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注目の漫画2選

 今日は最近注目している漫画の話。立ち読みで前から気になっていた作品の単行本を、先日古本で買って読みました。どちらも面白かったので感想を。


「IS-男でも女でもない性」(六花チヨ、講談社kiss連載)


「IS」とは、“インターセクシャル”のこと。つまり、男性でも女性でもない性の事を指します。この作品はフィクションですが、実際にISの方に取材してその話を基に作られているそうなのでノンフィクションといってもいいかもしれない。IS当事者とその家族、友人、恋人が差別や無理解、ISをとりまく現実に向き合い、悩み、葛藤しつつ理解を得ようと奮闘する姿を描いています。

 ISとして生まれる確率は2000人に一人。生まれてISだと分かると、社会的偏見等を恐れて手術でどちらかに振り分けてしまう。でも、それでいいのか。ISはこの社会では生きてゆけないのか。ISとして生まれた意味があるはず。主人公たちの性に対する問いの鋭さにはっとします。特に2巻からの主人公・春の強さと優しさには胸を打たれます。




 もうひとつ。「ヴィンランド・サガ」(幸村誠、講談社アフタヌーン連載:以前は少年マガジン連載)


 「プラネテス」の作者の連載第2作。てっきりSF漫画家だと思っていたのですが、今作はヴァイキングの物語。
 世界各地で大暴れした男たち、後にヴァイキングと呼ばれる民族の中にトルフィンという少年がいた。彼は幼い頃耳にした伝説の大陸・ヴィンランドに思いを馳せる一方で、その男たちの中でも最強の戦士・アシェラッドに父の仇を討つことを誓う。

 1巻を読んだだけではちょっと分かりにくいかもしれない。でも、トルフィンの幼少時代の話で何となく方向が分かってきた。装備は短剣だけで俊敏に戦う勇ましさの裏で、亡き父への細やかな想いを持つトルフィンの心理に注目。戦闘シーンも細かいところまで迫力満点。普段こういう作品は読まないのですが、人間くさいところがいい。ヴァイキングの歴史として読むのも面白い。世界史は好きなので。


 どちらも堅い、重い内容だけれども深くて面白い。今後にも期待です。のんびりと単行本を追って読むことにします。特に「ヴィンランド~」は「プラネテス」と同じく、ゆっくり進むだろうからなぁ。じっくり作品を練っているから、展開が遅くても気になりません。むしろ急かさないで欲しい…。

 ちなみに、「のだめ」の最新刊が出たらしいですが買っていません。何と言ったらいいか…私の考える方向と、これからこの作品が向かうであろう方向が一致しないのです。要するに好みの問題。大ブームで冷めてしまったのもある。読めば面白いのですが、読んだ後に残るものがない。そのうちまた読みたくなるのかもしれませんが。
by halca-kaukana057 | 2006-01-28 22:26 | 本・読書

ふたつのスピカ9

「ふたつのスピカ 9」(柳沼行、メディアファクトリー)

 スピカの9巻が出ましたよ。自分のやりたいことをようやく見つけた桐生君は、アスミに別れを告げる。動揺するアスミ。その姿を見てやりきれない思いになった府中野は、テスト中にも関わらず会って来いと怒鳴りつける。それでようやく決心のついたアスミは桐生君を見送るために教室を飛び出した。
 一方、父の承諾が出て、宇宙飛行士選抜試験を受けることになった秋。一足早く夢への第一歩を踏み出した秋を見て、“仲間”でいられる時間が限られていることを知り戸惑うケイ。かけがえのない仲間である実感を抱きつつ、秋の試験が始まった。


 府中野がアスミに対して怒鳴るシーンは本当に見物。幼馴染として、迷惑がりながらもアスミをずっと側で支えてきた府中野だからこその行動だと思う。桐生君との回想シーンも切ない…。今まであまり語られてこなかったけど、府中野の今後が気になります。

 秋君の幼年時代も今まで語られることはありませんでした。秋君の存在自体がマリカ以上に謎だったりするのだが…。そんな秋君の内面が語られるのも嬉しい。

 何だかんだ言ってケイは本当にいい事を言うなぁと思う。実際に宇宙に行くことができるのは、ほんの限られた人数。本来ならライバルで勝ち負けがある世界のはずなのに、それを痛切に感じることがなかった。それを知っていてもやはり「運命共同体」とケイが言うように仲間であることには変わりないこの5人の友情に、本当に心が温かくなる。スピカのこういうところが好きですわ。

 読みきりの「コノハナ桜」もいい!そしていつも本編以上に?楽しみな「もうひとつのスピカ」も印象に強く残る。柳沼さんは切なさ、いとおしさを書くのが本当にうまい。一般受けはしないかもしれないけど(アニメ化はしたけれど)、読めば読むほど味が出る。こんなふうに人の内面を大切にしている漫画家がいるということがとても嬉しい。43話と44話の間にある小さなイラストも気に入った。



 続きが楽しみなのだが、その前に2月23日にイラストブックが出るのだと。今まで単行本では白黒にされてしまったカラーイラストが全てカラーで収録!柳沼さんのインタビューに、付録が特製星図にオリジナルカレンダー付ですって!!…これは買う…。カラーイラストが見たい。白黒じゃ悲しいもの。
by halca-kaukana057 | 2005-12-23 20:05 | 本・読書

ふたつのスピカ 8

「ふたつのスピカ 8」(柳沼行、メディアファクトリー)


 私の大好きな漫画です。1巻が出たとき「ダ・ヴィンチ」で紹介されていて、ちょっと興味を持ったので読んでみたら、まさにツボにはまりました。一言でいうなら、「純情SFファンタジー」といったところでしょうか。NHK教育でアニメも放送されています。(まさかアニメ化されるとは思わなかった。)

 2010年、日本初の有人宇宙ロケット「獅子号」が打ち上げられるが、打ち上げ後に爆発、市街地に墜落して大惨事となる。その事故に巻き込まれ、母を亡くした少女・アスミは、ある日神社の境内でライオンの被り物をかぶった青年と出会う。彼は「獅子号」の乗組員で死亡した幽霊。「ライオンさん」と名乗り、アスミ以外には見えない。ライオンさんから宇宙の話を聞くうちに、アスミは宇宙飛行士になりたいという夢を持つ。
 中学を卒業したアスミは、宇宙飛行士の夢をかなえるために、厳しい試験を突破し東京宇宙学校に入学する。そこで出会った友達との友情、恋愛、そして宇宙への夢。訓練は厳しいが、アスミたちは助け合い、成長し、宇宙への道を歩んでいく。

 大体のあらすじはこんな感じ。この8巻では、突然の脱獄訓練や、アスミが気になっている高校生・桐生との関係、アスミの友達・ケイの恋心が中心。桐生君との関係にやきもきする幼なじみ・府中野や、宇宙飛行への推薦を受けたにもかかわらず困っている秋君も見逃せません。

 SFとはいっても、心が温まりやさしくなれるファンタジーの要素のほうが強いです。絵もほんわかしていて、本当に男性が描いたのかと思うほど。その一方で人間関係も巧妙に入り組んでいます。

 読んで損はない。本当にお勧め。ちなみに、スピカが好きなら「プラネテス」も好きなはず。もちろん私もその一人。
by halca-kaukana057 | 2005-05-24 22:35 | 本・読書

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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