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 2011年も残すところあと少しとなりました。今、教育テレビ(Eテレ)N響の第九を観ています。N響の第九で、大晦日、今年も終わるのだな、新しい年が来るのだなと実感します。
(ところが、BSプレミアムで「コズミックフロント スペシャル」が被るので、第九の録画はできず。なんてこった!!)

 そんなこんなで、今年私が読んだ本で今年を振り返りたいと思います。順番は日付順。

絶対帰還。
(クリストファー・ジョーンズ:著/河野純治:訳/光文社/2008)
 宇宙関係の本は今年も沢山読んだのですが、その中からこれを。選ぶのに困りました。
 国際宇宙ステーション・ISS滞在中の宇宙飛行士たちが、スペースシャトル・コロンビア事故のため迎えの予定のシャトルがいつ飛行するか未定な状況になり、いつ帰還できるのか…という危機を描いたノンフィクション。読み応えのあるノンフィクションでした。
 今年の宇宙関係の話題は、この本に関連して有人飛行関連では、スペースシャトル引退、古川聡宇宙飛行士のISS長期滞在。シャトル引退は、ひとつの時代が終わったと共に、私にとって最も身近な宇宙船であるシャトルの飛行をもう見られなくなることにじわじわとショックを感じました。古川さんの長期滞在は、医学分野の実験に注目。そしていつもあの古川スマイルに和んでばかりでしたw ISS関連では「こうのとり」(HTV)2号機の飛行もお見事でした。
 また、去年から引き続き「はやぶさ」(MUSES-C)の話題は尽きず。私もカプセル展示を観に行きました。本当にきれいな、7年も、しかも波乱の旅を続けてきた宇宙機のカプセルとは思えない程。宇宙科学研究所(ISAS)相模原キャンパスにも行きましたし、映画も「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」,「はやぶさ/HAYABUSA」(20世紀フォックス)と2本。来年は東映と松竹の2本が。小惑星イトカワのサンプルの分析と、「はやぶさ2」の今後も気になるので、まだまだ目が離せません。
 人工衛星では、陸域観測衛星「だいち」(ALOS)の運用終了がショックでした。しかも、大震災後、宇宙からその被害の状況を観測している真っ最中に…。大震災後、「いぶき」や「きずな」・「きく8号」など人工衛星による観測・被災地支援も。管制している筑波宇宙センターも被災しているのに。辛い状況の中で、宇宙からも支援があるのだと思うと心強くなりました。
 天文では、最近の話題ですが、12月10日の皆既月食ですね。冬の星座たちと赤銅色の月の共演は見事としか言いようがありません。来年は金環日食だ…!


若いってすばらしい -夢は両手にいっぱい 宮川泰の音楽物語
(宮川 泰/産経新聞出版/2007)
 今年、このブログで頻出した名前は、多分アキラさん・宮川彬良さんだと思います。NHK教育「クインテット」本放送終了した…結果がこれだよ!
 すいません、心の叫びでしたw彬良さんのお父様で昭和の大作曲家・宮川泰さんの自伝的エッセイ。ひたすら爆笑、お腹を抱えて笑って読みました。こんなに笑える面白い本は、初めて読みましたw
 と、同時に、音楽のたのしみ、音楽で伝えられることって何だろう?と考えた本でもありました。私自身、今年は自分で演奏するよりも、聴くほうが多い年でした。演奏することも聴くことも「音楽に触れる」ことには変わりはない。では、その音楽のたのしみって何だろう?
 今後、私はどう音楽と向き合い、触れて、付き合っていくのだろう?楽しみでもあり、不安も感じます。不安を感じる時は、宮川さん親子の明るくワクワクする音楽で、清々しくいきたいと思いつつ。


海炭市叙景
(佐藤 泰志/小学館・小学館文庫/2010)
ペンキや
(梨木香歩:作/出久根 育:絵/理論社/2002)
僕は、そして僕たちはどう生きるか
(梨木香歩/理論社/2011)
 以上、「生きる」ことについて考えた本3作品。「海炭市叙景」ではどこかにあるような、「生きること」そのものを。「ペンキや」では、「生きてゆく過程」を。「僕は~」では、様々な問題を抱えつつも「自分自身と、誰かと、生きること」を。どれも印象深い作品です。
 特に梨木香歩さんの「ペンキや」の、「ユトリロの白」の言葉・表現がとても印象に残っています。私自身、「ユトリロの白」が意味するものを、「生きること」だと考えてきたので、それを表す言葉に出会えて嬉しいです。「僕は~」は、最後まで読まないとわからない。最後まで読んで、最後の言葉で、「ああ、救われた」と思った。この作品の言葉たち、そこに込められたものは、私にとって大切なものになると思う。本の中だけでなく、生きる上で。
 「海炭市叙景」は、佐藤泰志さんという作家に出会えてよかったと感じています。小学館文庫から、他の作品も出ているので読みたいと思っているところです。


 大震災がおこったのが3月。あっという間に12月、年越しになってしまった。大震災だけでなく、今年は私個人にとって、「あって当たり前だと思っていたものを失う」年でした。失ってみて、初めてそれがどれだけ大事だったか、助けられ支えられていたかを感じました。自分の年齢・置かれている立場も。立ち位置を再確認し、このままではいられないことも実感。とにかく波乱の連続でした。
 そんな中で、誰かの厚意や、直接見ることはできないけど確かに存在している誰かの努力・苦労に感謝することも多い年でした。辛い時だからこそ、これまで見えなかったものが見えるのかもしれません。ネオンの明かりで夜でも空が明るいのが、ネオンが消えて満天の星空が見えたように。

 来年も、今抱えている波乱・不安をまだ抱え続けるかと思います。でも、光が見えてくることを祈りつつ、進むばかりです。

 今年もお世話になりました。それでは、よいお年をお迎えくださいませ。
by halca-kaukana057 | 2011-12-31 22:42 | 本・読書
 2010年も残すところあと少しとなりました。毎年恒例のN響の第九(NHK教育)を聴きながら、読んだ本で今年を振り返りたいと思います。順番は多分1月から。

数学ガール ゲーデルの不完全性定理
 昨年も2作目の「フェルマーの最終定理」を入れましたが、「ゲーデルの不完全性定理」は今年読んだので今年の分に入れます。難しい数学の話なのに、サクサク読めたのが本当に不思議だった。ストーリーのおかげかもしれない。ミルカさんとエィエィの言葉が、今も忘れられません。ミルカさんのように数学は、穏やかに待っていてくれる、考える時間をくれるのだと感じました。

青森ドロップキッカーズ
Sweep!! 2
 オリンピックでカーリングの面白さに目覚め、カーリングの小説・漫画も読みました。どちらも、チームで息を、心を合わせ、お互いを信じる。身体面もメンタル面も強く、しっかりとしていなければ戦えないスポーツなのだなと感じました。でも、どちらも爽やかです。「Sweep!!」3巻が待ち遠しいです。

セミたちと温暖化
 動物行動学者の日高敏隆さんのエッセイ。動物のこと、自然のこと、人間のこと…。その鋭い切り口と視点に、頷きながら読みました。「なぜ」と問いかけることを、好奇心を持ちつづけることを、忘れずに持ち続けたいです。

宙のまにまに 8
 天文部青春漫画の8巻。それぞれの道へ進むため、受験勉強を頑張る美星たち。それを見守る朔たち1・2年生。フーミンこと文江の、進路への迷い、進路も大好きな天文の道へまっすぐに進む美星をうらやむ気持ちに共感しました。迷っても、きっと道は開けるはず。私も今年は迷い、ひたすら耐える一年でしたが、来年は開けていって欲しい、いや、自分で切り拓いていきたいと感じています。
 あと、姫ちゃん…がんばれ!

ひまわりの海
 ピアニスト・舘野泉さんのエッセイ。舘野さんの闘病生活がいかに厳しかったかを知り驚いた作品でした。その厳しい闘病生活から、再びピアノの前へ、舞台へ復帰した舘野さんの強さ、音楽への情熱に心を打たれます。来年も舘野さんの演奏を、舘野さんが大好きな音楽を聴いていたいです。
 この本を読んで、セヴラックピアノ作品集を聴いたのですが、いいですね。あ、感想を書いていない。

暮らしのヒント集
 雑誌「暮しの手帖」に連載されている、日々の暮らしを丁寧に、楽しくするためのちょっとしたアイディアをまとめたもの。自分の暮らしに行き詰った時、この本に何度助けられたか、この本で何度微笑みを取り戻せたか。何度も読み返しています。
 丁寧に暮らすという面では、「幸田文 季節の手帖」も。季節の変化を感じ取って、豊かな心で暮らしたいと思う一冊です。

ささやき貝の秘密
 「ドリトル先生」シリーズの作者・ヒュー・ロフティングの隠れた名作。本当に面白かった!物語そのものが面白く、惹き込まれました。ロフティングらしい大人への鋭い視線もあちこちにちりばめられていて、考えさせられることも多かった。あらゆる面で深い作品でした。

ココロの止まり木
 臨床心理学者の河合隼雄先生のエッセイ。読みやすい文章なのに、次々と鋭いことを書いている。この本の言葉の数々が、心に留まっています。どれがいい、と言えない。全部いい。そしてその読書量。来年、この本に出てきた本から気になったものを読もうと思っています。河合先生の著作も引き続き読みます。

天にひびき 2
 音大を舞台にしたクラシック音楽漫画。秋央くんの苦悩の日々に、「わかるなぁ」と共感しています。この2巻では、天才かと思われたひびきの苦悩も。それぞれの音楽を追い求め、磨き続ける日々は続きます。3巻が楽しみです。
 今年は、腕の故障のため、ピアノにほとんど触れられない一年でした。悔しいです。でも、ピアノが自分にとってどんな存在か、考えるきっかけにもなりました。来年は、完全復帰します。ひびきや秋央のように、苦悩しつつも自分の音を探し、磨き続けていきたいです。

ともだちは海のにおい
 工藤直子さん作の物語。児童文学なのに、大人の心にも響く。いるかとくじらの友情と、その言葉がとても温かく、大好きな作品になりました。「ささやき貝の秘密」と一緒に、大人こそ読みたい児童文学に入れておきます。

天地明察
 天文で時代小説…その発想は無かった!物語に引き込まれ、宇宙を観続け、何があっても改暦を目指す春海のひたむきな姿に夢中になった作品。春海だけでなく、全てのキャラクタが魅力的。この本も、言葉に惹かれて付箋だらけになりました。江戸時代の天文学に興味を持つきっかけになった作品でもあります。児童向けだけれども、もっと本格的な江戸時代の天文学物語を読みたい方は「月のえくぼを見た男 麻田剛立」もどうぞ。

屋根裏の魔女
 「本屋の森のあかり」の磯谷友紀先生の読みきり作品。普段の自分とは違う面の自分に出会い、どう受け止めるか。人間は多面的で、多層的な存在なんだと強く感じました。アナザーサイド、でも、それも可能性なんだと感じています。

小惑星探査機 はやぶさの大冒険
小惑星探査機 はやぶさ物語
はやぶさ、そうまでして君は 生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話
 トリはやっぱり「はやぶさ」でしょう。今年は本当に宇宙にドキドキし、魅了された一年でした。「はやぶさ」もそうですし、野口聡一宇宙飛行士のISS長期滞在。山崎直子飛行士のフライト・STS-131。「イカロス」、「みちびき」、そして「あかつき」。厳しい状況ですが、挑戦し続ける心を教えてくれました。心からお礼申し上げます。どうもありがとう!
 宇宙開発は物凄い勢いの年でしたが、天文関係は…自分が残念でした。あまり観測できなかった…。来年は望遠鏡の出番を多くしたいです。天文では、先に挙げた「天地明察」「月のえくぼを見た男」と共に、「宇宙に恋する10のレッスン 最新宇宙論物語」も、宇宙をもっともっと観たい、知りたいと強く感じる作品でした。物語形式で宇宙論を語るとは、巧いなぁ。

 ということで、以上です。いろいろ挙げていたら、結構多くなってしまった。10ぐらいに収めるつもりだったのに。

 今年は私にとって、嬉しいこともありましたが、個人的には苦難の年でした。腕の故障による手術に始まり、手術と猛暑のため体調不良に。他の部位でも病院へ。また、周りの変化に取り残されるような気持ちになり、苦しさに耐えることが多かったです。
 今年のはじめに、「マイペースで」と書いたのですが、いい意味での「マイペース」になれなかった年でした。周りに流されてばっかりで。そんな時、私が自分ではなく他者ばかりを見つめていると感じました。たとえ近くにいても、皆、違う場所で違う立場で違う生き方をしているのに。自分と同じ線上にいるかのように錯覚していました。
 来年は、自分の成長を見つめて、大事にしていこうと思っています。

 本年もお世話になりました。ブログも7年目に入ります。どうもありがとうございます。よいお年をお迎えください!
by halca-kaukana057 | 2010-12-31 22:47 | 本・読書
 N響の第九も観終わり、今年も残すところ1時間。紅白でのスーザン・ボイルさんの歌声にため息が出ました(第九も第4楽章でしたが、録画しているから…と紅白に移動。総合と教育でぶつけないでください、NHKさん…)。ステージで堂々と、のびのびと美しい声を響かせる。さぞ嬉しかっただろうなぁと思いながら聴いていました。

 さて、今年も読んで印象に残った本をまとめながら、今年を振り返りたいと思います。ランキングではないので、順不同です。

日日是好日 「お茶が」教えてくれた15のしあわせ
 お茶(茶道)を通して、何かを学ぶこと、成長すること、生きること。そして作法の中にある自由とは何かについて考えた本。読んで、同感と思うところがいくつもある、不思議な体験をした本でした。
 自分の成長や変化には、なかなか気付かないことが多い。進展がなく滞ったままで、自分はダメだ…と思う。でも、「何か」は自分の見えないところで積み重なり続けている。今年はそんなことが多かった。先ほど書いたようにピアノでもそうだったし、体調面でも、夏から秋にかけてすぐれない日が続き(今だから書きますが)自分でも苦しい思いをしていた。悪い間は「いつになったら良くなるんだろう」と不安になることが多かったが、少しずつ少しずつ、本当にゆっくりと良くなっていった。今は元気です。元気に大晦日を迎えることが出来て本当によかった。
 そして、この本で感じた「作法の中にある自由」。作法(作法だけでなく様々な決まり)とは、行動も心も縛るものではなく、行動をある程度制限することで心を開放し、余裕を作るものなのかもしれない。苦境に陥った時に読み返したい1冊です。(ピアノで壁にぶつかった時、読めば良かった…)

樅ノ木は残った
 山本周五郎の長編小説。全3巻にわたる、長い物語です。そのため、読むのをためらっていたのですが、読んでよかった。この長さは、物語のスケールそのものだ。
 原田甲斐というひとりの男が何を成し遂げようとしていたのか、何を大切にしていて、何を守りたかったのか。周囲の評価や状況に惑わされず、苦しい状態になっても、大切にしているもの、守りたいものを貫き通す強さ。孤独に耐える辛さと重さ。私は原田甲斐のような立場になった時に、何があっても自分の意思を曲げずにいられるだろうか。そう考えてしまう作品でした。
 原田甲斐の生き方の一方で、新八の生き方には希望を感じます。新八のように生きれたらと思う。

国際宇宙ステーションとはなにか
 世界天文年だった今年。宇宙・天文分野では様々なニュースがありました。その中でも大きかったものの一つが、若田光一宇宙飛行士のISS長期滞在。「きぼう」の完成。ISSから届く若田さんのブログの内容や動画にはいつもワクワクさせられました。特に宇宙おもしろ実験の動画は面白かった。あと、宇宙日本食の紹介動画も。「味噌カツ」と連呼していたフィンク司令官と、若田さんの楽しそうな笑い声が印象的でした。…宇宙食味噌カツ、作ろうよ。

 ちょっとずれますが、今年の宇宙天文界は本当に充実していた。まず7.22日食。自分の目で部分日食を観たことも印象に残っていますが、多くの人が街角から、世界のあちこちから、日食を見ようと空を見上げた。この様子を特集番組やニュース番組で見ると、目頭が熱くなります。あの日、その場にはいなかったけれども同じ時間に空を見上げていた人が、こんなに沢山いたんだ、と。本当に嬉しかったです。
 宇宙開発分野では、日本人宇宙飛行士候補5期生誕生(しかもそれをNHKスペシャルで取材していたこと)、「かぐや」のミッションコンプリート、H2B&HTVの打ち上げ~大気圏再突入まで大成功、「はやぶさ」の危機とまさかのウルトラCで復活あたりが印象に残っています。個人的には、土井隆雄さんの宇宙飛行士引退、国連宇宙部への転身も。引退を明言した日本人飛行士は土井さんが初めて。引退記者会見での清々しい笑顔が印象に残っています。
 天文分野では流星群もラッシュでした。あと、超新星ハンター板垣公一さんが次々と超新星を発見し続けていること。「また板垣か」…来年も期待しています。

数学ガール フェルマーの最終定理
フェルマーの最終定理
 今年は、数学に興味を持った年でもありました。「数学ガール」のコミック版を読んだのがそのきっかけ。原作「数学ガール」も読み、難しかったけれどもその魅力に気づいた。数式は理解できないところも多いけれど、諦めずに読んでよかったと本当に思う。第2作の方が好きなので、こちらを挙げました。
 そしてその関連で読んだS.シンの「フェルマーの最終定理」。この本でさらに深めることが出来ました。数学史も面白い!来年は、数学ガール第3作を読みます。

ふたつのスピカ 16
 今年のベスト漫画と言ったらこれしかない。「ふたつのスピカ」最終巻。この作品に出会えて、読み続けてきて本当によかったと思えるエンディングでした。夢は、ただ叶えるものではない。その夢への過程の中で得た仲間やその仲間と共有した時間、苦悩や挫折、哀しみ、切なさ、そして喜び、希望。それらを経て夢に向かって成長することが大事なのかもしれないと感じました。

モモ
 大人になって読む児童文学。昨年はドリトル先生シリーズでしたが、今年は「モモ」。これも大人になってから何度でも読んでいい作品だと思います。むしろ、忙しいと連呼している大人にこそ(自分も含めて)。

カレワラ物語 フィンランドの神々
 「カレワラ」のいい本が出ました。岩波文庫の完訳復刊も嬉しかったけど、この物語版もよかった。世界にはこんな面白い叙事詩・伝承・神話もあるんだよと後世に伝えてゆける。この著者で、「カレワラ」日本語訳で知られる小泉保先生が、先日亡くなられました。最後に素晴らしい本を残してくださって、どうもありがとうございます。

フィンランド 森の精霊と旅をする
 フィンランド関係本をもう一冊。フィンランドの森、自然と、それに対する人々の考え方が味わえた本。人とともに歩み、また畏れられてきた木々や森。フィンランド文化・歴史・民俗の更なる一面を垣間見ることが出来ました。フィンランドに行って、この本の空気を味わいたいなぁ。


 以上、雑談付き今年の本まとめでした。来年も、本をじっくり楽しめる年でありますように。それでは皆様、良いお年を!当ブログを読んでくださった皆様、ありがとうございました。
by halca-kaukana057 | 2009-12-31 23:41 | 本・読書
 N響の「第九」も観終わり、2008年ももうすぐ終わりです。今年も沢山の本を読んできました。今年読んで強く印象に残った本をまとめリストアップしつつ、読んだ感想やその本にまつわるエピソードなど、今年を振り返りたいと思います。ランキングではないので、印象に残った本の冊数も設定していません。



天文学者はロマンティストか? -知られざるその仕事と素顔
 今年は、私にとって天文・宇宙関係で大きく発展した年でした。天文学に関する講座や星空観望会に参加したり、そこから新しい仲間が出来たり。天文・宇宙の楽しみ方が一気に広がりました。自分が楽しくだけじゃなく、興味を持ったことについてこのブログで記事にしたり、体験したことを友人に話して紹介したり。この本で「天文学はみんなの科学」という言葉が出てきたが、まさにそれを実感した一年でした。天文・宇宙・科学への興味が、私たちの心、文化を豊かにしてくれる。来年は「世界天文年」に、夏には話題の皆既日食も。宇宙と人々、私たちの文化がもっと近くなればいいなと思っています。
 関連して、「すばる」望遠鏡建設ノンフィクション「宇宙の果てまで」と、天文部青春漫画「宙のまにまに」5巻も挙げておきます。


科学と科学者のはなし 寺田寅彦エッセイ集
 先述の本に関連して、寺田寅彦のエッセイも印象に残りました。身近なものや、日常のちょっとした出来事から、科学を考える。科学だけじゃなくて、芸術や、夏目漱石を師に文学にも興味を持つ。自分の専門分野は勿論のこと、それに囚われず、広い心で世界を見つめ、興味を持って"面白がる"。寅彦の考え方・生き方は、私にとって理想です。来年はもっと寅彦のエッセイを読みたい。


はじめての<超ひも>理論 宇宙・時間・力の謎を解く
 今年、印象に残った科学関連のニュースと言えば、日本人のノーベル賞受賞。研究が発表されてから受賞までの時間や、日本でのノーベル賞の取り上げ方、受賞者へのマスコミの対応など問題視されていることもあるようですが、私はノーベル賞がきっかけでこれまで科学に興味を持ったことが無かった人も興味を持つきっかけになる点はいいなと思っています。私自身、素粒子論もたんぱく質についてもよく知らなかった。
 物理学賞の素粒子論を学ぶのにちょうど良かったのがこの本。「超ひも理論」の本ですが、これまでの素粒子物理学の研究がどう進んできたのか、その歴史も書かれています。難しそう…と一度は読むのを挫折しましたが、南部陽一郎博士やリチャード・ファインマンの名前が出てくるのに気づいて再読。ゆっくりと素粒子物理学をかじることが出来ました。難しいことも、まずは読んでみる、やってみる。それが大事なんだなとも感じた本でした。


風が強く吹いている
 次は小説。今年読んだ小説の中で一番印象に残っているのがこれ。何かを追求することとは、その過程で「強く」なるとはどういうことか。とても考えさせられた。登場人物…アオタケメンバーや藤岡さんの言葉の一つひとつが胸に響いてくる。真面目な話だけじゃなく、大学生のドタバタ劇も。笑って、泣いて、とにかく楽しめた本でした。
 原作と一緒にコミック版もよろしく。こっちも読むのが楽しいです。


ドリトル先生航海記
 今年一気読みしたドリトル先生シリーズ。子どもの頃に読んだことが無く、大人になって初めて読んだのですがとても面白かった。「航海記」のワクワクの大冒険。月3部作のSFの世界。紳士で何事にも真摯なドリトル先生と、個性豊かな動物たち。シリーズの中から1作を選べと言われても、どれも面白くて選べません。強いて選ぶなら、「航海記」かな。波乱万丈の人(鳥)生を送るカナリア女優・ピピネラの半生を描く「緑のカナリア」も面白いし、「楽しい家」の短編集も捨てがたい。ちなみに、好きなキャラはスズメのチープサイドと、探偵犬クリング。本当に、片言でもいいから動物の言葉が理解出来たらなぁ。


音楽のたのしみ1 音楽とはなんだろう
 フランスのラジオ番組から生まれたクラシック音楽本。「ドリトル先生」は井伏鱒二の訳が欠かせないが、このシリーズは吉田秀和の訳が不可欠だと思う。作曲家のロラン氏と、ピアニストのナディア嬢の会話のテンポが読みやすい。ユーモアに溢れ、まさにラジオを聞いているかのよう。わからないことや、難しいことに対して恥じることなく質問を投げかけるナディア嬢が私の立場に立ってくれる。こんな楽しい音楽専門書を読んだのは初めてだ。
 この本も、読む前は難しそう…と思っていた。読んでみないとわからない。最終巻・4巻のオペラ編をまだ読んでいなかった。また、ロラン氏とナディア嬢の容赦ない会話が読みたい。楽しみだ。


白夜の旅
 探し回って、ようやく手に入れた東山魁夷の北欧旅行記。魁夷の紡ぐ言葉が好きだ。そう再確認した本です。
 そして、魁夷の旅行に対する言葉にも学ぶものがあった。真実を見つめることは難しい。出来る限り真実を見つめたいとは思うけど、なかなか出来ない時もある。そんな時は割り切って、その時点での正直に感じたこと…ポジティブなこともネガティブなことも表現すればいい。もう二度とその土地に行くことができなかったとしても、旅はそこで終わりではないのだから。そう感じた。


月をめざした二人の科学者 アポロとスプートニクの軌跡
 アメリカのフォン・ブラウン、ソ連のコロリョフの2人のロケット科学者の生涯と、両国の宇宙開発競争の歴史について描いた本。2人について知らないこともあって読むのも楽しかったのですが、様々なネタを織り交ぜて記事を書くのも楽しかったですw
 今年、日本にとって宇宙開発は大きな転換期を迎えた年になりました。ISS「きぼう」建設スタート。当時の米ソのようなエネルギー(予算であれ、国力であれ、宇宙開発にかける国の熱意であれ)は無いけれど、フォン・ブラウンやコロリョフの熱意を継ぐ科学者・エンジニアたちがこれからの宇宙開発を引っ張っていくんだろうな。来年も全力で応援します。

 ところで話はずれるのですが、今日の「ドラえもん」SPの無重力のお話がやけにリアルで爆笑しっぱなしでした。重力って無いと大変なものなんだよね…。2月からいよいよ長期滞在が始まる若田飛行士も登場。楽しみです。


沼地のある森を抜けて
 つい最近読んだ本ですが、圧倒された本でした。読めば読むほど、物語の世界に引き込まれる。徐々にスケールを増すストーリーに、様々な可能性を感じました。ぬか床が題材というのもユニーク。まさに「その発想は無かった」。




 以上です。2009年はどんな本に出会えるかな。ジャンルにとらわれず、どんどん読みたい。読みたいと思っている本や、積読本は山のようにある。ああ、楽しみでならない。

 それでは皆様、良いお年をお迎えください。当ブログを読んでくださった皆様、ありがとうございました。
by halca-kaukana057 | 2008-12-31 22:53 | 本・読書

2007、自分まとめ

 N響の第九が終わって、現在カラヤン&ベルリンフィルの第九を聴いている最中です。

 いよいよ今年も残すところ僅か。今年を振り返ってみようと思う。私にとって2007年は、再起動の年だったと思う。8月に長年患っていた病気の完治宣言を医師から頂けたこと。身体の面、精神的な面、実生活の面で、去年とは明らかに違う動きを自分でも感じた。自分が"動いている"感覚。去年はそれを感じられなかった。これは大きかった。実は、時折調子が悪くなる時がある。また戻ってしまったのか…と思いつつも、以前と違ってすぐに自分で対処できるようになった。自分の体調は、まずは自分で管理する。病気を通して、それがようやく出来るようになった。

 再起動と言っても、前と全く同じ状態に戻れたわけではない。失ったものもあって、それを悔やむ時もある。でも、過去を羨んでも仕方ない。これから何をするか。そう思えるようになった年でもあった。

 ここからは今年印象に残ったものを挙げてみます。


 まずは本。今年はやけに本を読んで泣いていた。今年に入ってから、本やアニメで泣くことが多くなった。何故だろう。ちなみに、今年読んだ本なので、出版年は今年とは限りません。
「恐るべき旅路」
 松浦晋也さんによる、火星探査機「のぞみ」のドキュメント。思えばこの本を読んで泣いたのが全てのきっかけだったかもしれない。まさか宇宙開発本でこんな心を揺さぶられるとは。
「ブレイブ・ストーリー」
 宮部みゆきのファンタジー。アニメよりも原作の方が印象に残っている。長い分、読みごたえはあった。
「村田エフェンディ滞土録」
 梨木香歩の小説。梨木さんの作品は今年よく読んだ。梨木さんの作品の中で、今一番好きな作品がこれ。
 漫画もよく読んだなぁ。印象に残っているのはあさりよしとおの宇宙・科学漫画。まんがサイエンスシリーズも、「なつのロケット」も不朽の名作ですな。

 
 次は音楽。今年はシベリウス&グリーグ&エルガーイヤーだったのに、一番印象に残っているのはショスタコーヴィチという矛盾wシベリウスはピアノで弾いたから、そっちで。ショスタコは来年も聴きますよ。ただ、曲数が多く交響曲全集もなかなか手に入れられないのでゆっくりと聴きます。10番交響曲と11番交響曲のCDが欲しいです。ヤンソンスとN.ヤルヴィの。


 ピアノでは、シベリウスとブルグ「タランテラ」ばっかりやってた気がする。「見知らぬ国々」も弾けるようになったなぁ。そして、自分がピアノを演奏して何をしたいのか、何が足りなくて何をすべきなのか、それもだんだんと見えてきた。また来年も模索しつつ、苦しみつつ、楽しんでいけたらと思う。そう言えば、こんな目標を立ててたっけ。えっと…全然達成できてないのですが。ツェルニーとハノンは絶賛放置中だし、「金婚式」も再開できなかった。来年はどうしようか。

 
 NHK教育は「電脳コイル」と「やさいのようせい」で今年は語れそうな気がします。今年ほどこんなにアニメを見まくった(ただしETVだけ)のは無いんじゃないかというぐらい。コイルは再放送で来年も楽しめるし、やさいのようせいはDVDで楽しめる。いいものは大事にして、楽しみたいな。

 それから、「かぐや」。観測結果が届くたびにワクワクしてばかりだった。来年は更なる観測結果がどんどん入ってくるんだろうなぁ。楽しみだ。それと、来年は「きずな」と「きぼう」だけど…「きぼう」はシャトルの延期でどうなるか…心配です。

 イラストもガンガン描いた。あとは「ニコニコ動画」で笑うことも多かった。ニコニコは私にとって、今年のネット上の一大事件だった。それから、自分について考えることも多くなった。それについて、このブログで意見を交わすことが出来たのはとてもありがたい経験でした。皆様、いつもありがとうございます。

 様々なものに心を動かし、人と言葉を交わし、それが楽しくても辛くても私の目の前にあるものだと受け入れたい。そしてそこからまた思考も、人間関係も発展していけばいいと思う。来年も、好奇心の火種を大切にしていきたい。
 今年一年のご愛読、誠にありがとうございました。残り少なくなりましたが、良いお年をお迎えください。
by halca-kaukana057 | 2007-12-31 23:18 | 日常/考えたこと
 音楽(主にクラシック音楽)やピアノ演奏、ピアノ独学について、色々考えることがあります。時々、ブログに考えたことを書き綴ってきましたが、記事があちこちに飛び読みづらいと感じたので、このページにまとめておきます。

私とピアノとブルグミュラー(2006.6.10)
これまでのピアノ歴と、何故大人になってからピアノを再開したくなったのかについて。NHK教育「クインテット」は、私にとって"演奏すること""音楽をたのしむこと"の原点だと今も思います。

ピアノで広がる「自分」(2006.10.10)
 ピアノを演奏することで、自己の気が付かずにいた一面、自分で考えていた(思い込んでいた)性格を越えたものを表現できるんじゃないかという話。「演奏を聴けばその人のこと(人柄や性格など)がわかる」という言葉があります。私も一部そうだとは思いますが、全面的に賛成はしません。数分間の、その時だけの演奏でその人全てを理解できるなんて思えません。このことに関してはまだまだ続くよブルグミュラー25カップ…(2006.9.23)でも少し触れています。

クインテット的、演奏者の苦悩(2006.11.17)
 NHK教育「クインテット」を観て、演奏することの困難について考えた。感情のこもった演奏とは何だろう?とりあえず、「クインテット」のメンバーたちの感情表現と演奏は、人形とは思えません。そして、子ども向け番組と言い切ることも出来ません。

氷山の下に隠れているもの(2006.11.25)
 ピアノコンクールのレポを読んで感じたこと。コンクールで入賞するような"上手い"演奏者の演奏は勿論聴きたいけど、入賞できなかった方やコンクールに出ることすら出来なかった方の演奏は聴く価値がないのか…?そんなことない。演奏としての完成度は低いかも知れないけど、別の物差し・価値観で聴けば「上手い」と感じるところに出会えるはず。一人の人間としての演奏を聴きたいと思う。
 この記事を久々に読み直して、忘れていたことを思い出しました。もっと謙虚に、音楽と向き合っていかなければ。再確認しました。

サシで学び、演奏したい ~ピアノ独学の理由(2006.12.3)
 ピアノの独学を続けることへの決意文。好きなだけ試行錯誤しながら、音楽について学びたい。一人で向き合うのも、自分のスタイルだと思っています。

風邪はピアノに影響する +ピアノについて考えた(2007.2.26)
 フィンランドの指揮者であり、シベリウス音楽院指揮科元教授ヨルマ・パヌラ氏のインタビューを読んで考えたこと。楽譜からどれだけのことを読み取れるか、ピアノ曲でもオーケストラならどう演奏するか、そんなことを考えながら練習する必要があると感じた。オケ曲出来る限り沢山聴くことも。

「せきれい」の誓い(2007.3.20)
 ピアノを独学する上で、独学を続けることに自信が持てなかった時期があった。習っている人のレッスンの話を聞けば「羨ましい」と感じる。ブルグミュラーの「せきれい」の練習につまづき、悩んでいた。しかし、その「せきれい」が、独学について考えさせてくれた。
 今も独学を続ける自分にとって、重要なポイントになった記事のひとつです。

せきれいの月面三段跳び(2006.3.27)
 後半部分。子どもの頃、ピアノ教室に通っていたが、練習嫌いでたいした曲は弾けなかった。だから、習っていても「ピアノが弾ける」と人には言えなかった。今も変わりません。

この鍵盤の向こう側(2007.10.29)
 私にとってピアノを演奏するとは何だろう?と考えて、辿りついた答え。ある曲を演奏したいというよりも、曲を演奏することで音楽に触れていたい。作曲家たちが何を考えていたのか、表現したかったのか、曲を通してそれに触れてみたい。自分でも表現してみたい。ある曲を弾けるようになることが、私にとってのゴールじゃない。音楽を通して、言葉とは異なる方法で、作曲家がこめた想いを表現したい。
 今自分が、独学でもピアノを練習し続けている理由です。

目標への順序と段飛ばし(2008.7.2)
 ピアノを練習する上で、練習曲を積み上げていくか、弾きたい曲をいきなり弾いてしまうか、問題になることがある。私は練習曲を積み上げていく派。遠回りしても、練習しながら様々な音楽を楽しみたいと思う。

ピアノと体操の美しさ(2008.8.14)
 オリンピックの男子体操を観ながら思ったこと。美しさを引き出すために、何が必要なのか。体操も芸術だと感じます。

ブルグミュラー「帰途」から学んだこと(2008.10.31)
 指定テンポについて、ブルグ25「帰途」を通して考えた。その時、その作品の指定テンポで弾けなくても、演奏者にとっての理想的なテンポがあるはず。指定テンポでなくても、演奏者に、自分に合ったテンポでその作品の魅力を引き出せるんじゃないか。

記事が増えれば追加します。「ピアノ考」タグでもまとめて読めます。
by halca-kaukana057 | 2005-01-01 06:22 | 音楽

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by 遼 (はるか)
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