勝手やっているようにも思えるのだが、その結果がこれなのだから凄い)。

 ヴィオラの存在感が一気に増すのは第2楽章。落ち着いたハ短調のアンダンテはヴィオラの音域、音の特徴とぴったり。モーツァルトの短調ってどうも心に染み入る。勿論長調も明るくて楽しくてウキウキしちゃう。とても好きなんだけど、短調の別の顔にますます惚れ込んでしまう不思議。ヴァイオリンとヴィオラ、オーケストラがそれぞれ自己主張しつつも、お互いを支え合っているような雰囲気。再び明るい第3楽章でも、しっとりとしっかりと歌うヴィオラ。この曲、ヴィオラが美味しすぎます。

 聴いたのはこれ。
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲変ホ長調
五嶋みどり(Vn)/今井信子(Va)/クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)/北ドイツ放送交響楽団/
ソニーミュージックエンタテインメント

 ヴィオラ奏者と言えば今井信子さん。その今井さんがヴィオラソロを担当。しかもヴァイオリンは五嶋みどり。たまりません。今井さんのヴィオラに関しては、以前「個人的バッハ3選」にて無伴奏チェロ組曲ヴィオラ版を紹介。

 モーツァルトは他にもヴィオラが活躍する曲をかなり書いている。どうせならヴィオラ協奏曲も書いて欲しかったな。ヴィオラ協奏曲なんて現代にならないと出てこないから。現代的なヴィオラの音も良いけれど、モーツァルトならどんなメロディーを歌わせたんだろうか、なんて思うと気になって気になって。

【追記】
 その今井信子さんも参加している、ヴィオラのための音楽会「ヴィオラ・スペース」が今年も開催されます。
詳しくは「クラシックニュース:「ヴィオラスペース」ヴィオラに対する認識がより拡がって!~ヴィオラ:今井信子「インタビュー@クラシック」で」
でどうぞ。今井さんのインタビュー動画も観れます。
by halca-kaukana057 | 2007-05-09 21:54 | 音楽
 前記事のことを考えているだけでは何も変わらないので、とにかく記事を書いてみることにする。
 私はヴィオラが大好きだ。渋く落ち着いた甘い音色、オーケストラでは目立たないが中音部を支える縁の下の力持ち的存在としての活躍…。とにかく大好きだ。そんなヴィオラの魅力を堪能できる曲を何回かに分けて紹介しようと思う。1回目はモーツァルトの「弦楽五重奏曲第4番 ト短調K.516」

 短調の曲が珍しいと言われるモーツァルト。その短調の中でも、ト短調はモーツァルトにとって深い意味を持っているのだそうだ。交響曲第40番や歌劇「魔笛」でもト短調が効果的に使われている。この弦楽五重奏曲第4番も、ト短調の曲のひとつ。弦楽四重奏にヴィオラを加え、ヴァイオリン2、ヴィオラ2、チェロの編成。この2本のヴィオラが大活躍するんだな、これが。

 第1楽章の、軽快だけど悲しげな旋律にまず心を奪われる。悲しさで心が荒れているようにも聴こえるのだけど、大げさには聴こえない。第2楽章のメヌエットもト短調。第3楽章は変ホ長調とはあるが、しっとりとどこかに陰が感じられる。第4楽章は再びト短調。哀愁に満ち溢れた歌が続くと思いきや、中間部からは長調の明るい軽快な歌。でもどこかに後ろめたさを感じる。不安があって、解決しそうなんだけれども心の中では迷っているような。ヴァイオリンの主旋律の隙間から聞こえるヴィオラがいい味出してる。

 と、曲のほとんどが短調の不思議な曲。この暗さと、しっとりとしたヴィオラの音色が上手く合っていて、モーツァルトはいい曲を書いたなぁと思う。ヴィオラだって活躍できる場がちゃんとあるんだと思わせてくれる。

 この曲には個人的な思い出がありまして、何年か前に辛いことがあった時何気なくCD店で買い(どんな曲かは知っていたのですが)、その時の気持ちにぴったりはまってしまった曲。この曲を聴いているとその時のことを思い出します。まだ、その時の気持ちに整理がついておらず、迷いや不安を感じながら今も聴いています。この曲を早くすっきりした気持ちで聴けるようになりたいと思う今日この頃です。

モーツァルト:弦楽五重奏曲第3番・第4番
スメタナ四重奏団/コロムビアミュージックエンタテインメント

 この曲のおすすめ演奏はスメタナ四重奏団の。その、何気なく買ったCDがこれです。第3番も、明るく朗らかないい曲ですよ。






*****

 話は変わって、訃報。
<訃報>ロストロポービッチさん80歳=チェリスト (毎日新聞)
チェロのロストロポービチ氏が死去(朝日新聞)
 そんな、信じられません…。指揮もチェロ演奏も好きでした。朝日の記事より引用
「氏の死去でバイオリンのオイストラフ、ピアノのリヒテルら、卓越した技量と強烈な個性で君臨した旧ソ連の巨匠演奏家の時代は幕を閉じた。」
この部分が何とも…。親友だったブリテンのヴァイオリン協奏曲をこれから聴こうかと思います。ご冥福をお祈りいたします。
by halca-kaukana057 | 2007-04-27 22:11 | 音楽

個人的バッハ3選

 聴いて気に入ったのに、感想をあげずにいたCDがかなりあるのです。その中からバッハのCDを3枚挙げてみます。

「無伴奏チェロ組曲」(今井信子)
 まずはヴィオラ奏者・今井信子さんのCD。図書館で偶然見つけたものなのだが、それでもとても気に入っています。チェロのための曲をヴィオラで弾いてしまったのです。もし、オーケストラの楽器を弾けるとしたら、私はきっとヴィオラを選びます。地味だけど、太く柔らかな音色が好き。そんなヴィオラの魅力を100%発揮した演奏だと思います。

*****

「バッハ名曲集」(アンドラーシュ・シフ)
 バッハを聴きたいと思って図書館で適当に選んできたのが、ハンガリーのピアニスト・シフのCDでした。見事大当たり。気に入って色々入っているこのCDを買ってしまったという経緯。「クインテット」でも演奏された「イタリア協奏曲」も入っていて大満足。軽やかな上にきれいな演奏で、すでにお気に入りのピアニストです。

*****

「平均律クラヴィーア曲集(抜粋)」(グレン・グールド)
 クラシック関連の本を読んでいると、あちらこちらで「グールドはすごい」という言葉を目にする。あまりにも多すぎるので、「グールドってそんなにすごいの?何がどうすごいんだ?」と思わずにはいられない。もともと、平均律を聴いてみたいとは思っていたけれど、全集は結構高いので手ごろな抜粋版を買ってみた。楽譜がないので何とも言えないけれど、スタッカートで軽くなったかと思いきや、深く落ち着いた様にも聴こえる。おもしろい。ちなみに、かすかに鼻歌のような声が聞こえる。初め、幻聴かと思ってしまったがどうも違うようだ。つまり、これってグールドが鼻歌を歌いながら弾いてるってこと?…なんじゃそりゃと思ったけど、それはそれですごい。鼻歌歌いながらバッハなんて。グールド恐るべし。

*****
以上。バッハは奥が深くて聴き応えがあります。
by halca-kaukana057 | 2005-11-16 21:24 | 音楽

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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