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 今年もやって来ました。BBC Proms(プロムス)開幕です。ロンドンのロイヤル・アルバート・ホール(RAH)を中心に、2ヶ月に渡って開催される大音楽祭。今年は、7月19日~9月14日(グリニッジ夏時間)。演奏会は全てBBC Radio3で放送、30日間のオンデマンド配信もあるので、日本からでも楽しめます。
 毎日の公演(Prom プロム)は聴いているだけでも勉強になりますが、作曲家や作品について調べてみるともっと面白い。ということで、今年も私の選んだPromについて書いていこうと思います。

BBC Proms 公式サイト

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 今年の公式ガイドブックです。今年は公演カレンダーのポスターが付いていない模様。

 今年は、プロムスの創始者、サー・ヘンリー・ウッドの生誕150年。プロムス期間中、RAHのステージに銅像があり、ラストナイトでは万歳三唱して頭を拭いてあげているあの方。記念に、ヘンリー・ウッドがイギリス初演、プロムス初演した作品が数多く演奏されます。ガイドブックに「Henry Wood Novelties」と書いてあるものがそれなのですが(公式サイトからは一部消えてしまった。なぜ)、その数の多さに驚きます。
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 ガイドブックではこんな風に書いています。蛍光オレンジの字…。

 更に今年はアポロ11号月面着陸から50年。宇宙に関係する作品も特集して演奏されます。宇宙をイメージした作品から、映画などで取り上げられた作品、SF作品の音楽まで。宇宙をテーマに新曲も作曲されています。

 日本から放送を聴く場合、公式サイト、もしくはBBC Radio3から聴けます。スマートフォンからは、「BBC iPlayer Radio」のアプリを使うととても便利です。ブラウザからも聴けますが、その場合は「BBC Media Player」のアプリが必要です。アプリストアからダウンロードしてご利用ください。これで、いつでもどこでもプロムスが聴けます。

 では、各公演(Prom プロム)を見ていきましょう。

◇7/19 Prom 1: First Night of the Proms
 ・ゾーシャ・ディ・カストリ (Zosha Di Castri) :Long Is the Journey – Short Is the Memory (世界初演)
 ・ドヴォルザーク:交響詩「金の紡ぎ車」 op.109
 ・ヤナーチェク:グラゴル・ミサ
  / アスミック・グレゴリアン(Asmik Grigorian)(ソプラノ)、ジェニファー・ジョンストン(メゾソプラノ)、ラディスワフ・エルグル (Ladislav Elgr) (テノール)、ヤン・マルチニーク(Jan Martiník)(バス)、ピーター・ホルダー(オルガン)
   BBCシンガーズ、BBCシンフォニー・コーラス、カリーナ・カネラキス:指揮、BBC交響楽団

 ファーストナイトです。今年の指揮はカネラキスさん。ファーストナイトを女性が指揮するのは初めてのことだそうです。1曲目はカナダ出身の女性作曲家による新曲。アポロ11号月面着陸50年を記念しての作品です。ドヴォルザーク、ヤナーチェクと東欧の作曲家を取り上げるファーストナイト。ヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」はオルガンも入る大作。


◇7/20 Prom 2: Bohemian Rhapsody
 ・ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 op.53
 ・スメタナ:我が祖国
  / ジョシュア・ベル(ヴァイオリン)、ヤクブ・フルシャ:指揮、バンベルク交響楽団

 2日目も東欧もの。ボヘミアの音楽を。ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲、チェロ協奏曲の方が演奏されますがヴァイオリン協奏曲も好きです。後半は「我が祖国」全曲。指揮は日本でもお馴染みのフルシャさん。2日目からいいPromです。


◇7/21 Prom 4: The Planets
 ・ジョン・アダムズ:Short Ride in a Fast Machine
 ・バーバー:ヴァイオリン協奏曲 op.14
 ・ホルスト:惑星 op.32
  / ネマニャ・ラドゥロヴィチ(Nemanja Radulović)(ヴァイオリン)、Trinity Boys Choir、キリル・カラビッツ:指揮、ボーンマス交響楽団

 宇宙プロムです。1曲目のジョン・アダムズは、まさに未来というイメージ。バーバーのヴァイオリン協奏曲…初めて聴きます。バーバーというと、「弦楽のためのアダージョ」。「ノックスヴィル、1915年夏」も好きな作品。メインはプロムス定番曲「惑星」。毎年どこかしらのオケが演奏します。今回は最後の海王星の合唱が少年合唱団の模様。ボーイソプラノの合唱だとどんな感じになるんだろう。楽しみ。


◇7/22 Proms at … Cadogan Hall 1: VOCES8
 ・ヒルデガルト・フォン・ビンゲン Hildegard von Bingen:聖霊は生の源の火よ(Spiritus Sanctus vivificans vita)
 ・ペロティヌス Pérotin:地上のすべての国々は(Viderunt omnes)
 ・ジョスカン・デ・プレJosquin des Prez:アヴェ・マリア 清らかな乙女よ(Ave Maria … Virgo serena)
 ・ジャン・ムートン Jean Mouton:処女なる御母は男を知らず (Nesciens mater virgo virum)
 ・トマス・ルイス・デ・ビクトリア Tomás Luis de Victoria:天の女王、喜びませ(5声)(Regina coeli)
 ・ジョナサン・ダウ Jonathan Dove:私は急ぎ、市民を包囲しよう (Vadam et circuibo civitatem)
 ・ラッスス:ミサ曲「美しきアンフィトリット」より Gloria
 ・ジョヴァンニ・ピエルルイージ・ダ・パレストリーナ Giovanni Pierluigi da Palestrina:Magnificat primi toni
 ・ウィリアム・バード:神に向かいて喜びもて歌え (Sing joyfully unto God our strength)
 ・Alexia Sloane:Earthward (世界初演)
 ・オーランド・ギボンズ Orlando Gibbons:手を打ち鳴らせ (O clap your hands together)
  / VOCES8

 ロイヤル・アルバート・ホールでの大規模な演奏会もプロムスの醍醐味ですが、室内楽や声楽アンサンブル、古楽も楽しみ。カドガンホール・シリーズの1回目はイギリスの声楽アンサンブル「ヴォーチェス・エイト」。古楽をメインにした演奏会です。現代作曲家による作品もあります。
 ちなみに、このカドガン・ホール。4月に日本フィルがヨーロッパツアーのロンドン公演を行ったのがこのホール。プロムスでの室内楽のイメージが強かったので、このホールで普通のオーケストラもコンサートできるんだ、と驚きました。


◇7/22 Prom 6: The Rite of Spring
 ・アンナ・ソルヴァルドスドッティル Anna Thorvaldsdóttir:Metacosmos (イギリス初演)
 ・ブリテン:ヴァイオリン協奏曲 op.15
 ・ストラヴィンスキー:春の祭典
  / ジェイムズ・エーネス(James Ehnes)(ヴァイオリン)、エドワード・ガードナー:指揮、Orchestra of the Royal Academy of Music and the Juilliard School

 1曲目のアンナ・ソルヴァルドスドッティル(発音が大変)はアイスランドの女性作曲家。ブリテンの協奏曲はどれも好きです。メインは春の祭典。オーケストラはイギリスのロイヤル・アカデミーとアメリカのジュリアード音楽院の学生によるスペシャルオーケストラ。


◇7/23 Prom 7: Schumann, Schoenberg & Mozart
 ・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第15番 変ロ長調 K.450
 ・パウル・ベン=ハイム(Paul Ben-Haim):交響曲第1番
 ・シェーンベルク:5つの管弦楽曲 op.16 (1909年初稿)
 ・シューマン:交響曲第4番 ニ短調 op.120(1851年改訂稿)
  /ヨン・ソルム(Yeol Eum Son)(ピアノ)、オメール・メイア・ヴェルバー(Omer Meir Wellber):指揮、BBCフィルハーモニック

 BBCフィルの新首席指揮者が決まりました。イスラエル出身、オメール・メイア・ヴェルバーさん。2曲目のパウル・ベン=ハイムは20世紀のイスラエルの作曲家。ワルターやクナッパーツブッシュのアシスタントをしていたのだそう。シェーンベルクの「5つの管弦楽曲」は、ヘンリー・ウッドが世界初演しました。1922年に改訂されていますが、初演と同じ1909年初稿で演奏します。



◇7/24 Prom 8: Invitation to the Dance

 ・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
 ・ペーテル・エトヴェシュ:アルハンブラ(ヴァイオリン協奏曲)(イギリス初演)
 ・バルトーク:舞踏組曲
 ・ストラヴィンスキー:火の鳥(1919年版)
  / イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)、ペーテル・エトヴェシュ:指揮、BBC交響楽団

 ダンスがテーマのこのプロム。「牧神の午後への前奏曲」「舞踏組曲」「火の鳥」どれもヘンリー・ウッドがイギリス初演しました。ペーテル・エトヴェシュ(エトヴェシュ・ペーテル)さんが自作を指揮します。


◇7/28 Prom 13: ‘From the Canyons to the Stars …’
 ・メシアン:峡谷から星たちへ…
  / マーティン・オーウェン Martin Owen(ホルン)、デイヴィッド・ホッキングス David Hockings、アレックス・ニール Alex Neal(打楽器)、ニコラス・ハッジス Nicolas Hodges(ピアノ)、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団

 メシアンの「宇宙」を表現した大作を。メシアンは鳥類学者として鳥の声を録音し続け、それを作曲にも用いました。この作品はユタ州を旅した際に見た情景と、鳥の声と、星…宇宙を描いています。様々な打楽器が多種用いられます。こういう作品は音声だけより、映像も一緒の方がさらに楽しめるのですが…テレビ収録予定がないので映像はなさそう。

◇7/29 Proms at … Cadogan Hall 2: A Celebration of Barbara Strozzi
 ・バルバラ・ストロッツィ Barbara Strozzi:秘密の恋人 (L'amante segreto)(カンタータ、アリエッタと二重唱曲集 op.2 より 第14曲)
 ・アントニア・ベンボ Antonia Bembo:Ercole amante 'Mingannasti in verità'
 ・ストロッツィ:何ができようか (Che si può fare)(アリアとカンタータ op.8より)
 ・ベンボ:Ercole amante 'Volgete altrove il guardo'
 ・ストロッツィ:死がわれらを分かつまで (Sino alla morte)
 ・フランチェスコ・カヴァッリ Francesco Cavalli:歌劇「恋するヘラクレス」(Ercole amante)より 'E vuol dunque Ciprigna'
 ・ストロッツィ:私の涙 (Lagrime mie) (「エウテルペの遊戯」op.7 より)
  / マリアーアン・フローレス Mariana Flores(ソプラノ)、レオナルド・ガルシア・アラルコン Leonardo García Alarcón:指揮、カペラ・メディテラネア Cappella Mediterranea

 カドガン・ホール・シリーズ2回目も古楽です。このプロム、ちょっと面白い。バルバラ・ストロッツィは17世紀イタリアの声楽家で作曲家。アントニア・ベンボも17世紀~18世紀イタリアの歌手で作曲家。バロックの時代にも女性作曲家が活躍していたとは知りませんでした。作曲して自分で歌っていたらしい。今も作品が残っていて、演奏されていることが嬉しい。情報は少ないですが…。このプロムは楽しみです。


◇7/29 Prom 14: The Creation
 ・ハイドン:天地創造 Hob.XXI-2
  / サラ・ジェーン・ブランドン Sarah-Jane Brandon(ソプラノ)、ベンジャミン・ヒューレット Benjamin Hulett(テノール)、クリストフ・ポール Christoph Pohl(バリトン)、BBCプロムス・ユース合唱団、オメール・メイア・ヴェルバー:指揮、BBCフィルハーモニック

 BBCフィルとオメール・メイア・ヴェルバーさんの2回目のプロムは、大作「天地創造」。これも「宇宙」ものに入りますよね。あまり親しめていない作品なので、今回はしっかり聴きたい。
 ちなみに、ソプラノのサラ・ジェーン・ブランドンさん。イギリスの人気ドラマ「刑事モース(原題:ENDEAVOUR)」のCase2「泥棒かささぎ(Girl)」で流れた、モーツァルト:大ミサ曲 ハ短調 K427 より「キリエ」を歌っていたらしい。調べたら出てきました。でも、この曲でソプラノソロはないよなぁ…?正しい情報なのかどうかはわからないのですが、「刑事モース」の物語の中でプロムスが話題に出てくる回があります。そのプロムはちゃんと実際に行われたプログラムになっていて驚いたことがあります。ドラマと現実のプロムスで、こういう繋がりもあったとは。「刑事モース」ファンとして嬉しい。でも実際どうなのか、この情報は正しいのか?
「刑事モース」とプロムス


◇7/30 Prom 15: Bavarian Radio Symphony Orchestra – 1
 ・ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 op.36
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 op.47
  / ヤニック・ネゼ=セガン:指揮、バイエルン放送交響楽団

 バイエルン放送響が2夜連続で登場です。その1日目。元々はヤンソンスさんが指揮をする予定でしたが、病気のためキャンセル。2曲目のショスタコーヴィチも、10番から5番に変更になりました。残念…。5番も大好きです。
 ベートーヴェンの2番はあまり…いや、ほとんど聴かない。なのでこの際聴きます。


◇7/31 Prom 17: Bavarian Radio Symphony Orchestra – 2
 ・シベリウス:交響曲第1番 ホ短調 op.39
 ・プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ト短調 op.63
 ・リヒャルト・シュトラウス:ばらの騎士 組曲
  / リサ・バティアシュヴィリ(ヴァイオリン)、ヤニック・ネゼ=セガン:指揮、バイエルン放送交響楽団

 バイエルン放送響2日目。今年のプロムスで初のシベリウスが来ました(今年は全部で5作品)。シベ1も、ヘンリー・ウッドがイギリス初演した作品です。1903年のことでした。シベリウスが生きていた頃から、イギリスはシベリウス作品を積極的に演奏してきました。プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番も同じくヘンリー・ウッドがイギリス初演。プロコ作品にもっと親しみたい。最後は「ばらの騎士」。

 追記があればどんどん書いていきます(追加情報がないわけがない)。この記事は8月前半に続きます。
by halca-kaukana057 | 2019-07-17 21:25 | 音楽

BBC Proms Dubai 2019 まとめ

 この秋、日本でBBC Promsが開催されますが、ドバイでは2回目のプロムスが開催されました(3月19日~22日)。その録音は、BBC Radio3で聴けます。BBC Proms JAPANに行く方も、行かない方も、本家のロイヤル・アルバート・ホール以外でのプロムスの雰囲気を聴いてみてください。

◇Prom1 (3月19日):Radio3 in Concert : BBC Proms Dubai 2019 - The First Night
 ・ブシュラ・エル=トゥルク (Bushra El-Turk):トメシス(Tmesis)
 ・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
 ・プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」第1、第2組曲(抜粋)
  /五明カレン(Karen Gomyo)(Vn)、ベン・ジャーノン (Ben Gernon):指揮、BBC交響楽団
 チャイコフスキーのソリストの五明カレンさん。東京のご出身だそうで、知らなかった。「ゴムヨ・カレン」とも表記されています。

◇Prom2 (3月20日):Afternoon Concert : BBC Proms Dubai 2019
 ・ブリテン:歌劇「グロリアーナ」 op.53 より 合唱舞曲集
 ・モーリス・デュリュフレ:グレゴリオ聖歌による4つのモテット op.10
 ・ローラ・マヴーラ(Laura Mvula):Love Like a Lion
 ・ボブ・チルコット(Bob Chilcott):We are
 ・ビリー・ジョエル(Billy Joel)(チルコット:編曲):そして今は…(And So It Goes)
 ・フランダース アンド スワン(Flanders and Swann)(Stephen Jeffes , Grace Rossiter:編曲):「At the Drop of a Hat」より 合唱曲集
 ・ローラ・マヴーラ:Sing to the Moon
 ・ベニー・アンダーソン(Benny Andersson)、ビョルン・ウルヴァース(Björn Ulvaeus)(Stephen Jeffes , Grace Rossiter:編曲):ABBAメドレー
 ・アンドリュー・ゴールド(Andrew Gold)(Jonathan Wikeley:編曲):Never Let Her Slip Away
  /ソフィ・イェアンニン(Sofi Jeannin):指揮、BBCシンガーズ、Dubai English-speaking College Chamber Choir
 BBCシンガーズによる、合唱曲回です。
 当初のプログラム:BBC Singers:BBC Proms Dubai: Contemporary Choral Classics
 これと随分違います。プーランクとガーシュウィンはどこに行った。

◇Prom3(3月21日):Afternoon Concert : BBC Dubai Proms 2019
 ・ウォルトン:チェロ協奏曲
 ・ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125「合唱つき」
  /ニコラ・アルトシュテット (Nicolas Altstaedt)(vc)
  エリザベス・アサートン(Elizabeth Atherton)(ソプラノ)、イヴォンヌ・ハワード(Yvonne Howard)(メゾ・ソプラノ)、 マーク・ルブロック(Mark Le Brocq)(テノール)、ロデリック・ウィリアムズ(バリトン)、BBCシンガーズ、Dubai Opera Festival Chorus、リチャード・ファーネス(Richard Farnes):指揮、BBC交響楽団
 イギリスもののウォルトンと、プロムス定番曲の第九。Prom2でもそうですが、現地の合唱団も一緒に舞台に立っているのがいいなと思います。

◇Prom4(3月22日):The Last Night of BBC Proms Dubai 2019
 ・ワーグナー:「さまよえるオランダ人」序曲
 ・チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード:海の歌 op.91
 ・シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
 ・ピアソラ(John Lenehan:編曲):リベルタンゴ
 ・アンナ・クライン(Anna Clyne):Masquerade
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:音楽へのセレナード
 ・カルロス・ガルデル(Paul Campbell:編曲):Por una cabeza
 ・ヴェルディ:「運命の力」序曲
 ・トマス・アーン(マルコム・サージェント:編曲):ルール・ブリタニア
 ・エルガー:威風堂々 第1番
 ・スコットランド民謡(Paul Campbell):Auld Lang Syne
  /ロデリック・ウィリアムズ(バリトン)、ヨハンナ・ユホラ(Johanna Juhola)(アコーディオン)、BBCシンガーズ、Dubai Festival Chorus、リチャード・ファーネス:指揮、BBC交響楽団
 ラストナイトもやります。昨年のラストナイトで演奏したスタンフォードの「海の歌」が入ってます。2016年のラストナイトで演奏されたヴォーン=ウィリアムズ「音楽へのセレナード」も。声楽ソロは、バリトンのロデリック・ウィリアムズさん。2014年のラストナイトに出演されてました。ガルデルのタンゴ「Por una cabeza」を聴いてみたのですがかっこいい。

 オンデマンド配信期限は、それぞれのページの「○ days left to listen」を参考にしてください。

 ちなみに、本日、今年のプロムスのプログラムが発表されました。
BBC Proms
 7月19日から、9月14日まで開催です。今年は、ヘンリー・ウッド生誕150年。ヘンリー・ウッドが初演した作品がいくつも登場します。あと、今年はアポロ11号月面着陸から50年。プロムスでも宇宙に関する作品や、SF映画の音楽を取り上げます。これがすごく楽しみ。他にも、アニバーサリーイヤーの作曲家の作品も取り上げます。全てのプログラムを見てみましたが、楽しみなプロムばかり。公式ガイドブックは注文済みなので、届くのを待ちます。
 7月になったら、また私選リストをやりたい、やれればいいな。
BBC Media Centre : Media packs : Unveiling the 2019 BBC Proms
by halca-kaukana057 | 2019-04-17 22:57 | 音楽
 12月に発表された、「BBC Proms JAPAN」。私も毎年開催を楽しみにしている、ロンドンでの世界最大級の音楽祭が日本にやってくる!と、昨年12月に発表されました。詳細なプログラムが発表されました。

BBC Proms JAPAN 公式ウェブサイト

・発表の際の記事:プロムスが日本にやってくる!?

 10月30日から、11月4日までの6日間、毎日開催です。10月31日には大阪でも公演があります。

◇10/30 Prom1(東京)、10/31 Prom2(大阪)
 メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」Op.26
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.23
  (ピアノ:ユリアンナ・アヴデーエワ)
 マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

◇11/1 Prom3:JAZZ from America (ジャズ・フロム・アメリカ)

◇11/2 Prom4:Russian and Nordic Breeze (ロシア・北欧の風)
 シベリウス:交響詩「フィンランディア」Op.26
 チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
  (ヴァイオリン:ワディム・レーピン)
 シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 Op.43

◇11/3 Prom5:Next-Generations, representative of Japanese Soloists (日本を代表する次世代のソリスト達)
 細川俊夫:「プレリューディオ」 オーケストラのための
 エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85
  (チェロ:宮田大)
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26
  (ヴァイオリン:三浦文彰)
 ラフマニノフ:交響的舞曲 Op.45

◇11/4 Prom5:Last Night of the Proms(ラスト・ナイト・オブ・ザ・プロムス)
 P.M.デイヴィス:アン オークニー ウェディング ウィズ サンライズ(An Orkney Wedding, with Sunrise)
 ミヨー: スカラムーシュ Op.165b
  (アルトサクソフォン:ジェス・ギラム)
 プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より「私が町を歩けば」
  (ソプラノ:森麻季)
 マルコム・アーノルド:4つのスコットランド舞曲 アレグレット
 H.パーセル:夕べの讃美歌
  (ソプラノ:森麻季)
 ラヴェル:ツィガーヌ
 ワックスマン:カルメン幻想曲
  (ヴァイオリン:ワディム・レーピン)

 エルガー:行進曲「威風堂々」第1番
 スコットランド民謡:蛍の光(Auld Lang Syne) 他

  /トーマス・ダウスゴー:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団

 メイン会場での6公演はこんな感じ。
 その他に、11月2日~4日まで、渋谷で、「Proms Plus Outdoor Concerts in SHIBUYA(プロムス・プラス・アウトドア・コンサート)」という、無料野外コンサートもあるそうです。
 あと、Prom5の前にプロムスの楽しみ方を出演者が語るプレトーク、学生向け公開リハーサルも。

 うーん…ラストナイトを除くと、海外オーケストラの来日公演とさほど変わりないような…。
 ラストライトには、昨年のラストナイトにも出演した、サックスのジェス・ギラムさんが同じ「スカラムーシュ」を演奏します。マルコム・アーノルドのスコットランドにちなんだ作品があるのはいいな。
 あれ、「イギリスの海の歌による幻想曲」「ルール・ブリタニア」がない。
 というか、合唱団がいない。合唱団がいないということは、まさか、「威風堂々」第1番は歌なし…?最後の「Auld Lang Syne」は観客全員で手を繋いで歌うあれですよね?(歌詞は日本語の「蛍の光」か?)
 ラストナイトの司会は葉加瀬太郎さんとのこと。本家には司会なんてありません…指揮者がMCします。指揮者スピーチもあるかどうか…。ちなみに、ラストナイトでは「もれなくユニオンジャック&ロゴプリント手ぬぐい付(旗の代わりに振ってお楽しみください。もちろん、ご自身でお好きな旗をお持ちになられても歓迎です。)」とのこと。

 ちなみに、間もなく開催される「BBC Proms Dubai」ドバイでのプロムスのプログラムを見てみましょう。こちらはオケはBBC交響楽団。
BBC Symphony Orchestra: BBC Proms Dubai: Tchaikovsky Violin Concerto and Romeo & Juliet
 Prom1:チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲、プロコフィエフ:ロメオとジュリエット
BBC Proms Dubai: Beethoven's Symphony No. 9
 Prom2:ウォルトン:チェロ協奏曲、第九
BBC Proms Dubai: Last Night of the Proms
 Prom3:ラストナイト。昨年のラストナイトでも演奏されたスタンフォード、現代ものでアンナ・クライン、ヴォーン=ウィリアムズ、「ルール・ブリタニア」に「Land of Hope and Glory」(BBCシンガーズの合唱があります)

 イギリスものも多いし、本家プロムスで毎年必ず演奏する第九もやります。合唱団もいます。日程は短いけど全然違う。

 HPをよく見ると、主催に、テレビ朝日、BS朝日があります。どちらかで放送があるの?情報番組などでPRもしそう。その他詳しい情報は公式サイトで。

 で、第一報が来た後も考えたのですが、「プロムス」とは。日本でやる意味、意義とは。ただの海外オーケストラの来日公演とどう違うのか。ラストナイトだけがプロムスではない。全てのプロム(公演)が、「誰でも楽しめるクラシック音楽のコンサート」であること。どのプロムもお祭りのようなワクワクした雰囲気があること。
 曲の幅は、他の海外オーケストラの来日公演でも演奏している作品も多いので、広いとはあまり言えない。ジャズの回のProm3や現代作品も扱うProm5はプロムスらしいと思う。ダウスゴーさんの十八番のシベリウスもあるが、「フィンランディア」と交響曲第2番はフィンランドオケもよくやるし…お国もののデンマークのニールセンとかニルス・ゲーゼとかもあったらいいのに。イギリスのオーケストラなのに、イギリスものが少ない…。
 上記のドバイプロムスでは、本家でも毎年演奏する第九がある。ならば同じく毎年演奏されるホルストの「惑星」があったら、イギリスものも増えるからいいのになぁ(女声合唱は日本の合唱団でもいいですし)。ラストナイトに合唱団がいないのが気になる。

 日本であまり馴染みがない作品だと敬遠される?でも、日本で馴染みの作品ばかりだと、また似たような作品ばかり…と言われる。この辺のバランスは難しいな…。
 野外コンサートが「誰でも楽しめる」お祭りの感じになりそうだなと思います。

 今後も色々な情報が発表されると思うので、チェックしたいと思います。第一報記事にも書きましたが、BBCのオーケストラの公演は、海外公演でもBBC Radio3で放送されます(オンデマンドあり)。なので、行けなくても後日放送で楽しめます。

 ちなみに、本家プロムスのプログラムは、グリニッジ標準時4月17日発表です。
by halca-kaukana057 | 2019-03-19 23:08 | 音楽
 信じられないニュースを目にしました。

チケットぴあ:英国発、世界最大級のクラシックミュージックフェス『BBC Proms(プロムス)』日本初開催決定!
PR TIMES:英国発、世界最大級のクラシック・ミュージック・フェス、『 BBC Proms ( プロムス ) 』が、遂に日本で初開催!『 BBC Proms JAPAN 』、2019年秋に日本で開催決定!

 はい!!?プロムス、BBC Promsを日本で開催!!?

◇公式サイト:BBC Proms JAPAN

・期日:2019年10月30日(水)~11月4日(月・振休)
・東京:Bunkamuraオーチャードホール
・大阪:ザ・シンフォニーホール
・出演:トーマス・ダウスゴー:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団

 まじか、まじか。以前、ツイッターをやっていた頃、「プロムス in Japan」なんてあったらいいね、ラストナイトを日本でもやって、国旗振りながら「ルール・ブリタニア」や「威風堂々 第1番(Land of Hope and Glory)」歌えたらいいね、なんて話していたことがありました。せめて、ラストナイトの野外会場みたいに、日本でもパブリックビューイングできたらいいのに、とか(時差がきついですが…)。
 これは…それが実現するのか…?

 プロムスは、7月から9月までのロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールを中心にしたものとは他に、海外公演も行ってきました。リンクした記事にもあるとおり、オーストラリア、ドバイでも開催しています。ドバイは来年3月19日~22日にも開催予定です。
Dubai Opera : BBC Proms
BBC Symphony Orchestra : BBC Proms Dubai
 ドバイはBBC交響楽団とBBCシンガーズ。(BBCにはオーケストラが5つもある…)
 ドバイでは、あのラストナイトもやります。「ルール・ブリタニア」も「威風堂々 第1番(Land of Hope and Glory)」もあります。(「イギリスの海の歌による幻想曲」、「エルサレム」、イギリス国歌はありません)あのラストナイトあってのプロムスですし。

 公演詳細は、来年3月に発表予定(元祖プロムスは4月にプログラムを発表します)。最新ニュースはメルマガでも受け取れるとのこと。公式サイトにメルマガ登録フォームがあります。

 東京と大阪の日程と配分がどのくらいなのか。他の出演者は?曲目は?料金は?ラストナイトはどうする?まだ不明なところがたくさんありますが、とても楽しみです。あのロイヤル・アルバート・ホールでの雰囲気をそのまま持ってくることは不可能でしょうが(日本の観客のノリによる。あと、立ち見アリーナがあってこそのプロムス。1階席は立ち見にしてくれないかな)、日本でもプロムスを楽しめるなんて、現実のものになるとは思わなかった。大和証券がスポンサーらしいですが、GJです!!

 問題は、私は行けるのかということだ…。

 せっかくならテレビ収録とか、CD、DVD化してくれたらいいなぁ。
BT : BBC Proms to make inaugural trip to Japan in 2019
 BBCのプレスリリースによると、BBC radio3で収録、放送予定だそうです。そうだった、BBCのオーケストラは海外公演も収録、放送があるんだった。

【追記】
Classical-music.com : BBC Proms announces the launch of BBC Proms Japan The inaugural festival will take place in 2019
 BBCの音楽誌「BBC Music Magazine」のサイトのBBC Proms Japanについての記事です。BBCスコティッシュ響は初来日。そうだったのか(BBC交響楽団、BBCフィルハーモニック、BBCウェールズ交響楽団は来日したことがある。スコティッシュとコンサート・オーケストラは来日したことがなかった)。BBCスコティッシュ響のディレクターさんによると、2020年東京五輪を意識している模様。となると2019年1回きりなのかなぁ。観客の入り、反応にもよるのかなぁ。

Fashion Press : 英国発の世界最大級クラシック音楽フェス「BBC プロムス」日本上陸、東京&大阪で開催
 プロムスのモットーは、毎年ラストナイトの指揮者スピーチで出てきますが、「誰でも楽しめるクラシック音楽のコンサート」であること。プロムス期間中は、ロイヤル・アルバート・ホールを中心に毎日毎日コンサート。チケットも、アリーナやバルコニーの立ち見席なら気軽に買うことができます。演奏される曲目も超名曲からちょっとマニアックな作品まで、古楽から現代まで幅広い。世界初演の新曲も多いです。BBCのオーケストラやイギリス国内のオーケストラだけでなく、世界中のオーケストラがやって来る。出演者も幅広い。室内楽や合唱もある。若手演奏家のオーディションで選ばれた若い演奏家の出演もあり、若手の育成もしている。子ども向けのコンサートもあり、また、さまざまな障碍を持っていても楽しめるコンサートもある。全ての演奏会はラジオで生放送され、世界中から聴ける(オンデマンドあり)。クラシックだけではなく、ジャズ、民族音楽、ミュージカル、ロック、テクノまで幅広い。クラシックでも、お祭りの雰囲気があり、盛り上がりが違う。
 ただのコンサートでは無く、「プロムス」である「条件」ってなんだろう?とちょっと考えています。ラストナイトだけがプロムスじゃない。6日間ラストナイトのようなコンサートをやるわけではないですし…。本家プロムスのように、6日間、どのコンサートもワクワクする。その「条件」ってなんだろう?私がプロムスを毎年楽しみにしている理由ってなんだろう?まさかの来日で、ちょっと考えています。

 当ブログのプロムス関連記事は、この記事の下にもある「Proms」タグからどうぞ。

 (ちょっと思ったのですが、今年、BBC交響楽団が来日したのですが(私も聴きに行った)、ならばそこでこのBBC Proms Japanをやればよかったのに、と思ったり…。いや、あれはあれで楽しかった。ブリテンとシベリウス5番聴けたし。)

BBC Proms : Proms Christmas repeats on BBC Radio 3※PDF注意
 年末年始、プロムスの再放送があります。日本からでも聴けます。オンデマンドもあります。再放送されるのは、バーンスタイン生誕100年を記念した「ウェスト・サイド・ストーリー」に「On The Town」、来日するダウスゴー指揮、スウェーデン室内管の「The Brandenburg Project」、キリル・ペトレンコ指揮ベルリンフィル、ネルソンス指揮ボストン響など。大晦日の年越し前(日本時間元日)にはラストナイトを再放送します。

【追記 2019.3.19】
 詳細プログラムが発表されたので、それについての記事を書きました:BBC Proms JAPAN プログラム発表 で、プロムスとは?


by halca-kaukana057 | 2018-12-18 22:01 | 音楽
 今年もNHK BSプレミアムで、BBC Proms(プロムス)ラスト・ナイト・コンサート(Last Night of the Proms)が放送されました。テレビ放送を観ないと、毎年プロムスが終わった気になりません…。9月、BBC Radio3での生放送とオンデマンド配信で聴いていましたが、毎年思うのが、映像で観ると違う!映像で観て、この楽しさがより伝わってくる、ということ。そして映像で観て安心します…(2015年のをNHKが放送しなかった過去が…)

BBC Proms 2018 公式サイト:Prom 75: Last Night of the Proms
BBC Radio3 : BBC Proms : Prom 75: Last Night of the Proms

・今年のラストナイトについて記述のある過去記事:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その4 [9月] [随時追記あり]

 今年のプログラムは以下でした。NHKでの表記に合わせました。日本語訳がわからなかったものも日本語訳されるのはありがたい。

・ヒンデミット:歌劇「今日のニュース」序曲
・ベルリオーズ:レリオ、あるいは生への回帰 op.14bis 第6曲:シェイクスピアの「テンペスト」にもとづく幻想曲
・ロクサンナ・パヌフニク(Roxanna Panufnik):暗闇の歌、光の夢(Songs of Darkness, Dreams of Light)(※世界初演)
・チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード(Charles Villiers Stanford):海の歌 op.91(1,ドレイク提督の太鼓/2,港を離れて/3,デヴォン ああデヴォン 雨よ風よ/4,家路/5,オールド・スーパーブ号)
     :青い鳥
・パリー:恵みを受けし二人のセイレーン

・サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.60 第4曲:フランス軍隊行進曲
・ミヨー:スカラムーシュ
・リチャード・ロジャース:回転木馬 より 独白
・アン・ダドリー(Anne Dudley)編曲:第一次大戦時の流行歌(World War 1 Songs):Roses of Picardy(ピカルディーのばら) , It's a long, long way to Tipperary(はるかなティペラリー) , Keep right on to the end of the road(道の果て) , Keep the home fires burning(その日まで / 炉の火を絶やさず)

・ヘンリー・ウッド:イギリスの海の歌による幻想曲(小粋なアレトゥーザ/トム・ボウリング/ホーンパイプ/ホーム・スウィート・ホーム/見よ、勇者は帰る)
・アーン(サージェント:編曲):ルール・ブリタニア!
・エルガー:威風堂々 第1番 ニ長調 op.39-1 "Land of Hope and Glory"
・パリー(エルガー:編曲):エルサレム
・ブリテン編曲:イギリス国歌(God Save The Queen)
・スコットランド民謡(ポール・キャンベル:編曲) :Auld Lang Syne

  / ジェス・ギラム(Jess Gillam サクソフォーン)、ジェラルド・フィンリー(バリトン)
  BBCシンガーズ、BBCシンフォニー・コーラス
  アンドリュー・ディヴィス:指揮、BBC交響楽団

 9月の記事でも書いた通り、アンドルー・デーヴィス(NHKはこの表記)さんが、ラストナイトの指揮台に18年ぶりに立ちます。12回目。ベテランです。デーヴィスさんがBBC響の首席指揮者で、ラストナイトを指揮していた頃、私はまだプロムスを知らなかった。クラシック音楽にも親しんでいなかった。久々に帰って来るデーヴィスさんの指揮を観て、当時の雰囲気を味わえたなら良いなと思っていました。

 デーヴィスさんは通して指揮棒を持たず指揮。オープニングの映像で、指揮棒がパスされていくのですが(テレビ放送案内役のケイティ・ダーハムさん、裏方さん、常連のプロマーさん、今回出演するギラムさんにフィンリーさん、サイモン・ラトルさんまで!)、最後、指揮棒を受け取ったデーヴィスさんは指揮棒を放り投げてしまう。その後、お茶目な笑顔でw指揮棒はいらないよ、というメッセージだったのでしょうか。
 デーヴィスさん、18年ぶりとはいえさすがはベテランといった感じです。指揮も年齢を感じさせず軽快に。うまい感じに盛り上げています。「威風堂々第1番(Land of Hope and Glory)」の1回目が終わった後のコメントがよかった。スピーチの雰囲気などから、お茶目で陽気な校長先生というイメージを持ちました。沸く観衆を笑顔で静めていた。常連プロマーさんたちに「また会えたね」という感じなんでしょうか

 BBC交響楽団は、3月に来日公演を聴きに行きました。その時も、ラストナイトで見たことある楽団員さんが何人もいらっしゃったのですが、今度は反対に、来日公演で見た楽団員さんたちがいる!と思いました。リーダー(コンマス)のブライアントさん・立派なおひげのフルートのコックスさん。コックスさんの隣には日本人楽団員のフルート・向井知香さん。私が行った公演ではありませんが、ラジオで放送されたマーラーの5番で見事なソロを聴かせてくれたトランペットのトーマスさん。ブリテン「ピーター・グライムズ」パッサカリアで素敵なソロを聴かせてくれたヴィオラの男性はいらっしゃらなかったなぁ。シベリウス5番、第3楽章で、美しい白鳥の飛翔を聴かせてくれたホルンの皆さん…。ラストナイトでのBBC響による演奏は、生で聴いたのと同じように元気でピュアで、金管は迫力のあるブリティッシュブラス。特にチューバはロータリーではなくピストンであるところがまたイギリスらしい。嬉しくなります。

 第1部は、初めて聴く作品が多く興味深々。ヒンデミット「きょうのニュース」序曲はサックスがかっこいい。ベルリオーズ「レリオ」より「シェイクスピアのテンペストによる幻想曲」は、合唱がメインの部分と、オーケストラがメインの部分の対比がいい。今年のプロムスは、女性作曲家の作品を多く取り上げました。ロクサンヌ・パヌフニクの新曲「暗闇の歌、光の夢」は合唱がとても美しい。歌詞も孤独と光のような人への想いが切ない。素敵な曲です。今後、世界各地でどんどん演奏されるといいなぁ。CDも出るといいなぁ。スタンフォードの「海の歌」は海洋国家イギリスらしい、海の男の歌。ジェラルド・フィンリーさんの落ち着いていて表情豊かなバリトンが素敵でした。フィンリーさんが歌う「海の歌」は、オーケストラはBBCウェールズ交響楽団ですがCDが出ています。かっこいい曲だなぁ。一方の「青い鳥」は、無伴奏合唱。BBCシンガーズの合唱で。青い湖の上を飛ぶ鳥。静かな、凍りつくような情景をイメージできました。スタンフォードの作品は初めて聴きましたが、気に入りました。第1部最後はスタンフォードの友人で、第2部の定番曲「エルサレム」の作曲者・パリーの「恵みを受けし二人のセイレーン」。イギリスらしい威厳あるメロディーと響きが魅力的です。合唱もきれい。第1部からたっぷり楽しみました。

 第2部。お祭り騒ぎの第2部です。会場では風船を飛ばして歓声が上がっている。いつも通り、指揮台もリボンや国旗などでデコレーションされてる。18年ぶりに帰って来たデーヴィスさんへのメッセージとして、指揮台と譜面台に「Welcome Home」の文字が。愛されてます。第2部の目玉は、19歳のサックス奏者・ジェス・ギラムさん。ミヨー「スカラムーシュ」を披露。3曲からなる組曲ですが、曲間で盛大な歓声が。すごい。若きスターです。演奏もかっこよかった。フィンリーさんも、第1部とはうってかわってリチャード・ロジャーズのミュージカルから。失業し無一文になったが、もうすぐ父親になる男の、生まれてくる子どもへの想い。男の子だったら?女の子だったら?楽しい想像は尽きない。そんなコミカルで、真剣で、愛情あふれる男を表情豊かに歌い上げたフィンリーさん。素敵なバリトンさんだなぁ。フィンリーさんにはもうひとつ、大仕事が待っています。後ほど。

 今年は、第一次世界大戦が終結して100年。プロムスでは、第一次大戦中に作曲された作品、現代作曲家が第一次大戦を振り返る作品が数多く演奏されました。第1部のパヌフニクの新曲も第一次大戦終結を記念して作曲。第2部では、第一次大戦中に作られ、人々の心を支え、流行した4つの歌をメドレーで、各野外会場を結んで歌います。故郷にいる恋人を想う歌、故郷への歌、故郷で残された人々の想いの歌。ヨーロッパ中を巻き込んだ大戦の間、人々がどんな気持ちでいたのか、どんな気持ちでいようとしたのか。「はるかなるティペラリー」は明るく軽快なメロディーなのに、歌詞を読んでいるとうるっときてしまいます。この曲の前に、野外会場でのプロムスと、野外会場の連携についてのVTRがありましたが、これもよかった。本当に、イギリス全国で盛り上がっているんだなぁと。雨でも来る。ウェールズ、スコットランド、北アイルランド、それぞれの文化は異なりますが、それぞれの文化を大事にしようとしているんだなと感じました。こんな国全体で盛り上がる歴史ある音楽祭があるっていいなと思いました。

 ここからはお馴染みの定番曲。「イギリスの海の歌による幻想曲」。やっぱりこれがないと。「小粋なアレトゥーザ」は、ユーフォニアムの魅せどころ。「トム・ボウリング」のチェロソロが沁みます。会場ではお約束の涙を拭く仕草もいつも通り。「ホーンパイプ」の直前、盛り上がる観衆に静かに、と指示するデーヴィスさん。リーダーのブライアントさんのソロを聴いて、と。そのソロのアドリブが面白かったwヴァイオリンのコミカルなソロの後、フルートのソロに受け渡されますが、フルートのコックスさんはあくまで通常のメロディーを演奏する。でもまたブライアントさんに戻ってきて、ヴァイオリンでちょっと違うメロディーを演奏する…楽しいwコックスさんの隣の向井さんが、笑いをこらえているようにも見えましたw離れてたら笑ってるねこれ。今年は先ほどの第一次大戦時の流行歌メドレーで各野外会場を結んだので、こちらでの野外会場民謡メドレーはなし。でも、「ホーム・スウィート・ホーム」が戻ってきました。オーボエのソロが沁みます。オーボエさん、心なしか目が潤んでいるように見えます…。「見よ、勇者は帰る」の後はお待ちかねの「ルール・ブリタニア」。フィンリーさんは特に仮装などはしていませんが、何か隠してる…。お腹に巻き付けていたユニオンジャック…と思ったら、裏返したらフィンリーさんの祖国のカナダ国旗!2つの旗は縫い合わせてあって、最後は2つ一緒に平和的に振りながら歌う。会場では皆それぞれの国の国旗を振っている。出演者だって国旗を振りたいですよねw歌は伸び伸びとした堂々とした「ルール・ブリタニア」でした。
 続けて、「威風堂々第1番」。「ルール・ブリタニア」もですが、一緒に歌っちゃいます。

 この後で、指揮者スピーチ…出演者コールと、寄付金総額発表をカットしましたね…。2014年も寄付金総額発表とスピーチの一部をカット。BBC Radio3では英語の音声だけで、わからないところも多い。それをわかるための日本語訳付きの放送なのだから、カットしないでくださいよ…NHKか?BBCの元映像そのものがカットされてたのか…?
 デーヴィスさんのスピーチがとてもよかったです。一部引用します。
今夜 私たちがここに集った理由は 聴き手も出演者も心から信じているからです
音楽はただの娯楽ではなく 世の中を豊かにする力を持つ と
人は音楽に笑い 泣き 心を寄せ合います
あらゆる事が境界線に支配されたこの世の中で 音楽は人々を元気づけ 癒し 希望を与えてくれます
美しさと精神的な強さの下に 私たちを1つにしてくれます
今夜だけでもホールや野外会場をはじめ 世界中の人々が1つになりました

創始者のウッドがプロムスで目指したのは "誰にでも親しめるクラシック音楽祭"でした
その貴重な遺産は今も引き継がれ プロムスは音楽の力で 人々の心を豊かにしています
 このラストナイトだけでも、笑い、目頭が熱くなり、様々な音楽に魅了され、いいなと思えました。最初にラストナイトを見た時から、イギリスの愛国精神の強さが全面に押し出されているのに、どこか「世界はひとつ」という感覚を覚えています。振られている国旗が世界各国のものであるのもあるし、演奏される作品も様々な国の音楽。「音楽はただの娯楽ではなく 世の中を豊かにする力を持つ」からこそ、そう感じるのだと思います。さすがベテランのスピーチです。

 最後、「エルサレム」「イギリス国家(God Save the Queen)」「Auld Lang Syne」この3曲で、毎年また涙腺が緩くなる…。「Auld Lang Syne」、またしても「蛍の光」と訳されてた。日本語歌詞の「蛍の光」と「Auld Lang Syne」は別物でしょう。だから「マッサン」でやってたじゃないですかNHK!以前の「昔なじみ」の訳の方がいいと思う…。

 最後、今年のプロムスのダイジェスト映像が流れました。ああ、これがあのプロムで…思い出します。途中でスタッフクレジットが入ってしまいましたが…。この映像、以前に公式サイトとYouTubeにアップされているものと微妙に違います。
BBC Proms: The 2018 Proms season in a thrilling 4 minutes
 ↑ページに飛ぶと自動的に動画が始まるので注意してください
◇YouTube:BBC Proms 2018 in 4 minutes
 Relaxed Prom(小さなお子さんやさまざまな障碍などを持っていても楽しめる演奏会)、室内楽のあたりが追加されています。見比べてみてください。

 その他、細か過ぎる気づいたところを。
・デーヴィスさんは元オルガン奏者だったんですね。その後指揮でプロムスに。
・コーラスに、いつもターバンを巻いている男性がいらっしゃるのですが、今年はターバンを巻いていません。どうしたんだろう。
・イスラエルのご出身なのか、合唱団にイスラエル国旗のデザインのタイの人がいた。
・スタンフォード「青い鳥」で、天井からぶら下がっている円形のもの(マッシュルーム)も青色に。きれい。
・第2部、デコレーションされた指揮台に、ねこのぬいぐるみが。デーヴィスさん、なでてたw
・第2部では例年通り、トランペットセクションはお揃いのユニオンジャックカラーのタイです。
・バルコニー席からの映像がいい。アングルがいい。
・今年はアリーナに大きな日の丸を振っている人がいない。でも、客席に日の丸の小旗とスペイン国旗を一緒に振っている人がいた。
・「イギリスの海の歌による幻想曲」の前、クラッカーの音にびっくりするデーヴィスさんw
・誰かわからないのですが、顔写真のお面を被ったプロマーさん…ちょっと怖いw
・「トム・ボウリング」では今年はボックスティッシュを回して涙を拭き合います。鼻もかみます。
・「威風堂々第1番」で、トロンボーンの若い男性楽団員さんが、ユニオンジャックの小旗で触角!!?カチューシャみたいなものをつけていたwオモシロイことしているんだから、カメラさんもっと撮ってあげてよ(違う?w
・デーヴィスさんが指揮者スピーチで話していた「マーガレット」さん…奥さん?照れくさそうにしていましたw
・「来なきゃ損するよ」…行きたい…。ラジオで聴きます…。
・毎年、気になっている、「We ♥ BBC」の垂れ幕。ファーストナイトでは見ましたが、ラストナイトではなかった。来られなかった?
・ファゴットが2人とも女性というのが、女性の多いBBC響らしい。
・今年は昨年よりもEU旗が多かった。EU旗のデザインのベレー坊をかぶった人も。合唱団でも、EU旗デザインのタイをしている人が。EU旗をイメージさせるような青のタイも多かったな。
 来年のプロムスは、イギリスがEUから離脱した後。EUから離脱しても、プロムスはいつものプロムスで、盛り上がっていてほしい。

・9月の記事でも書いたのですが、その年のプロムス公式メモリアルブックを出してほしいです。毎年、公式ガイドブックは出るのに、その後出演者やプログラム変更が合って変わってしまう。演奏会の画像もネットにアップされるけど、検索しにくい。オリンピックなどのスポーツイベントが終わった後、写真集・記録集が出ますが、そんな感じでプロムスも本を出してほしい…。

 以上でした。また来年!
 その前に、年末年始、プロムスの再放送があると思います。大晦日(日本時間だと元日)にはラストナイト。イギリスで年が変わる直前に、「Auld Lang Syne」…紅白かw(プロムスが先だ ※放送予定が出ました。この記事の下へどうぞ。


【公式のまとめいろいろ】
All the biggest and best moments from the Last Night of the Proms
The Proms 2018 in 19 unmissable moments

【過去記事】
・2014年:こんなクラシックコンサート観たことない! 「Proms(プロムス)」ラストナイトコンサート2014
・2016年:一緒に音楽を楽しもう Proms(プロムス)2016 ラスト・ナイト・コンサート
・2017年:クラシック音楽の最前線で BBC Proms(プロムス) ラスト・ナイト 2017 まとめ

・3月のBBC響来日公演:これがプロムスオーケストラ! オラモ & BBC交響楽団 @仙台

◇ちょうど、BBC radio3で、3月の来日公演の名古屋公演(ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、マーラー:交響曲第5番)をオンデマンド配信中:BBC radio3 : Afternoon Concert : The BBC Symphony Orchestra on tour in Japan

BBC Proms : Proms Christmas repeats on BBC Radio 3※PDF注意
 年末年始の、プロムスの再放送が決まりました。日本からでも聴けます。オンデマンドもあります。
 再放送されるのは、バーンスタイン生誕100年を記念した「ウェスト・サイド・ストーリー」に「On The Town」、来日するダウスゴー指揮、スウェーデン室内管の「The Brandenburg Project」、キリル・ペトレンコ指揮ベルリンフィル、ネルソンス指揮ボストン響など。大晦日の年越し前(日本時間元日)にはラストナイトを再放送します。

by halca-kaukana057 | 2018-11-27 23:48 | 音楽
 NHK BSプレミアムで放送された「刑事モース オックスフォード事件簿」(原題:ENDEAVOUR)、完全にハマりました…。
・前の記事:「刑事モース」が面白い!

 第3シリーズ最終回の第13話(Case13)、面白かったです。「愛のコーダ」(Coda)。何と言ってもサーズデイ警部補がかっこいい。ギャング相手でも尻込みせず、肝が座っている。ギャングを力で抑え込むシーンも。それが、モースとやり方や意見が異なり、一時的に不協和音になってしまったのが、このドラマの根底に流れる哀愁や暗さを感じさせていい。体調不良の原因(Case9で出てくるのですが、Case9を観ていないためどういう状況なのか詳しくは知らない)を自ら解決してしまったのは何と言っていいかすごい。一方のモース。ギャングとはいえ、力で抑え込む、力で白状させる方法には納得できない。サーズデイとは別に、一般人のフリをしてさりげなく怪しい人物に近づき聞き込みをする。検視の部屋に、コンサート帰りなのか黒のボウタイのフォーマルでやって来たのは、本当モースらしいwモースの金銭感覚についても新しい情報が。一体何に金をつぎ込んでいるんだ…コンサートやレコード、酒か…?山場のシーン、まさかこんな展開になるとは。サーズデイの娘のジョアンも父譲りなのか強いです。どんな状況でも周りをよく見て、事件の手がかりになるものをさりげなく見つけるのもモースらしいです。
 それぞれの登場人物もよかった。トゥルーラブ巡査の私服を見れたのは嬉しい。ストレンジがモースより出世が早かった理由も感じられました。ブライト警視正、今回もいい役どころです。物語の山場のシーンで、デブリン医師が取ろうとしたした行動も、デブリン医師らしいなと感じました。
 第4シリーズが早く観たくなる終わり方。サーズデイ家は寂しくなるなぁ…。モースにとって、家族みたいな家だったのに…。

 一方、GYAO!で配信中の第1シリーズ。全部観ました。面白かった。Case5、これも寂しく切なくなるお話。「家族の肖像(Home)」のタイトルの通り、様々な家族が描かれます。サーズデイ家、サーズデイの過去も明らかに。Case13でもそうですが、ジョアンは危険な男や場所に惹かれるのでしょうか…。モースも、実家に戻ります。とはいえ両親は離婚、幼いエンデバーを引き取った母は亡き人。父は再婚したので、モースの実家とは言えないかも。父との確執はあるけれども…実の父である。Case5でもギャングが出てくるのですが、ギャングの家族についての部分も興味深い。

 今回の記事の本題。このCase5で、興味深いシーンがありました。ストーリーそのもののネタバレにはならない範囲で書きます。Case5で、「プロムスに行った」というせりふが出てきます。「プロムス」、勿論、7月から9月までロンドンで開催される音楽祭「BBC プロムス(Proms)」のことです。ここでテンションが上がった私。「「ハフナー」とマーラーの4番」が演目だったそうなのですが、後で、9月3日とわかります。何年の話だ?
Wikipedia:刑事モース〜オックスフォード事件簿〜
 Wikipediaによりますと、Case5は1966年1月。前の年のプロムスなので、1965年9月3日の公演。調べました。

BBC Proms:Prom 42
 ありました!プロムスの公演記録は、全て公式サイトにあります。どんな昔のものも検索できます。
・モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調 K385「ハフナー」
・ブロッホ:ヘブライ狂詩曲「シェロモ」(Schelomo) (チェロ:ジャクリーヌ・デュ・プレ)
・オネゲル:パシフィック231
・マーラー:交響曲第4番 ト長調 (ソプラノ:ヘザー・ハーパー)
 /ノーマン・デル・マー:指揮、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団
 チェロがデュ・プレ!正式なデビューが1961年だったので、その数年後。プロムスの常連になったころです。多発性硬化症と診断されたのが1971年。人気を集めていた頃だったのか。オネゲル「パシフィック231」が入っているのも面白い。指揮のノーマン・デル・マーはプロムス常連の指揮者。ラストナイトも指揮しています。この頃は、マルコム・サージェントがプロムスの多くの公演を指揮していた。この年のラストナイトもサージェントです。
 これはモースは聴きに行きたかっただろう。モースはプロムスの全公演を記憶していそうだ。毎年その年のプロムスの全公演日程が発表されればチェックするだろうし、この頃はBBCのラジオで放送されていたのだろうか。モースの部屋にはレコードプレーヤーはありますが、ラジオは見たことがない。でも、ラジオ放送があれば聴いていそうだな。

 ドラマはフィクションですが、現実とリンクさせてある。適当にしない。ちょっと感激しました。イギリスのドラマですから、気になる人は調べているだろう。そこまで考えて練った脚本なんだと感じました。Case5の他の部分も練ってあるなぁと感じました。

 さて…第1シリーズも観終わって、第3シリーズの放送も終わって、「モースロス」になりそうだ…。第2シリーズを観たいが、第1シリーズ配信終了後(11月9日まで)、GYAO!でやってくれるのだろうか。やってくれたらいいなぁ。もし配信されないとなると、どこで観られるか…。探してみよう。
 ちなみに、WOWOWでは第4シリーズを放送予定。Case14は無料放送らしい。イギリス本国では、第5シリーズまで放送。現在第6シリーズを制作中とのこと。NHKだとまだまだイギリスには追いつけませんが、頼りはNHKだなぁ。

 ちなみに…。フィンランドでも、「ENDEAVOUR」放送されています。フィンランド語版タイトルは「Nuori Morse」。英語で言えば「Young Morse」です。若いモース、そのままです。
YLE TV1:Nuori Morse – suosikkisarjan viides kausi
 フィンランド国営放送(YLE)で放送中。現在第5シリーズだそうです。日本より進んでる!いいないいなー…。

by halca-kaukana057 | 2018-10-27 22:43 | 興味を持ったものいろいろ
 ロンドンで大盛況開催中の音楽祭、BBC Proms(プロムス)。7月に始まった時は9月なんてまだまだ先…と思っていたら、もう9月です。あんなに盛りだくさんの毎日のプロム(各公演)もあっという間に過ぎていきます。音楽とは儚い。とはいえ、9月も盛りだくさんです。最後のラストナイトまでノンストップです。最後の瞬間まで、プロムスを楽しみつくしましょう!
 現在、何週遅れてるんだと思うぐらいの、オンデマンドを溜めてしまっています。ですが、9月の、私の選んだ、気になる、興味のある、オススメのプロムを紹介します。(あくまで私選です)

BBC Proms 公式サイト

・7月の記事:BBC Proms (プロムス) 2018 私選リスト その1 [7月] [随時追記中]
・8月前半:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その2 [8月前半] [随時追記あり]
・8月後半:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その3 [8月後半]


【プロムスについて。どうやって聴くの?】
 公演は、全てBBC radio3で放送します。生中継していますので、BBC radio3のサイトや後述のBBCのアプリ、ネットラジオアプリなどで聴けます。
 放送後30日間はオンデマンド配信もあるので、聴きたい時間に好きなように聴けます。
 スマートフォンからは、「BBC iPlayer Radio」のアプリを使うととても便利です。ブラウザからも聴けますが、その場合は「BBC Media Player」のアプリが必要です。どちらも、アプリストアからダウンロードしてご利用ください。
 Proms公式サイトの各公演ページ、BBC radio3の各公演放送ページ、どちらからも同じものが聴けます。ただ、双方向へのリンクがありません。この記事ではプロムス公式サイトでのものへリンクしているので、BBC radio3での各公演放送一覧ページをリンクしておきます。
BBC radio3 : BBC Proms : Available now

 映像(BBC4で放送)は、基本的には日本から観ることはできません。イギリス国内のみです。しかし、今年はBBC Music公式がYouTubeで映像をフルでアップしてくれています。ただし、削除されます。削除されています。既に大半は削除されてしまっています…せめてラストナイトまではアップしていてほしかった。アップは遅くなることがありますが、待っていると公開されるかもしれません。また、各プロムのページに、公演の一部(アンコールなど)の映像を公開してくれているものもあります。各プロムのページは隅々まで見ましょう。

 Binaural Sound 立体音響録音もあります。是非、お手持ちのヘッドホン、イヤホンで聴いてみてください。特別なものでなくても構いません。音が違いますよ。
 各公演(プロム)のBBC radio3でのページの「Clips」のコーナーに、Binaural Soundの表示、マークの録音があるのでそれが公開されているものです。配信期間はわかりません。最初に公開していたものがなくなり、徐々に減ってきています。なので、一般の配信と同じように配信から30日を目安に聴いておくことをオススメします。Binaural Soundのものは、普通のオンデマンド配信がスタートしてから、遅れて公開されていますので、チェックをお忘れなく。
 また、イギリス国内のみでしか聴けないものも出てきてしまいました。
 Binaural Soundでの録音をまとめて公開しているページは以下です。
BBC radio3 : BBC Proms : Experience the Proms as if you are really in the audience
 新しいものがどんどん上に表示されていきます。まとめて次々聴きたい方はこちらで。

 本放送の他に、現地時間14時(日本時間22時)からの「Afternoon Concert」で再放送もあります。再放送もオンデマンド配信、30日間あります。もし、オンデマンド配信も聴き逃してしまっても、ここにあるかもしれません。再放送されないプロムもあるので注意(主にロイヤル・アルバート・ホール以外での公演)。22時からなら日本でもリアルタイムで聴けるという方はこちらもチェックを。
◇放送一覧:BBC radio3 : Afternoon Concert

 では、9月の各プロムを見ていきましょう。

◇9/1 Prom 66: Berlin Philharmonic & Kirill Petrenko (I)
     [Binaural Sound あり]

 ・デュカス:ラ・ペリ
 ・プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 op.26
 ・フランツ・シュミット:交響曲第4番 ハ長調
  / ユジャ・ワン(ピアノ)、キリル・ペトレンコ:指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 今年はベルリン・フィルの年です。しかも、新音楽監督に就任したばかりのキリル・ペトレンコさんと登場です。ペトレンコさんは昨年バイエルン国立歌劇場管弦楽団と来日、話題になりましたね。先日、ベルリン・フィルハーモニーでシーズン・オープニング・コンサートをしたばかり。どんな演奏になるか楽しみです。
 1回目のプログラムは、デュカスのファンファーレに始まり、ユジャ・ワンのプロコのピアノ協奏曲3番と華やか。後半はフランツ・シュミットの4番…聴いたことがないので予習しておこう。フランツ・シュミットはオーストリアの生まれでブルックナーの弟子。交響曲第4番は、一人娘が亡くなってその追悼のために書いたそう。単一楽章の交響曲ですが、4つの部分に分かれているとのこと。
 シュミット、だけだと、フランツなのか、フローラン・シュミットという作曲家もいるのでややこしい…。

◇9/2 Prom 67: Andris Nelsons conducts the Boston Symphony Orchestra
     [Binaural Sound あり]

 ・マーラー:交響曲第3番 ニ短調
  / スーザン・グラハム(メゾソプラノ)、CBSOコーラス、CBSOユースコーラス、アンドリス・ネルソンス:指揮、ボストン交響楽団
 大御所がもうひとつ、ネルソンスさん指揮のボストン響。しかも大曲マーラー3番。マーラーの3番は好きですが、やはり聴く前はその長さゆえ身構えてしまいます。コーラスはバーミンガム市交響楽団の合唱団。かつて音楽監督をしていたバーミンガム市響の合唱団と共演とは、里帰りしているような感じですね。

◇9/2 Prom 68: Berlin Philharmonic & Kirill Petrenko (II)
 ・リヒャルト・シュトラウス:ドン・ファン op.20
              :死と変容 op.24
 ・ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
  / キリル・ペトレンコ:指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 ベルリンフィル2回目です。リヒャルト・シュトラウスとベートーヴェン。「死と変容」の弦がとても好きです。ベートーヴェン7番はどんな演奏になるのか、楽しみです。

◇9/3 Proms at ... Cadogan Hall 8: Berliner Philharmoniker perform Debussy and Ravel
 ・リリ・ブーランジェ:夜想曲(ヴァイオリンとピアノ版)
 ・ドビュッシー:フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ
 ・ニーナ・シェンク(Nina Šenk):Baca(世界初演)
 ・リリ・ブーランジェ:ピアノのための3つの小品
第1曲:古い庭で (D'un vieux jardin) 
  第2曲:明るい庭で (D'un jardin clair) 
  第3曲:行列 (Cortege) 
 ・ラヴェル:序奏とアレグロ
  / ベルリンフィルのソリストたち
   マヤ・アヴラモヴィチ(Maja Avramović)、樫本大進(ヴァイオリン)、アミハイ・グロス(Amihai Grosz)(ヴィオラ)、ブリュノ・ドルプレール(Bruno Delepelaire)(チェロ)、エマニュエル・パユ(フルート)、アンドレアス・オッテンザマー(クラリネット)、マリー=ピエール・ラングラメ(ハープ)、アラスデア・ビートソン(Alasdair Beatson)(ピアノ)
 ベルリンフィルはまだ帰りません。室内楽もやります。豪華ソリストが集まりました。こうやって見ると、ベルリンフィルも出身国は様々なんですね。ここでもリリ・ブーランジェは演奏されます。ドビュッシーのフルート、ヴィオラとハープのためのソナタはお気に入りの曲です。

◇9/3 Prom 69: Boston Symphony Orchestra Bernstein and Shostakovich
 ・バーンスタイン:セレナード
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲第4番 ハ短調 op.43
  / バイバ・スクリデ(ヴァイオリン)、アンドリス・ネルソンス:指揮、ボストン交響楽団
 ボストン響ももう1公演あります。バーンスタインの「セレナード」の、プロムス公式サイトに載っているタイトル「Serenade after Plato's 'Symposium'」にあれ?と思いました。この作品の正式名称は、「ヴァイオリン独奏、弦楽、ハープと打楽器のためのセレナード(プラトンの『饗宴』による)」なんですね。知らなかった。タイトルの通り、プラトンの「饗宴」に着想を得ています。
 後半はショスタコーヴィチ4番。発表当時はなかなか演奏される機会を得られなった作品です。マーラーの影響を受けているというこの作品。「マーラーを語る」でバーンスタインのマーラー観、ショスタコーヴィチのマーラー好きにについて語られましたが、そんな繋がりのあるプロムですね。この本読んでおいてよかった。

◇9/5 Prom 71: Orchestre Révolutionnaire et Romantique perform Berlioz
 ・ベルリオーズ:海賊 序曲 op.21 H.101
        :クレオパトラの死
        :トロイアの人々 王の狩りと嵐、ディドの死
        :イタリアのハロルド op.16
  / アントワン・タメスティ(Antoine Tamestit)(ヴィオラ)、ジョイス・ディドナート(メゾソプラノ)
   ジョン・エリオット・ガーディナー:指揮、オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティック
 ガーディナーさんのオール・ベルリオーズ・プログラムです。ベルリオーズは苦手意識あり…あまり聴かないだけです。なので聴きます。以前、ラジオで「海賊」は聴いて、面白いなと思いました。ヴィオラ好きとしても、「イタリアのハロルド」もちゃんと聴きたい。

◇9/6 Prom 72: Britten's War Requiem
 ・ブリテン:戦争レクイエム
  / エリン・ウォール(ソプラノ)、アラン・クレイトン(テノール)、ラッセル・ブラウン(バリトン)、
  ハダースフィールド・コーラル・ソサエティ、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル・オーケストラ・ジュニア・コーラス、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル・オーケストラ・コーラス
  ピーター・ウンジャン:指揮、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル・オーケストラ
 プロムス終盤にふさわしい大曲です。今年のテーマのひとつ、第一次世界大戦終結100年にちなんで、ブリテンによる第二次世界大戦の犠牲者の追悼と祈りの音楽を。

◇9/7 Prom 74: Handel's Theodora
 ・ヘンデル:テオドーラ
  / ルイーズ・アルダー(ソプラノ)、イェスティン・デイヴィス(カウンターテナー)、ベンジャミン・ヒューレット(テノール)、アン・ハレンベリ(メゾソプラノ)
  ジョナサン・コーエン:指揮、アルカンジェロ Arcangelo
 ヘンデル晩年のオラトリオ「テオドーラ」。欧米では演奏されますが、日本ではほとんど演奏されない作品らしい。クリスチャンが迫害され殉教するという物語。聴いてみよう。
 さて、通常のプロムはここまで。残すはあとひとつ、ラストナイトです。


◇9/8 Prom 75: Last Night of the Proms 2018
 ・ヒンデミット:歌劇「今日のニュース」序曲
 ・ベルリオーズ:レリオ、あるいは生への回帰 op.14bis 第6曲:シェイクスピアの「テンペスト」にもとづく幻想曲
 ・ロクサンナ・パヌフニク(Roxanna Panufnik):Songs of Darkness, Dreams of Light(世界初演)
 ・チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード(Charles Villiers Stanford):海の歌 op.91
                                   :青い鳥
 ・パリー:恵みを受けし二人のセイレーン

 ・サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.60 第4曲:フランス軍隊行進曲
 ・ミヨー:スカラムーシュ
 ・リチャード・ロジャース:回転木馬 より 独り言
 ・アン・ダドリー(Anne Dudley)編曲:World War 1 Songs:Roses of Picardy(ピカルディーの薔薇) , It's a long, long way to Tipperary(遥かなティペラリー) , Keep right on to the end of the road , Keep the home fires burning

 ・ヘンリー・ウッド:イギリスの海の歌による幻想曲
 ・アーン(サージェント:編曲):ルール・ブリタニア!
 ・エルガー:威風堂々 第1番 ニ長調 op.39-1 Land of Hope and Glory
 ・パリー(エルガー:編曲):エルサレム
 ・ブリテン編曲:イギリス国歌(God Save The Queen)
 ・スコットランド民謡:Auld Lang Syne

  / ジェス・ギラム(Jess Gillam サクソフォーン)、ジェラルド・フィンリー(バリトン)
  BBCシンガーズ、BBCシンフォニー・コーラス
  アンドリュー・ディヴィス:指揮、BBC交響楽団
 ラストナイトです。第1部は世界初演の新曲あり、パリーの作品もあります。リチャード・ロジャースのミュージカルナンバーも。後半第2部はいつも通り、「イギリスの海の歌による幻想曲」、「ルール・ブリタニア」「Land of Hope and Glory」「エルサレム」と大合唱。今年のイギリス国歌はブリテンの編曲(去年はブリス)。最後はAuld Lang Syneで来年また会いましょう…の流れです。「ルール・ブリタニア」を歌うのはバリトンのジェラルド・フィンリーさん。
 今年の指揮は、アンドリュー・ディヴィスさん。ラストナイトは18年ぶりの指揮です。当時はプロムスを知らなかったので、ディヴィスさん時代を思い出させるであろうラストナイトをまた聴けるのは楽しみです。ちなみに、イギリス人指揮者がラストナイトを振るのは、2011年のエドワード・ガードナーさん以来(その間は、前BBC響首席指揮者・チェコ出身ビエロフラーヴェクさん、アメリカ出身・オールソップさん、現BBC響首席指揮者・フィンランド出身オラモさんで繋いできました)。ディヴィスさんがラストナイトを指揮していた時、当時の映像を観ると、ディヴィスさんとBBC響男性楽団員は白ジャケットでした。これも復活なるか。

 当初発表されていたプログラムに何曲か追加されました。Radio3のサイトにあります:BBC Radio3 : Prom 75: Last Night of the Proms
 ベルリオーズの「レリオ」は、以前仙台フィルの演奏会をNHKで放送していたのを観て、いい曲、いい演奏だなと思いました。ラストナイトにも、今年のテーマの第一次世界大戦終結100年の作品があります。2014年のラストナイトの「メリー・ポピンズ」メドレーの編曲をしたイギリスの作曲家アン・ダドリーによる編曲の、「World War 1 Songs」第一次世界大戦の中で生まれた歌のメドレーのようです。日本語訳が広まっていないものもあり、出来る分だけ訳しました。
 さぁ、最後、盛り上がっていきましょう!!5時ぐらいに起きれば、第2部が聴けると思います。

 今年も12月あたりに、BSでテレビ放送しますよね、NHKさん…。映像で観ないと今年のプロムスを終われない!
【追記】New!
 2018年のプロムス ラストナイトは11月26日(月)午前0時(11月25日24時)、NHKBSプレミアムで放送されました。以下、感想記事をアップしました。
・感想記事:18年ぶりの最終夜で BBC Proms(プロムス) ラスト・ナイト 2018

【追記】
 ラストナイトの映像がもうYouTubeにアップされました。ほんの一部ではありますが。
BBC Proms - Roxanna Panufnik: Songs of Darkness, Dreams of Light
BBC Proms - Hubert Parry: Blest Pair of Sirens
BBC Proms - Darius Milhaud: Scaramouche
BBC Proms - Darius Milhaud: Scaramouche (Excerpt)
 ↑20歳のサックス奏者、ジェス・ギラムさんの「スカラムーシュ」(部分だけのアップになってしまいました)。イギリスでデジタル配信チャート1位になったこともあるのだそう。
BBC Proms - Richard Rodgers: Carousel – 'Soliloquy'
BBC Proms - Hubert Parry: Jerusalem (orch. Elgar)

 ロイヤル・アルバート・ホールのお隣、ハイドパークの野外会場での、「威風堂々第1番」
Land Of Hope & Glory - BBC Concert Orchestra & Ensemble (Proms in Hyde Park 2018)

 ラストナイトの流れを、まとめたページもありました。BBC Promsの公式Twitterも引用されています。
All the biggest and best moments from the Last Night of the Proms
 この中にある、4分間で今年のプロムス振り返り動画は必見。
The 2018 Proms season in a thrilling 4 minutes
 ↑※リンク先に飛ぶとすぐ動画が始まるのでご注意ください。スマートフォンからの方は、「BBC Media Player」のアプリを入れてください。リンク先に飛ぶと、アプリが動作して動画が観られます。
◇YouTubeにもアップされました:BBC Proms 2018 in 4 minutes

 今年のプロムス振り返りはこちらにも。こちらは映像収録がなかったプロムも音声で振り返られます。
The Proms 2018 in 19 unmissable moments

 以上、9月のプロムス、私が選んだ公演リストでした。ラストナイトの後も、オンデマンドは引き続き聴けますので、楽しみましょう。私は一体いつ聴き終わるのだろう…。プロムスのオンデマンド以外にも聴きたいオンデマンドやCDはあるし、オーケストラのシーズンオープニングは始まっているし、ラハティのシベリウス音楽祭もやってるし…。本当この時期は大変です。

 最後に、思ったことを。
 プロムスは毎年、公式ガイドブックは出ます。でも、プログラム変更や、出演者変更などがあって、変わってしまう。変更したデータはウェブにはあるけど、本としてまとまったデータが欲しい。あと、公演の写真も撮影しているのに、プロムス公式のSNSなどで発表して終わってしまう。
 よく、スポーツの大会、オリンピックなどで、大会後に大会の記録や写真を載せた本が発売されますよね。あんな風に、プロムスでも全公演終演後に全記録本を出して欲しいなと思いました。各演奏会の録音の中で、出演者のインタビューや作曲家についての講演なども収録されますよね。それも文字起こしして載せる。そんなその年のプロムス集録本、あったら欲しいなぁ。

by halca-kaukana057 | 2018-08-30 21:27 | 音楽
 ※この記事は新しい情報が入り次第随時追記しています。

 ロンドンで大盛況開催中のBBC Proms (プロムス)。8月前半分の私の聴きたい、気になる、興味あり、注目、オススメの公演(プロム)リストです。8月後半も盛りだくさんです。オンデマンドを溜めないようにしてはいますが…溜まってしまっています…なかなか難しい…盛りだくさん過ぎです(褒めてる

BBC Proms 公式サイト

・7月の記事:BBC Proms (プロムス) 2018 私選リスト その1 [7月] [随時追記中]
・8月前半:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その2 [8月前半] [随時追記あり]


【プロムスについて。どうやって聴くの?】
 公演は、全てBBC radio3で放送します。生中継していますので、BBC radio3のサイトや後述のBBCのアプリ、ネットラジオアプリなどで聴けます。
 放送後30日間はオンデマンド配信もあるので、聴きたい時間に合わせて聴けます。
 スマートフォンからは、「BBC iPlayer Radio」のアプリを使うととても便利です。ブラウザからも聴けますが、その場合は「BBC Media Player」のアプリが必要です。どちらも、アプリストアからダウンロードしてご利用ください。
 Proms公式サイトの各公演ページ、BBC radio3の各公演放送ページ、どちらからも同じものが聴けますが、双方向へのリンクがありません。この記事ではプロムス公式サイトでのものへリンクしているので、BBC radio3での各公演放送一覧ページをリンクしておきます。
BBC radio3 : BBC Proms : Available now

 Binaural Sound 立体音響録音もあります。是非、お手持ちのヘッドホン、イヤホンで聴いてみてください。特別なものでなくても構いません。音が違いますよ。
 各公演(プロム)のBBC radio3でのページの「Clips」のコーナーに、Binaural Soundの表示、マークの録音があるのでそれが公開されているものです。配信期間はわかりません。最初に公開していたものがなくなり、徐々に減ってきています。なので、一般の配信と同じように配信から30日を目安に聴いておくことをオススメします。Binaural Soundのものは、普通のオンデマンド配信がスタートしてから、遅れて公開されていますので、チェックをお忘れなく。
 Binaural Soundでの録音をまとめて公開しているページは以下です。
BBC radio3 : BBC Proms : Experience the Proms as if you are really in the audience
 新しいものがどんどん上に表示されていきます。まとめて次々聴きたい方はこちらで。

 本放送の他に、現地時間14時(日本時間22時)からの「Afternoon Concert」で再放送もあります。再放送もオンデマンド配信、30日間あります。もし、オンデマンド配信も聴き逃してしまっても、ここにあるかもしれません。再放送されないプロムもあるので注意(主にロイヤル・アルバート・ホール以外での公演)。22時からなら日本でもリアルタイムで聴けるという方はこちらもチェックを。
◇放送一覧:BBC radio3 : Afternoon Concert

 映像は、今年はBBC Music公式がYouTubeにフルでアップしてくれています。しかし、およそ30日程度で削除されています。7月のプロムのものは観られなくなっています。なので、アップされたらお早めにご覧ください。動画がアップされたら、随時追記していきます。


 それでは、8月後半の私の選ぶプロムリストを見ていきましょう。


◇8/16 Prom 45: Orchestre de la Suisse Romande & Jonathan Nott
 ・ドビュッシー:遊戯
 ・ラヴェル (ヤン・マレシュ Yan Maresz:編曲) :ヴァイオリン・ソナタ ト長調 (オーケストラ編曲版はイギリス初演)
 ・ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ(1911年版)
  / ルノー・カピュソン(ヴァイオリン)、ジョナサン・ノット:指揮、スイス・ロマンド管弦楽団
 東京交響楽団でお馴染みのジョナサン・ノットさんが、スイス・ロマンド管と登場です。ドビュッシーのバレエ曲「遊戯」にはじまり、ラヴェルのヴァイオリンソナタを協奏曲編曲したという作品、メインは「ペトルーシュカ」。カラフルなプロムです。ラヴェルのヴァイオリンソナタは第2楽章は「ブルース」ジャズ調になっています。オーケストラ編曲、どんな感じになっているんだろう?勿論初めて聴きます。

◇8/16 Prom 46: Benjamin Grosvenor & National Youth Jazz Orchestra
 ・ローラ・ジャード(Laura Jurd):The Earth Keeps Spinning (世界初演)
 ・ガーシュウィン(ファーディ・グローフェ:編曲):ラプソディー・イン・ブルー
 ・バーンスタイン / スタン・ケントン(Johnny Richards:編曲):ウェスト・サイド・ストーリー(イギリス初演)
  / ベンジャミン・グローヴナー(ピアノ)、ガイ・バーカー、マーク・アームストロング:指揮、ナショナル・ユース・ジャズ・オーケストラ
 プロムスはジャズもあります。今年はバーンスタイン生誕100年ということで、バーンスタイン作品だけでなく、ジャズの影響を受けた、もしくはジャズそのものになったアメリカの20世紀の作品も多い。ということでこのプロム。「ラプソディー・イン・ブルー」はガーシュウィンの代わりにオーケストレーションをしたグローフェ編曲、ピアノと小編成のジャズバンド版で。
 「ウェスト・サイド・ストーリー」も、スタン・ケントン楽団によるバージョンのを編曲したもの(ジャズに詳しくないのでよくわからない…)で。よくわからない、ならば聴け!こういうプロムは小難しいことを考えずに楽しんで聴くに限りますね。

◇8/17 Prom 47: Elgar, Prokofiev & Venables
 ・エルガー:序奏とアレグロ op.47
 ・フィリップ・ヴェナブルス Philip Venables / バルトーク:Venables Plays Bartok(世界初演)
 ・プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調 op.100
  / ペッカ・クーシスト(ヴァイオリン)、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
 エルガーの「序奏とアレグロ」、主題はウェールズ民謡から引用されています。2曲目のヴェナブルスの作品は、ハンガリーの民謡にちなんでいるバルトーク「ハンガリーの5つのスケッチ」を基にしている模様(世界初演なので詳細はわかりません)。メインはプロコの5番。楽しいですね。
 ペッカ・クーシストさんは2016年にプロムス初登場、今年は2回目の登場です(Prom29)。2016年の初登場では、アンコールでフィンランド民謡弾き語りを披露してくれました。今回もある?演奏する作品も民謡からの作品だからなぁ…。
【追記】
 ペッカ・クーシストさんのアンコールは、スウェーデン民謡「Vi Sålde Våra Hemman」(We Sold Our Homesteads)という曲でした。クーシストさんは歌いませんが、オーケストラメンバーがハミングしてます。
 「Venables Plays Bartok」は語り入りのヴァイオリン協奏曲。クーシストさんはマイクをつけて、演奏しています。最初に聴くとびっくりします。

◇8/18 Prom 48: Sir Simon Rattle conducts L’enfant et les sortilèges
      [Binaural Sound あり]

 ・ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロワ」
       シェヘラザード
       歌劇「子どもと魔法」
  / マグダレーナ・コジェナー(メゾソプラノ)、パトリシア・バードン(メゾソプラノ)、ジェーン・アーチボルド(ソプラノ)、アンナ・ステファニー(ソプラノ)、エリザベス・ワッツ(ソプラノ)、Sunnyboy Dladla(テノール)、ギャバン・リング(バリトン)、デイヴィッド・シップリー(バス)
  ロンドン・シンフォニー・コーラス、サイモン・ラトル:指揮、ロンドン交響楽団
 ラトルさんとロンドン響の登場です。9月には来日しますね。オール・ラヴェル・プログラム。メインはオペラ「子どもと魔法」。ラヴェルのおとぎ話の音楽を堪能できるプロムです。
【追記】
 YouTubeに動画がアップされました。以下からどうぞ。
BBC Proms – Maurice Ravel: Mother Goose (ballet)
BBC Proms – Maurice Ravel: Shéhérazade
BBC Proms – Maurice Ravel: L'enfant et les sortilèges

◇8/19 Prom 50: Mozart's Clarinet Concerto & Mahler's Fifth Symphony
 ・モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
 ・マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調
  / アンネリエン・ヴァン・ヴァウヴェ (Annelien van Wauwe) (クラリネット)、トーマス・ダウスゴー:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団
 モーツァルトのクラリネット協奏曲とマーラーの5番、見たことない組み合わせ。先日読んだ「マーラーを語る」の記事でも書きましたが、マーラーの演奏頻度は多いですね。
【追記】
 見たことない組み合わせ、と書きましたが、このプログラムは1987年にバーンスタインがウィーンフィルとプロムスに出演した時のプログラムなのだそうです。

 YouTubeに動画がアップされました。以下からどうぞ。
BBC Proms – Wolfgang Amadeus Mozart: Clarinet Concerto in A major
BBC Proms – Gustav Mahler: Symphony No 5 in C sharp minor

◇8/20 Proms at ... Cadogan Hall 6 – The Sense of An Ending
 ・ブリッジ:音楽はやさしい声が消えた後も Music, when soft voices die
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:休息 Rest
 ・ホルスト:今こそ主よ、僕を去らせたまわん(ヌンク・ディミッティス) Nunc dimittis
 ・ローラ・マヴーラ(Laura Mvula):Love Like A Lion(世界初演)
 ・パリー:告別の歌 Songs of Farewell
  / サカリ・オラモ:指揮、BBCシンガーズ
 テーマは「人生の終わり」。イギリスの作曲家による、臨終の時を歌った無伴奏合唱曲を集めたプロムです。ローラ・マヴーラさんはイギリスのシンガーソングライター。パリーの「告別の時」は6曲の組曲です。
 歌うのはBBCシンガーズ。指揮はオラモさん…?BBC響はいません。オーケストラはいません。オーケストラなしの合唱指揮は初めて聴きます。どんな感じなんだろう?オーケストラの指揮とはちょっと違うんだろうか。

◇8/20 Prom 51: Strauss, Wagner & Per Nørgård
 ・ワーグナー:「パルジファル」第1幕への前奏曲
 ・リヒャルト・シュトラウス:4つの最後の歌
 ・ペア・ノアゴー:交響曲第3番 (イギリス初演)
  / マリン・ビストレム (Malin Bystrom) (ソプラノ)、London Voices、ナショナル・ユース・チェンバー合唱団、トーマス・ダウスゴー:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団
 前半はワーグナーとリヒャルト・シュトラウス。
 後半は、デンマークの現代作曲家、ノアゴーの3番。世界初演は1976年。ようやくイギリスで演奏されることになりました。ノアゴーが開発した独自の作曲技法「無限セリー」が用いられています。合唱も入りますが、指定では2つ、らしいです。過去のCDを見ると、必ずしもそうではないものもありますが…。ちょっと聴いてみましたが、幻想的なSFのような感じ。ダウスゴーさんは2002年にデンマーク国立響と6番をプロムスで演奏しています。あと、7番もプロムスで演奏されていますが、こちらはストルゴーズ指揮BBCフィル(2012)
 ダウスゴーさん、今年は出演が多いです。スウェーデン室内管、BBCスコティッシュの2回ずつで全部で4回。これが今年最後のプロムスです。

◇8/21 Prom 52: Edward Gardner & Bergen Philharmonic
 ・ワーグナー:さまよえるオランダ人 序曲
 ・ロルフ・ヴァリーン (Rolf Wallin):ヴァイオリン協奏曲(世界初演)
 ・シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 op.43
  / アリーナ・イブラギモヴァ(ヴァイオリン)、エドワード・ガードナー:指揮、ベルゲン・フィルハーモニック管弦楽団
 Prom41でBBC響を指揮したガードナーさんが、今度はベルゲン・フィルと登場です。ロルフ・ヴァリーンはノルウェーの作曲家。メインはシベ2.

◇8/22 Prom 54: Iván Fischer & Budapest Festival Orchestra (I)
 ・エネスク:組曲第1番 第1曲:Prelude a l'unisson
 ・バルトーク:弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽 Sz.106, BB 114
 ・マーラー:交響曲第4番 ト長調
  / アンナ・ルチア・リヒター(ソプラノ)、イヴァン・フィッシャー:指揮、ブダペスト祝祭管弦楽団
 フィッシャーさんとブダペスト祝祭管は2回登場します。その1回目。フランス語表記のGeorges Enesco ジョルジュ・エネスコとも呼ばれているエネスクが1曲目。バルトークはハンガリーの作曲家、マーラーは現在のチェコ生まれと東欧プログラムです。マーラーの交響曲の中でも、4番は特に好きです。

◇8/23 Prom 55: Iván Fischer & Budapest Festival Orchestra (II)
 ・リスト:ハンガリー狂詩曲 第1番 嬰ハ短調
 ・ブラームス:ハンガリー舞曲 第1番 ト短調
 ・リスト:ハンガリー狂詩曲 第3番 変ロ長調
 ・サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
 ・ブラームス:ハンガリー舞曲 第11番 ニ短調
 ・ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68
  / József Lendvay Sr , József Lendvay Jr(ヴァイオリン)、イェヌー・リステシュ(Jenő Lisztes)(ツィンバロム)、イヴァン・フィッシャー:指揮、ブダペスト祝祭管弦楽団
 ブダペスト祝祭管の2日目。前半は、ジプシー音楽を元にしたヴァイオリンソロが華麗な作品。József Lendvay親子のヴァイオリンと、ツィンバロム…ハンガリーなどの民族楽器で、バチで弦を叩いて演奏します。後半はブラームスの1番。

【追記】
 YouTubeに動画がアップされました。お早めにどうぞ。ツィンバロムが入ると、これまで聴きなれた曲も違って聴こえます。
BBC Proms – Franz Liszt: Hungarian Rhapsody No. 1 in C sharp minor
BBC Proms – Johannes Brahms: Hungarian Dance No. 1 in G minor
BBC Proms – Franz Liszt: Hungarian Rhapsody No. 3 in B flat major
BBC Proms – Pablo de Sarasate: Zigeunerweisen
BBC Proms – Johannes Brahms: Hungarian Dance No. 11 in D minor
BBC Proms – Johannes Brahms: Symphony No 1 in C minor

BBC Proms – Encore! Johannes Brahms: Hungarian Dance No. 4
 ↑アンコールのブラームス:ハンガリー舞曲第4番。楽団員さんたちが歌っています。

◇8/24 Prom 56: Mozart & Bruckner
 ・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ト長調 K.467
 ・ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調
  / ベンジャミン・グローヴナー(ピアノ)、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
 今年もモーツァルトのピアノ協奏曲とブルックナーの交響曲の組み合わせが。モーツァルトは21番。朗らかで、第2楽章もきれいですね。ブルックナー…少しずつ聴いてお近づきになりたい作曲家です。ブルックナーは版が沢山ありますが、プロムスではプログラムに表記されません。聴いてわかる方はすごいなぁ。
 ピアノのグローヴナーさんはProm46にも登場しました。指揮のオラモさんも今年は計5回の登場。これが今年のプロムス最後の登場です。ラストナイトは、9月はじめにロイヤル・ストックホルム・フィルとの来日(日本・スウェーデン国交樹立150年記念演奏会)のため今年はお休みです。

◇8/27 Proms at ... Cadogan Hall 7: Bernstein on Broadway and Beyond
 ・バーンスタイン:La bonne cuisine(4つのレシピ)
 ・ブシュラ・エル=トゥルク (Bushra El-Turk):Crème Brûlée on a Tree(世界初演)
 ・バーンスタイン:バレエ音楽「ファンシー・フリー」より Big Stuff
         :Conch Town(Tom Owen / Nigel Simeone:補筆) (イギリス初演)
 ・コープランド:パストラーレ
 ・バーバー:隠者の歌 op.29 より 第6曲:海難、第8曲:修道士と猫
 ・マーク・ブリッツスタイン (Marc Blitzstein):Modest Maid’; ‘Stay in My Arms’
 ・スティーヴン・ソンドハイム(Stephen Sondheim):ミュージカル「リトル・ナイト・ ミュージック」より 粉屋の息子
 ・バーンスタイン:歌劇「タヒチ島の騒動」より 信じられない!ひどい映画ね
  / ワリス・ジウンタ(Wallis Giunta)(メゾソプラノ)、Michael Sikich、イアン・ファリントン(ピアノ)、トビー・カーニー、オーウェン・ガネル(パーカッション)
 バーンスタインをはじめとするアメリカの作曲家の歌曲、オペラ、ミュージカルの歌のプロムです。バーンスタインのオペラもあるんですね。情報が少なく、日本語訳できなかった作品も…。ミュージカルではソンドハイムの「リトル・ナイト・ミュージック」日本でも上演されているんですね。

◇8/27 Prom 59: Relaxed Prom
  / ジュリー・ドイル(歌)、ジェームズ・ローズ:指揮、BSO Resound、シャーン・エドワーズ:指揮、ボーンマス交響楽団
 昨年から始まった「Relaxed Prom」.小さいお子さんや、視覚・聴覚など様々な障碍を持つ方も一緒に楽しめるようにプログラムされているプロムです。去年聴いて、イギリスの子ども番組、子ども向けコンサートってこんな感じなのかな、と思いました。楽しいですよ。のんびりピクニック感覚で聴けます。

◇8/27 Prom 60: Marin Alsop & Baltimore Symphony Orchestra
 ・バーンスタイン:スラヴァ!
         :交響曲第2番 「不安の時代」
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 op.47
  / ジャン=イヴ・ティボーデ(ピアノ)、マリン・オールソップ:指揮、ボルティモア交響楽団
 オールソップさんがボルティモア響と登場です。バーンスタインもショスタコーヴィチも戦争を意識した作品です。バーンスタインのショスタコ5番(ニューヨーク・フィル)はお気に入りの演奏です。そのバーンスタインの交響曲第2番「不安の時代」。聴いたことがなかった。タイトルはイギリスの詩人、ウィスタン・ヒュー・オーデンの詩から。ピアノ独奏が入ります。ピアノソロと別に、オーケストラの中にもアップライトピアノが入っているのだそうです。
 8月27日(グリニッジ標準時・サマータイム)は聴くものがいっぱいだな。
【追記】
 YouTubeに動画がアップされました。以下からどうぞ。
BBC Proms – Leonard Bernstein: Slava! (A Political Overture)
BBC Proms – Leonard Bernstein: Symphony No 2 'The Age of Anxiety'
BBC Proms – Encore! Franz Schubert: Kupelwieser Waltz
BBC Proms – Dmitri Shostakovich: Symphony No 5 in D minor
BBC Proms – George Gershwin: Porgy and Bess - Extracts
BBC Proms – Dmitri Shostakovich: General Dance and Apotheosis

◇8/28 Prom 61: Yannick Nézet-Séguin & Rotterdam Philharmonic
 ・リスト:ピアノ協奏曲第2番 イ長調 S.125 R.456
 ・ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」
   / イェフィム・ブロンフマン(ピアノ)、ヤニック・ネゼ=セガン:指揮、ロッテルダム・フィルハーモニック管弦楽団
 今年のプロムス2曲目のブルックナー。4番はまだ聴けばわかります(聴かないと思い出せない…)。前半はリストのピアノ協奏曲。

◇8/29 Prom 62: Diana Damrau sings Strauss
 ・エルガー:南国にて(アラッシオ) op.50
 ・Iain Bell:Aurora(世界初演)
 ・リヒャルト・シュトラウス:セレナーデ Ständchen op.17-2
              :バラのリボン Das Bächlein op.36-1
              :明日の朝 Morgen! op.27-4
              :献呈 Zueignung op.10-1
 ・バルトーク:管弦楽のための協奏曲
  / ディアナ・ダムラウ(ソプラノ:Iain Bell)、ミア・パーション(ソプラノ:R.シュトラウス)ヴァシリー・ペトレンコ:指揮、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
 今年のプロムスには「ペトレンコ」という名前の指揮者が2人出ます。こちらはヴァシリーさん。ロイヤル・リヴァプール・フィルとは来日もしましたね。もうひとりは、9月に登場するキリル・ペトレンコさん(ベルリン・フィルの新音楽監督)。姓は同じですが、ロシアではよくある姓らしく、親戚でも何でもないそうです。
 エルガーの「南国にて」きれいな曲ですね。リヒャルト・シュトラウスの歌曲も楽しみです。後半は打ってかわってバルトーク。
【追記】
 リヒャルト・シュトラウスの歌曲に曲目変更がありました。あと、歌手も当初の表記と変わりました。訂正しておきます。

◇8/29 Prom 63: Sir András Schiff plays 'The Well-Tempered Clavier' (Book 2)
 ・J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻 (BWV870〜893)
  / アンドラーシュ・シフ(ピアノ)
 2015年の「ゴルトベルク変奏曲」、昨年2017年の「平均率クラヴィーア曲集」第1巻に続く、アンドラーシュ・シフさんのバッハシリーズです。今年も楽しみです。
【追記】
 YouTubeに動画が一部アップされました。第3曲と第12曲の2つです。
BBC Proms – Johann Sebastian Bach: The Well-Tempered Clavier Book 2, No. 3
BBC Proms – Johann Sebastian Bach: The Well-Tempered Clavier Book 2, No. 12

◇8/30 Prom 64: Verdi Requiem
 ・ヴェルディ:レクイエム
  / リゼ・ダヴィドセン(ソプラノ)、カレン・カーギル(メゾソプラノ)、ドミトロ・ポポフ(テノール)、トマス・コニエチュニー(バス)
   ロンドン・フィルハーモニー・コーラス、アンドレス・オロスコ=エストラーダ:指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 大曲が来ました。ヴェルディの「レクイエム」、「怒りの日」のコーラスが印象的ですが、全体的に聴くときれいなんですよね。というのを、数年前、最近知りました。

◇8/31 Prom 65: Stravinsky, Ravel & Berio
 ・ラヴェル:ラ・ヴァルス
 ・ベリオ:シンフォニア
 ・ストラヴィンスキー:春の祭典
  / London Voices、セミヨン・ビシュコフ:指揮、BBC交響楽団
 ラヴェルの「ラ・ヴァルス」は、ラヴェルが第一次大戦後の発表した作品。ラヴェルは第一次大戦中健康を害し、さらに母の死のショックで苦しい状況に。その後のこの作品は、19世紀オーストリアの宮廷でのワルツをイメージしたものなんだそう。
 ベリオの「シンフォニア」…ほとんど聴いたことがない作品です。調べてみると、第3部にマーラーの交響曲第2番の第3楽章の断片が用いられているとのこと。それだけなく、他にも数多くの作品の断片が継ぎはぎされているらしい。その中には、このプロムの「ラ・ヴァルス」も「春の祭典」もあるんだそう。聴いて、どこかわかるかな?ちなみに、BBC響の首席指揮者でもあったブーレーズが得意とした曲でもあります。CD化はされていませんが、BBC響との演奏はあるんだろうか?
 「春の祭典」はご存知の通り。「ラ・ヴァルス」と「春の祭典」は踊りの曲ですね。


 盛りだくさんの8月後半でした。ついて行けるか…。9月もラストスパートで盛りだくさんです。9月に続きます。
・9月:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その4 [9月]
by halca-kaukana057 | 2018-08-14 22:16 | 音楽
 ロンドンで大盛況開催中のBBC Proms (プロムス)。8月前半分の私の聴きたい、気になる、興味あり、注目、オススメの公演(プロム)リストです。8月も盛りだくさんです。今年も前半と後半に分けます。

BBC Proms 公式サイト

・7月の記事:BBC Proms (プロムス) 2018 私選リスト その1 [7月] [随時追記中]


【お知らせ】
 NHKFMで、Prom1、ファーストナイトを放送します。日本語での解説などもあるので、是非どうぞ。
8月3日(金)、19:30~21:10 「プロムス2018」オープニング・コンサートから
NHKFM:ヨーロッパ夏の音楽祭2018:プロムス2018 ファースト・ナイト
NHK:NHKFM:ヨーロッパ夏の音楽祭2018:番組情報
 
 ナッセンの「Flourish with Fireworks」は、「花火と華麗な吹奏」という訳に。多分時間の関係で、「Five Telegrams」は放送されません(涙)現代作品でも聴きやすい、きれいな曲なんだけどなぁ…。ラジオだとあのプロジェクション・マッピングが見られないし、BBC公式のYouTubeでどうぞ、ってことか…。



【プロムスについて。どうやって聴くの?】
 公演は、全てBBC radio3で放送します。放送後30日間はオンデマンド配信もあるので、聴きたい時間に合わせて聴けますよ。
 スマートフォンからは、「BBC iPlayer Radio」のアプリを使うととても便利です。ブラウザからも聴けますが、その場合は「BBC Media Player」のアプリが必要です。どちらも、アプリストアからダウンロードしてご利用ください。
 Proms公式サイトの各公演ページ、BBC radio3の各公演放送ページ、どちらからも同じものが聴けますが、双方向へのリンクがありません。この記事ではプロムス公式サイトでのものへリンクしているので、BBC radio3での各公演放送一覧ページをリンクしておきます。
BBC radio3 : BBC Proms : Available now

 Binaural Sound 立体音響録音もあります。是非、お手持ちのヘッドホン、イヤホンで聴いてみてください。特別なものでなくても構いません。音が違いますよ。
 各公演(プロム)のページの「Clips」のコーナーに、Binaural Soundの表示、マークの録音があるのでそれが公開されているものです。配信期間はわかりません。念のため、各公演の配信期間、放送から30日のうちに聴いておきましょう。Binaural Soundのものは、普通のオンデマンド配信がスタートしてから、遅れて公開されていますので、チェックをお忘れなく。
 Binaural Soundでの録音をまとめて公開しているページは以下です。
BBC radio3 : BBC Proms : Experience the Proms as if you are really in the audience
 新しいものがどんどん上に表示されていきます。まとめて次々聴きたい方はこちらで。

 本放送の他に、現地時間14時(日本時間22時)からの「Afternoon Concert」で再放送もあります。再放送もオンデマンド配信、30日間あります。もし、オンデマンド配信も聴き逃してしまっても、ここにあるかもしれません。再放送されないプロムもあるので注意(主にロイヤル・アルバート・ホール以外での公演)。22時からなら日本でもリアルタイムで聴けるという方はこちらもチェックを。
◇放送一覧:BBC radio3 : Afternoon Concert
  今年はBBC Music公式のYouTubeに動画がフルでアップされています。しかし、ラジオのオンデマンドと同じように、30日程度で消されます。…なんてこった。アップしてくれて嬉しいと思っていたら…。

 それでは、8月前半の私の選ぶプロムリストを見ていきましょう。

◇8/1 Prom 24: A Hero’s Life
 ・エセル・スマイス(Ethel Smyth):歌劇「遭難者たち」(The Wreckers) 第2幕の序曲
 ・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 op.104
 ・リヒャルト・シュトラウス:英雄の生涯 op.40
  /ダニエル・ミュラー=ショット(チェロ)、オットー・タウスク:指揮、BBCウェールズ交響楽団
 1曲目、20世紀はじめに活躍したイギリスの女性作曲家、エセル・スマイスのオペラから。今年はイギリスの女性参政権100周年。女性作曲家の作品が多いです。この「遭難者たち」は、エセル・スマイス自身が指揮した録音もあるそうです(ナクソス・ミュージック・ライブラリーで見つけました)。

◇8/2 Prom 26: Late Night Serpent and Fire
 ・パーセル:ディドとエドネス より 抜粋
       妖精の女王 シャコンヌ「中国人の男と女の踊り」
 ・クリストフ・グラウプナー(Christoph Graupner):Dido, Queen of Carthage 抜粋
 ・アントニオ・サルトリオ(Antonio Sartorio):Julius Caesar in Egypt 抜粋
 ・マシュー・ロック(Matthew Locke):テンペスト カーテン・チューン
 ・ヘンデル:エジプトのジュリアス・シーザー(ジューリオ・チェーザレ) 私が感じるもの?…神よ私にお慈悲をかけて下さらぬなら
 ・ダリオ・カステッロ(Dario Castello):ソナタ第15番 ニ短調
 ・フランチェスコ・カヴァッリ(Francesco Cavalli):Dido – 'Rè de' Getuli altero … Il mio marito'
 ・ヨハン・アドルフ・ハッセ(Johann Adolf Hasse):アントニーとクレオパトラ Morte col fiero aspetto
 ・ヘンデル:合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ) ハ短調 op.6-8
  /アンナ・プロハスカ(ソプラノ)、ジョヴァンニ・アントニーニ:指揮、イル・ジャルディーノ・アルモニコ(Il Giardino Armonico)
 遅い時間のプロム、Late Nightで古楽をどうぞ(日本だと古楽と言えば朝6時の「古楽の楽しみ」ですね。リアルタイムで聴いた後、「古楽の楽しみ」を聴くのもいいかも…起きれたら)。イル・ジャルティーノ・アルモニコはイタリアの古楽アンサンブル。違う作曲家で、同じ題材…クレオパトラやジュリアス・シーザー(カエサル)を取り上げているのも興味深いです。作曲家が変わるとどう違うのか。古楽でソプラノの歌も聴けるのも楽しみです。声域が違いますが、声楽をやっている者として聴きたいです。

◇8/3 Prom 27: Folk Music around Britain and Ireland
  /Julie Fowlis、Jarlath Henderson、Sam Lee、Alaw、The Unthanks、ステファン・ベル:指揮、BBCコンサート・オーケストラ
 イギリスやアイルランドのフォークミュージックのプロムです。クラシックだけじゃありません。こういうプロムを今までほとんど聞いてこなかったので今年は聴きたい。

【追記】
 動画がアップされました。YouTubeでどうぞ。
BBC Proms - The Great Silkie of Sule Skerry (Folk music Prom)
BBC Proms - Camariñas (Folk music Prom)
BBC Proms - Dawns Soig - Dawns Y Gwr Marw (Folk music Prom)
BBC Proms - Ma Ausheen (Folk music Prom)
 上記の動画は見られなくなってしまいましたが、3分間にまとめた動画が新たにアップされていました。
BBC Proms: The Folk Prom in 3 Minutes


◇8/5 Prom 29: Brandenburg Concertos Project – 1
 ・J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第1番 ヘ長調 BWV1046
 ・マーク=アンソニー・タネジ:Maya(イギリス初演)
 ・J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第3番 ト長調 BWV1048
 ・アンデシュ・ヒルボリ(ヒルボルイ) (Anders Hillborg):Bach Materia(イギリス初演)
 ・J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第5番 ニ長調 BWV1050
 ・ウリ・ケイン(Uri Caine):Hamsa(イギリス初演)
  /ペッカ・クーシスト、アンティエ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)、マヤ・ベイサー(チェロ)、フィオナ・ケリー(フルート)、ウリ・ケイン(ピアノ)、トーマス・ダウスゴー:指揮、スウェーデン室内管弦楽団

◇8/5 Prom 30: Brandenburg Concertos Project – 2
 ・J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第4番 ト長調 BWV1049
 ・オルガ・ノイヴィルト(Olga Neuwirth):Aello - ballet mécanomorphe(イギリス初演)
 ・ブレット・ディーン:Approach – Prelude to a Canon
 ・J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第6番 変ロ長調 BWV1051
 ・J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第2番 ヘ長調 BWV1047
 ・スティーヴン・マッキー(Steven Mackey):Triceros(イギリス初演)
  /アンティエ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)、ブレット・ディーン、タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ)、クレア・チェイス、フィオナ・ケリー(フルート)、マッテン・ラーション(オーボエ)、ホーカン・ハーデンベルガー(トランペット)、トーマス・ダウスゴー:指揮、スウェーデン室内管弦楽団
 2つ合わせて。これは面白い、興味深いプロム。バッハのブランデンブルク協奏曲を全曲やります。プラス、現代作品。イギリス初演のものが多いです。ソリストが豪華。クラシックだけでなく、ジャズや現代作品で活躍する人も多い。古楽と新しい音楽を同じ演奏会で演奏して、どう聴こえるのか。楽しみです。
【追記】
 ただブランデンブルク協奏曲と現代作品を並べるのではなく、現代作品が徐々にブランデンブルク協奏曲になってしまったり、ブランデンブルク協奏曲から現代音楽に変わってしまったりと、「あれ!?」と思う曲もあります。

◇8/6 Proms at ... Cadogan Hall 4: Dame Sarah Connolly & Joseph Middleton
  /サラ・コノリー(メゾソプラノ)、ジョゼフ・ミドルトン(ピアノ)
 曲名は省略します。パリー、ヴォーン=ウィリアムズ、ブリテン、ブリッジ、ホルスト、他、イギリスの歌曲です。現代作品、世界初演作品もあります。イギリスの歌曲はあまり知らないので、是非聴きたいです。

◇8/6 Prom 31: Minnesota Orchestra & Osmo Vänskä
 ・バーンスタイン:キャンディード 序曲
 ・ガーシュウィン:ピアノ協奏曲 ヘ長調
 ・アイヴス:交響曲第2番
  /イノン・バルナタン (Inon Barnatan)(ピアノ)、オスモ・ヴァンスカ:指揮、ミネソタ管弦楽団
 プロムスにヴァンスカさんとミネソタ管が登場です!2010年以来の登場です。バーンスタイン生誕100年記念の「キャンディード」序曲を含む、アメリカプログラムです。アイヴスは聴いたことがないはず(ある気もする、記憶がない)なので聴いてみます。

◇8/7 Prom 33: Brahms's A German Requiem
 ・シア・マスグレイヴ (Thea Musgrave):Phoenix Rising
 ・ブラームス:ドイツ・レクイエム op.45
  /ゴルダ・シュルツ(ソプラノ)、ヨハン・ロイター(バリトン)、BBCシンフォニーコーラス、リチャード・ファーネス:指揮、BBC交響楽団
 ブラームスの「ドイツ・レクイエム」です。きれいな曲なのですが、まだ親しめていない作品。聴きます。
【追記】
 動画がアップされました。YouTubeでどうぞ。
BBC Proms – Thea Musgrave: Phoenix Rising
  ↑途中、ホルンやトランペット、トロンボーンが立って演奏します。かっこいい。
BBC Proms – Johannes Brahms: A German Requiem


◇8/8 Prom 34: Barber, Britten & Copland
 ・ウォルトン:序曲「ポーツマス岬」
 ・コープランド:コノテーションズ (Connotations)
 ・ブリテン:イリュミナシオン op.18
 ・バーバー:アントニーとクレオパトラ op.40
 ・ブリテン:「ピーター・グライムズ」より 4つの海の間奏曲 op.33a
  / サリー・マシューズ(ソプラノ)、ファンホ・メナ:指揮、BBCフィルハーモニック
 イギリスプログラムのようで…バーンスタインを記念したプロムです。コープランド「コノテーションズ」はバーンスタインが初演。ブリテン「4つの海の間奏曲」は今年もう何回目だって位に聴いてますね…。聴きますよ。
 BBCフィルハーモニックの首席指揮者、ファンホ・メナさんは、この回が首席指揮者として最後のプロムスだそうです。

◇8/9 Prom 36: Mahler, Wagner and Webern
 ・ウェーベルン:5つの小品 op.10
 ・マーラー:交響曲第10番 アダージョ
 ・ワーグナー:ワルキューレ 第1幕
  /アニャ・カンペ(ソプラノ/ジークリンデ)、ロバート・ディーン・スミス(テノール/ジークムント)、フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(バス/フンディング)、エサ=ペッカ・サロネン:指揮、フィルハーモニア管弦楽団
 サロネンさんの登場です。マーラーにワーグナー。ワーグナーの「指環」も親しめてない作品。壮大過ぎる!少しずつ。今回は「ワルキューレ」の第1幕です。あらすじを頭に入れて聴いてみます。サロネンさんはフィンランド国立歌劇場で、「指環」チクルスを指揮する予定です。

◇8/10 Prom 37: Orchestra of the Academy of Santa Cecilia & Sir Antonio Pappano
 ・ハイドン:天地創造 ラルゴ:混沌の描写
 ・バーンスタイン:交響曲第1番 「エレミア」
 ・マーラー:交響曲 第1番 ニ長調
  / エリザベス・デション(メゾソプラノ)、アントニオ・パッパーノ:指揮、ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団
 パッパーノさんとサンタ・チェチーリア管の登場です。ハイドンの「天地創造」の1曲目、バーンスタインとマーラーの交響曲第1番という組み合わせです。「エレミア」は以前オンデマンドであって、聴こうと思ったら期限が過ぎてた…。今度こそ聴きます。

◇8/11 Prom 38 &39: West Side Story
      [Binaural Sound あり]
*リンク先はProm39
 ・バーンスタイン:ウェスト・サイド・ストーリー
  /Students from ArtsEd and Mountview、ジョン・ウィルソン:指揮、John Wilson Orchestra
 バーンスタイン生誕100年記念プロムが続きます。バーンスタインといえばやっぱりこの作品、「ウェスト・サイド・ストーリー」。演奏会形式でお送りします。

◇8/12 Prom 40: Joshua Bell & the Academy of St Martin in the Fields
 ・メンデルスゾーン:真夏の夜の夢 序曲
 ・サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調 op.61
 ・ブリッジ:悲歌 Lament
 ・ベートーヴェン:交響曲 第4番 変ロ長調 op.60
  / ジョシュア・ベル:ヴァイオリン、指揮、アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ
 アカデミー室内管弦楽団の登場です。指揮はヴァイオリンのジョシュア・ベル。ベルさんは指揮もするようになりましたね。ブリッジの「悲歌」は、1915年、イギリス船籍・ルシタニア号が沈没した際、犠牲なった9歳の女の子・キャサリンの追憶にと作曲されました。第一次世界大戦中、ドイツの潜水艦「Uボート」の雷撃を受け沈没。乗客1198名が死亡したそうです。

◇8/12 Prom 41: Edward Gardner conducts Elgar & Vaughan Williams
 ・リリー・ブーランジェ(Lili Boulanger):兵士の埋葬のために Pour les funérailles d'un soldat
 ・エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 op.85
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:われらに平和を与えたまえ(ドナ・ノビス・パーチェム Dona Nobis Pacem)
  /ソフィー・べヴァン(ソプラノ)、ニール・ディヴィース(バス・バリトン)、 ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)
  BBCシンフォニーコーラス、エドワード・ガードナー:指揮、BBC交響楽団
 今年はリリー・ブーランジェの作品が多く演奏されます…調べたら没後100年だった。イチオシはヴォーン=ウィリアムズのカンタータ「Dona Nobis Pacem」以前聴いたことがあるのですが、とてもきれいな曲です。日本ではなかなか演奏されませんが、イギリスではちょくちょく演奏されます。ミサの典礼文である「Dona Nobis Pacem」、聖書や詩人のテキストから歌詞が取られています。静かに平和を歌います。
【追記】
 YouTubeに動画がアップされました。以下からどうぞ。
BBC Proms – Lili Boulanger: Pour les funérailles d'un soldat
BBC Proms – Edward Elgar: Cello Concerto in E minor
Proms Encore! – Henri Dutilleux: Trois strophes sur le nom de Sacher
↑デュティユー:ザッハーの名による3つのストローフェ より


◇8/13 Prom 42: Grieg's Piano Concerto
 ・アルヴォ・ペルト:交響曲第3番
 ・グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 op.16
 ・シベリウス:交響曲 第5番 変ホ長調 op.82
  / カティア・ブニアティシヴィリ(ピアノ)、パーヴォ・ヤルヴィ:指揮、エストニア祝祭管弦楽団
 今年はエストニア独立100年。エストニア祝祭管弦楽団を率いて、パーヴォさんが登場です。1曲目はエストニアを代表する作曲家、ペルトの交響曲。ペルト、いいですね。その後はグリーグ、シベリウスと北欧プログラム。シベリウスの5番は初稿が演奏されたのはシベリウスが50歳の誕生日の1915年でしたが、その後改訂。現行版が完成したのは2019年でした。ということは、来年100年。来年もプロムスで演奏する?
【追記】
 YouTubeに動画がアップされました。以下からどうぞ。そのうち消されるのでお早目にどうぞ。
BBC Proms – Arvo Pärt: Symphony No 3
BBC Proms – Edvard Grieg: Piano Concerto in A minor
BBC Proms – Encore! Claude Debussy: Clair de lune
BBC Proms – Jean Sibelius: Symphony No 5 in E flat major
BBC Proms – Encore! Lepo Sumera: Spring Fly

◇8/14 Prom 43: Daniel Barenboim & West–Eastern Divan Orchestra
 ・チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」op.24 より ポロネーズ
          :ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
 ・デイヴィッド・ロバート・コールマン:Looking for Palestine (ロンドン初演)
 ・スクリャービン:法悦の詩
  /エルザ・ドライシヒ(ソプラノ)、リサ・バティアシュヴィリ(ヴァイオリン)、ダニエル・バレンボイム:指揮、ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団
 今年のバレンボイムさんは8月半ばに登場です。どういう組み合わせのプログラムだろうこれは。そういえば、前の日のProm42のブニアティシヴィリさん、このProm43のバティアシュヴィリさん、どちらもジョージアのご出身ですね。
【追記】
 1曲目に「エフゲニー・オネーギン」よりポロネーズが追加されました。あと、ブラームスのヴァイオリン協奏曲と書いた(プロムス公式ガイド本にもそう書いてる)のに、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲になっていました。あれ?いつ変更したんだろう?ということで訂正しました。


◇8/15 Prom 44: Debussy, Ravel & Boulanger
 ・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
 ・リリー・ブーランジェ:詩篇第130番 Du fond de l'abîme
 ・ドビュッシー:夜想曲
 ・ラヴェル:ボレロ
  / Justina Gringytė(メゾソプラノ)、CBSOユースコーラス、CBSOコーラス、ルドヴィク・モルロー:指揮、バーミンガム市交響楽団
 バーミンガム市響の登場です。今年は首席指揮者のミルガ・グラジニーテ=ティーラさんは産休のためお休みです。ドビュッシーとL.ブーランジェ、没後100年コンビです。最後はラヴェルのボレロ。盛り上がります。


 新しい情報があれば、随時追記していきます。
 8月後半に続きます。8月後半は…盛りだくさんです。
BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その3 [8月後半]
・9月:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その4 [9月]
by halca-kaukana057 | 2018-07-30 21:56 | 音楽
※この記事は、新しい情報が入り次第随時追記中です。

 7月になりました。7月、今年も待ってました、ロンドンで2ヶ月にわたって開催される世界最大級の音楽祭「BBC Proms」(プロムス)がはじまります!今年は、7月13日~9月8日(グリニッジ標準時)まで。ロイヤル・アルバート・ホールを中心に、毎日コンサート。クラシックが中心ですが、フォークミュージックあり、テクノミュージックあり、現代作品も新曲が次々登場します。小さなお子さんや心身に障碍を持つ方も楽しめる演奏会も。今年も楽しみです!!
BBC Proms 公式サイト

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 公式ガイドブック、今年も早めに入手できました。今年は明るいピンク色です。公式サイトで日程表、プログラムは見られますが、このガイドブックを見ながらどれを聴こうか考えるのも楽しいです。

 今年も、私が選んだ、私が聴きたい公演(Prom)、気になる公演、注目公演を選んでまとめます。お祭りの始まりです!!
 公演は、全てBBC radio3で放送します。放送後30日間はオンデマンド配信もあるので、公演時間に合わせて夜中に起きて聴けなくても大丈夫。
 スマートフォンからは、「BBC iPlayer Radio」のアプリを使うととても便利です。ブラウザからも聴けますが、その場合は「BBC Media Player」のアプリが必要です。アプリストアからダウンロードしてご利用ください。これで、いつでもどこでもプロムスが聴けます。

 昨年、公式サイトがリニューアルしたのですが、今年は月ごとに分かれて、少しは見やすくなりました。去年で慣れた?しかし、今年もProms公式サイトからの、BBC radio3へのリンクがありません。BBC radio3の一覧ページをリンクしておきます。
BBC radio3 : BBC Proms : Available now

【追記】
 昨年から本格的に導入された、Binaural Sound 立体音響録音ですが、今年も公開しています。昨年は一部のプロムを丸ごと、曲ごとに公開でしたが、今年は曲ごとのようです。是非、お手持ちのヘッドホン、イヤホンで聴いてみてください。特別なものでなくても構いません。音が違いますよ。
 去年はあったどのプロムのどの曲が公開されるかの告知はない模様。各公演(プロム)のページの「Clips」のコーナーに、Binaural Soundの表示、マークの録音があるのでそれが公開されているものです。配信期間はわかりません。念のため、各公演の配信期間、放送から30日のうちに聴いておきましょう。Binaural Soundのものは、普通のオンデマンド配信がスタートしてから、遅れて公開されていますので、チェックをお忘れなく。
 今年のBinaural Soundでの録音をまとめて公開しているページを見つけました。ようやく見つけた。今年もあった。
BBC radio3 : BBC Proms : Experience the Proms as if you are really in the audience
 新しいものがどんどん上に表示されていきます。まとめて次々聴きたい方はこちらで。

 まだ聴けるものがあるので、一応、昨年の分のBinaural Sound録音の、現在も公開されているページを貼っておきます。
BBC : BBC Proms in Binaural Sound

 本放送の他に、現地時間14時(日本時間22時)からの「Afternoon Concert」で再放送もあります。再放送もオンデマンド配信、30日間あります。もし、オンデマンド配信も聴き逃してしまっても、ここにあるかもしれません。再放送されないプロムもあるので注意(主にロイヤル・アルバート・ホール以外での公演)。22時からなら日本でもリアルタイムで聴けるという方はこちらもチェックを。
◇放送一覧:BBC radio3 : Afternoon Concert

 今年はBBC Music公式のYouTubeに動画がフルでアップされています。しかし、ラジオのオンデマンドと同じように、30日程度で消されます。…なんてこった。アップしてくれて嬉しいと思っていたら…。


 では、各公演(Prom プロム)を見ていきましょう。


◇7/13 Prom 1: First Night of the Proms
      [Binaural Soundあり]

 ・オリヴァー・ナッセン(Oliver Knussen): Flourish with Fireworks op.22
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:未知の世界へ
 ・ホルスト:組曲「惑星」
 ・アンナ・メレディス(Anna Meredith)、59 Productions:Five Telegrams (世界初演)
  /イギリス・ナショナル・ユース合唱団(女声合唱)、BBCシンフォニーコーラス、BBC Proms Youth Ensemble、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
 ファーストナイトです。オール・イギリス・プログラム。コンチェルトがありません。今年は、BBC交響楽団 首席指揮者のサカリ・オラモさんが指揮です。3月の来日公演、楽しかったな。
 →来日公演レポ記事
 BBC響にとっては、大忙しのプロムスの始まりです。全12公演。
 今年のプロムスのテーマのひとつが、第一次世界大戦終戦100年。ホルストの「惑星」が初演されたのも100年前、1918年のことでした。毎年、「惑星」はどこかしらのオーケストラが演奏するのですが、今年はファーストナイトに。第1曲が「火星 戦争をもたらす神」、第2曲が「金星 平和をもたらす神」とあるのは、戦争とその終結を意識せずにはいられません。ヴォーン=ウィリアムズの合唱曲「未知の世界へ」。誰も知らない世界を目指す内容の、ウォルト・ホイットマンの詩が歌詞です。
 後半のイギリス人女性作曲家・アンナ・メレディスの新曲「Five Teregrams」。世界大戦からインスピレーションを受けた作品だそうです。
【追記】
 先日亡くなられた作曲家で指揮者のオリヴァー・ナッセンさん。BBC響、プロムスとも強いつながりのある方でした。1曲目にナッセンさんの作品「Flourish with Fireworks」を追加しました。本当に急で残念です。ナッセンさんは、つい先日、オールドバラ音楽祭でBBC響と共演したばかり。これが最後の共演となってしまいました。その演奏会の模様がまだ聴けます。21日ごろまで。コープランドが中心です。
BBC radio3 : Radio 3 in Concert : The BBC Symphony Orchestra and Oliver Knussen at the Aldeburgh Festival.
 その前には、元首席指揮者のゲンナジー・ロジェストヴェンスキーさんも亡くなってしまいましたね。寂しいです。

 メレディスさんの「Five Telegrams」は、演奏に合わせてプロジェクション・マッピングの演出が。とてもきれいです。YouTubeのBBC Music公式に抜粋版がありました。
Anna Meredith: Five Telegrams (excerpt)


 ファーストナイト前日には、ロイヤル・アルバート・ホールをスクリーンにして、「Five Telegrams」の演奏に合わせてプロジェクション・マッピングのイベントが。前夜祭みたいなもの?
BBC Proms : The light fantastic! Meet the people getting the Proms off to a spectacular start
 ↑ここから動画も観られます。YouTubeにもあります→BBC Proms - A spectacular curtain raiser to the BBC Proms 2018
 こちらもきれい!2016年のファーストナイトの告知で、ソル・ガベッタさんの演奏するチェロをスクリーンにプロジェクション・マッピングの演出をする動画がありましたが、今年は実際の本番で生演奏に合わせての演出。プロムスのお祭りの始まりを感じさせます。
 イギリスではテレビ放送されるファーストナイト。日本からは観ることができません。後日テレビ放送されるのはラストナイトだけ(運が悪いとラストナイトの放送もない…)が、YouTubeのBBC Music公式が、ファーストナイトの4曲の動画をアップしてくれています。ありがとうございます!!これで日本からでもファーストナイトも映像で楽しめる。
※「Five Telegrams」以外、動画は削除されています。
Oliver Knussen: Flourish with Fireworks (First Night of the Proms)
Ralph Vaughan Williams: Toward the Unknown Region (Prom 1)
Gustav Holst: The Planets (Prom 1)
BBC Proms: Anna Meredith: Five Telegrams - Sender & Receiver
 ↑前日のロイヤル・アルバート・ホールの外でのプロジェクションマッピングと、ファーストナイト当日の舞台背景でのプロジェクションマッピング、両方を編集した映像です(もしかしてファーストナイトでも外でもやっていたんだろうか?)。とてもきれい。でも、合唱団と、合唱団の位置にいる金管バンダはプロジェクションマッピングの光が直撃してしまっている。チラチラ眩しくないのだろうか…?
 プロジェクションマッピングは、第一次大戦中、若い兵士が送った手紙の文章を元にしています。戦場での銃撃戦のような音の箇所もあり…きれいなんだけど、重いものがあります。現代作品は、こうやって音楽と一緒に映像でも伝える方法があると親しみが持てますね。

【再追記】
 BBC MusicのYouTubeのチャンネルで一度公開され、その後公開停止になったファーストナイトの映像が、再び公開されました!!今度は公開停止しませんよね?ありがとうございますBBCさん!「Five Telegrams」も全曲公開です。映像つきで是非どうぞ。


【まだ追記】
 NHKFMでも、プロムスの公演をいくつか放送するのですが、放送が決まりました。
NHKFM:ヨーロッパ夏の音楽祭2018:プロムス2018 ファースト・ナイト
NHK:NHKFM:ヨーロッパ夏の音楽祭2018:番組情報
 8月3日(金)、19:30~21:10 「プロムス2018」オープニング・コンサートから
 NHKではファーストナイトをオープニング・コンサートと呼んでいる。まぁ、わかりやすいね。NHKFMでファーストナイトが放送されます。この日はまだオンデマンドは聴けますが、日本語解説もつけて是非ラジオでも。
 ナッセンの「Flourish with Fireworks」は、「花火と華麗な吹奏」という訳なんですね。多分時間の関係で、「Five Telegrams」は放送されません(涙)現代作品でも聴きやすい、きれいな曲なんだけどなぁ…。ラジオだとあのプロジェクション・マッピングが見られないし、BBC公式のYouTubeでどうぞ、ってことか…。


◇7/14 Prom 2: Mozart, Ravel and Fauré
      [Binaural Soundあり]

 ・フォーレ:パヴァーヌ(合唱つき) op.50
 ・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595
 ・ラヴェル:ダフニスとクロエ
  /フランチェスコ・ピエモンテージ(ピアノ)、BBCシンフォニーコーラス、ロンドン合唱団、アラン・アルティノグリュ(Alain Altinoglu):指揮、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ
 2日目、ロイヤル・フィルの登場です。パヴァーヌは舞曲。「ダフニスとクロエ」はバレエ音楽。フランスの踊りの曲を組み込んだプロムです。

◇7/16 Proms at … Cadogan Hall 1: Calidore String Quartet & Javier Perianes
 ・キャロライン・ショー(Caroline Shaw):Second Essay: Echo、Third Essay: Ruby
 ・シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op44
  /ハヴィエル・ペリアネス(ピアノ)、カリドール弦楽四重奏団
 会場はロイヤル・アルバート・ホールだけでなく、室内楽や器楽、声楽は小さなホールで開催します。前半のキャロライン・ショーさんは、アメリカの女性作曲家、ヴァイオリニスト。後半はシューマンのピアノ五重奏曲。大好きです。ピアノはペリアネスさん。

◇7/16 Prom 4: Shostakovich’s ‘Leningrad’ Symphony
 ・マグヌス・リンドベルイ(Magnus Lindberg):クラリネット協奏曲
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲第7番 「レニングラード」
  /マーク・シンプソン(クラリネット)、ファンホ・メナ:指揮、BBCフィルハーモニック
 1曲目はフィンランドの作曲家、リンドベルイ(リンドベリ)のクラリネット協奏曲。現代な響きの作品ですが、すっごくカッコイイんです。メインはショスタコーヴィチ7番。こちらは第二次世界大戦がテーマの作品。重々しい響きが楽しみです。

◇7/17 Prom 5: Debussy Pelléas et Mélisande
 ・ドビュッシー:歌劇「ペレアスとメリザンド」
  /クリスティーナ・ガンシュ(メリザンド)、ジョン・チェスト(ペレアス)、クリストファー・パーブス、ブラインドリー・シャラット、カレン・カーギル、クロエ・ブリオ
  グラインドボーン・フェスティバル・オペラ、ロビン・ティッチアーティ:指揮、ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団
 今年はドビュッシー没後100年。ドビュッシーや同時代のフランスの音楽家の作品が多く演奏されます。まずは、オペラ「ペレアスとメリザンド」を。フォーレとシベリウスは劇音楽、シェーンベルクは交響詩、ドビュッシーはオペラにしました。ドビュッシーの「ペレアス~」はあまり聴いたことがなかったので聴きたいです。昨年のプロムスは、オペラを全然聴けなかった。今年は聴きたい。

◇7/18 Prom 6: An American in Paris & Turangalîla
 ・ガーシュウィン:パリのアメリカ人
 ・メシアン:トゥーランガリラ交響曲
  / アンジェラ・ヒューイット(ピアノ)、シンシア・ミラー(オンド・マルトノ)、サカリ・オラモ:指揮、BBC交響楽団
 Prom6でBBC響2公演目です。「トゥーランガリラ交響曲」は、1949年、レナード・バーンスタインによって初演されました。今年はバーンスタイン生誕100年。バーンスタイン作品も多いです。これもバーンスタイン繋がりなのかな?「トゥーランガリラ」はとっつきにくいイメージで、普段はなかなか聴こうと思わないのですが聴いてみようと思います。こういうところがプロムスのいいところ。

◇7/20 Prom 8: Youthful Beginnings
 ・リリ・ブーランジェ:春の朝に(D'un matin de printemps)、かなしみの夜に(D’un soir triste)
 ・メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲 第1番ト短調 op.25
 ・モーフィド・リウィン=オーウェン (Morfydd Llwyn-Owen) :ノクターン
 ・シューマン:交響曲第4番 ニ短調 op.120(1841年初稿)
  /ベルトラン・シャマユ(Bertrand Chamayou)(ピアノ)、トーマス・セナゴー:指揮、BBCウェールズ交響楽団
 ブーランジェは20世紀初頭に活躍したフランスの女性作曲家。ちょっと聴いてみましたが、いい感じですね。リウィン=オーウェンもイギリスの女性作曲家。今年はイギリスでの女性参政権100周年ということで、女性作曲家の作品も多いです。
 間には、メンデルスゾーンとシューマン。若い頃の作品繋がり、ということみたいです。シューマンの4番は初稿です。前年、クララと結婚したシューマンはクララの誕生日にこの作品をプレゼントします。初演は芳しく無く、その後1853年改訂稿を発表、初演されます。これが現在一般的に演奏されている交響曲第4番。しかし、シューマンの死後、指揮者のフランツ・ヴュルナーが更に改訂し、1891年ヴュルナー版というのも存在するとか…。シューマンは好きなのに、そこまで知らなかった。まずは初稿を聴きます(聴いた記憶が無きにしも非ず?)。

【追記】
 YouTubeで映像が公開されています。4曲全部。シャマユさんのアンコール、メンデルスゾーン「歌の翼に」も。
 ※動画は既に削除されています。
BBC Proms – Lili Boulanger: D’un matin de printemps and D’un soir triste
BBC Proms – Felix Mendelssohn: Piano Concerto No 1 in G minor
BBC Proms – Encore! Mendelssohn: Auf Flügeln des Gesanges
BBC Proms – Morfydd Owen: Nocturne
BBC Proms – Robert Schumann: Symphony No 4 in D minor (original 1841 version)


◇7/21 Prom 9: War & Peace
      [Binaural Soundあり]

 ・エリクス・エセンヴァルズ(Eriks Esenvalds):Shadow (世界初演)
 ・ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム(鎮魂交響曲)op.20
 ・ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125
  /エリン・ウォール(ソプラノ)、ユディット・クタージ(Judit Kutasi)(メゾソプラノ)、ラッセル・トーマス(テノール)、フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(バリトン)、BBC Proms ユース合唱団、サイモン・ホールジー(エセンヴァルズ)、ドナルド・ラニクルズ(ブリテン、ベートーヴェン):指揮、World Orchestra for Peace
 毎年「第九」も演奏されますが、今年は第一次世界大戦終結100年という記念の年。平和を歌います。
 前半には、ブリテンの「シンフォニア・ダ・レクイエム」。第二次世界大戦中にアメリカで作曲した作品。日本政府の依嘱により、皇紀2600年奉祝曲として作曲されたと言われている。ブリテン自身は、両親の思い出に捧げるつもりだった。来日する予定も立てていたが、日本から「演奏拒否」との知らせが。日本では演奏するかどうか論争が起き、更に太平洋戦争が勃発したので演奏機会はなくなり…。日本で初演されたのは、1956年、ブリテン自身の指揮でN響が演奏しました。
 オーケストラの名前が、まさに世界平和ですね。
【追記】
 指揮者の名前が2人ですが、誰がどの曲を振ったのか判明したので追記しました。

◇7/22 Prom 10: Fauré, Franck & Widor’s Toccata
 ・シャルル=マリー・ヴィドール:オルガン交響曲 ヘ短調 op.42
 ・フランク:オルガンのための3つの小品 第3曲 英雄的小品 ロ短調 M37
 ・フォーレ(アプカルナ:編曲):パヴァーヌ(オルガン版)
 ・J.S.バッハ:ファンタジア ト長調 BWV 572
 ・ゲオルク・タルベン=バル(George Thalben-Ball):パガニーニの主題による変奏曲
 ・ティエリー・エスケシュ(Thierry Escaich):エヴォケーション II
  /イヴェタ・アプカルナ(オルガン)
 ロイヤル・アルバート・ホールのあの大きなオルガンでの演奏会です。Prom2で演奏したフォーレの「パヴァーヌ」も、今度はオルガン版。オルガンの響きを堪能しましょう。

◇7/22 Prom 11: Mahler Symphony of a Thousand
      [Binaural Soundあり]

 ・マーラー:交響曲第8番 「千人の交響曲」
  /タマラ・ウィルソン、カミッラ・ニールンド(Camilla Nylund)、ジョエル・ハーヴェイ(ソプラノ)、クリスティーン・ライス(メゾソプラノ)、クラウディア・ハックル(コントラルト)、サイモン・オニール(テノール)、クイン・ケルシー(バリトン)、モリス・ロビンソン(バス)、サウスエンド少年合唱団、サウスエンド少女合唱団、BBCウェールズ合唱団、BBCシンフォニーコーラス、ロンドンシンフォニーコーラス、トーマス・セナゴー:指揮、BBCウェールズ交響楽団
 大曲が来ました。マーラー8番。少年少女合唱団に加え、合唱団が3つ…。「千人の交響曲」と言いますが、今回のプロムスでの演奏は一体何人いるんでしょう?マーラー作品は少しずつ親しんでいますが、8番はまだお近づきになれていない。マーラーの声楽付き作品はどれも好きなので、8番もきっと好きになる…かな?
【追記】
 Binaural Soundでも配信されています。普通の音源は聴いて、すごくきれいだなと感じました。親しめてる。Binaural Soundでもう1度、何回でも聴こう。

◇7/23 Prom 12: Beethoven, Shostakovich & Rachmaninov
 ・ベートーヴェン:コリオラン序曲 op.62
 ・ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲 第1番 変ホ長調 op.107
 ・アンドリュー・ノーマン:Spiral(イギリス初演)
 ・ラフマニノフ:交響的舞曲 op.45
  /アリサ・ワイラースタイン(チェロ)、カリーナ・カネラキス:指揮、BBC交響楽団
 昨年プロムスデビューしたカネラキスさんが今年も登場です。ラフマニノフが楽しみです。

【追記】
 YouTubeにProm12の全曲の動画がアップされました。以下からどうぞ。
BBC Proms – Ludwig van Beethoven: Overture 'Coriolan'
BBC Proms – Dmitri Shostakovich: Cello Concerto No 1 in E flat major
BBC Proms – Andrew Norman: Spiral
BBC Proms – Sergei Rachmaninov: Symphonic Dances
 ラフマニノフの「交響的舞曲」かっこいいですね。フルでアップしてくれて嬉しいですねぇ。


◇7/24 Prom 14: Sibelius, Schubert & Zimmermann
      [Binaural Soundあり]

 ・ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
 ・シューベルト:若い尼僧 Die junge Nonne D828
         糸を紡ぐグレートヒェン Gretchen am Spinnrade D118
         ミニョンの歌 Lied der Mignon D877
         魔王 Erlkönig D328
 ・ベルント・アロイス・ツィンマーマン:1楽章の交響曲
 ・シューベルト(リスト編曲):さすらい人幻想曲 D760
 ・シベリウス:交響曲第7番 ハ長調 op.105
  /エリザベス・ワッツ(ソプラノ)、ルイ・ロルティ(ピアノ)、ヨーン・ストルゴーズ:指揮、BBCフィルハーモニック
 てんこ盛りなプロムです。ワーグナーに始まり、シューベルトの歌曲をオーケストラ伴奏で。しかもソプラノの「魔王」もあります。「糸を紡ぐグレートヒェン」は、声楽の発表会で、別の人が歌っていてすごくいいなと思ったので是非聴きたい(私はまだまだ歌えません。ドイツリートそのものをやっていない)。後半には「さすらい人幻想曲」のピアノとオーケストラ版もあります。最後はシベリウス7番。7番は、初演の際、「交響的幻想曲」というタイトルでした。タイトルは幻想曲つながり?
 ストルゴーズさんのプロムは、毎年私の好みの選曲が多く、楽しみです。

◇7/25 Prom 15: Paul Lewis plays Beethoven’s ‘Emperor’ concerto      [Binaural Soundあり]
 ・タンジー・デーヴィス (Tansy Davies):What Did We See? (orchestral suite from 'Between Worlds')(世界初演)
 ・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 op.73 「皇帝」
 ・ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 op.73
  /ポール・ルイス(ピアノ)、ベン・ゲーノン:指揮、BBCフィルハーモニック
 特に注目していなかったプロムなのですが、Binaural SoundとYouTubeに動画があるので、記録として書いておきます。ベートーヴェンのピアノ協奏曲5番も、ブラームスの2番も好きですし。ブラームスの2番なんて、夏休みにぴったりですね。どちらも作品番号73なんですね。へぇ。
 以下、YouTubeでのアップされた動画です。
BBC Proms – Tansy Davies: What Did We See? (orchestral suite from 'Between Worlds')
BBC Proms – Ludwig van Beethoven: Piano Concerto No 5 in E flat major, 'Emperor'
BBC Proms – Johannes Brahms: Symphony No 2 in D major

◇7/26 Prom 16: Stravinsky, Debussy & Wagner
 ・ワーグナー:「タンホイザー」序曲
 ・ドビュッシー:選ばれた乙女
 ・ストラヴィンスキー:ナイチンゲールの歌(うぐいすの歌)
            組曲「火の鳥」1945年版
  / サビーヌ・ドゥヴィエル(ソプラノ)、アンナ・ステファニー(メゾソプラノ)、ハレ合唱団(女声合唱)、ハレ・ユース合唱団(女声合唱)、マーク・エルダー:指揮、ハレ管弦楽団
 ここでもワーグナーが1曲目。ドビュッシーの「選ばれた乙女」はカンタータ。聴いたことがないので聴いてみたい。ストラヴィンスキーの「ナイチンゲールの歌」も。ストラヴィンスキーのバレエ音楽は、聴けばわかるのですが、まだ親しめていない。そろそろお近づきになりたい。

◇7/27 Prom 17: Parry, Vaughan Williams & Holst
 ・パリー:交響曲第5番 ロ短調
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:揚げひばり
 ・パリー:わが言葉を聞きたまえ Hear my words, ye people
 ・ホルスト:死への頌歌 op.38
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:交響曲第3番 田園交響曲
  /タイ・マレイ(ヴァイオリン)、ランチェスカ・チェジーナ(ソプラノ)、アシュリー・リッチズ(バスバリトン)、BBCウェールズ合唱団、マーティン・ブラビンズ:指揮、BBCウェールズ交響楽団
 オール・イギリス・プログラム!ラストナイトの「エルサレム」の作曲者としてお馴染みの、パリーの作品が2つも。パリーも、今年没後100年なんです。交響曲第5番は「交響的幻想曲1912年」という副題もあります。ホルストも「惑星」だけじゃないよ!ヴォーン=ウィリアムズは有名どころを。いいですねこういうプロム。プロムス、ロンドンという感じがします。

【追記】
 Prom17の動画がアップされました。ヴァイオリンのタイ・マレイさんのアンコール、タレガ「アルハンブラの思い出」もあります。YouTubeでどうぞ。
BBC Proms – Hubert Parry: Symphony No. 5 in B minor
BBC Proms – Ralph Vaughan Williams: The Lark Ascending
BBC Proms – Francisco Tárrega: Encore! Recuerdos de la Alhambra
BBC Proms – Hubert Parry: Hear my words, ye people
BBC Proms – Gustav Holst: Ode to Death
BBC Proms – Ralph Vaughan Williams: Pastoral Symphony (No. 3)
 パリーの交響曲第5番、合唱曲といった珍しい作品も動画でアップされるのは嬉しいですね。楽器、パートごとの動きがわかるので興味深いです。


◇7/28 Prom 18: Currentzis conducts Beethoven
      [Binaural Soundあり]

 ・ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 op.36
          交響曲第5番 ハ短調 op.67
  /テオドール・クルレンツィス:指揮、ムジカエテルナ
 世界中で話題になっているコンビ、クルレンツィスとムジカエテルナがプロムスに登場です。ベートーヴェンを2作。しかも後半は5番。どんな演奏になるのか楽しみです。
 そういえば、ベートーヴェン5番も、毎年どこかしらのオーケストラがやってる気がする。

◇7/30 Proms at … Cadogan Hall 3: Ancient Rituals and New Tales
 ・Joseph Tawadros、Jessica Wells
  /ジョセフ・タワドロス(ウード)
 曲名は省略します。タワドロスさんはエジプト出身のウード奏者。ウードは、アラビアのリュートの仲間の弦楽器。珍しいので聴いてみたい。

◇7/31 Prom 22: A London Symphony
 ・ハイドン:交響曲第104番 ニ長調 Hob. I:104 「ロンドン」
 ・ヴォーン=ウィリアムズ:交響曲第2番 「ロンドン」
  /アンドリュー・マンゼ:指揮、BBCスコティッシュ交響楽団
 私のイチオシプロムです。ロンドンで、2つの「ロンドン」交響曲。ありそうでなかった?プログラム。これは聴きたい。ヴォーン=ウィリアムズはこの交響曲を、第一次世界大戦で戦死したバターワースに献呈しています。というのは、初稿のスコアを指揮者に郵送した際、失われてしまいました。パート譜は残っていたのでそれを手がかりに、復元、再構成を手伝ってくれたのがバターワースでした。
 先日、NHKFM「N響レジェンド」でも、似た構成の回がありました。ハイドンとヴォーン=ウィリアムズの「ロンドン」交響曲に、エルガーの「コケイン序曲 ロンドンの下町から」を加えて放送。気象情報が途中に何度も入って、番組がブツ切れになってしまったのが残念でした…。このプロムにも、エルガーも入れたら完璧ですね。


 以上、7月の私の選んだ公演でした。新しい情報が入り次第、追記、修正していきます。今年もプロムスを楽しみましょう!!

【続き関連記事】
・8月前半の私選リスト。この記事の続きです:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その2 [8月前半]
・8月後半(8/16~):BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その3 [8月後半]
・9月:BBC Proms ( プロムス ) 2018 私選リスト その4 [9月]

・ラストナイト単独感想記事:18年ぶりの最終夜で BBC Proms(プロムス) ラスト・ナイト 2018


 こちらも参考にどうぞ。
英国ニュースダイジェスト:ロンドンの夏を飾る音楽フェスティバル BBC Proms 2018 7月13日(金)~9月8日(土)


by halca-kaukana057 | 2018-07-10 21:41 | 音楽

好奇心のまま「面白い!」と思ったことに突っ込むブログ。興味の対象が無駄に広いのは仕様です。


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