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 この7月で、アポロ11号の月面着陸から50年。私も月やアポロ関係の本を読んでいますが、この本は読まねばならないだろうと思って読んだ。映画の原作ですが、映画は観ていません(上映館がない)

ファースト・マン 上: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生

ジェイムズ・R. ハンセン:著、日暮雅通、水谷淳:訳/河出書房新社、河出文庫/2019


ファースト・マン 下: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生

ジェイムズ・R. ハンセン:著、日暮雅通、水谷淳:訳/河出書房新社、河出文庫/2019



 ポルノグラフティが歌う「アポロ」の歌詞…「ぼくらが生まれてくるずっとずっと前には…」普段は、自分は生まれていなくても実際にあったこと、歴史上の事実、人類は月まで行って月に降り立ったことは変わらない、と思ってきたのだが、この本を読んでいたら何故かその歌詞に共感してしまった。自分は生まれていなかった時代に、宇宙開発は黎明期から月を目標にした時代になり、月へ向けて奮闘してた人々がいた。とても遠い時代のことに思えてしまった。自分に関係がないわけじゃないけど、遠い世界、遠い時代のことなんだな…と思ってしまった。それは、私が今までアポロ計画や、その前のジェミニ計画、そしてアポロ計画で一番有名な人物と言っていいニール・アームストロングという人について知らないことがたくさんあったことに気づいたからだ。

 アームストロングは、自分のことをあまり語ろうとしなかった。アームストロングの自伝を出すことに対しても、彼はとても慎重だった。ちなみに、この本は2005年に最初の版が出版され、2012年、アームストロングが亡くなった後第2版が出版された。そして、2018年アームストロングが亡くなった時のことなどを加筆、アポロ11号月面着陸50年を記念して2018年新版が出版された。

 宇宙開発の黎明期のNASAの宇宙飛行士というと、明るく快活、おおらかな性格で、アメリカの英雄という輝きを上手に纏う人をイメージする。しかし、アームストロングは違った。根暗なわけではない。引っ込み思案なわけでもない。明るく快活ではある。しかし、思慮深く、控えめで、言葉を慎重に選んで話し、物事を緻密に考えてから行動する人だった。ジョークを言って場を和ませることはするので、堅物というわけではない。愛想もよく人に好かれていた。機転が利き、トラブルが起こっても慌てない。月着陸訓練機(LLTV)での訓練中、制御不能となり、アームストロングは脱出装置で脱出し一命を取り留めたことがあった。しかしその約1時間後、アームストロングは何事もなかったかのようにオフィスで仕事をしていた。事故のことを知った他の宇宙飛行士は平然としているアームストロングにとてお驚いたそうだ(当然だ)。そして、月面着陸をした後も、隠遁生活をしたわけではなかったが、「ファースト・マン(月面に初めて降り立った男)」と権力を振りかざすことも、出しゃばることはしなかった。不思議な魅力の人だなと感じた。

 アームストロングは、根っからのパイロットだった。子どもの頃から飛行機が大好きで、自動車免許を取るより先に飛行機を操縦するようになった。大学在学中、兵役で海軍に所属し、実戦にも赴いた。大学卒業後はNASAの前身、NACAのテストパイロットになり、超音速での飛行を繰り返した。今まで誤解していたのだが、アームストロングは宇宙飛行士になった時、軍人ではなく民間人だった。民間人初の宇宙飛行士だった。テストパイロットというと、映画「ライト・スタッフ」を思い出すが、あの映画で描かれていることは事実と反することも知ってショックだった。違うのか…。
 そんなアームストロングが何故宇宙を目指すようになったのか。詳しくは書かれていない。ただ、関係することがいくつか書かれている。あるとても悲しい出来事について書かれているが、それがアームストロングを宇宙に向かわせたのだろうか。

 アームストロングはアポロ11号の船長。でも、その前の宇宙飛行の実績については知らなかった。1966年のジェミニ8号での飛行。トラブルにより、予定されていた全てのミッションを行うことができず、アームストロングは残念がっていた。その帰還の数日後には現場に戻り、後続のミッションを支えた。ジェミニ計画の箇所も興味深かった。まさに宇宙飛行黎明期。

 そして、アポロ計画へ。アームストロングが11号の船長になったことは決まっていたが、11号で月面に着陸、EVA(船外活動、つまり、月の上を歩くこと。EVAというと私にとってはシャトルやISSでの船外活動のイメージなので、アポロ計画の月面での活動もEVAと呼ぶのに驚いた)を行うのは最初から決まっていたわけではないのに驚いた。1969年になってから、月着陸を行うかもしれない、と告げられる。その後の、誰が最初に月に降りるのか。アームストロングとオルドリンの反応が正反対。アームストロングの性格だったからこそ、様々なものに耐えられたのかもしれない。アポロ11号のクルー3人の関係は不思議な関係だ。宇宙飛行士というと、誰とでも仲良くできて、チームワークを大切にする。意見が違うことがあっても冷静に話し合って理解し合う。何が起こるかわからない、命の危険もある宇宙空間。お互いの命を預けても構わないぐらいに信頼し合うことを大事にするイメージがある。この3人はちょっと違う。信頼していないわけではないけど…。これで耐えることができた3人はすごいと思う。

 月着陸の箇所も、知らなかったことがいくつもあった。そういえば、アポロ計画、ならびに11号の飛行を支えたジョン・ハウボルトとマーガレット・ハミルトンの名前が出てこなかったのが残念。アームストロングの伝記だから仕方ないか。
 残念なのは、月面での写真にアームストロングの写真はほぼないということだ。写真はほとんど全てオルドリンのものだった。アームストロングの控えめな性格のせいなのだろうか。それとも、そこまでのことを想定していなかったということなのだろうか。6分の1の重力は、歩くこと以外でも不便なことがある。無重力(微小重力)ではないのだから、ISSほどの慣れと苦労はしないのだろうと思っていたが、どうも違うらしい。月面での生活を描いたSF作品を見る目が変わりそうだ。
 アポロ11号の月面着陸というと、星条旗を月面に立てたのも印象的で、その意味を考えてしまう。その一方で、国に関係なく宇宙に挑んできた人たちへの敬意を示した記念品を月面に残していた。

 帰還後、アポロ11号のクルーは地球の英雄となった。注目されればされるほど、各々の利害のためにデマを流して利用しようという人もいる。メディアは追いかけ回す。しかし、アームストロングの性格や考えはぶれることはなかった。アームストロング個人を勝手に英雄視する商品などに対しては抗議をした。少しも舞い上がることもなく、謙虚であり続けた。そして、アームストロングはパイロットであった。これは現代も変わらないのだが、読んでいて、アポロ11号の船長である宇宙飛行士のアームストロングと、一個人のニール・アームストロング。これを切り離して報道なり、捉える、認識することは人類にはできないのだろうか。人類は月まで行ったというのに。現代なら、できている国や地域はあると思う。しかし、日本はできていないと思う。読んでいて悲しくなった。

 映画はどんな感じなのだろうか。この原作から映画を作るのは難しそうだ。「Hidden Figures(邦題:ドリーム)」みたいになっているのだろうか。こちらも原作はとても堅いノンフィクションだった。
 この本のこの堅さ。これこそが、アームストロングなのだと思う。
 
by halca-kaukana057 | 2019-08-22 23:09 | 本・読書
 今日もこのニュースで持ちきりです。

JAXA:小惑星探査機「はやぶさ2」第2回目タッチダウン成功について

NHK:はやぶさ2 着陸成功 世界初のミッションで
NHK:はやぶさ2 研究総主幹「大成功と言っていい」
はやぶさ2 着陸に成功 「この喜び皆さんと」

毎日新聞:「100点満点の1000点」 はやぶさ2成功で関係者喜びの会見
 津田先生はじめ、プロジェクトチームの皆さんの笑顔が本当に晴れやかでいい。おめでとうございます!!着陸運用の前に、「はやぶさ2にリュウグウをもう一度触らせてあげたい」という津田先生の言葉が印象的でした。もう一度触れたよ!


アストロアーツ:「はやぶさ2」2回目のタッチダウンに向け降下中
 今回のタッチダウンは、4月にインパクタをぶつけて作ったクレーターの縁のあたりにタッチダウンし、1度目と同じようにサンプルを採取します。1度目のタッチダウンの際舞い上がった小石や塵が、光学カメラについてしまった。カメラをきれいに拭くワイパーやブラシはありません。これは考えてなかった…。カメラの性能が低下してしまったため、前回よりも低い高度で水平移動しターゲットマーカーを探します。
 2回目のタッチダウンを行うか。プロジェクトチームもかなり悩み、議論を重ねたそう。「はやぶさ2」は既に1回目のタッチダウンでサンプルを手に入れている。リュウグウはゴツゴツの岩だらけで、機体を損傷する危険性がある。機体を損傷したら帰還できなくなるかもしれない。なら、安全な方をとって2度目のタッチダウンは行わなくてもいいのではないか…。私も心配しました。が、プロジェクトチームは2度目のタッチダウンを行うと決めました。ならば、私は応援するしかありません。

 昨日の午前10時過ぎから降下開始。タッチダウンは今日の午前10時過ぎ。生中継は見られなかったので、そろそろかな…と時計を見ながら心の中で応援していました。11時前に携帯をチェックできる時間があったのでチェックしてみたら、タッチダウン成功、と。管制室の拍手によかった、よかった…本当におめでとうございます!


NHK:はやぶさ2 着陸の画像を公開 JAXA
 タッチダウンの際、小型モニタカメラ(CAM-H)で撮影した画像が届きました。もう届いたのか!まだホームポジションに戻ってないのに。早いよ!!
 タッチダウン4秒前、タッチダウンの瞬間、タッチダウン4秒後の3枚。今回も迫力のある画像です。タッチダウン前の画像を見ると、やはりここもゴツゴツしています。タッチダウン後、小石が舞い上がる…1回目のタッチダウンのものと比べると、粒が小さめで白っぽい印象。人工クレーターの内部の岩石だからなのか、リュウグウの位置によって岩石のタイプが違うのか。帰還後に1回目と2回目のサンプルを比較するのが楽しみになります。

 今回、ちょっと思ったのが、せっかくインパクタでクレーターを作ったのに、何故クレーターの中に降りないのか?縁にもインパクタをぶつけた際に吹き飛んで積もった内部の岩石があるので、縁の部分にタッチダウンする…のは理解できるのですが、クレーターの中ならもっと深いところのサンプルが採れるのでは?
 この答えは、今日の管制室生中継にありました。
小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星リュウグウへの第2回タッチダウン運用(19/7/11)ライブ配信

 1時間13分ごろです。ツイッターで寄せられた質問に答えているのですが、その質問の中に同じ質問がありました。答えは、危ないから。リュウグウは岩がゴロゴロ、ゴツゴツした地形。クレーターの深いところに降りると、「はやぶさ2」の太陽電池パネルがぶつかってしまうおそれがある。光学カメラも完全ではない状態、何が起こるかわからない。安全な道を通りつつも、でも挑戦はする。初代だけでなく、1度目のタッチダウンからも変更、進化させたところもあります。安定しているのに、冒険をしている。不思議な感じです。

 「はやぶさ2」の大きなミッションはクリアしました。あとは小型ローバーの分離などをして、11月ごろリュウグウの軌道を離れ帰途につきます。帰還するまでがミッション。今後もご安全に!

 あ、シュークリーム買ってくるの忘れた。明日買って食べよう。(1度目のタッチダウン記事参照)

 おまけ。フィンランド語で「はやぶさ2」の記事を読んでみよう。
Helsingin Sanomat : Hayabusa 2 -avaruusluotain laskeutui onnistuneesti asteroidin pinnalle
 フィンランドの最大手紙、ヘルシンギン・サノマット紙の記事です。


【はやぶさ2 過去記事】
受け継いだものと新しい試み しつこく徹底的に 祝! 「はやぶさ2」リュウグウにタッチダウン成功!
タッチダウン、舞い上がる「はやぶさ2」
リュウグウにクレーターを作れ 「はやぶさ2」の新たな挑戦
by halca-kaukana057 | 2019-07-11 22:59 | 宇宙・天文
 夏至が近づくと、ISS・国際宇宙ステーションの可視パスの機会が増えてきます。先日から見頃だったのですが、なかなかタイミングやお天気が合わず。今日、ようやく合いました。

f0079085_22142029.jpg

 ISSが天頂方向へ昇りながら(画像の下から上へ進んでいます)、影に入り見えなくなったところを撮影できました。このすーっと消えゆくISSの軌跡が撮影できるととても嬉しいです。ISSの左側(南)には、北斗七星のひしゃくの部分も写っています。
 この前も見えていて、撮影もしていたのですが、カメラの角度が合ってなかった…失敗写真でお蔵入り。
 ISSが見えている途中、ISSの近くでパッと明るい発光がありました。ISSとは別のもの。何だったんだろう…。何かの人工衛星のフレアか(でも、フレアの前の軌跡は見えていなかった)、流星か、飛行機か何かか、はたまた…。

 今日のISSは西の空に見えていたのですが、同じ西側の空には、しし座が見えていました。春の星座の代表のしし座。もう西の空に傾く季節になってしまいました。もうすぐ6月。星空は夏の星座に切り替わろうとしています。


 宇宙関連の話題がいくつかあります。まず、NASAが火星ローバーに名前を載せようというキャンペーンをやっています。
sorae:あなたの名前が火星へ!NASAが火星探査車「マーズ2020」に乗せる名前を世界中から募集
 NASAが来年打ち上げる予定の火星探査ローバー「マーズ2020」.このローバーには無人ヘリコプターも搭載されます。このローバーに搭載される小さな小さなシリコンチップに、送られた名前を刻みます。
 記入出来るのは、ファーストネーム、姓(Last Name)(アルファベットのみ)、国、郵便番号、メールアドレス。メールアドレスを登録すると、他の名前を登録したミッションを確認できるようになるらしいです。
 名前を登録すると、搭乗券の画像をダウンロードできます。
 この手の名前応募に今まで一体いくつ応募したのか…覚えてませんw


 現在進行形の小惑星探査機「はやぶさ2」も、今日、先月作った人工クレーターへのタッチダウンに向けて、降下し、目印となる2個目のターゲットマーカーを投下、成功しました。この辺りは正式なプレスリリースが出てからもう一度。このターゲットマーカーにも私の名前が載せてあります。全てのターゲットマーカーに名前は載せてあるそうで、これで2個目です。
by halca-kaukana057 | 2019-05-30 22:42 | 宇宙・天文

宇宙めし! 1

 新しい宇宙漫画が出ていました。

宇宙めし! 1
日向なつお/小学館、ビッグコミックス/2019

 久世晴可は宇宙に憧れていたが、身長が低いため宇宙飛行士になることを諦めていた。就活中に、「誰もが行ける宇宙」を目指して」というキャッチコピーに惹かれてJAXAを受験。合格する。JAXAで配属されたのは、「宇宙食開発グループ」。主任の畠山、研究開発員の茅野、晴可と同じ新人の早坂未央が主なメンバー。宇宙日本食の紹介をされた晴可と未央は、宇宙食の献立を考え作ってくるという課題を出される。その宇宙食を、ISSに滞在中に日本人宇宙飛行士にプレゼンする。宇宙食の条件、何が求められるのか、美味しいものを作りたい…悩む晴可。そして晴可が思いついたのは…


 「宇宙」と書いて「そら」と読みます。「そらめし!」。あと、晴可は男性です。同期の未央よりも背が低い。

 宇宙を舞台、テーマにした作品は色々とありますが、宇宙食グルメ漫画は初めてではないかと思う。作者の日向さんはこれまでもグルメ漫画を描いて来られた方だそう。グルメ漫画…「クッキングパパ」とか、「ワカコ酒」あたりを少し読んだぐらい…。普段はあまり読まないジャンルです。NHK教育(Eテレ)で放送していた「味楽る!ミミカ」のコミカライズは入りますかね?


 色々とツッコミたいところはあります。晴可は宇宙が好きなはずなのに、何故最初にJAXAに応募しなかったのか。宇宙に関わる仕事ができるところと言えば真っ先にJAXAが出てくるはずなのに。あと、宇宙食に関する知識が乏し過ぎる。1話でサバの缶詰を見て、「これで、宇宙に行けるのかな?」(16ページ)…宇宙日本食のサバの缶詰やカレーは市販もされているのに…。
 あと、5話で宇宙飛行士の設楽が登場するが、その設楽が中学生の頃から筑波宇宙センターの「スペースドーム」にやって来ていたという話。スペースドームが開館したのは2010年。この物語は未来ではなく現代が舞台の模様(宇宙日本食の数がまだ少ない)なので、計算が合わなくないか?さすがに20代前半で宇宙飛行士になるのは無理じゃないか?(宇宙飛行士選抜試験に応募するためには3年以上の実務経験が必要)
 読むのは宇宙マニアだけじゃない、むしろ宇宙にそんなに詳しくない一般の人がターゲットだろうから、主人公が学んでいく形の方が読者も一緒に学べて親近感も沸くと思う。が、ちょっと設定が緩くないかな…厳し過ぎるかな…。

 その辺は置いておくことにして、晴可は普段はあんパンが好物で、昼ごはんもカップめんで節約。美味しいものを食べ歩いているという感じではないが、料理はそれなりに出来る。食べることや味覚に関しては独特のセンスや感覚がある模様。宇宙食を食べた時の表現がファンタジックで独特。現実よりもアイディアやイメージを大事にしているが、晴可のこんな空想家なところは面白いなと思った。

 今年はアポロ11号の月面着陸から50年。宇宙開発黎明期や、アポロの時代では、宇宙での食はそれほど重視されなかった。栄養が取れればいい、食べられればいい。それが、アメリカはスペースシャトル、ロシアはミール、そして現在のISSと宇宙での活動の幅が広がり、時間も伸びるにつれて、宇宙での衣食住も重視されるようになってきた。宇宙医学の進歩に連れて、宇宙空間・微小重力下での身体の変化や地上と異なる必要な栄養素についてもわかってきた。さらに、国籍や文化の異なる宇宙飛行士たちが一緒に、閉鎖環境で長期にわたって共同生活する上で、食は心の支えであり、コミュニケーションツールでもある。出来るだけ地上と変わらないものを食べたい。宇宙でも美味しいものを食べたい。宇宙開発に携わる国が増えれば、その国の食文化も新しく入ってくる。宇宙日本食もそのひとつであるし、イタリア人宇宙飛行士がISSに滞在することになった時、エスプレッソマシーンと無重力でも使えるカップも開発されたほど。現在、宇宙で食事は重要な要素となっている。

 私は、NHKの「サラメシ」という番組が好きだ。サラメシ=働く大人の昼ごはん。日本各地の様々な現場で働く人たちのお昼ご飯を取材する。街角の通りすがりの働く大人たちにお昼に何を食べたか取材する。その仕事らしいランチもある。職場の個性が出るまかないも美味しそう。気合を入れたい時や、大事な仕事が終わってお祝いしたい気持ちの時に食べるものもある。食べて、働いて…。番組を観た後、私もこんなお昼にしようとか思う。
 宇宙食はいわば、宇宙の、宇宙飛行士の「サラメシ」だ。

 自由な発想から始まった晴可の宇宙食。研修を終え実際に宇宙食の開発に携わるようになると、現実にぶち当たる。特に、同期の未央は健康オタクで宇宙食の現実を重視している。普段は忙しくてあまりいない宇宙食開発グループの糸川主任は、保守的で無駄なことが大嫌い。それでも、地上と変わらない、且つ、宇宙にいると実感できる宇宙食を作ろうと工夫する。赤飯のある"プラスアルファ"の開発は、食品会社の三浦も一緒になって奮闘。
 晴可のこの言葉が好きだ。
美味しい物食べたり好きな物食べると元気になるし、食べることって"生きる"ってことなんだなーって。
それって絶対地上でも宇宙でも変わらないですよね。
いろんな人に美味しく楽しく食べてもらいたい。(143~144ページ)

 私はずっと、宇宙がもっと身近になればいいと考えてきた。地上の生活の延長線上に宇宙での暮らしがあって、その延長線がどんどん短くなっていけばいい。宇宙食は、それを叶えるものだと思う。

 この作品はJAXAが取材協力しているという。全面協力でいいと思います。あまり現実に近過ぎると、漫画として面白くないのかな?どこまでノンフィクションで、どこからフィクションにするか…難しい。今後に期待です。
 晴可が作った宇宙食の簡単なレシピも載っています。夜など、飯テロにはご注意を…。1巻の中ではサンドイッチが美味しそう…。
by halca-kaukana057 | 2019-05-23 23:42 | 本・読書
 小惑星探査機「はやぶさ2」の運用は続いています。ニュースの通り、今度は人工のクレーターを作るミッションです。

アストロアーツ:「はやぶさ2」いよいよ明日正午前に人工クレーター実験
 クレーターを作る際の詳しい手順の図解があります(JAXA作成)。リュウグウに降下していき、高度500mでインパクタ(SCI)を分離します。分離したら水平に移動、リュウグウの影にかくれるように降下していきます。その途中、インパクタ分離から18分後に小型分離カメラ(DCAM3)を分離。このDCAM3が、クレーター作成の際の画像を撮影します。はやぶさ2本体は、クレーター作成の際に飛び散る岩石などがぶつかって破損しないように、リュウグウの影に隠れています。インパクタを分離してから40分後にインパクタが爆発。中に入っている金属の板が、衝撃で球状になり、リュウグウの表面に激突、クレーターができます。

JAXA:小惑星探査機「はやぶさ2」衝突装置の運用状況について
 10時56分ごろの画像です。機体から離れて降下していくインパクタが確認できます。

JAXA:小惑星探査機「はやぶさ2」衝突装置の作動の確認について
 DCAM3からの画像がもう届きました。明日になる予定のはずだったのに!リュウグウから、V字状に何かが吹き出ているのがわかります。インパクタが爆発した時間、11時36分の画像です。無事にクレーターを作れた模様です。おめでとうございます!はやぶさ2の無事も確認されています。
 はやぶさ2はまずリュウグウの上空20kmの「ホームポジション」という位置に戻ります。その後、降下し、クレーターの露出した内部を観測します。そして、再びタッチダウンを行います。宇宙放射線にさらされていない、リュウグウ内部のサンプルを採取できると期待されています。

NHK:はやぶさ2 人工クレーター実験に成功 JAXA

 今回のミッションは初代はやぶさにはなかったもの。過去には2005年に、NASAの探査機「ディープインパクト」がテンペル第1彗星に衝突体をぶつけ、クレーターができた様子を観測するミッションを行っています。しかし、クレーターができた後、近寄って観測、タッチダウンしてサンプル採取することは世界初のミッション。先日、リュウグウの岩石は含水鉱物だとはやぶさ2の観測でわかりました。1回目のタッチダウンで採取できたであろうサンプルと比べることもできます。2度目のタッチダウンも楽しみです。

 クレーターができた際の画像は小さいですが、岩石がV字のように噴出しているのが確認できます。しかし、右側ははっきり見えますが、左側は小さい。この理由は今後、はやぶさ2が近くでクレーターを観測すればわかるかもしれません。リュウグウは非常にデコボコ、ゴツゴツしている小惑星。先日のNHKスペシャルで、実物大のリュウグウ表面を再現した画像が、どれだけゴツゴツ岩だらけなのかがわかりやすかった。その岩だらけのせいでクレーターにも影響したのかも?(私の予想です)。
 きれいにクレーターができていることを祈るばかりです。クレーターができても岩だらけでタッチダウンの場所に再び困ることになったら嫌だなぁ…。

 本当に画像も撮れた。難しいミッションでしたが、またしても難なく成功させました。おめでとうございます!2回目のタッチダウンはもちろんのこと、今後のミッションが滞りなく進みますように!

 前回、1回目のタッチダウンではお祝いにリュウグウの形のような?シュークリームを食べましたが、今回は何も用意してなかった…。炭酸飲料を飲みながらこの記事を書いていますが…インパクタのような刺激のある…ってことでいいでしょうか…(苦しい)。
by halca-kaukana057 | 2019-04-05 22:05 | 宇宙・天文

宇宙に命はあるのか

 本屋で平積みになっていて気になっていたところに、友人が面白かったと言っていた本。なぜ表紙が「宇宙兄弟」のムッタ?(帯によると作者の小山宙哉先生が絶賛しているとのこと)


宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八
小野 雅裕/SBクリエイティブ、SB新書/2018

 著者の小野さんはNASA、ジェット推進研究所(JPL)で火星探査ロボットの開発をしている技術者。この本の元となるWeb連載があり、原稿を書き上げた後、一般の読者との読書会を4回開き、そこでの意見を取り入れ改訂していった、とのこと。読み手の意見を製作の段階で取り入れているのは珍しいなと思います。

 一言で言うと、人類の宇宙開発、宇宙探査の歴史を描いた本です。SFだった宇宙飛行が、ロケットの開発により現実のものになっていく。そして宇宙へ飛んだ人類は、更に遠くへ…月、火星、もっと遠くの惑星へ、更にもっと遠くを目指していく。何のために?それは何故?何故そこまでして人類は宇宙へ向かっていっているのか。

 文章は易しく、読みやすいです。ドラマティックな、物語のような雰囲気で書かれているので、宇宙開発・宇宙探査のノンフィクションと思って読んだ私は最初驚きました。ちょっと脚色強くないか?とか。でも、この文体が、この本全体に通じるテーマである「あるもの」を印象付けるのに効果的だなとも感じました。この「あるもの」は読んで実感してください。ネタバレしません。

 何かを知りたくて読む、というよりは、この本の雰囲気、この本全体に通じる「あるもの」を感じながら、宇宙開発・宇宙探査の進んできた道とこれから進む道を味わう本かなと思いました。「コズミックフロント」のようなテレビ番組、「ライトスタッフ」「アポロ13」「遠い空の向こうに(October Sky)」「ドリーム(Hidden Figures)」、「はやぶさ」を描いた数々の作品などの映画を観ているような感じ。ノンフィクションではなく完全なSFだけど、「コンタクト」とかも。映画じゃないけど「プラネテス」も当てはまる(原作漫画もアニメも)。あと、表紙になっている「宇宙兄弟」もか。この本で初めて知ったこともあります。アポロ計画を支えたジョン・ハウボルトとマーガレット・ハミルトン。彼らがいなければ、アポロ計画は実現していなかったし、成功もしていなかった。ボイジャー計画のゲイリー・フランドロと彼の計画に賛同し引き継いだJPLの技術者たち。ボイジャー計画は最初から現在の計画ではなかったのか。あのアメリカでもこの大冒険に消極的だったのか。これには驚きました。

 私が何故宇宙や天文に興味を持っているのか…?その理由を問われているような本でもありました。

 この本には書かれませんでしたが、つい先日の「はやぶさ2」の小惑星リュウグウへのタッチダウン成功。ワクワクして仕方なかったし、成功の報せに喜び、届けられたタッチダウンの連続画像には興奮しました。リュウグウは、最初は丸い平坦な小惑星と考えられていた。ところが、実際に行ってみたらそろばん玉のような形で、ゴツゴツ岩だらけなことがわかった。リュウグウには、原始の太陽系の成分や、もしかしたら水、有機物があるかもしれない。地球のような惑星が初期の頃はどんな星だったのか、生命の起源はもしかしたら宇宙から来たのかもしれない。それを解く鍵を探しにはるばるリュウグウまで向かいました。「はやぶさ2」計画は予算などの関係で実現が危ぶまれたこともあります。宇宙・科学ライターの方々の呼びかけで、宇宙ファンが実現してほしいと関係機関へメールを送ることもしました。私も協力しました。そこまでして「はやぶさ2」を実現させたかった理由。初代「はやぶさ」が様々なトラブルに見舞われながらも地球へ小惑星イトカワのサンプルの入ったカプセルを地球に持ち帰ろうとしていた(この時点では、まだ本当にカプセルにサンプルが入っているかわからなかったし、地球に帰還できるかもわからなかった)。その成果を繋いでいってほしい。「はやぶさ」が見せてくれたイトカワの姿。他の小惑星はどうなのか。イトカワと似ているのか、全く違うのか。技術実証機である初代「はやぶさ」はトラブル続きだったが、ここで得られたものを生かして、本番の「はやぶさ2」を飛ばしてほしい。「はやぶさ2」でもっと広い宇宙を見たい。そんな思いからでした。

 「はやぶさ」シリーズだけでなく、他の探査機や宇宙機、様々な望遠鏡は遠い宇宙の姿を見せてくれます。惑星の様々な表情、星雲や銀河、生まれたばかりの星、一生を終えようとしている星。それらの姿にワクワクします。頭の上に広がっている宇宙は、肉眼では小さな星がいくつも輝いているけれども、実際にはどんな姿をしているのだろう。どんな星があるのだろうと星空を観る度に思います。
 また、宇宙から見た地球の姿も興味深いです。自分の姿は鏡に映せばわかるけど(それでも、見落としている部分もあるし、心の中までは全てはわかりません)、地球を見るためには宇宙に行かなくてはいけない。私は宇宙に行けないけれど、ISSに滞在している宇宙飛行士たちが伝えてくれる地球の姿はとても表情豊かで美しく、地上にいてはわからないことばかり。また、地上から400kmしか離れていないけれども、その距離でも宇宙の生活は地上の生活とは違う、宇宙に行くと物体や人体に何が起こるのか、わからないことがたくさんあります。

 私が宇宙・天文に惹かれるのは、見たことのない世界を見たいから。地上の固定概念から離れた、もっと広い世界を見たいから。それがとても楽しいから。好奇心が疼くから。単純だった。でも、その単純な感情がきっかけになって、複雑なロケットや探査機、望遠鏡など宇宙を探る装置を作り出し、どんどん遠くを見ているのだからすごいなと思う。この本に書かれていることも、「あるもの」がきっかけになってどんどん遠くの宇宙を見ようとしてきた。そのうち、ある疑問が出てきた。生命のある星は地球だけなのか。宇宙のどこかに生命はいないのか。地球の生命はどこから来たのか。単純な問題ほど深くて難しくなかなか答えが出ない。

 普段私が読んでいる宇宙に関するノンフィクション、専門書とは違う切り口で面白かったです。
by halca-kaukana057 | 2019-03-13 22:53 | 本・読書
 体調がいまいちだったので出遅れましたが、一昨日の記録をしておこうと思います。

ファン!ファン!JAXA:「はやぶさ2」が着地に挑戦!! 【その4】~「はやぶさ2」搭載小型モニタカメラ撮影映像を公開~

アストロアーツ:岩石が舞い上がる「はやぶさ2」着陸動画を公開

「はやぶさ2」搭載小型モニタカメラ撮影映像 / Hayabusa2 Touch down movie


 先日、小惑星リュウグウにタッチダウン成功した「はやぶさ2」。タッチダウン時の画像が送られてきました。撮影したのは、小型モニタカメラ(CAM-H)で1秒おきに撮影した画像を繋げて動画にしました。

 この動画を観た瞬間、「すごい!!」という言葉しか出なかった。「はやぶさ2」に乗れるなら、きっとこんな風に観られるに違いない。徐々に近づくリュウグウの表面、タッチダウンし、上昇するとともに石や砂がふわっと舞い上がる。タッチダウンの瞬間、サンプラーホーンが揺れていて、もし音が聞こえるならゴツンとか聞こえただろうか(真空の宇宙空間なので音は伝わらない)。舞い上がる石や砂の浮遊感が印象的で何度も観てしまいます。リュウグウの微小重力がわかります。
 これは確かにタッチダウンに成功した証拠の画像でもあるし、今まで一番近くでリュウグウの表面を撮影した画像でもある。リュウグウの表面から舞い上がる石や砂は、平らなように見える。太陽光や宇宙線で風化しているのだろうか。あらゆる意味で「すごい!!」としか言いようがありません。

 このCAM-Hは、JAXAへの寄附金によって製作、取り付けられました。私も微力ながら送りました。元々はサンプラーホーンの異常がないか確認するためのもの。そのカメラが、こんな素晴らしい画像を撮影してくれました。嬉しいの一言です。少しでも力になれて嬉しいです。
◇寄附金は現在も募集中です:JAXA:寄附金

 「はやぶさ2」の次のミッションは、インパクタ(衝突装置)で人工クレーターを作り、そこにタッチダウンしてサンプル採取すること。表面とは違う、リュウグウ内部のサンプルが採れると期待されています。インパクタでクレーターを作った後、すぐにタッチダウンするのかと思いきや、予定では4月初めにインパクタを衝突させ、その後地形を確認しタッチダウン地点を決めて、5月にタッチダウンとのこと。すぐにタッチダウンしないと内部も太陽光や宇宙線に晒されてしまうのではと思うのだが、リュウグウの地形を考えると慎重に行った方がよさそう。インパクタは初めての試み。楽しみです。

・過去記事:受け継いだものと新しい試み しつこく徹底的に 祝! 「はやぶさ2」リュウグウにタッチダウン成功!
・寄附について:JAXAに直接応援を
         ↑国立天文台への寄附についても書いてあります
by halca-kaukana057 | 2019-03-07 22:36 | 宇宙・天文
 もう今日はこのニュースで持ちきりです。

JAXA : 小惑星探査機「はやぶさ2」第1回目タッチダウン成功について
JAXA : ISAS 宇宙科学研究所 : 2019年2月22日小惑星探査機「はやぶさ2」第1回目タッチダウン成功について

アストロアーツ:「はやぶさ2」、リュウグウ地表にタッチダウン成功!
マイナビニュース : 「人類の手が新しい小さな星に届いた」 - はやぶさ2の津田プロマネが会見
NHK : 【確定版】JAXA会見「タッチダウンに成功」
NHK : 【確定版】JAXA会見「人類の手 新しい星に届いた」

 小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星「リュウグウ」へのタッチダウン。リュウグウが予想以上に岩だらけでゴツゴツしており、タッチダウン地点を選ぶのに時間がかかり、今日のタッチダウンになりました。
JAXA:はやぶさ2プロジェクト : タッチダウン地点
 この記事に、タッチダウン地点選定の過程が書かれています。リュウグウの地表の様子を3D動画にしたものもあります。本当に岩だらけです。その中から、目印となるターゲットマーカーを落としたところに近く、平らに近い場所「L08-E1」地点にタッチダウンすることを決めました。

アストロアーツ : 「はやぶさ2」降下を開始、明朝8時着陸へ
 タッチダウンの際、「ピンポイントタッチダウン」という新しい方法をとりました。初代「はやぶさ」では、レーダーのデータやターゲットマーカーにフラッシュを当てて、その光の反射で位置を確認しながら降りていきました。今回「はやぶさ2」では、カメラでターゲットマーカーを捕捉し、姿勢を傾けながら水平移動、そして目標の地点へ着陸します。「はやぶさ2」が自律的に考えて動き、少しでも異常があれば下降をやめ上昇します。タッチダウン計画運用の図を見た際、なんて難しい着陸方法なんだと思いました。

 でも、はやぶさ2管制チームは周囲の岩や石の大きさも全て調べ、何度もシュミレーションし、とにかく議論し、最後の最後まで確認して(そのため、当初下降開始予定から5時間遅れて下降開始しました。予定していたプログラムと違うプログラムがあり、それを修正していたそうです)、徹底的に準備をした。タッチダウン後の記者会見で、こうありました。
「今回の運用が成功したのは、チーム全体のしつこさが実ったからだと思っている。到着前には仮想のリュウグウを使ってしつこく訓練をして、上空ではリュウグウ全体を観測し、着陸地点についても岩の高さや数も調べた。この4か月間、非常にしつこいほど議論をして、直前まで確認を進めるというしつこさが、今回の成功に結び付いたと思っている。」
 「はやぶさ2」のためにしつこく、徹底的にやっていくことができる雰囲気がチーム内にある、というのがいいなと思いました。

 今朝はタッチダウンがうまくいっているのか気になって、朝の支度、家事をしながらテレビや携帯をチェックしていました。「はやぶさ2」がタッチダウンした模様と速報が入ったのが、7時半頃。あれ、予定より早いよ?と思いながら、喜んでいいんだよね…?と思っていました。実際に確認が取れるまで慎重ですw記者会見によると、「はやぶさ2」は自律的に動いているため、あくまで予想。実際にどう動くかは、「はやぶさ2」にによるとのこと。予定の時間よりも遅くスタートしたのに、予定よりも早くタッチダウンしてしまうのには驚きました。その後、タッチダウンを確認した、というニュースを見た時、ちょっと涙ぐみました。テレメトリが取れているんだよね。初代「はやぶさ」のように、不可解な動きのデータとか送られてきていないよねと思うと、すごいなぁという思いと、言葉にできない感情でいっぱいになりました。
 出先でも、宇宙好きだということをカミングアウトしていて、これまで「はやぶさ2」のことを話してきた人たちにはこちらから話さなくても、「はやぶさ2が」「リュウグウが」と話しかけられました。嬉しかったです。布教できて嬉しいw

 タッチダウンの際、気になるのがサンプラーホーンの中、岩石を砕いて石を採取するための弾丸(プロジェクタイル)が発射されたかどうか。発射の指令は出ているとのこと。また、弾丸を発射する装置の周辺の温度がふだんの温度より10度ぐらい上昇していることを示すデータを確認、着火ことを表しているとのこと。正式に弾丸が発射されたかわかるのは後日。嬉しい報せを待っています。
 弾丸は、よく見るCGではサンプラーホーンが接地して、縮んだ際に発射されています。しかし、今回は姿勢の変化で発射されたらしいとのこと。このあたりも、後に更に詳しいデータがとれると思うので楽しみにしています。

「はやぶさ2」タッチダウン運用ライブ配信
 管制室ライブ中継はYouTubeで録画を観られます。私もあまり観られなかったので嬉しい。タッチダウン成功後、笑顔で拍手、握手や抱き合うプロジェクトチームの皆さんの表情がいい。そして、こんなシーンも。
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 「初号機と違うのだよ 初号機とは!」 …某ロボットアニメのオマージュですねwひとつだけじゃない気も…。初代「はやぶさ」から関わっている方も多く、受け継いでいるものもあるし、ピンポイントタッチダウンのように新しいものもある。難しいタッチダウンをこんなにスムーズに達成した「はやぶさ2」。初代のタッチダウンは2005年。もう10年以上前です。その間の進歩です。
 このシーンは2時間19分頃から観られます。

 タッチダウン成功をお祝いしよう…「はやぶさ」シリーズと言えばリポビタンDだけど、栄養ドリンクは苦手(ノンカフェインなら大丈夫)。何かリュウグウっぽいものはないか…。これはどうだ?
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 シュークリーム。形がリュウグウっぽくないですかね?硬いパイシューならもっとゴツゴツした感じが出せたと思うのですが…。はやぶさ2トミカと一緒に記念撮影。この後美味しくいただきました。

 今後、「はやぶさ2」のタッチダウンはまだあります。目玉はインパクタ(爆破装置)で人工クレーターを作り、リュウグウ内部のサンプルを採取すること。インパクタも新しい試みです。現在リュウグウは太陽に接近しているため、6~7月までには終わらせたいとのこと。「はやぶさ2」の挑戦はまだまだ続きます。楽しみです。応援しています!

by halca-kaukana057 | 2019-02-22 22:52 | 宇宙・天文
 映画を観た後、すぐにこの原作本を買ったのですが時間がかかってしまった。あと、合わせてDVDで映画をもう一度観たいと思っていたらもう1年以上…。
・映画感想。あらすじを読みたい方もこちらへ:映画「ドリーム(Hidden Figures)」

ドリーム NASAを支えた名もなき計算手たち
マーゴット・リー・シェタリー:著、山北めぐみ:訳/ハーパーコリンズ・ ジャパン、ハーパーBOOKS/2017

 映画感想の最後に、「原作小説」と書きましたが、違います。小説ではありません。ノンフィクションです。

 読んで、まず思ったのが、よくこの本を原作にあの映画の物語を書けたなぁということ。映画で取り上げられたのは、この本の一部でしかありません。映画では1961年から、ジョン・グレンが宇宙に行った「フレンドシップ7」の飛行(1962年)までを描いています。この本では、もっと長い、話は第二次世界大戦前にまで遡ります。ラングレー記念航空工学研究所では、飛行機のデータを計算する計算手を多数必要としていた。1935年、初めての女性計算手グループが発足する。その後戦争が始まり1943年には、計算手の若い女性の確保が難しくなっていった。ここで、黒人労働組合の会長が戦争関連の仕事を黒人にも解放するように大統領に要求。それが受け入れられ、黒人女性たちも計算手として採用される。ただ、この頃はまだ黒人差別が当たり前の時代。しかもバージニア州は厳しかった。有色人種用のトイレを用意しなければならなかった。

 映画で登場した3人の女性、ドロシー・ヴォーン、キャサリン・ゴーブル(ジョンソン)、メアリー・ジャクソンについてこの後語られていきます。ドロシーもキャサリンも最初は学校の教師だった。そこに、ラングレーでの計算手の仕事が舞い込んでくる。「ウェスト・コンピューターズ(西計算グループ)」のことだ。この頃はまだNASAではなくNACAで、航空の仕事がメインだった。メアリーも「ウェスト・コンピューターズ」に配属され、次第にロケットやミサイルのデータの計算に移っていく。
 映画では3人の仕事での奮闘と、人間ドラマが描かれる。この本では映画に出てくるエピソードはほとんど出てこない。どんな仕事をしていたかは出てくる。最初にも書いたが、よくこの本を原作にあの物語を書けたなぁと思う。
 この本では、3人の仕事と同時に、アメリカ社会での黒人の立場、差別と解放の歴史についても語られている。黒人として、女性として、3人が仕事の幅を広げていくのに重ねあわされるが、それぞれがひとりの人間として見られてもいる。

 映画はジョン・グレンの飛行で終わったが、この本ではその後についても描かれている。のちにラングレーにやってくるクリスティーン・ダーデンというドロシーたちの後輩についても書かれている。メアリーはNASAの仕事以外のことでも活躍している。キャサリンはアポロ計画、スペースシャトル計画にも携わった。ドロシーは管理職を務めたが、業績を誇示したり当時の肩書きを利用するような目立つようなことはしなかった。

 この原作を読んで、DVDで映画をもう一度観てみました。本とかなり違う。全くの別物ではない…映画は史実に基づいてはいるけれどもフィクションは入っている。もっと詳しく知りたい人にこの本を薦めます。

by halca-kaukana057 | 2019-02-13 22:05 | 本・読書
 今朝、起きてこのニュースが気になっていました。
JAXA:宇宙ステーション補給機「こうのとり」7号機(HTV7)の大気圏への再突入完了について

sorae:「こうのとり7号機」再突入ルートは日本上空を通過予定。11月8日にはISS分離ライブ中継も
sorae:宇宙から帰還。小型回収カプセルを無事回収完了

「こうのとり」カプセル 太平洋に着水後回収 「計画は成功」


 9月下旬に打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)に到着、物資を運んだ「こうのとり」7号機。ISSのバッテリーとなるリチウムイオン電池や、生鮮食品などを運びました。8日にISSから分離した「こうのとり」。これまでは、汚れた衣服などの不要物を積んで、大気圏で燃え尽きるだけ…(切ない)。しかし、今回は地球に帰還することのできるカプセルを搭載。大気圏再突入しても燃え尽きず、「きぼう」で実験した試料を持ち帰るミッションが追加されました。

 また、今回の大気圏再突入のコースは日本上空を横切るコース。もしかしたら火球かなにか見えるかも…と期待されていましたが、既に明るい時間帯、雲などで見えなかったとのこと。私も見ようとしましたが、雲であきらめました。それ以前に私の地域からは遠い。

 カプセルは予定通りにパラシュートを開き、太平洋上に着水。カプセルは無事に回収されました。おめでとうございます!カプセルは外から見たところでは、特に問題はない模様。13日に筑波宇宙センターに到着し、中身を確認します。中身も無事だといいなぁ。中には、タンパク質の実験資料が入っています。

 「こうのとり」が打ち上げられ、ISSに到着し、中身を取り出し整理するまでの読み物がありました。
三菱電機 from ME : DSPACE 読む宇宙旅行:「こうのとり」7号機に見る『宇宙の宅配』事情
 今回は打ち上げが何度も延期されました。バルブのトラブルで中止になったのは、本当に珍しいことでヒヤヒヤしました。ISSに物資を届けるために打ち上げ成功は絶対条件。その後の打ち上げは安定の打ち上げ成功。カプセル回収まで、無事に成功して本当によかった。

・打ち上げの時の記事:祝・「はやぶさ2」MINERVA-II1着陸成功! & H2B/「こうのとり」7号機打ち上げ成功!

by halca-kaukana057 | 2018-11-11 21:41 | 宇宙・天文

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


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