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 これは、今年になってから読んだ本。昨年、星出彰彦宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在が無事完遂し、今年は12月ごろに若田光一宇宙飛行士の長期滞在が始まります。しかも若田さんは、4度目の宇宙飛行でもあり、日本人初のISSコマンダー(船長)。米軍出身の宇宙飛行士しかなることの出来ないスペースシャトルのコマンダーは、日本人には出来ない(そしてシャトルも引退)。でも、ISSのコマンダーは、アメリカ人、ロシア人でなくてもなることが出来る。ISSの状態の全体を把握し、クルーのことも把握しその時に合った指示や地上との交信を行うコマンダー。これまで、ISSのコマンダーでは印象に強く残っている宇宙飛行士は何人もいるのですが、若田さんはどんなコマンダーになるのかな?今から楽しみです。


 という前書きですが…本編は、古川聡宇宙飛行士のISS滞在記です。

宇宙へ「出張」してきます ―古川聡のISS勤務167日―
古川聡/林公代/毎日新聞科学環境部/毎日新聞社/2012

 日本人で3人目のISS長期滞在者として、宇宙飛行した古川さん。そのミッションは、医師のバックグラウンドを活かし、無重力(無重量・微小重力とも呼ばれますが、この本では「無重力」と表記しています)で生活すると人体はどのように変化するのか、無重力での骨量減少が骨粗しょう症に似ていることから骨粗しょう症の薬を飲んで生活してみる、ISSで毎日の健康管理を簡単に行えるようなシステムを作り、医師である古川さんに検証してもらう…といった医療関係の実験が多かった。医療関係だけでなく、物理関係の実験も。さらに、地上の子どもたちとの交信イベントや、NHK「宇宙の渚」のオーロラ・流星・スプライトの撮影。仕事だけでなく、食事や睡眠、運動などの日々の暮らし。ISSでの様々な出来事。クルーとのこと…などなど、古川さんがISSで感じたこと、思ったこと、体験したことなどが、親しみやすい文章で書かれています。所々、科学ライターの林公代さんと、毎日新聞科学部の元村有希子さんによる解説もあります。専門的な部分もありますが、読みやすい、ISSでの暮らし・ミッション、宇宙飛行士を身近に感じられる本です。

 この本はまず、古川さんの帰還から始まります。荷物をまとめて、ISSに別れを告げソユーズ宇宙船へ。ソユーズがISSと分離し、いざ帰還。大気圏再突入のソユーズや船内の様子がリアルです。そして着陸、帰還。待っていたロシア宇宙局やJAXA、NASAの関係者たちと記者たち。ソユーズから出て、約半年ぶりの地球の空気。その後アメリカNASAでのリハビリと、「無重力の世界」から「重力のある世界」へ戻ってゆく様。このあたりは”お医者さん宇宙飛行士”の視点になるほどと思いつつ読めました。
 その後に、記者から見た古川さんの帰還ということで、毎日新聞科学部の比嘉洋さんのカザフスタン取材記も。なかなか行けないカザフスタンの現状が興味深い。そして、帰還後の記者たちの奮闘振りも。取材した内容を日本に送らなければならない。しかし、あまりの寒さにパソコンも、バッテリーも持たない。その度に「こんなこともあろうかと」が出てきて吹きそうになりましたw何かを意識してます、よね…?

 古川さんのISS滞在期間中は、様々なことがあった。スペースシャトルの最後の飛行・STS-135アトランティス。古川さんと、星出さん、山崎直子さんの4期生3人は、元々スペースシャトルでの飛行を目標に宇宙飛行士に選抜された。しかし、コロンビア事故やISS建設の遅れで、古川さんがシャトルに乗ることは無かった。「気持ちを切り替えた」と書かれている。そんな古川さんにとって、ISS長期滞在中にシャトル、しかも最後の飛行に居合わせることが出来たのはよかったなぁ、と。

 古川さんはISS、日本実験棟「きぼう」で様々な実験をした。その実験内容は、科学者・研究者がISSでやって欲しい実験をJAXAに送り、JAXAの厳しい審査を経て実現する。その実験を、古川さんたち宇宙飛行士が”代わりに”ISSで実験をする。古川さんの専門は先ほども書いたとおり医学。しかし、医学以外の実験もある。それでもどんな分野でも、科学者として「宇宙実験を提案する科学者たちの気持ちを理解する宇宙飛行士でありたい」(105ページ)と書いている。本当は自ら宇宙に行って、ISSで実験を行いたいはず。だからこそ、その気持ちも汲み取って、実験を行い成功させたい、と。その実験に関する論文も読むし、必要ならその科学者と質問をやり取りすることも。古川さんの、真摯さに心打たれる。そして実験を成功させるために、トラブルが起きても冷静に分析、地上にデータを送り、修理する。地上との連携も大切だし、手先の器用さも必要。他のクルーに協力を呼びかける時、ちょっとした翻訳ミスが逆に謎のジョークとなり、効果があったことも。私もまだ全て把握できていないが、古川さんが行った実験とその結果はものすごいものではないだろうか。そして、これからどう展開してゆくのかも楽しみだ。宇宙実験のその後も知りたい。

 古川さんがもうひとつ大切にしていたのが、地上との交信。古川さんがISSに滞在していたのは、東日本大震災の直後。被災地の子どもたちと交信することもあった。こんな時、宇宙に行ってていいのか、宇宙から何を伝えられるのかと思いつつも、だからこそ、ひとつひとつの交信イベントを大事にする。どこの、どんな子どもたちが、どんな目的で参加しているのか、などの予習を欠かさない。そして交信の時には、あの満面の和やかなスマイル。古川さんのあの笑顔と、穏やかな声に私も惹きつけられた。宇宙実験も、地上との交信も、ISSにいるからこそ出来ることを、丁寧に行う。古川さんの仕事ぶりに、学ぶところがたくさんある。

 無重力での暮らしの中で、身体の変化について詳しく書かれているのも、古川さんならでは。体形の変化や食事・満腹感、トイレのこと、体内時計。そしてストレスも。ストレスに関しては、ジョークで和ませるという方法もある。ジョークをうまく使えたらな、と思う。
 ちなみに、古川さんがISS滞在中、ソユーズロケットにトラブルがあって、仲間の宇宙飛行士の帰還が遅れる、という時、こんなジョーク動画を撮影した。
With Apologies to Guitar Players & Music Lovers Everywhere

 帰れない…とホームシックになって、狭いソユーズ宇宙船でギターを弾き、歌うロナルド・ギャレン飛行士。古川さんも出てきますし、撮影係も担当したそう。この時、笑いをこらえるのに必死だったとかw私もこの動画を観た時、全部の会話はわからないけれども雰囲気に笑いましたw
 そして、なんと続編があったよ!
Space Station Blues - The Sequel

 帰れる!と知って笑顔に。いいジョークだw

 この本では、宇宙飛行士になるまでの古川さんの生い立ちも語られます。なかなかのやんちゃ坊主だった模様。そして、あの「風雲!たけし城」(懐かしい!と思った人挙手!w)に出場したことがあったそう。そこで、古川さんはあるジョークを披露。たけしさんもウケて笑っていたとか…w凄いw

 最後に、今後の日本の有人宇宙開発について語られています。先日、今後5年間の宇宙政策の方向性として有人宇宙活動は経費削減、との発表がありました。産業に繋がる成果がない、と。
共同ニュース:有人宇宙活動に経費削減迫る 宇宙基本計画案
 シャトルでの初飛行から20年、ISS長期滞在が始まって約4年(しかも、継続してではない。飛び飛びで。)。予算が足りない、他にやるべきことがある、変化の多いこの時代、計画通りには進めない、変えてゆく必要がある…わかる。でも、まだ、「成果がない」と切る時期でもないと私は思うのですが…。この本では、「ISS後に向けた日本の議論は進んでいない」「国民的な議論を始める時」(元村さん)と書かれている。2020年に運用終了予定のISS.5期生の3人はどうなるのか。先に書いた古川さんの真摯で丁寧な仕事ぶりと、様々な科学実験、ISSでの暮らしから見えてきたことと、これからの日本の有人飛行についてが重なっていっていない、とも感じます。ISS後も繋げよう、重ねていこうというものが見えてこない。得られたこと、繋げてゆきたいこと、繋げて欲しいことをこのように記している人もいるのに…。

 とても興味深い、親しみやすい本なのに、後味の悪い終わり方になってしまった…ごめんなさい。最後に、若田さんのインタビューがあったので貼っておきます。ちょっと長めです。
MSN産経ニュース:【グローバルインタビュー(上)】国際宇宙ステーション初の日本人船長、若田光一さん 有人宇宙活動の飛躍の年に
MSN産経ニュース:【グローバルインタビュー(下)】国際宇宙ステーション初の日本人船長、若田光一さん 日本の有人宇宙活動の重要な一歩になる

 …古川さんの本のことを書いたのに、これでは最初から最後まで若田さんの話題で終わってしまうw
 この本の著者・解説の林公代さんの宇宙飛行士に関する本はこちらもどうぞ。オススメです。
宇宙飛行士の育て方

 この本にも、ツイッターのことが何度か出てきますが、今も古川さんのツイートは続いています。
古川聡(JAXA宇宙飛行士) @Astro_Satoshi
 宇宙のこと、身の回りのこともありますが、多いのは医療関係の新しい発見など。さすがお医者さん宇宙飛行士です。
by halca-kaukana057 | 2013-01-17 22:51 | 本・読書
 先日、無事に国際宇宙ステーション(ISS)から帰還した古川聡宇宙飛行士。古川さんの地上でのツイートが始まりました!以下、引用します。

おかげさまで無事帰還しました。応援ありがとうございました。
 posted at 2011.11.26 09:35:08

昨日11月24日はアメリカでは感謝祭でした。私にとっては、応援してくれた全ての皆さんに感謝する日でもありました。では、帰還後の身体の変化について簡単にご報告します。
 posted at 2011.11.26 09:37:12

地球帰還当日、気分は最高だが身体はまるで軟体動物のよう。身体の重心がどこだか全く分からず、立っていられない、歩けない。平衡感覚がわからず、下を見ると頭がくらくらして気分が悪くなる。歩くつもりで足を出すが、太腿が思っているほど上がっておらずつまずく。
 posted at 2011.11.26 09:40:29

ドクターの観点から。重力は、耳の奥にある前庭という部分で感知される。前庭がすっかり無重量環境に慣れてしまったため、再び重力に適応するための過程だったのであろう。
 posted at 2011.11.27 08:04:47

無重量環境では、自分の脚の重さを考えないでよいので、わずかな力で脚を上げることができた。地上でも脳は、わずかに脚の筋肉を動かすことで歩けると判断して指令を出した。しかし、地上では太腿はほとんど上がっておらずつまずきやすかったものと推測。
 posted at 2011.11.27 08:07:10

着陸当日の続き。とにかく身体、特に頭が重い。頭の存在を強く意識し、首の筋肉を使って頭を支えているという感覚が強くある。
 posted at 2011.11.28 10:07:40

寝ていても座っていても、おしりなど身体の重みが一番かかる下になっている部分がとても痛い。なんとかしてって感じ。
 posted at 2011.11.28 10:10:11

物の重さが、宇宙へ行く前の感覚の2倍くらいに感じる(紙、鉛筆、手帳、携帯電話など)。
 posted at 2011.11.28 10:26:49

ベッドに寝て天井を見ていると、天井の物を取りに行くには、ベッドのここをこのくらい押せばうまく飛んでいける、などと考えている自分がいる。
 posted at 2011.11.28 10:27:42

帰還日+1日目。朝から下を向いても気持ち悪くなくなった。身体はまだ重く、やわらかい椅子に5分間座っていただけでおしりが痛くなる。だいぶ普通に歩けるようになった。無重量でなくなったしわがしっかり戻っているのを鏡で確認。
 posted at 2011.11.29 12:02:39

帰還日+2日目。おしりの痛みはまだ続いているが、座っていられる時間がだいぶ延びた。地上での生活に戻りつつある自分を感じる。
 posted at 2011.11.29 12:04:45

やっと、お湯のたまった風呂に入った。最高!連日にわたるリハビリの疲れが和らぐ。それは大変有効だが体育会系で、毎日部活をやっているみたいだから。
 posted at 2011.11.29 12:09:18

twitter:古川聡(@Astro_Satoshi)より


 立って歩けない、くらくらして気分が悪くなる、座っていてもお尻が痛い…とても辛いのだなぁと思いつつも、とても興味深く読んでいます。座るのも痛い・辛いなんて。お医者さんとして、辛い・痛いけれども身体の変化を客観的にみて言葉にしている。無重量から1Gの世界に戻ってきて、身体がどう動くか、どんなことをするのが辛いか、動かしにくいところはどこか。さらに、帰還して日にちが経つにつれ、慣れてゆく過程も書かれていて、本当に興味深いです。ISSでも、骨粗鬆症などの医学実験に、古川さんご自身の身体を実験台にして取り組んでいましたが、帰還してからも古川さんがご自身の身体で感じたことを、辛くても私たちに伝えてくれている。ありがたいなぁと思います。念願のお風呂に入ったツイートは、私も嬉しくなりました。日本人はやっぱりお風呂ですね。あと、無重量ではしわは無くなるのか…。そうか、しわは重力のせいなんだ…(何か違う?w

 頭などの身体の部分そのものの重さを感じ、動きにくいと感じる。これは、私も昨年腕の手術を受け、術後にリハビリを開始した時に感じました。2週間ほど三角巾で吊っていた腕を、三角巾を外して動かそうとしても、重く感じて動かせない。手を上に上げようとしても、重くて上げられない。腕がこんなに重いものだったなんて!!そして、少しの間動かさなかっただけで、こんなに筋力が落ちてしまうなんて!!そう感じました。私のリハビリはその後、順調に進み今は問題なく動きますが、手術した部位や年齢によって、さらに辛いリハビリを受けなくてはならない人もいる。そのような人々が、もっと楽に、出来るだけ早く治って社会復帰できるためにも、古川さんの経験とその分析は役に立つと思っています。

 そういえば、”お医者さん宇宙飛行士”の先輩である向井千秋さんも、旦那様の向井万起男さんの著書「続・君について行こう 女房が宇宙を飛んだ」で、宇宙から帰還後、紙一枚にも重さを感じたり、車に乗る時頭から突っ込んでいってしまったりした経験が書かれていました。そして、徐々に身体が1Gに慣れていくのが残念だ、と。こちらも興味深い内容でした。

 古川さんの帰還後ツイートはまだまだ続く模様です。人間の身体が無重量でどう変化し、1Gに戻ったらどうなるか。今後も楽しみに読みたいです。
by halca-kaukana057 | 2011-11-29 21:12 | 宇宙・天文
 昨日、報道の通り、国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在を終え、古川聡宇宙飛行士がソユーズ宇宙船で無事に地球に帰還しました。お帰りなさい!!

JAXA:国際宇宙ステーション長期滞在搭乗員古川宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(27S/TMA-02M)の帰還について

◇帰還の模様:Soyuz Landing Highlights from Kazakhstan


 帰還の生中継は観られなかったので、帰宅後ニュース番組などで観ました。ソユーズ宇宙船のカプセルは、カザフスタンの草原へ着地。雪が積もっていて、気温はマイナス10度台。寒いよ!宇宙船から出た古川さんら3人のクルーは毛布に包まっている。以前、野口聡一さんが帰還した時、ロシア宇宙庁のロゴマークの入ったひざ掛け毛布が使われていて、欲しいと思い今回も出るかなと思ったのですが、出番無し。あのひざ掛け毛布では薄くて寒いですね…。

NASA:Expedition 29 Crew Lands in Kazakhstan
 ↑帰還後のクルーたち。やっぱり寒そう。でも、古川さんはいつもの笑顔です^^ 古川さんの後ろには野口さんが。お迎えに行っていた模様。

NASA:Expedition 29 Crew Lands
 ↑帰還後のソユーズ宇宙船のカプセル。真っ黒ですね。


 ISS滞在中、古川さんは医師の経歴を活かして、医学実験に力を入れていました。自らの身体を実験台にして、無重量・微小重力で身体はどう変化するかを記録。また、新薬の開発に繋がるたんぱく質の実験など、無重量・微小重力空間にあるISSで医学・医療に役立つ実験も。テレビのニュースなどでも”お医者さん宇宙飛行士”としての古川さんのミッションを大きく取り上げていました。トレーニングの時間ぐらいしか歩くことがなくなるため、足の裏が柔らかくなって皮がむけてしまうという話は、私も初耳でした。へぇ!

 日本人の”お医者さん宇宙飛行士”は、初代は向井千秋さん。そして、3代目は新人5期生・金井宣茂さん。金井さんがISSへ向かう時、宇宙医療はどこまで進んでいるだろう。どんな研究・実験が行われるだろう。そして、それが地上の医療を変えるかもしれない。そう思うと、宇宙からの視点はまた多くのことを教えてくれると感じます。
◇関連記事:毎日新聞:古川さん:ドクターの宇宙実験終了「医学発展に生かす」

 古川さんの宇宙での思い出話が楽しみです。帰還後初ツイートも。最後に、古川さんがISSでどんな暮らしをしていたのかについての動画があったので貼っておきます。

古川宇宙飛行士、ISSでの一日の様子


 個人的には、古川さんのいるISSをいつもの自分ひとりではなく、観望会で観られたのが思い出に残っています。
・その時の記事:皆さん、星好きですか~!

 あと、今回の記事タイトルはドリトル先生を意識しました。お医者さんつながりと言うことで…。
by halca-kaukana057 | 2011-11-23 21:52 | 宇宙・天文
 日本時間今日未明、スペースシャトル・アトランティス(STS-135)が打ち上げられました。報道などの通り、これがスペースシャトル計画にとって最後、本当に最後のミッションです。

 打ち上げ生中継から画像をいくつか。ちょうど、生中継を観た時、クルーがオレンジ色の与圧服に着替えてシャトルに向かうNASAのロゴ入りの銀色のバス(アストロバン)に乗り込むところでした。メディアの数が半端無い。

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 打ち上げ前、雷雨の予報でしたが、着々と準備が進みました。

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 アストロバンがクルーを乗せて走っていったあと、この横断幕が。寄せ書きが凄い。シャトルを見守っている全ての人の想いがこもっています。

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 射場に到着、記念撮影をするクルーたち。リラックスしています。今回のクルーは4人。いつものミッションよりも少ないです。

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 クルーもシャトルに乗り込み、ハッチを閉める。準備が完了したところで、射場のスタッフの方々がメッセージボードをカメラに向けていました。これはそのうちの一枚。全部読めなかった。

【追記】
 この、「クローズアウトクルー」によるメッセージボード動画がありました!
YouTube:Shuttle Closeout Crew Says Goodbye
 シャトルへの想いが伝わってきます。


 一方、ニコニコ生放送では、いつも通りに現地から生中継。若田光一宇宙飛行士をゲストに迎えてトーク。ISSコマンダーとなり、訓練中の若田さん。非常にかっこよかったです。ニコ生だから話せそうなネタもユーモアを交えてざっくばらんに話すシーンも。

 さて、そんな風に打ち上げ前の数時間を過ごし(睡魔と闘いつつ…w)、いよいよ9分前のホールドも解除され、打ち上げが迫ります。ワクワクドキドキしつつ、PC画面のシャトルを見つめて…あれ、31秒前でまさかのカウントダウンストップ。ここで延期か!?と焦りました。が、数分後にカウントダウン再開。

YouTube:STS-135: Final Launch of the Space Shuttle Program
 NASA公式の打ち上げ動画です。例の31秒前から再開部分から入っています。

 轟音、ゆっくりと上昇するアトランティス。涙を目に溜めながら観ていました。子どものころから見慣れてきた、スペースシャトルの打ち上げ。それも、今回で最後なのだと思うと、感慨深いです。そして、打ち上げから約8分後、メインエンジン停止(MECO:Main Engine Cut Offの略)、オレンジ色の外部燃料タンクを切り離し、アトランティスのオービターは地球周回軌道に載りました。外部燃料タンクには、断熱材が損傷しないかを確かめるカメラが付いているのですが、オービターが離れた後、地球をバックに宇宙を漂う外部燃料タンクを観ていたら、切なくなってきました。

 さて、アトランティスはISS・国際宇宙ステーションへ向かいます。古川聡宇宙飛行士も待っています。そういえば、古川さんはソユーズで初飛行なので、シャトルに搭乗したことがない。宇宙飛行士候補書(アスキャン)訓練時は、シャトルの訓練もしただろうに…。もしかしたら、シャトルがISSにドッキング後、ちょっとシャトルにお邪魔…なんてこともあるかもw

 最後のフライト、ミッションをしかと見守ります。残念ながら、シャトルの飛行中、シャトルおよびISSを日本から目視することは出来ません…。残念すぎる!!
 STS-135ミッションの詳しい内容は、JAXAのサイトにあるのでどうぞ。
JAXA:宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター:国際宇宙ステーションの組立フライト ULF7(STS-135)

 あと、シャトルの画像もこちらにたくさん。
MSN産経フォト:見納め 最後のシャトル打ち上げ成功 Vol.1

毎日新聞:【写真特集】スペースシャトル30年の歴史
 ↑こちらは30年間のシャトル画像がたくさん。日本人飛行士のもあるよ。

 子どもの頃、大人になったらスペースシャトルの打ち上げをこの目で観に行くんだ…と思っていたのですが、ついに果たされず。私は、シャトル世代だったのだなぁと、実感する今日この頃です。

【追記】
 あと、この本(ムック)もどうぞ。先日、打ち上げ前に本屋で見つけて即買いました。

スペースシャトル 30年のすべて (別冊宝島) (別冊宝島 1782 スタディー)

宝島社


 シャトルの30年の画像満載。向井千秋さんインタビュー他、シャトル打ち上げレポ、シャトルに至るまでの宇宙開発の歴史、シャトルの構造とミッション内容、シャトルに搭乗した日本人宇宙飛行士7人、そしてチャレンジャー号・コロンビア事故についても。お手軽に30年を振り返れます。オススメです。
by halca-kaukana057 | 2011-07-09 21:39 | 宇宙・天文
 今朝は5時半ごろに目が覚めました。一昨日打ち上げられた、古川聡宇宙飛行士の搭乗するソユーズ宇宙船が、ISS・国際宇宙ステーションにドッキング。到着後、いよいよISSでの長期滞在が始まります。昨日夜、目覚ましをセットしなかったのに、それを頭が覚えていたようです…。どうなんだ自分…。

JAXA:古川宇宙飛行士の国際宇宙ステーション長期滞在開始について
JAXA 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター:古川宇宙飛行士らISS長期滞在クルーがISSへ入室、長期滞在開始!

アストロアーツ:古川さんらISSに到着 半年間の滞在開始
毎日新聞:古川宇宙飛行士:家族ら交信「夢やっとかなったね」
 ↑ISS入室後、ご家族との交信内容も。


 まず、ソユーズとISSのドッキング。NASA TVで観ていました。
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 青い地球をバックに、ISSにソユーズ宇宙船が近づいてきます。

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 この雲!思わず魅入ってしまいました。ハリケーンかなと思ったのですが、違うようです。これから、ISSで古川さんはこのダイナミックな地球の表情も、観続けることに。いいなぁ。

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 ISSからソユーズ宇宙船をアップで撮影。

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 ソユーズがここまで近づいてきました。観ていると、結構速めのスピードに感じます。

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 日本時間午前6時18分、ドッキング完了!サクサク進むところは、さすがソユーズ。ドッキングも安定感抜群です。

 その後、9時34分、ハッチオープン。古川さんら3人の飛行士がISSへ入室しました。
Red Carpet Rolled Out at Space Station

 ドッキングから、ハッチオープン・ISS入室、地上との交信イベントまで。古川さんは今回が初飛行ですが、とても元気そう。いつもの笑顔全開です。ご家族との交信でも、嬉しそうな声。

 これから、約5ヶ月半にわたるミッションが始まります。その模様は、随時NASA TVで中継されるので、時々NASA TVをチェックしてみてね。古川さんのISSでのお仕事ぶり、日常が観られると思います。
NASA:NASA TV

 あと、メディアとのコラボ企画もいくつか。まず毎日新聞。
毎日新聞:臨時ISS宇宙支局長 古川聡宇宙支局長通信
 古川さんを「臨時ISS宇宙支局長」に任命。長期滞在の間、記事やエッセイを執筆、子どもたちとの交信イベントを予定しています。サイトも気合入ってます。

NHK:大!天才てれびくん
 NHK教育(Eテレ)の「天てれ」でも、古川さんとコラボ企画を。「大!宇宙臨時放送局」と題して、古川さんを臨時放送局長に。視聴者から質問ややってほしい実験などを募集して、ISSと生中継、古川さんに答えてもらおうという企画。質問・実験内容の応募は、「大募集中」をクリックして、「大天才テレビジョン 大!宇宙臨時放送局」へどうぞ!生中継は無くても、番組では随時古川さんのことを放送する予定。早速、13日にも続報があるようです。ジュニア向け番組ならではの企画。どんどん盛り上げよう!

 という私は、宇宙初ツイートを待っているところです…。まだかな?
twitter:古川聡(@Astro_Satoshi)
by halca-kaukana057 | 2011-06-10 21:38 | 宇宙・天文
 日本時間、今朝5時12分、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地からソユーズ宇宙船(27S/TMA-02M)が打ち上げられました。日本から、古川聡宇宙飛行士が搭乗。初飛行にして約半年の長期滞在へ。おめでとうございます!

JAXA:国際宇宙ステーション長期滞在搭乗員古川宇宙飛行士搭乗のソユーズ宇宙船(27S/TMA-02M)の打上げについて

sorae.jp:古川聡宇宙飛行士を乗せたソユーズTMA-02M、打ち上げ成功

 打ち上げ生中継を観るために、朝4時に起きましたよ…。

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 発射台のソユーズロケット。ロケットの先端にある、帰還モジュールに古川さんら3人のクルーが乗り込んでいます。

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 リフトオフ!

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 まばゆい光を放ちながら、ロケットはどんどん上昇していきます。


 ちょっと長めですが、打ち上げ動画です。打ち上げ後の船内の様子もあります。

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 打ち上げ後の船内。奥に座っているのが古川さん。ロシア宇宙局のロゴに隠れてよく見えないのですが(動画だとわかります)、ソユーズ宇宙船恒例のぬいぐるみがぶら下げてあります。今回は白いブタさんのようですw

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 ぬいぐるみがふわりと浮いて、見えなくなりました。無事軌道に乗りました。おめでとうございます!古川さんの笑顔もうかがえます。

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 軌道に乗った時、握手をして喜び合っていた3人。しかし、手順書を追い飛行が順調かどうかチェックする作業は続きます。古川さんのヘルメットのあたり、青い光が差し込んでいるのですが、もしや地球の光?今頃はゆっくり地球を眺められているかな?

 ところで、ソユーズ宇宙船のもうひとつの名物といえば、「突っつき棒」。操作パネルのボタンを押すのに、手が届かないので棒を使う…といったシンプルな、いかにもロシアらしいやり方なのですが、今回、あまり出て来なかった。あれ?と思っていたら、このソユーズ宇宙船は従来のものを改良したもの。操作パネルもデジタルに。よって、突っつき棒を使うことがあまりなくなってしまいました。ソユーズも変わるのだなぁ…。


 ソユーズ宇宙船は10日にISS・国際宇宙ステーションに到着、ドッキング。古川さんのISS長期滞在が始まります。さて、古川さんのミッションですが、注目されているのが医学分野の実験。古川さんは医師から宇宙飛行士に。向井千秋さんに次いで2人目の宇宙飛行士ドクター。そのバックグラウンドを生かして、これまで行われてきた骨粗鬆症や宇宙線被爆の実験、更には古川さんが開発した医学実験データをまとめるプログラムで、カルテのようなものを作って身体の状況を古川さん自身が管理することも。微小重力で人間の身体はどう変化するのか。その変化が、地上での医療活動に生かせないか。医師である古川さんだからこそ出来る実験。じっくりと経過を見守りたいです。

 さて、報道されている通り、古川さんは宇宙飛行士候補者に選ばれてから、12年経っての初飛行。宇宙飛行士には忍耐、そして待っている間も訓練を続ける強いモチベーションと持久力が必要なのだと、改めて感じました。そんな古川さんに、突撃インタビューを。
JAXA:宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター:古川宇宙飛行士解体新書
 「古川聡解体新書」…?趣味から人生観、宇宙飛行士を目指したきっかけ、訓練でのこと、ミッションのこと。何でも聞いちゃいました!読んでみると、古川さん、結構お茶目な回答もしていますw

 さらに、JAXAはこんなプロモも作りました!
ニッポンのお医者さん、宇宙へ行く ~古川宇宙飛行士 ISS長期滞在へ~

 以前も書きましたが、古川さんの笑顔に和みます。励まされます。12年の厳しい訓練を乗り越えてのこの笑顔なのかな、と。

 関連図書としてこちらもどうぞ。

We are 宇宙兄弟 VOL.02 (講談社MOOK)

講談社


 古川さんのインタビューが掲載されています。「宇宙開発って計画通りに進まない。自分がコントロールできないことを気に病んでも仕方ない。コントロールできることに集中して、一歩一歩積み重ねていくしかない。」という言葉に、宇宙開発だけじゃないなぁと感じました。

 まずは、ISSへの無事の旅路をお祈り申し上げます。ドッキングは10日朝6時20分頃。ISSでの第一声が楽しみです。

 そして、こちらも…。
twitter:古川聡(@Astro_Satoshi)
 宇宙初ツイートはいつになるかな?楽しみに待ってます。
by halca-kaukana057 | 2011-06-08 22:09 | 宇宙・天文

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


by 遼 (はるか)
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